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校長室から

397 違いは?(24.4.19)

 道路沿いに立つ看板に、「卵かけご飯食べ放題500円」の文字を発見!なんだかお得感がありそう。でも、よく考えるとそんなに食べられそうもありません。続いて「おむすび」という看板を掲げたお店の登場です。様々な具が楽しめるのかもしれません。近年、こうした店舗を目にすることが増えたような気がします。

 ところで、「おにぎり」と「おむすび」の違いって何なのでしょう。広辞苑には、「握り飯・おむすび」とありますから、意味としては同じようです。古くは、山を神聖なものとして崇める風習がありましたから、三角形のような山型の握り飯を「おむすび」と呼び、「おにぎり」には特に形の決まりはないとする説があります。

 また、「おにぎり」は「鬼切り」、「おむすび」は「お結び」からきたという説もあります。一方は鬼退治の道具、魔除け・厄払いの効果が期待され、もう一方は人と人を良縁で結ぶといった縁起の良い食べ物とされていたようです。個人的には、「おむすび」の方が温かみを感じるように思いますが、口から出るのは「おにぎり」。そういえば、死ぬ直前に食べたいものを問われたら迷わず「おにぎり」だと妻が言っていたことを急に思い出しました。

 では、「寿司」と「鮨」、ともに「すし」と読みますが、使い分けはあるのでしょうか。「すし」の語源は「酢し」「酸し」と言われます。広辞苑では、「鮨」あるいは「鮓」と書かれ、「魚介類を塩蔵して自然発酵させたもの。またさらに飯を加えて発酵を促したもの」と解説しています。魚篇に旨いと書くことから、旨い寿司に限定されるような気がします。もう一方の「寿司」は当て字で、「寿を司る」と書くことから結婚式や祝い事の席で出されたハレの日のごちそうのようです。ですから、必ずしも魚を使わない、ちらし寿司やいなり寿司、助六寿司のように料理全般で使うことができるといえます。

 おにぎり、寿司、焼き肉、ステーキ、好きなもの一品と言われたら何を選ぶかなぁ?

396 昭和世代だから…(24.4.18)

 イチゴが旬です。我が家のプランターでも白い花を咲かせています。「あまい・まるい・おおきい・うまい」の頭文字をとってネーミングされたあまおう(福岡県)やいちご王国といわれる栃木県のとちおとめほか、やよいひめ、とよのか、紅ほっぺなど様々な品種があり、全国各地で独自の栽培を行っているようです。ちなみに、世界一のいちご生産国といえばダントツで中国、次いでアメリカやトルコのようです。一方、日本のいちごは世界的に見ても品質が高いといわれます。

 最近は、このいちごにヨーグルトをかけたものが朝食に時々登場します。練乳を少しかけて食べますが、どうしてもいちごを潰したくなります。ピンク色に染まったヨーグルトがおいしいことおいしいこと!これも昭和のおじさんの証でしょうか。いや、おじいさん?

 話は変わりますが、「御御御付」を読めますか。フリガナをつけると「おみおつけ」となります。こんな言い方を知っている人の方が少なくなったかもしれませんが、その意味は?味噌汁を丁寧に表現した言葉です。「おみ」は味噌のことで、「おつけ」は汁物のことを言うとする説があります。また、「おみ」は接頭語の重ね表現とする説もあります。例えば「御御足(おみ足)」「御御酒・御神酒(おみき)」「御御輿・御神輿(おみこし)」「御御籤・御神籤(おみくじ)」など。こうした言葉は、どれも室町時代に使われていた女房言葉から派生したものだと言われますから驚きです。

 もう一つ、ご飯のお供になる「おこうこ」という言い方があります。漢字にすると「御香香」と書きますが、漬物を指します。「お新香」とか「香の物」という言い方をするので、「香香」の丁寧な言い方であることは自ずと納得いきます。日本語大辞典によると、大根の漬物をいう女房言葉とされるので、御御御付と通じるところが大いにあるようです。

 こんな言葉を以前は普通に使ってきましたが、調べてみて初めて知ることがあるからやっぱり面白い!

395 こころの劇場(24.4.17)

 職員室の手洗い場は、茶渋などで汚れます。そのままになっている期間が長いと、スポンジを手にして磨いてしまいます。トイレの水場や鏡も汚れていることがあります。やっぱり手洗いのついでにゴシゴシ!「家ではまずやることがないのに…」と怒られそうです。

 先週末、トイレに入ると床が水洗いされるとともに、手洗いのために手を伸ばした先の蛇口がピカピカ光っています。自分の顔が映っているなんて気持ちがよいものです。子供たちが使うトイレも、便器だけでなく手洗い場まで磨かれていると嬉しくなるのではないかと想像します。掃除は、する者・使う者両方の心も磨いてくれるものではないかと思うのです。「『トイレもきれいな学校』でありたい」、これは今年度も重点目標としています。

 さて、6年生は今日、市川市文化会館で行われる『こころの劇場』(劇団四季)に出かけます。命の大切さや人を思いやる心、信じあう喜びといった、人が生きていくうえで大切にしたいことを、舞台から語りかけるとともに子供たちを笑顔にするという、社会貢献プロジェクトです。16年前に始まり、毎年、北海道の利尻島から沖縄県の石垣島まで、日本各地を回って無料で招待してくれます。

 コロナ禍には動画配信という形でしたが、昨年度は3年ぶりに劇場として137都市で約50万人を動員したといいます。数多くの企業や団体、行政の支援や協力あって実現しているこの活動で、今年上演されるミュージカル『エルコスの祈り』も楽しみです。

394 6万円のご縁(24.4.16)

 童謡など、小さい頃に耳から入って覚えた歌詞が、文字にすると実は違う意味であることに随分経ってから気づくということがありまる。例えば『ふるさと』の「うさぎ~追いし~」は「美味し~」だとずっと思っていましたし、『夕焼け小焼け』の「負われてみたのは」を「追われてみた」と勘違いしていました。『君が代』だって、「巌となりて~」が指導があるまで「岩音」でした。小学校母校の校歌に「松の若芽の~」と歌う箇所がありました。「松のワカメ」って何だろうと疑問に思いながら歌っていたものです。歌ではありませんが、ずっと「ふくろはぎ」だと思っていたことが、作文の添削で「ふくらはぎ」だと知って恥ずかしかったことまで思い出されます。

 中学3年の道徳に『6万円のご縁』という教材が掲載されているようです。当時、沖縄県の高校生だったAさんが島へ渡るために空港に向かっていたといいます。でもどこかで航空券代を入れた財布をなくしてしまいました。途方に暮れていると、事情を知った男性が6万円を貸してくれたのです。慌てていたAさんは連絡先を聞くのを忘れてしまいました。その後、借りたお金を返したいと新聞を通して呼びかけ、数か月後に再会を果たしたといいます。教科書では、この出来事をもとに二人の思いを考えることを促しています。自分がこの男性だったら、相手を信じてお金を貸せるでしょうか。考える以前の問題かも。だって、そんな持ち合わせがあるわけないので。いやいやそういう問題ではなくて、と自分を諫めます。

 ちなみに、お賽銭を放るときに5円や45円という金額が頭に浮かびます。「ご縁」「始終ご縁」にかけて縁起を担ぐわけです。逆に賽銭の金額に向かないものもあります。33円(散々な目に合う)、65円(碌なご縁がない)、75円(難のご縁もない)、85円(やっぱりご縁がない)、95円(苦しいご縁に合う)、105円(当分ご縁がない)などだそうです。やっぱり気前よく6万円かな?

393 クイズde脳トレ(24.4.15)

 朝、洗濯物を風呂場でハンガーにかけながら鼻唄を歌っている声が聞こえます。歯磨きのために洗面所まで行くと、童謡『夕焼け小焼け』であることがわかります。なぜこの時間帯にこの歌なのでしょう?しかも、これって季節が真逆では?とは思うも、着替えながら口ずさんでいる自分に気づきます。どうも欠伸同様、鼻唄も人に伝染るようです。

 物忘れが結構あって自分でも心配になります。息子に話したら、「頭の体操になるからゲーム機あげようか?」と言われました。性に合わないので断り、クロスワードなどで脳をほぐしています。ある時、こんな問題がありました。「高身長で高血圧な動物」「一等星プロキオンがある」に対して、多分これかな?と思いつつも自信がありません。マス目が埋まっていく中で「やっぱりね」となるわけです。それでもキリンやこぐま座に関する知識を更新できるわけですから、十分頭の体操にはなっているわけです。

 そんな中に登場しそうなもの。広辞苑によれば「大根のように太くて不恰好な女の足」と記されています。答えはそのまんまです。そう「大根足」のこと。今の時代、“女の足”という箇所に引っ掛かりを覚える人は少なくないはずです。逆に、スラっとして細くキレイな足を「カモシカのような足」と形容しますが、どうもカモシカではないようです。

 クロスワードパズル以外にも「漢字抜け熟語」が、新聞や雑誌に登場することがあります。先日も解いて、とりあえず完成した四字熟語にハテナマーク。「山原水鶏」となるのです。なんだこれ?と思って検索すると、「ヤンバルクイナ」と読むそうです。わからなかったことが明らかになると嬉しいものです。すぐに忘れちゃうけど…。子供たちの知る喜びだって広げていきたいと思います。

392 諦めたらそこで試合終了!(24.4.12)

 新装版『スラムダンク』全巻が、古本屋でセット売りされていました。バイブルのように大事にする人もいますし、海外でも人気の漫画ですが、一度も読んだことがなかった私。にもかかわらず、20%オフの表示がまるで悪魔のささやきに聞こえるのです。漫画コーナーに佇んでしばらく考え、その日は一旦帰宅。翌々日もう一度足を運びました。売れていたら縁がなかったということで諦めるつもりで…。書架の前に立って真剣に眺め回すけれど見つかりません。「一昨日はここにあったよなぁ」と思う場所を集中的に探すのですがない!諦めずに、漫画のタイトルを目で追うこと3~4周目くらいに発見!!違う場所に移されていました。縁を感じて大人買いとなったのは言うまでもありません。でも、読む時間がない!さすがに電車読書はしたくありませんから、じっくりと時間をかけて楽しみます。

 さて、久しぶりに『プロジェクトX』を観ました。実に18年ぶり!「新」の文字が付いてスタートしましたが、主題歌は中島みゆきさんの『地上の星』、エンディングは『ヘッドライトテールライト』と変わることなく嬉しくなります。初回は「東京スカイツリー」の建設現場でした。高さ634mという未知の世界に挑んだ技術者と職人たちのドラマ。学校からも江戸川べりからもよく見えるスカイツリーですが、番組を見た後では見え方が違います。明日の放送は、カメラ付携帯電話の開発の裏側が見られるようです。困難であればあるほど、成し遂げた感が大きいのはどんな仕事でも同じ。これは子供たちの活動だって通じるものがあります。

 今年度初めに立てた、ちょっと難しめの目標に諦めず挑戦することで、違う世界が見えてくるのかも…。

391 ボウリング(24.4.11)

 大リーグでは、日本人選手が活躍をしています。ドジャースには大谷選手に加えてピッチャーの山本選手が加わり、先日のカブス戦では、相手チームに今永投手や鈴木選手もいましたから、朝から大リーグ中継を観てしまいました。

 大谷選手の結婚も話題になりましたが、お相手は180cmもある元バスケ選手。互いに長身なのでお似合いです。155cmの妻は、「私との身長差は35cmかぁ」と呟きます。30cm定規以上の開きがあるわけですが、みつはしちかこさんの4コマ漫画『小さな恋のものがたり』も、背が低いことを気にしている女の子チッチと、背が高くてハンサムなサリーの恋愛模様を描いた作品です。どうも、自分と大谷選手をチッチとサリーに置き換える勘違いをしている様子。

 さて、ある時代に大流行したボウリング。それにあやかってボウリングゲームも売れました。当然、我が家にもありました。ピンをセットしたり自動でボールが戻ってきたりして、スコアをつけて一人ボウリング大会をしたものです。

 初めて本物のボウリングをしたのはいつだったでしょう。比較的軽めのボールを使いたいけれど、指が入らず、なかなか自分に合ったボールを見つけられないものです。ゲームになると投げ方に性格が表れる気がします。ピンを吹き飛ばすことを好むパワーボウラー。ボールに回転をかける人。私の場合はストレートボールなので、レーンの数メートル先にある印のどこを通過させたら、ヘッドピンと2番ピンの間に当たるかを考え狙いました。3ゲームもやると、翌日の腕は悲鳴を上げていました。ただ、ボウリングゲームで遊んだおかげで、機械に頼ることなくスコアを完ぺきに記録できたのです。

 中学校ブロック内の小中学校で、親睦を兼ねたボウリング大会を開催して、居酒屋で二次会なんていうこともあった時代が懐かしい。いや、今だって職員のモラールアップのためにやるのもよいかも。

390 交通死亡事故ゼロの日(24.4.10)

 

 昨日春の嵐で、近所の公園の桜は、いくつもの蕾がついた根元から飛ばされて地面にたくさん落ちていました。今日は中学校の入学式です。近隣の中学校へお祝いのメッセージを贈ることを失念していました。ごめんなさい。今からでは相手に迷惑なので、皆が見るわけではありませんが、ここに記させてもらいます。入学おめでとう!自分で決めたことに向き合って、まずは全力で挑戦してくださいね。

 先日、運転免許証の更新に免許センターへ行きました。コロナ禍以来、予約制であったりオンラインで30分の講習を受講できたりと便利になりました。日曜日でしたが、長蛇の列に並ぶこともなくすんなり終了です。写真撮影は最後でしたが、部屋の手前の廊下沿いに鏡がいくつも取り付けられていました。髪や服を整えるためにどの人も一度は鏡の中の自分を見ていましたが、私はその前を素通り。というわけで、めでたくゴールド免許を手にしたのでした。お~、久しぶりに会えました!

 さて、車などを 運転していると、自然と道路標識が目に飛び込んできます。以前、滑りやすいことに注意を促す看板に描かれたスリップ痕が変ではないかと書きましたが、今回は「学童注意」の看板の図柄です。男の子と女の子が歩いているのですが、男の子の頭には昔ながらの「学生帽」と思われるシルエット。サザエさんのカツオ君も遊びに行くときもしっかり被っていた時代があります。私が中学生の頃も学生帽を被りましたが、それが当たり前だった時代のデザインが今も残っているということです。ちなみに妻には、男の子が女の子をふざけて押している場面に見えるそうです。そういう目で見ると確かに…。

 春の全国交通安全運動週間が、6日から15日まで行われています。今日10日は「交通死亡事故ゼロを目指す日」だそうです。また、今日からしばらくの間、平田町会や新田2・3丁目自治会の方が、1年生と一緒に下校をしてくださいます。多くの人に支えられていることを感じ、挨拶や会話を交わしてつながりを深めてほしいと思います。中学生になっても、自他の命を大切にできる人であってください。

389 素敵な一日を演出(24.4.9)

 暖かくなってくると、湯船の中でウトウトしてしまい、ハッとすることがあります。溺れる危険があるので要注意です。気持ちがよいのでゆったりと長い時間湯船に浸かっていると、あまりに静か故、扉越しに「起きてる?」とも「生きてる?」とも判別つかない声が飛び込んできます。そんな声で我に返るなんて危ない!。

 そういえば子供の頃、父母だったか祖母だったかと一緒に風呂に入ると、必ず肩まで入って百数えさせられました。子供は、往々にして烏の行水(今は言わない?)であることが多いため、湯冷めしないようにしっかり湯に浸からせようとしたのだと思いますが、今はそんな習慣はなくなっているのでしょうか。シャワーだけで済ませてしまう人もいるのかもしれません。

 さて、一昨日は晴れ間も見られたので、柏の葉公園にお花見に出かけました。芝生の広場を囲むよう植えられた桜が満開!時折、頬を撫でるくらいの風に花びらが落ちてくる程度ですし、何よりも暖かくて最高な演出です。どこかの団体の親睦会と思しき集団は、大きなブルーシートと大量の椅子、仕出し弁当を詰めた段ボールを運んでいましたし、真新しいランドセルを背負った子供を何人も見かけました。おそらく桜の木の下で新入学のお祝いの写真撮影なのでしょう。

 スマホで手軽に動画まで撮れて、観たいときにいつでも観られるなんて羨ましい。何年経ってもすぐに見返すこともできますし…。我が子たちの時にもビデオを回したり編集したりしましたが、記録媒体が古くてもう観ることができなくなってしまいました。小さい頃のあの姿をもう一度観たいと思うことが最近多くなった気がします。

 今日は入学式。生憎の天気ですが、気持ちだけは青空になれるような演出をして迎えたいと思います。初めて小学校に入学させる保護者にとっても素敵な一日になるように…。

388 始まりの日(24.4.8)

 例年より開花が遅かったせいで、桜がよい感じに咲いています。いよいよ令和6年度の始まりです。子供たちはきっと、どんな先生と出会うのかワクワクドキドキかもしれません。子供たちの今を空っぽのグラスに例えるなら、ときめきでグラスを満たし、炭酸の泡のようにふつふつと湧いてくる笑顔を弾けさせる姿を大切にしたいと思います。

 春の庭もワクワクします。クレマチスやライラック、モミジや山椒が、新芽を出しています。若い芽が次から次へとバトンを繋いでいるように見えて、命が続いていく不思議な感覚にとらわれます。学校のプランターでは、ビオラやパンジーが新学期もきれいに咲いて子供たちを迎えます。校庭やなかよし広場にもたくさんの春を見つけることができます。

 さて、天気予報が気になるのはどんな時でしょう。旅行に出かけたり結婚式があったり…。学校では、卒業式や明日の入学式、運動会、宿泊学習など様々です。残念ながら、明日は晴天とは程遠いようです。ところで、ニュースなどで天気予報を見たとき、「東京」や「千葉」の天気や気温が表示されることが多くありますが、どちらを参考にするでしょう?我が家は、お天気マークによりその日の地域が東京寄りだったり千葉寄りだったりと、都合よく解釈を変えています。

 春休み中に学童に通う子や放課後子供教室で遊ぶ子、バスケットクラブ員たちに会いました。キラキラした顔で、口々に大声で呼んでくれてうれしくなりました。新しい教頭先生と一緒に歩いていましたが、さすがに知らない人には「誰?」といった顔。あるいは興味津々で「もしかしたら」という顔。ただ、私にはハイタッチで応えても、教頭先生が出した手には反応なし!そうそう、知らない大人には気をつけようという教えを忠実に守ってエライけれど、校長と一緒ですから不審者ではありませんねぇ…。そんなこんなで、明日は89名の新入生を迎え入れます。昨年度の入学式では、梅田俊作さんの絵本『がまんだがまんだ うんちっち』を読みましたが、今年は…、ナイショ。

 校長のつぶやきのページも3年目に入りました。子供たちのために新しいことにも挑戦していきますので、どうぞよろしくお願いします。

387 つながる(24.3.25)

 永野芽郁・山田裕貴さん主演のドラマ『君が心をくれたから』を観て、せつなさに毎回ティッシュに手が伸びる私。「ドラマにそんなに感情移入する?」と思う人もいるかもしれませんが、決して主人公を自分に置き換えたり子供のことを思ったりするわけではないのです。最終回は、ハッピーエンドで終わってほしいという期待と裏腹に、「そう来たかぁ」と思ってまた涙。歳を重ねるにしたがって涙もろくなっているようです。

 テレビも番組切り替わりのシーズン。新番組に期待は高まります。大相撲でも新しいヒーローの登場です。尊富士(タケルフジ)の新入幕で初日から11連勝というのは、約75年前の大鵬に並ぶ記録。さらに賜杯まで手にしたのは、なんと110年ぶりという快挙というから驚きです。

 さて、先週、教頭先生から冊子をプレゼントしてもらいました。中を見ると、昨年度の校長ブログ全189回分が収められて製本されているのです。自分でもデータ保存はしていますが、これにはびっくり!宝物になります。早速、弁当を食べながらページをめくってみました。「こんなことを書いていたんだ」と懐かしくなります。すると、つい最近書いた、算数が嫌いだった話や集合の問題について書かれているではありませんか。そう考えると、前にも読んだことあるぞと思われるものは少なくないのかもしれません。今日が387号になりました。ブログは本務ではありませんが、「楽しく読んでます」という言葉をいただくことが励みになります。学校が身近に感じられるようであってほしいと思います。

 そうそう、先週末に30年ほど前に担任した子から手紙が届きました。私の名前でググったら、平田小のブログに当たったと言い、読んでくれているようです。2児に恵まれ、仕事と家庭の両立を図っていると知り、これもまたうれしい!時空を超えてつながっていることを感じます。

 今日で子供たちとお別れする職員がたくさんいます。寂しい限りですが、同じくらい転入者がいますので、刺激をもらいながら出会いという偶然を大事に温めていきたいと思う最終日の朝です。転出職員が温かな心をくれた分、いやそれ以上を別の人に別の形でおすそ分けしたいと思います。多くの方々とつながりを持てたことに喜びと感謝の気持ちでいっぱいです。そして、笑顔でずっとつながっていたいと願います。尚子さんとも…。

386 人材不足(24.3.22)

 先日出かけた際は、昼食難民になりかけて、バーミヤンに入ったのは14時近く。休日の食事場所はどこも混んでいるので、なかなかココ!という場所が決まらないまま食事のタイミングを逃してしまうのが「昼食難民」という我が家だけで通じる言葉。夕飯までがひもじい。

 そのバーミヤンは、すかいらーく系列。「すかいらーく」はファミレスの草分け的存在で、「ガスト」や「ジョナサン」を手がけていますが、その看板を目にしなくなって久しいことに気づきました。もしかすると、4年前に人手不足等から24時間営業全廃を発表後から?いやもっと以前かも…。

 さて、来年度の宿泊学習や校外学習の日程調整や計画を早めにする必要があります。まずは、修学旅行の日程を大きく前倒ししました。平田小は11月実施でしたが、今年度は感染症の影響で12月となってしまいました。寒いし紅葉を楽しむ時期ではありませんでしたが、どこもかしこも貸し切り状態だったことは怪我の功名?!

 先日、旅行業者が年度末の挨拶で来校しました。その中で、校外学習を計画するに当たり、期日を早めに決定した方がよいとのアドバイスがありました。希望日によってはバスの手配ができない場合があるようです。物流・運送業界の2024年問題が、こんなに身近にあったなんて…。働き方改革法案により、4月からドライバーの労働時間に上限が課されることによって、実質的にドライバー不足が生じるわけです。バス会社もその影響のど真ん中にどっぷりと浸かっているわけです。

 教員も過酷な長時間労働が社会的に問題視され、全国で教員採用試験の受験者数も減少の一途。千葉県は、来年度受験者に新たな採用枠を設けて人材確保に努めています。子供たちの中から未来の先生が生まれるように、私たちも教員の魅力を発信していかなければ!

385 靴磨き(24.3.21)

 6年生67名が校舎にいないことを実感し始めると、一抹の寂しさが込み上げます。それでも、そんなことを感じさせないくらい在校生は元気で嬉しくなります。

 さて、先日の卒業式に臨むにあたって、前日の夕方から靴磨きを始めました。革靴が汚れていることのないように普段から気をつけていますが、子供たちのハレの日ですから頭だけでなく足元も輝いていてほしいと、靴墨をつけて念入りに…。式で履く靴だけでなく、ビジネスシューズ全部を磨くと結構な手間です。履き回しをした方が痛まないというので黒が5足、茶系3足が玄関の三和土(たたき)に並びます。ピカピカに生まれ変わった靴は気持ちがよいもの。なんだか心軽やかに歩けそうな気がするから不思議です。

 東京・青山にある靴磨き専門店のオーナーが、NHK『仕事の流儀』で取り上げられたのは数年前。1足4千円で、どんな靴も美しく変身させるプロの技術を求めて、国内外からの来客が絶えないというから正直驚きです。日本でも世界でも、靴磨き選手権大会が開催されますが、その世界一に輝き、「靴磨きは、客の人生を磨くこと」と語るその職人を見ると、靴磨きという私たちが抱く仕事の常識を覆すかのように思えます。

 職人の言葉を借りるなら、私たち教員は「子供の人生を磨いている」という、ちょっと偉そうですが、そんな自負をもって日々向き合っていきたいと思うのです。今年度もあと3日。子供たちに何ができたのだろうと自問するも、答えが見つからず悶々としたまま3月が終わってしまいそう。

384 お弁当づくり(24.3.19)

 小学生の時、算数がある日は登校をしぶった覚えがあります。嫌いになった理由の一つに「集合」という単元があります。それと似た問題を電車内の中吊り広告に見つけました。中学受験の問題ですが、覚えている限りでここに出題します。

 あるクラスで40人にアンケートをとりました。スマホを持っていると答えた子は24人、タブレットを持っていると答えた子は16人でした。以下の①~④のうち正しいものをすべて選びなさい。

① スマホとタブレットのどちらか一方を持っている人数と両方を持っている人数は同じである

② どちらも持っていない人はいない

③ 両方持っている人の人数は16人以下である

④ 両方持っている人を除く人数は24人以上である

 ベン図を書いて考えてみました。24+16=40であることから、両方を所有する人は最大で16人、最小0人と考えられることから、正しいのは③④と導き出したのですが、まるで頭の体操。

 先日、保育園だよりを見る機会がありました。普段は給食なので弁当は原則ないそうでが、ある日に限って弁当持参のようです。昨年度の同じ頃に持ち寄られた弁当の中に「イクラ」が見られたそうです。滅多にない手作り弁当なので気合が入って豪華に仕上げたのかもしれません。仮に冬場であっても傷みやすい品は入れないのが当然。ただ、そうしたことすら継承されていないのかもしれません。ですから、園だよりには弁当づくりのポイントが事細かに記されています。食べやすさや傷みにくさ、誤飲防止などの視点が読み取れるとともに、最終チェック項目まであって至れり尽くせりです。果たして、よいのか悪いのか?!

 平田小も先週で今年度の給食が終わってしまいました。今日からからお弁当生活。食前のいただきますと食後の感想、弁当箱洗いは必須。さもないと作ってくれなくなります。それでもごちそう様を忘れることがしばしばあって、時々叱られます。

383 湯船に浸かって(24.3.18)

 似顔絵をササっと描く技術を持つ人っていいなぁと羨ましくなります。「校長室に自分で描いた絵を歴代校長の写真と並べているではないか」と言う人もいるかもしれませんが、髪は不要なのでほぼ丸だけで済んで簡単なだけ。新聞やテレビニュースで使われる政治家などの似顔絵は、本当によく特徴を捉えています。似顔絵講座を受講したいと思うこともありますが、きっと長続きしない気がします。知人は、写真資料のない面接の場で似顔絵を描き残していたといいます。後で協議をする際に、顔と名前を一致させることができて重宝がられたと聞いたことがあります。

 私の父は油絵が好きで、自画像も数枚残していました。葬儀の際、遺影の脇に収められた額縁の絵は、生前の父そのもので体温が感じられるほどでした。最近では、写真をイラスト風に編集できるソフトやアプリもありますが、味という点では手書きに勝るものなしでは?

 さて、冬場の風呂は心臓に大きな負担をかけます。ブルっと震えるような緊張場面をなくすために、暖房を入れてから服を脱ぎ始めます。昨日のように暖かいと、少しだけ窓を開けて外気を取り入れながらゆったりと湯船につかるのが最高に幸せなとき。ちなみに、家に浴槽が備わっていて、毎日のように湯船につかる習慣があるのは、どうも日本人だけのようです。古代ローマ人の公衆浴場もあったではないかと、阿部寛主演の『テルマエロマエ』を思い出しますが違うようです。

 入浴は、健康寿命を延ばす効果があるといわれます。ある研究では、要介護認定を受けていない1.4万人を対象に3年間にわたって調査を行ったそうです。毎日入浴する人は、週に2回以下の人に比べて新たに要介護になるリスクが3割低いという結果を得たようです。入浴の主な効果は、温熱効果と浮力効果、水圧効果。体が温まって血流がよくなり代謝がよくなります。肩こりや痛みの改善も期待できます。水圧や浮力によって、マッサージ効果や関節・筋肉を弛緩させる効果があります。

 だから今日は、ゆったり湯船につかって、湯気で白くなった窓にお絵描きしながら卒業式の余韻に浸ろうと思います。

382 靴ベラとしもやけ(24.3.15)

 スマホのメモ機能に「備忘録」のページを作って、思いついたことを記すようにしています。家に帰って日記を書きますが、いざペンを持った段になると「今日は何かあったっけ?」ということが度々あります。決して平和な時間ばかりが流れたわけではないのに思い出せないのです。だから、学校にいる間に入力することもあります。人に伝えなければいけないこと、明日作業しなければいけないことなどがあれば忘れないうちに記録です。思いついたときに、たまたまスマホを持っていないときは大変!覚えていればよいのですが、スマホを手にした時には既に「あれっ、なんだっけ?」という状態です。時には少し前の場所に戻って考えてみますが、無理なものは無理。潔く諦めます。

 そんなメモのページに、「靴ベラ」という文字がいつまでも消えずに残っています。革靴を脱着するときに靴紐を緩めたりほどいたりする習慣がない私は、履くときには必ずと言ってよいほど靴ベラを使用します。でも、玄関の施錠が済んでから帰るときは別の扉を使用します。そこには靴ベラが置いてありませんので、かかとが引っ掛かって履きにくいこと極まりない。そこで、マイ・靴ベラを用意して持ち歩こうと考えたのです。そう思ったのはいつのことだったか。引き出しに入っていることはわかっているのに、メモを見ることを忘れてしまうわけですから何のための備忘録なんだか…。

 そういえば、『サラっと川柳』の優秀100句の中に、「スマホ開け 検索ワード なんだっけ」という作品がありましたが、その気持ちがよ~くわかります。

 寒い季節は、足の爪を切ることを忘れがちです。「伸びているなぁ」と思っても、足元が冷えるのですぐに靴下を履いてしまいます。それから3歩歩こうものなら、もう忘れている始末です。この足の指ですが、「親指」や「小指」は普通に言いますが、「人差し指」「薬指」は違和感があります。

 そんな足指に、毎年のようにしもやけができます。それも両足!左は親指と第二指の腹の部分。右側は、同じ指の左側面がぷっつりと赤くなっています。痒さではなく痛みがあるので、風呂上がりには軟膏をつけてケアに努めています。子供のころは手にもしもやけができましたが、さすがに手が大丈夫なのは、クリームをきちんとつけているからかもしれません。足のしもやけの原因は、毎日革靴を履いているからだと妻は言いますが、往復高々2時間程度の通勤時間であって10本の指は窮屈なのかもしれません。あれっ?また一つしもやけが生まれている!

381 卒業、そして入学(24.3.14)

 小学生の頃だったでしょうか?「象が踏んでも壊れない」をキャッチコピーにしたCMをいまだに思い出すアーム筆入れ!当時の筆箱はセルロイド製が多く、発火しやすく耐久性が低いという欠点があったので、ポリカーボネイトを使用して丈夫さを売りにしたのです。均一に圧をかけて踏む象だって加減したかもしれませんが、人が踏んだり投げたりすれば間違いなく壊れました。そうであっても、強さをどう消費者にアピールするかといった点ではインパクト大だったように思います。新入学を心待ちにする子供たちも、文房具をそろえ始めるころでしょうか。多機能筆箱は今も人気ですし、たとえ鉛筆1本でもなくさないように大事にしてほしいものです。

 さて、卒業式が間近に迫りました。12日には5年生も体育館に集まって予行練習を行いました。来年に備えて雰囲気を感じ、目に焼き付けてくれたはず。式の中では、校歌以外に2曲を歌いますが、6年生の歌声は日に日によくなっていくように感じます。当日、どんな歌声や姿を見せてくれるかとても楽しみです。

 ずっと以前の式歌は、『蛍の光』や『仰げば尊し』が定番でしたが、歌詞の内容が時代にそぐわず理解しにくいようで、児童生徒の心に響き、好みに添う選曲がされているのが今。その中に『旅立ちの日に』も含まれます。14年前、秩父市の中学校長であった小嶋登さんが一晩で歌詞を書き上げ、翌朝には音楽科教諭に作曲を依頼したといいます。3年生に贈る教職員の歌のプレゼントだったはずが、音楽雑誌に取り上げられ、今に歌い継がれる曲になっています。サビでは「♪今別れのとき 飛び立とう 未来信じて~はずむ若い力 信じて~♪」と歌い上げます。平田小の6年生は、全体に込められた想いをどのように解釈して声にしてくれるのでしょう。ちなみに、平田小校歌も小嶋先生の作詞です!といっても、初代校長の小嶋好彦先生です。実に70年も昔。

380 人生の転換点(24.3.13)

 漫画家 鳥山明さんの訃報を伝えるニュースに耳を疑いました。その翌日には、ちびまる子ちゃんの声優TARAKOさんの訃報も…。鳥山明さんの漫画といえば、多くの人が『ドラゴンボール』をイメージするかもしれません。海外でも人気でした。でも私の場合は、『Dr.スランプ』です。高校生の頃、「週刊少年ジャンプ」を友達と回し読みしていたことを思い出します。キレイな線で描かれた絵が、当時とても印象的でした。本当は、アラレちゃんを作ったペンギン村の発明家 則巻千兵衛が主人公で、このロボット・アラレは第1話限りの登場予定だったというから驚きです。元々この作品も選外で、たまたま編集者の目に留まった原稿だったようで、その編集者に押し切られてアラレちゃんが主人公になったと知りました。どんな人と出会うかによって人生は大きく変わるといった代表例のようです。

 この世界的ともいえる漫画家の命を奪ったのが急性硬膜下血腫。これを引き起こす外傷は、交通事故で地面や車に頭を打ちつけたり、階段などから落下して頭を打ったりするような、ものすごく強い力によるケースだといわれます。事故直後は周りと普通にやり取りができたのに、何時間か経ってフラフラしたり気分が悪くなったりして対応が遅れることもあるというから厄介です。スポーツでも考えられますから、知っていて損はなさそうです。

 また、必ずしも強い衝撃ではなくても発症すると聞くと、他人事とは思えなくなります。生活習慣病や加齢の関係で血液サラサラの薬を服用している場合、万が一、血管が切れると薬の影響で出血が止まらず硬膜下血腫を起こすリスクが高いと言われます。今の時代、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を一つや二つ持っていても不思議ではありません。生活の中のちょっとした衝撃や転倒でも発症の可能性はあるということですから、鳥山氏のニュースを読んで、ちょっとした怪我にも注意しようと思います。病気や怪我でも、その後の人生が大きく変わってしまいますから…。

379 やさしい心配り(24.3.12)

 くすのきしげのりさんの絵本『メガネをかけたら』が図書室にありました。メガネをかけなければいけなくなったけれど、絶対にイヤ!誰もかけていないし、人からからかわれるのではないかと不安が先に立つ主人公の女の子。メガネ屋に行ってもなかなか決められません。利口になれるなら、可愛くなれるなら、宇宙まで見えるなら、空を飛べるなら…と気持ちが揺れ動きます。でも決心してメガネをかけたら、先生の優しい心まで見えたなんていう素敵なお話。

 視力が落ちて、初めてメガネをかけて黒板の文字を見た時の感動は忘れられません。多くが「こんなに良く見えるならもっと早くかけていればよかった」と思うのではないでしょうか。時々、メガネを外して通知表の小さな文字などを読んでいる時に部屋の扉がノックされることがあります。ドアが開くと、ぼんやりした人型が話す声に集中しながら、自分の中の声認証システムを発動することになります。

 ちなみに、メガネをかけないで状態を「裸眼」と言いますが、補聴器なしで先日聴力検査をした状況は「裸耳」「生耳」とでも言うのでしょうか?

 子供たちは、いろいろな「初めて」に出会います。そこには、期待感とともに少なからず抵抗感や不安があります。例えば、思い切って髪形を変えるとき、スキー・楽器・料理に挑戦するとき、歯の矯正器具をつけるとき、海外に出かけるとき…。想像してみると、大人だって同じであることに気づきます。そんな時、周りの人の優しい心配りがあったら、どれほど嬉しいことか。

 小学校に入学する新1年生、初めて小学校に通わせる保護者、中学校へと進学する6年生、新卒で着任する先生、転校生などを迎えたり送り出したりする場面がたくさんある3月から4月。そこに思いやり溢れる行動や言葉がたくさんありますように!

378 標識(24.3.11)

 サッカーのルール改正は度々行われてきました。その中で、ゴールキーパーに適用されるルールも変わってきました。以前は、ボールをキャッチした後、ゴールキーパーが手でボールを保持できる時間は4秒までと決まっていました。さらに4歩以上歩いてはいけないというルールもありました。現在歩数制限はなく、保持時間も6秒となっています。これを8秒に延ばして試験的に導入しようという案があります。PK時の動きについても変更が加えられてきました。

 3年生が国語の学習で「絵文字」の勉強をします。身の回りの絵文字の便利さを学び、自分たちでも作ってみようと、それぞれに考えます。この絵文字は、道路標識にも通じます。自動車免許を取得しようとすれば、自ずと道路標識の意味を知らなくてはいけません。注意を促すための標識も多くみられます。猿やタヌキ、ウサギの飛び出しの可能性を示す表示は、地域性があります。

 昔からずっと気になっている標識があります。濡れたり凍結したりした路面、あるいはカーブなどすべりやすい道路を走る際、速度に気を付けて細心の注意で走りたいものですが、それを促す標識はよく目にするものです。黄色のひし形に、車がスリップしている感じが一目でわかる図柄です。でもよく見るとタイヤ痕が交差しているのです。普通ならタイヤの跡は交差せず平行になるはずなので、違和感たっぷり。これを検証するコメントを見つけました。タイヤの跡が交差する現象は、車が半回転した結果といえるようです。よろけながらもハンドル操作で体勢を整えたとすると、素晴らしい運転テクニックの持ち主のようです。

 先日の新聞に、『ヘンな矢印標識 ~君たちはどう進むか~』という本が紹介されていました。全国を旅して撮り貯めた、一風変わった標識が見られるようです。本屋の店頭でページをめくってみようと思います。さすがに、時代とともに度々改正される道路標識というものはあったら、それこそ混乱を招きかねません。

 震災から13年。教訓生かして、私たちはどう進むか、しっかり考える日にしたいと思います。

377 Spring has comeのはず(24.3.8)

 月初めには必ず墓参りに出かけます。春先の今頃からの花粉や黄砂がたくさん飛散する時期は、墓石が黄色くなります。建立はしたものの、まだ誰も入っていない墓は見事なほど汚れます。大変なのは墓石に刻まれた文字のくぼみに汚れがたまりやすいこと。何しろ画数が多いので掃除しにくくて困ります。だから、次はお彼岸の頃かな。今は河津桜が見頃ですが、それがソメイヨシノに切り替わる頃に花見も兼ねて南無~。

 

 桜と同じように、春らしい植物の一つにたんぽぽや土筆があります。昨日、なかよし広場のフェンス沿いの花壇に土筆をたくさん見つけました。かわいいので写真におさめたのですが、ピントの合っていない写真ばかりで断念して即削除。かわいいからといってこのまま放っておくと、スギナにチューリップの陣地を占領されてしまいます。写真同様、除かないといけません。ところで、土筆を食べたことがある人はどのくらいいるのでしょう?ビタミンE含有量は野菜の中でトップクラスだそうです。春にしか味わえない食材ですが、小学生の頃、祖母と採りに行って手間をかけて作ってくれましたが、おいしいと思った記憶はありません。

 心配していた赤門脇の梅が蕾をつけています。体育館入口そばの桜は、今年も一番に咲きそうなほどの勢い。そうした変化に心を留めたい春!そんな今日《ミモザの日》は、湿って重い雪が朝から降っていて寒い!そんな中、食卓に置かれた朝日新聞の題字に目をやると図柄がいつもと違います。直近のものを見ると、モノクロで桜が描かれています。「本日限り!」という特別感がよいなぁと思う一方で、おそらく季節ごとに変わっている図柄に全く気づいていなかった自分の観察眼を嘆きます。

 

376 新たなスタートへ(24.3.7)

 昨日は、お隣の県立市川工業高校の卒業式に参加させてもらいました。卒業生194名と在校生、保護者、教職員合わせて800名以上が体育館で祝う様子を壇上から見ることができました。昔ながらの式が粛々と進む中、高校ならではの場面もあって目頭が熱くなる思いがしました。

 さて、NHKの土・日曜朝のニュースに登場する気象予報士の南利幸さんは、気象情報にまつわる駄洒落を連発して、とても明るいキャラクターで親しみやすい人物です。その南さんが、今年の東京の桜開花を3月18日と予想していました。ちょうど卒業式当日に当たりますがどうでしょうか?

 2/27の「ブーム」と題した中でアメフトについて触れました。そのすぐあとに、オービックシーガルズの選手やスタッフが2年生を対象にフラッグフットボールを教えてくれる機会があったのでおしゃべりさせてもらいました。現役の二人(藤本選手と西村選手)は日本代表でもあるとのことですが、とても気さくで、子供たちとも打ち解けていました。すぐにチームのHPを閲覧してみると、目の前にいた二人の顔も見られます。東大や京大出身者も複数いてびっくりです。今シーズンはもうすぐ練習が始まり、公式戦に至っては5月5日からのようです。

 ところで、このアメフトも関東・関西の大学リーグ等の日本一を決める「甲子園ボウル」や社会人Xリーグの「ライスボウル」は報じられることがありますが、日本代表チームだってあるのに話題にすら上りませんし、私を含めてその存在を知る人はほとんどいないような気がします。でも、携わる人たちと話ができてその人柄に親しみが沸き、にわかファンとして応援したくなりました。顔を見て話をする意味や効果ってこういうところにあるのだなぁと改めて感じます。

 桜の開花に前後してスポーツシーズンが始まります。ドジャースの大谷選手のほか、新卒ルーキーも含めてワクワクさせてくれるプレイヤーがたくさん現れることを期待する春です。

375 酪農・畜産(24.3.6)

 平田小学校の給食ではメイトウ牛乳が出ますが、八千代牛乳が提供される学校もあるようです。この八千代牛乳が、ウェブ上に酪農家経験者が描く4コマ漫画を掲載しています。現在、百作品以上ありますが、「第1作」ではなく「第1搾」と書かれるなど、興味深くページをめくれます。第21搾では「牛」のつく漢字をネタにしています。「犠牲」という熟語はともに牛偏ですが、これは家畜を清めて祭礼の供え物としていたことからきているらしいことを一コマで紹介しています。また第29搾では牛なぞなぞの4連発です。④は難しい!やってみてください。

①牛は牛でも、頭にのせる牛は?

②牛が通っても眠くならないのに、豚が通ると眠くなる場所って?

③牛は牛でも学校にいる牛は?

④牛があることをしたら石になったよ。何をしたのかな?

どうですか?答えはのちほど。

 さて、随分前にスマホで読んだ漫画『銀の匙』は、『鋼の錬金術師』の作者 荒川弘さんが描く酪農青春グラフィティーともいえる作品。大自然に囲まれた大蝦夷農業高校に入学した主人公が、仲間に支えられ、時には家畜にコケにされながら奮闘するという物語です。

 これを思い出したのは、日本の畜産を応援する趣旨の新聞広告を読んだからです。黒毛和牛の生産量が日本一の鹿児島県で、和牛に情熱を傾ける高校生たちを紹介していました。JA全農が主催する「和牛甲子園」で輝かしい成績を残す高校の畜産部員の熱い思いが伝わります。決して身近とはいえない職業としての畜産ですが、一筋の光を見たように感じます。飼料や燃料の高騰にもかかわらず奮闘する畜産業に携わる人々の思いを胸に、今日モ~肉や牛乳をおいしくいただきます。

 さきほどの解答は、①ぼうし、②トンネル、③きょうし、④うがい(「う」が「い」になると?)でした。

374 平穏無事(24.3.5)

 ある日、けたたましい消防車のサイレンの音が聞こえてきます。その数も尋常ではなさそう。外に出ると、靄のような煙が流れてきます。飯盒炊さんをするときの薪を燃やした匂いが漂います。野次馬根性がムクムクと沸き起こり、現場目指しました。2階の屋根を突き破って燃え上がる炎と消防や警察が激しく動き回るさまに、火事の恐ろしさを認識し直した次第です。決して自分の家が火元にならないようにしなくては!

 先週、福岡の小学1年児童がウズラの卵を喉に詰まらせて窒息死した事故がありました。報道を聞く限り、誰も悪くないとは思えますが、他人事であってはなりません。先の事故を受けて、ウズラの卵やミニトマトの提供を中止する動きもあります。でも、個人的にはウズラの卵を食材として使用しないということは考えていません。今日の献立「インド煮」にも入ります。要は、事故から大人も子供も何を学ぶかが大切。火事同様、自分の学校で起こってほしくありませんし起こしてはならないと考えます。まずは、食べ始める前に放送で注意喚起を呼びかけ、担任にバトンを渡します。

 行政勤務時代は、車で通勤していました。行きに通る近所の道にお地蔵さまが2体立っています。毎朝その脇を通るたびにハンドルから手を放して、「今日は何も起こりませんように」と秒で拝んだことを思い出します。「よいことがありますように」ではなく、何事もないことを願う毎日でした。

 そうした思いは、普段の何気ない験担ぎの行動にも表れます。ばからしいと思うかもしれませんが、駅の改札は毎朝必ず同じゲートを通ります。ここを通った日は悪いことが起こらないと勝手に思っているだけで、実際どうだったのかは検証したことはありません。仏壇に手を合わせることは少ないのに、そんなことばかり気にしているのはどうなのでしょう。

 決して高望みはしません。今日も平田小の子供たちに事故やけがなく、笑顔で過ごせますように!

373 サンカンシオン(24.3.4)

 毎朝、天気が気になります。スマホやニュースで最高気温や降水確率を確認して、傘が必要かコートの種類はどうするかなどを判断します。「雨が降るかもしれないので折り畳み傘を忘れないようにしましょう」という気象予報士の言葉を信じて、傘を鞄に忍ばせて行ったのにもかかわらず、帰宅するまで降られることがなかった日はラッキーだったのか、はたまた荷物になって損だったのか考えてしまいます。逆に、降雨について触れていなかったのに(単に聞き逃していただけ?)午後からポツポツと降り出した折には、遮るものがない頭から雫を滴らせて走ることになります。

 さて、ドラマ『君が心をくれたから』では、放課後に傘がなくて昇降口で恨めしそうに雨を眺める主人公(永野芽郁)に、先輩(山田裕貴)が傘を差し出して一緒に帰る場面が第1話にありました。また、雨が降ってきたのに傘を持たずに家を出た家族の帰る時刻を見計らって、駅までもう1本の傘を持って歩いてお迎えに行くというのは、サザエさん一家の定番シーンのような気がします。でも今の時代は、お迎えの車で駅前があふれかえる様子しか思い浮かびません。

 今週は、明日からしばらく傘マークが続いています。暖かく感じられる日と寒さがぶり返す日もありそうです。寒暖の変化が周期的にやってくる春先の今頃に用いられる言葉が「三寒四温」。この言葉を聞くと、中学か高校の先生を思い出します。「サンカンシオ~ン」と外国語風に言った後に、フランス語ではホニャララという意味なんだよと前述のような説明してくれたのです。「それを漢字でも書けるんだよねぇ」と言って「三寒四温」と板書した場面が妙に記憶の奥のほうに焼き付いて離れません。

 今日「三月四日」から6年生が卒業式の練習を始めます。当日は暖かで真っ青な空の下67人を見送れたらよいなぁと、そろそろ長期予報が気になり始める頃となりました。

372 住まう地域を知る(24.3.1)

 昨日から地震が頻発して心配になります。

 勉強机に必要なものといえば手元を照らす照明、デスクライトです。アームとシェードの両方に可動部があることで思い通りの位置に明かりを調整できるのがZライト。長い間お世話になりましたし、今もベッド脇で読書のための間接照明的に使用されています。ネーミングの由来を考えたとき、きっと自在に曲がるアームなどが「Z」字であることが関係するのでしょうが、アルファベット最後の文字という特別感もどこかに秘められている気がしてなりません。

 さて、地域回覧板が回ってきた中に、▲▲地区の史跡などを辿るお誘いプリントが挟まっていました。最寄り駅に集合して、徒歩で3時間ほど巡る計画です。ポイントとなる地点それぞれを検索してみると、普段のランニングコースに点在しているではありませんか。ただ知らなかっただけ。そこで、神社仏閣や石碑、地蔵など、当日のコースを早歩きで見て回りました。立ち寄らなかったところもあるので、5km45分で軽く汗を掻くとともに、少しだけ物知りになった気分です。

 灯台下暗しで、自分の住む地域について知らないことがたくさんあります。平田小に着任してコククジラや聖徳太子堂、平田緑地など、子供とともに巡る歴史探検に一緒に加わって初めて知ったことがたくさんあります。3年生が考古博物館に行って、コククジラの骨模型の前で足を止めている時間が長いというのも、2年生の時の町探検でコククジラを知って身近に感じたからなのかもしれません。近すぎて、あることが当たり前になっていて却って知らないということがまだまだたくさんあるような気がしてなりません。

 そういえば、先日廊下を歩いている女児に、「先生、平田小学校の七不思議を知りませんか?」と尋ねられました。近くに養護教諭がいたので、「保健室にお化けが出るみたいだよ」と適当なことを言って任せてしまいました。七不思議も含めて、学校のことももっと知っておきたいと思う2年目の3月です。

371 ひとり(24.2.29)

 今年は4年に一度のうるう年、そして今日がうるう日。これとは別に、「うるう秒」というものがあります。地球の自転によって決まる時刻と原子時計によって決まる時刻のズレを修正するもので、不定期で1秒追加する形で実施されてきました。これを2035年までに廃止する方針が国連の専門機関で決定したといいます。この1秒のズレが、もしかしたら日常生活に凄い影響を及ぼすことにつながったりして…?

 さて、妻が1週間近く家を留守にする予定がありました。冷蔵庫の中には、冷凍ごはんや栄養バランスよさそうな冷食が蓄えられました。使わなさそうな野菜は事前に使い切って、日持ちする野菜類しか残っていません。一人暮らしを経験していない私が、家事を最小限に済ませられるように考えてくれています。だから、「寂しいなぁ」と口から出た言葉に、「それを言い換えすると“不便”って言うんだよねぇ」と返され、答えに窮した私。火事を出さない、戸締りをしっかりする、ゴミはこうやって捨てるなど、部屋のいたるところにチェック用のメモ用紙が貼ってある様子は、まるで小学生の留守番みたいです。

 いざ、不在となった日から自炊です。だから給食は貴重なバランス栄養食。仕事の合間には夕飯や翌朝のメニューを何にするか考えたり、洗濯や風呂掃除のタイミングを練ったり…。帰宅しても会話はゼロ。テレビを点けていても食事をしても楽しくない!「おはよう」「おやすみ」などを言える環境は、決して当たり前ではないことを思い知らされました。起床は普段より30分早く、着替えを含めたルーティーンが多少変わります。そんな初日は補聴器を着け忘れました。スマホを忘れた時と同じくらい不安な一日となったのは言うまでもありません。

 結局、妻は予定よりも早く帰宅して一安心。でも娘からは、「帰ってきたからといってサボるんじゃないわよ。継続することが大事なの!」ときつ~く言われました。それからというもの、できることは少しずつ見て学ぶようにしています。さぁて、いつまで続くやら。明日からいよいよ3月です。

370 伝える(24.2.28)

 先週、道路に面した庭のミモザが咲き始めました。まだ五分咲き程度ですが、丹精込めた植物が花咲かせるのはとてもうれしいことです。また、「いつも楽しみにしているんですよ」と通りがかった老夫婦が声をかけてくれるのもありがたいことです。

 日曜日、平田町会の餅つきをほぼ見届けて帰宅するや否や「ねぇねぇ聞いてよ~」と妻が話しかけてきます。少し前にピンポーンとインターホンが鳴ったそうです。誰かと確認すると近隣の顔見知りの女性。「ミモザを貰いに来ました」と言われたといいます。リースを作るのでたくさんほしいらしいのです。咲き始めたのを狙ってきたようですが、我が家ですらまだ一枝切っただけのこの時期に、「貰いに来ました」って言い方はいい大人として常識を疑います。買えば一枝400円以上しますが、金額ではなく伝え方がちょっと。貰う気満々でも、「いただくことはできませんか」と言われればまだ許せるというもの。残念なことに急襲を受けた妻は4本も切ってあげたといいますが、大切な子を奪われたようで納得いきません。やっぱり心が狭いのでしょう。

 以前、なかよし広場にあるコンビネーション遊具の空中ブランコが、子供の頭に当たりそうで怖いという声をいただきました。そばまで行ってみたり傷みのチェックをしたりすることはありましたが、なかなかバーの高さにまでは目がいきません。実際に測ってみたところ、一番低い部分の地面からの高さが122cm。以降の高さに差は5~24cmとバラバラであることにも気づきました。

 同様の空中ブランコに頭をぶつけたという話をこれまでに聞いた覚えがありませんので、近隣校に尋ねてみると、一番低いところが152cmで次が10cm高いといいます。だから調整をお願いし、月曜日に修繕が完了しました。滑り台も腐食している箇所が複数あるので修繕予定です。渡り板のささくれ立った部分もきれいにするなど、子供たちの安全には気を配っているつもりですが、完璧なはずはありません。気づかないままになっていることもあるかもしれませんから、気づいたことを気づいたときにお伝えください。

369 ブーム(24.2.27)

 2月中旬に「チーフス2年連続3度目の栄誉」というスーパーボウルの報道がありました。全米が熱狂するアメリカンフットボールのチャンピオンカップですが、日本ではどちらかというとマイナーなスポーツ。とはいえ、日大アメフト部の悪質タックル問題に始まり、一連の大麻使用問題などから廃部報道がありましたから、そうした事件によりアメフトというものの存在を知った人も少なくないはずです。

 私が小中学生の頃は、「爆発的」といっても過言ではないようなアメフト・ブームが巻き起こりました。決して休み時間にアメフトをやって遊んだとか、ゲーム観戦に夢中になったとかではありません。逆に、試合を見たことのある子はわずかだったと思います。では、何がブームだったのか?それは、文具や学用品関連のアメフトグッズ!グルービーケース(調べてください)やノート、下敷き、消しゴム、筆箱など、ランドセルの中が小さなアメフトの世界だったのです。ヘルメットに描かれた各チームのロゴがいろいろなものにプリントされていたのです。ヤフオクやメルカリでグルービーケースを探すと、数万円の値で出品されているからびっくり。ただ、振り返るとあれは何だったのだろうと思うような、男子特有の摩訶不思議なブームでした。

 ブームといえば、スーパーカーブームも忘れられません。フェラーリやランボルギーニ等、欧米のハイパフォーマンス・スポーツカーが大人気となったのです。子供たちは、スーパーカー消しゴムに夢中になりました。休み時間には机の上でノック式ボールペンのノック部の反動で消しゴムを飛ばしてレースをしたことが思い出されます。当時、「必要のないものは持ってこないように」と言われた覚えはありません。でも、ブームはあっという間に消え去りました。そういう意味では、アメリカンクラッカーも同じでしょうか。いつの時代も何かしらブームがあるものです。プロフィール帳に夢中になった親世代もいるはず。

 Jリーグの開幕試合をテレビで観たのは本当に久しぶりです。16年ぶりにJ1に復帰した東京ヴェルディが、31年前のJリーグ開幕カードと同じ横浜Fマリノスと対戦したのもノスタルジーを感じます。民放での試合中継がほどんどない現在ですが、代表戦以外でも盛り上がりたいと今も思っています。

368 漢字(24.2.26)

 天皇誕生日(2/23)は、語呂合わせで「富士山の日」にもなっているようです。昨年、実行委員会は、世界遺産登録十周年を迎える富士山の標高にちなんで、3776個のおにぎりを山梨・静岡両県の地域住民や観光客に無料で配付するイベントを開催したといいます。昨日は、学校を会場に平田町会の餅つきが4~5年ぶりに行われました。こういった機会で、大人も子供も顔見知りになれたら最高です!

 さて、あちらこちらで白やピンクの梅が咲いています。にもかかわらず、平田小正門(通称 赤門)を入ってすぐ右側の梅が今年は全く咲きませんし、つぼみすら見当たりません。一昨年は梅の実をたわわにつけて収穫するのが大変でした。昨年はほとんど実をつけず、今年は花すら咲かない状態。夏の暑さにやられて枯死してしまったのでしょうか。

 先週には千葉県立高校の入試が行われ、3.4万人が受験しました。その1日目の国語の問題。漢字の読みは中学校で習う漢字でしたが、書き取り4問は全て小学校で学ぶ常用漢字でした。「束ねる」は4年生、「染まる」は6年生、「往来」は5・2年生、「(一日)千秋」は1・2年生という具合に…。日ごろからドリルなどで繰り返し練習をしているかもしれませんが、小学校段階の漢字は高校入試でも登場するのです。そればかりか、大人になっても日常で頻繁に使用します。「高度なワープロソフトが勝手に変換してくれるから大丈夫」と思う人もいるでしょうが、使い方によっては相手に与える印象が大きく変わります。誤字脱字にも気をつけないと恥ずかしい思いをします。

 先日の天声人語に、段駄羅という言葉遊びについて触れられていました。「わたしといてよ」と記せば、「私と居てよ」とも「渡しといてよ」とも受け取れます。以前書いた「ごきぶり」が「五期ぶり」なのか「ゴキブリ」なのか迷うというのと同じです。「よきしなかった」はどういう変換を脳内でしているでしょう?「予期しなかった」なのか「良き品買った」なのか。「能登・金沢で」を「のどかな沢で」と遊ぶ段駄羅に妙に興味を覚えてしまったのでした。ユーモアや独創性を大切にして、大人も子供も学び続いていきたいものです。まずは今の足元を固めることから…。

367 いたずら(24.2.22)

 いろいろな場面でいたずら心がムズムズと頭をもたげます。例えば、道端でオナモミやセンダングサを摘んで、気づかれないように背中にくっつけます。家のぬいぐるみを見えない場所に忍ばせて、宝探しをせざるを得なくします。身体測定で体重計に乗った子に気づかれないように足や手で測定器を押して、「あれっ?」と思わせます。でもこれは、現在のように被測定者に数値が見えない状況ではおもしろ味がありません。ラーメンやカレー、野菜炒めに入れる人参を星形や手裏剣、パックマンのように切って、それぞれに得点を決めて、自分の「あたり」は何点かを食べながら楽しむなんてこともよくしました。そうしたことを楽しんだりできる関係であってこそ許されていたずらかもしれません。

 さて、鉢植えや地植えを問わず、我が家の庭には植物との相性があるらしいのです。相性が悪いのはチューリップ。球根を植えても育った例がありません。水仙も同様です。放っておいても毎年花を咲かせるくらい強いのになぜなのでしょう。今を盛りと咲くサクラソウも…。そんな中で鉢植えのヒヤシンスが、土を持ち上げて頭を出してきました。濃青の花が楽しみです。ムスカリは水栽培にしてみました。柔らかい白い根が日に日に伸びていく様は、観察していて飽きません。青色のつぼみが数を増やしています。水色や白色も庭にはあるので時期を違えて楽しませてくれます。絵筆を持って絵手紙でも描けたら素敵だろうなぁ。

 2月だというのに、県内で夏日を記録した火曜日。でも昨日からまた冬が戻ってきて、日曜日には雪マークまで見られます。そうであっても、校庭の樹木や植物に目を移すと春の息吹をあちこちに感じられるはずです。一鉢栽培の植物だけでなく、視野を広げる中で見つけた小さな発見を楽しんでほしいと思います。廊下を歩いていると、低学年の男児が「先生~、花粉症になっちゃったぁ」と報告してくれました。教室にはマイ・ティッシュケースが机の上に鎮座していました。スギ花粉だってれっきとした春の訪れであるとともに、季節のいたずらととらえれば少しは許せる?

366 まずは一歩(24.2.21)

 昨日との気温差が10℃以上となる予報で、血管が縮こまりそうです。

 子供たちに根強い人気があるうんこドリル。これとコラボして、小学生向けの環境学習用教材を県気候変動適応センターがデジタル版で制作したといいます。タイトルは「地球温暖化問題と二つの対策」です。無料公開(https//world.unkogakuen.com/lesson/ondanka)されているのでスマホで確認してみましたが、うんこと絡めて出題されていて面白そうです。やけくそになって取り組むのもよいかもしれません。塾や習い事で忙しい子供たちも少なくありません。でも、そうしたことも含めて自分が興味あることを進んで学ぶことはとても大事です。宿題ではない「家庭学習」を10分でも20分でも生活の中に位置づけることができたら、知識以外の何かが着実に積み上げられていくはずです。リサイクル倉庫脇に掲示されている「家庭学習コーナー」が新しいものに切り替えられていく頻度が増えていったらよいなぁと思いながら眺めています。

 さて、大相撲初場所で、横綱と優勝決定戦に臨んだ琴ノ若関は、松戸市の出身。小学生の頃は、柏相撲少年団で稽古に励んだといいます。3月の春場所には「大関 琴ノ若」として土俵に立ち、5月の夏場所から「琴桜」を襲名する予定です。活躍が期待されます。

 春場所では、一人横綱と四大関になることが予想されますが、病院で時々見られる番付表には横綱は4人(?)揃っています。行司名を「高コレステロール血症之助」とする『食改善に関する番付表』です。番付上位を紹介すると、控えたい食品の東の筆頭横綱が「鶏卵」で、張出横綱は「卵黄」となっています。大関「うなぎ蒲焼」、関脇「鶏レバー」と続きます。一方摂りたい食品である西の横綱は「豆腐」です。張出に「卵白」、大関「赤身マグロ」、関脇「鶏ささみ」、小結「納豆」というそうそうたるメンバー。私の好きな「筋子」や「いかの塩辛」、「牛モツ」は、控えたい食品の前頭に名を連ねているではありませんか。コレステロールを多く含む食品を食べ過ぎないように、日頃の食事メニューの参考にしてくださいと注釈があります。こうやって番付全体を見渡すと、給食って「摂りたい食品」の多くを網羅しているようで、ありがたいと改めて感じます。

 そういえば、家庭学習コーナーには家で作った料理について紹介されたものがありました。好きなことを、好きな時に、好きなだけ、自分でできるやり方で、まずは一歩踏み出すことから!

365 緑の指(24.2.20)

 NHK出版『趣味の園芸』(Eテレ放送)という雑誌があります。季節を感じる素敵な植物や室内グリーン、庭づくりのヒントなどをレクチャーしてくれます。その中に、稲垣吾郎さんの「グリーンサムへの12か月」というコーナーがあって、園芸名人へと変貌するため様々な挑戦を毎年人をかえながら紹介しています。

 ホームセンターなどの園芸コーナーへ足を運ぶと、色鮮やかで賑やかさに溢れ、見て回るだけで気分がウキウキしてきます。店頭だけではありません。第八中に向かう側道脇の家では河津桜と思われる桜が、今まさに花開こうかといった状態を見かけました。暖かい日が続くので、きっともう咲いたかもしれません。来客が予定されていた先日は、校長室に水仙を5~6本摘んで生けました。芳香を放ちますが、どうも糞尿のような臭いにも感じられ顔を背けたくなります。しばらくして、水仙の種類が違うことが判明。改めて摘み直して飾ったことは言うまでもありません。同じ日、敷地内では造園業者が樹木の剪定を行っていました。学校職員では対応できない樹木を2年に一度の頻度で整えてくれます。3月の桜開花に向けて花芽を膨らませる枝を伐られてしまわないように、事前にお願いしておきました。

 さて、「緑の指」ってわかりますか?「園芸上手」を指す言葉だといいます。植物を育てる才能を、イギリスでは「green fingers(緑の指を持っている)」と記し、アメリカでは「green thumbs」と表記します。これが、稲垣吾郎さんの「グリーンサム~」がまさにコレ!「thumbs」は親指なので、広大な庭仕事に精を出して植物の色に染まった親指をイメージしているのかもしれません。そんな私は、今にも咲きそうなミモザの枝を1本ずつ手に取って害虫カイガラムシを1匹ずつ潰して退治!気の遠くなる作業でした。その指は、ネバネバした虫の体液で茶と黄ともつかない複雑な色に染まり…。

 モーリス・ドリュオン作、安東次男訳『みどりのゆび』(岩波書店)には、枯れかけた植物を蘇らせたり見事な花を咲かせたりする、不思議な指を持つ少年が登場します。自分の頭で考えること、自ら行動すること、自分にできるやり方で周りに希望を与えることなど、生きるうえで大切なことを思い出させてくれる物語です。

364 芸術点(24.2.19)

 今年はパリオリンピックの年です。マラソンや卓球などの代表が決まっていきます。一方、冬季オリンピックは、2026年にミラノで開催されますから選考はまだでしょうが、スケートやスノボ、スキーなどの結果が次々と耳に届きます。

 柔道や陸上競技、水泳等は、勝ち負けや代表選考が誰にもわかる客観性をもっています。同じ土俵で勝負するので、順位付けが明確だからです。一方、「採点型競技」では曖昧さが介在するような気がします。例えば、フィギュアスケートやスキージャンプです。「芸術点」というような演技の芸術性を比較するって、スポーツとしてどうなのだろうと考えてしまうわけです。回転数やルッツ・フリップ・ループ・サルコウ・トウループに順位づけされれば得点は一目瞭然となりますが、それも興ざめです。ブレークダンスもオリンピック競技となるようですが、芸術という範疇で捉えるなら社交ダンスも加えてはダメでしょうか?

 さて、先週行われた70周年記念行事と6年生を送る会ですが、文化会館で開催してよかったと改めて感じます。各学年の発表は、限られた時間の中で趣向を凝らし、何よりも子供たちの自信に満ちた表情がいい!卒業を目の前にした6年生やバトンを受ける5年生の歌声には感動を覚えます。そうした全部を4年ぶりに保護者にも見ていただけたことも嬉しいことでした。

 後半のサイエンスショーは最高の盛り上がり!空気砲やブーメラン、液体窒素による実験など身を乗り出すように見ていた子供たちでした。単に「あ~面白かった」で終わってほしくありません。空気砲やブーメランの作り方や遊び方を教えてもらったので、「空気砲の穴の形を丸以外にしたらどうか」「ブーメランをより遠くに飛ばすためにどうするか」「羽の枚数を増やしたらどうなるか」「手元に戻ってくる紙飛行機は作れるか」など、知ったことから問いをもち、確かめてみようとする子がいたらいいなぁと思いますし、みんなで取り組んでみようとする学級があったら最高です。開会式の挨拶でも述べましたが、指をくわえて未来を待っている人ではなく、自分から未来を掴みにいこうとする平田っ子であってほしいと強く願います。

 今日の子供たちの発表や準備段階での発想・発案は、勝ち負けをつけたり順位を競ったりするものではありません。それこそ「芸術点」の世界なのかもしれません。そこでは、子供の表情も加点の要素となるような気がしてなりません。だから、先日の平田っ子に満点をあげたいと思います。

363 おせっかい(24.2.16)

 今日は、市川市文化会館で創立70周年記念行事と6年生を送る会を行います。移動は4コースに分かれます。また、初めて文化会館を使うという児童も大勢いるとともに、タイトな時間の中でトイレや給水のタイミングの難しさがあります。係となっている保護者だけでなく、全員の協力のもとで素敵な時間を過ごしたいと考えます。

 さて、体調が悪くて布団に伏せっていた時に、なぜかしら童謡「おお牧場はみどり」が流れ始めました。そして青空の下で緑色の草が風になびく映像とともに歌詞が浮かんでくるのです。そして思います。これって、自然界の水の循環と植物の生長を歌っているのかなぁと。私が生まれたちょうどひと月前に当たる日にNHK『みんなのうた』第1回目の放送、しかも最初の歌として紹介されたといいます。元々は、スロバキアやチェコの農村地帯で古くから親しまれてきた民謡なのですが、どうしてこんな具合の悪い時に…?と不思議でした。

 具合が悪いといえば、一昨日の朝、本八幡駅改札を出てシャポー入口手前でしゃがみ込む人が左前方に見えます。まるでキース・へリングのイラスト『Radiant Baby』のように四つん這いで固まっています。通勤客がたくさん通り、誰もが視線をやって気にはしているようですが声をかける人はいません。おせっかいな私は、おもむろに近寄り声をかけました。予想に反するような甲高い声が返ってきたことに意表を突かれながらも状況を確認しました。駅員にもSOSを出して駅の医務室に運びました。この間、一緒に運んでくれた男性と声をかけてくれた女性の二人しか関わってくれませんでした。

 時間ギリギリで急いでいたかもしれませんし、関わりたくないと考えたかもしれません。自分が駆け寄らなくても誰かがきっと何とかするだろうと考えたかもしれません。でも、ちょっと考えてみたいのです。うずくまっていた男性の気持ちです。唯々辛かったのではないでしょうか。もしかすると、助けを待っている子供や大人がすぐそばにいるかもしれません。おせっかいでもよいのでは?

362 ティーボール(24.2.15)

 11月から12月頃だったでしょうか、体育で「ティーボール」に取り組む子供たちの姿がありました。単元としては「ボール運動《ベースボール型》」とされています。小・中・高の学習指導要領から「ソフトボール」が消えて40年以上が経ちます。活動しているのが投手と捕手、打者だけで、運動機会が全員に提供されていないというのが主な理由。それに代わるのがティーボールといえますが、学校で盛んに行われるようになったのはそんなに古くはありません。

 ティーボールは、投手のいない野球であり、ソフトボールです。ゲームは、ホームベース後方に置いたバッティングティーにボールを載せ、止まっているボールを打者が打つことで始まるのです。打球は、内野や外野に常に飛んでいきますから、打つ・捕る・投げる・走るといった基本動作を全員が経験し、楽しく学習できるのです。指導経験がない私は、日本ティーボール協会HP(以下、図とともに引用)で少し調べてみました。

①打者は、思いきりボールを打つ。

②打った後、バットをフープかコーンの中に入れて、一塁・二塁・三塁・本塁コーンの外周を全力で走る。

③守備側は、内野ライン上と外野ライン上でそれぞれが守る。

④守備者は「全員で」打球を追い、捕った後はそのボールを本塁プレート(コーン)の横にいる指導者に返球(中継も可)する。

⑤指導者はそのボールを捕り、本塁コーンの上にボールを載せる。

⑥指導者が、本塁コーンの上にボールを載せた時、打者走者が一塁を回っていたら1点、二塁なら2点…というように得点が入る。2周目を走ることもでき、その場合、一塁を回っていたら5点となる。

 ルールは、子供と一緒に作り上げたりアレンジしたりできそうです。今学校で行われているのは「日本式」らしく、海外でも親しまれているようです。もしかすると、十数年後にはオリンピック競技となる日が来るかもしれません。

361 本を身近に(24.2.14)

 「東京ボンバーズ」と聞いてわかる人はどれだけいるでしょう。1970年代前半に流行ったローラーゲームの番組に出ていた人気チーム名です。今や伝説のスポーツとも言えます。野球なら「読売巨人軍」であり、サッカーなら「ヴェルディ川崎」(現・東京ヴェルディ)かなぁ。確かにローラースケートで周回しながら、敵にぶつかり弾き飛ばす様は「爆撃機(bombers)」そのものでした。

 さて、蜂須賀という名字によって、「私は爆弾を抱えているようなもの」と家族に言われます。「えっ、爆弾はオレ?」と聞き返すと、きっぱりと「他に誰がいるの」と返されて黙り込んでしまいます。見張ってないと何をしでかすかわからないそうで、「子供や孫にまで迷惑をかけるんだからね!」と念を押されます。全く信用されていないのです。

 可愛い盛りともいえる3歳と4歳の孫が遊びに来ると、最近は必ずと言ってよいほど我が家に置いてある絵本を持って膝の上にやってきます。少し前までは、読んであげようとしてもじっとしていられなかったのに、大きな変化というか成長です。

 自分の子供たちが小さい頃には、毎日読み聞かせをしていました。寝る前も寝息をたてるまでずっと。登場人物によって声色を変えたり、歌うような場面では即興で口ずさんでみたり。小学生になってからは、音読の宿題の手本と称して面白おかしく読むこともしばしばありました。決して子供たちを本好きにしようとか感想を聞こうとかが目的ではなく、単に自分が楽しみたかったからという理由なのです。次の学校だより『稲穂』は、敢えて「本好きな子を育てる」という視点で書いています。また、昼の給食時の放送で、昔ばなしやとんち話の語り聞かせを不定期で始めました。義務感でも押し付けでもなく、自分が楽しいと思えることを大事にしたいと思っているだけ。ある意味、価値の押し付けですし、自己満足といわれても仕方ありませんが…。

360 ためる・ためない(24.2.13)

 冬の庭を眺めるのが好きです。春や秋の花の多い季節も素敵ですが、冬枯れにより全体がすっきり見渡せます。早咲きのクリスマスローズが白い花をつけ、カモミールが芽を出しています。今年もユキヤナギが一輪フライングで咲いていますし、ミモザは見事なほどに蕾をつけています。庭のあちらこちらに春の息吹を感じ、やる気が出ます。

 朝の見守りを終えて学校に戻ってから行うビオラやパンジーの花殻摘みが習慣になっています。霜柱が立っても雪が降っても、5月まできれいに咲かせ続けるためには欠かせません。日を置いてやると、数が多くて面倒になり、継続しないので毎日取り組みます。そうすることで逆に負担がなくなるわけです。雑草取りも同じ。一気にやろうとせずに欠かさずコツコツが大事です。似たようなことが普段の生活にたくさんあります。溜めてしまうことで億劫になり、嫌だなぁと思うこと。例えば洗濯?アイロンかけ?夏休みの宿題?といろいろです。面倒なことや嫌いなことを後回しにしてしまいがちの私は、ためずにコツコツを心がけてはいますが、言うは易し行うは難し!

 こちらは逆にためる方の話。1月下旬、「梨の花摘み」を市川市で緊急募集しているという記事がありました。「市川のなし」ブランドを掲げる梨農家が市内に200軒ほどあるそうですが、そのほとんどが授粉用の中国産花粉に頼っているといいます。ところが、中国で花粉を介した枯死の病気が発生したために輸入を停止しているようです。そこで、梨農家は開花期に花粉を採取する必要に迫られたというわけです。募集は当初、明日2月9日まででしたが、必要な人員の約3倍もの人手が集まったことにより先月末日で締め切られました。活動予定は3月下旬から4月上旬というので、梨街道を走りながらその様子を見てこようかなぁ。あちこちの梨畑で、一斉に授粉作業をしているボランティアの姿を想像するだけでたまんないなぁ~。

359 呼称(24.2.9)

 昨日は雪の呼称について触れましたが、そうしているとき、ふとくだらないことを思いついてしまいました。くだらなすぎて、逆に誰かに話したい衝動にかられてしまったのが次。我が家ではゴキブリのことを「G」と呼びますが、たぶん一般的なのでしょう。でも逆に、ゴキブリから見たら人間は「N」?やっぱり人間とゴキブリは「共演NG」の関係なんじゃないかぁ…なんて。

 先日、松たか子さんのエッセイを新聞で読みました。その中に、母になって面白かったことが記されていました。それは「名前がなくなること」だといいます。「○○ちゃんのお母さん」と呼ばれることばかりで、それが逆に新鮮だったと。確かにそうしたことが多くあります。例えば、子供が生まれた後の父母の呼称。父母を、いつの間にか私自身が「おじいちゃん」「おばあちゃん」呼ばわりするようになります。妻を呼ぶときも「○○ちゃん」から「お母さん」へ変わり、今では「おかん」です。「私はあなたのお母さんではありません!」なんて野暮なことを言うことなく、自然と受け入れてしまえるもの。呼称はどうあれ、親が子を、子が親を想う気持ちは変わらないはず。

 管理職も同様です。「○○先生」だったのが、「教頭・校長」と役職で皆から呼ばれます。固有名詞が忘れられてしまうのは会社も一緒かも…。個人的にはちょっと悲しい響き。ただ、以前も書きましたが、相手の名前をド忘れしても「先生!」と呼んでいれば話が進むので、その点だけはよいなぁ。

 気をつけたいのは、目の前にいる子供の名前が出て来ずに「○○さんの弟」「○○さんのお姉さん」などと声かけしてしまうこと。誰しも自分の名前で呼ばれたいものですから。

358 雪 Part2(24.2.8)

 雨混じりの雪を霙(みぞれ)と呼びます。先日の雪も最初は湿った雪でした。暗くなるにしたがって落ちるスピードが緩やかになり、街灯に照らされながら舞い落ちる雪がきれいでした。こうして降ってくる雪には種類というか名前があります。霰(あられ)や雹(ひょう)に始まり、玉雪、粉雪、綿雪、淡雪、泡雪、細雪、餅雪、べた雪、灰雪、氷雪、吹雪ほかまだまだあるようです。一つ一つ解説はしませんが、一言で「雪」と括ってしまわずに言葉の雰囲気を感じられるようでありたいものです。また、積もった雪にも呼び名があります。新雪、深雪、薄雪、ふすま雪、しまり雪、ざらめ雪、ドカ雪、万年雪など耳にしたことがあるかもしれません。スキーやスノボをよくやる人には、きっと好ましい雪質があるのだろうと思います。

 さて、雪が降った日のことや雪遊びをしたことを作文や俳句にする子がいます。そうしたときの語彙が豊かであるようにしたいものです。雪の降り方を子供たちはどんな言葉で表すでしょうか。「はらはら」や「ちらちら」という言葉だって使わないかもしれません。まさか「ぽたぽた」?あまりにも情緒がなさすぎです。一方、情景を思い描けるような多彩な表現を大人が使えなければ、子供たちには伝わっていくはずもありません。古くは「こんこん」とか「しんしん」というのが一般的だったように思います。このほかにも「綿々(めんめん:長く降り続く様子)」「霏霏(ひひ:絶え間なく降り続く様子)」「蕭蕭(しょうしょう:もの寂しげに降る様子)」という言葉もあるようです。ドラマを見ていると、「六花(りっか)」という名前の人物が登場することがあります。雪の結晶が6弁の花に似た六角形に結晶することに由来する「六花」は、雪の異称なのだと初めて知りました。

 霙が降った日に、「♪ミ・ソ・レ♪~」とたどたどしく音階を声にすると、強引にカップ氷菓に話題をすり替えられました。写真の「みぞれ」は、1968年に能代で誕生したようで、実になつかしい!なつかしいといえば、家でカップアイスの「デリカ」と「ルーキー」の話になったのですが、私の記憶には全く存在しません。するとすかさず、「田舎だったから売っていなかったのよ、きっと」と鼻で笑われました。ご存じでした?

357 雪 Part1(24.2.7)

 月曜日の朝は、せわしなく時間が過ぎました。先週末にインフルを含めた欠席者がある学級で増えたため、月曜の朝6時に健康観察メールを流して6時半までに回答してもらいました。7時まで待ちましたが、4分の1の家庭から回答がないまま、学級閉鎖を判断せざるを得ない状況。ほかの学級でも相当数の欠席者があり、その報告を受けながら降雪・積雪への事前対応も考える、まさの頭の体操。平スコップや塩カルの準備、作業の範囲やタイミングなど考えることはいっぱいあります。忙しいと思える時間は楽しい時間。リア充なのです!

 昨年は、雪がたくさん降ると言われた日に外環道に架かる歩道橋に塩カルを撒いてくれた人がいました。残念ながら不発に終わったものですから、逆にこの塩カルの粒々で階段を降りるときに滑って転ぶ子が。ですから、箒と塵取りを持って数人でせっせと掃除をしたのを思い出しました。一昨日はそうならないように、児童の下校時刻頃から歩道橋や昇降口、門扉周辺などに塩カルを撒きました。それを見る子が口々に「それは何?」「何をしているの?」尋ねます。雪に濡れながら、同じ回答を何度返したことか。

 さて、大人になるといつの間にか雪は厄介者になってしまいます。交通機関が乱れる、車や自転車が滑って事故の危険性がある、凍った雪に足を取られる、受験日に限って雪が降るなど、生活を直撃です。不便さもそうですが、何より寒くて体にこたえます。それでも、いつもより時間に余裕をもって家を出ます。昨日は学校に到着した時すでに、職員による雪かきがほぼ終了していて、子供たちが安全に昇降口から入れるようになっていました。ありがたいことです。

 雪がたくさん降ると、家でも学校でも雪かきをします。降雪の予報があると、ホームセンターでは雪かきスコップがよく売れますが今回はどうだったのでしょう。大雪警報が出た翌朝でしたから、子供たちはどれだけ積もっているかとウキウキして登校したと思いますが、ベチョベチョで地面が見える様子に残念そう。それでも校庭には小さな泥雪だるまが何体か出来上がっていました。

 夜しんしんと音もなく揺れるように落ちてくる雪には、趣きがあります。それを屋内から眺めている時間は、厄介者が小さな天使に見えてきます。さぁて、今年はあと何回雪が降るのでしょう?

356 頻繁に手を洗おう(24.2.6)

 どんな話をしていた時だったのかは思い出せませんが、急に「オー・チン・チン」(ハニーナイツ)の歌を口ずさんでいました。まだ小学校低学年の頃に流行った曲。歌詞が覚束ないので検索して聴いてみました。今の時代では放送NGワードが何度も登場する中、2番、3番…と続く歌に「こんな歌詞だったんだぁ」と笑いがこみ上げます。雪の上でオシッコして、薄黄色の穴ぼこを開けることなんて今はしないのかもしれません。だからといって、校庭に積もった雪の上にはしないで。

 管理学校医の清水先生とお話しする機会がありました。今回は学校保健委員会の児童向け講演の事前撮影のために来校いただきましたが、テーマは「手洗い」です。昨日、ヘルシー委員会の児童がシナリオに沿って手洗いの重要性を全校に訴えました。その最後に、学校医の話という展開の動画です。

 さて、子供の手洗いを見ていて感じるのは、洗ったつもりになっていること。手洗い後に、外遊びした服やズボンに手をこすりつけていること。ブラックライトで汚れを見えるようにする機械がありますが、学校でやってみると「ヤバい」と実感するかも。仮に、手洗いを促したとすると「さっき洗ったよ」なんていう答えが返ってくることだってあります。いろいろ活動した後の今が大事だと思っても、子供は無頓着。ウィルスや細菌が付いていると思われる手で口元や鼻を触ったり目をこすったりする場面はよくあるもの。感染症を患うのもうなずけます。だから大人が意識して注意喚起することが大事。そんな私も、実は手で口元を触れる癖があるのです。

 ある医療機関では、いろいろなものに触れる手を肩より上に上げないことを徹底していると聞きました。また、ハンバーガーショップで会計を済ませ、お釣りを受け取った手でバーガーやポテトを食べるのは危険極まりない。誰が触れたともわからない小銭などを手にしたなら、必ず食べる直前に手を洗いましょうと、前出の校医さんは話してくれました。

 そういえば随分前になりますが、やはり別の医師と話をしたとき、「オシッコの後に手を洗うより、用を足す前に洗うべきだ」と言っていたのを思い出しました。陰部に細菌などを付着させないという意味だったように記憶していますが、手洗いは頻繁にしたいものです。

355 青信号(24.2.5)

 1960年代を象徴する流行語が「巨人・大鵬・卵焼き」。当時の子供が好きなものだったのです。私も例に洩れず、相撲は祖母と一緒に大鵬を応援し、野球はずっと巨人ファン。帽子もYGマークの野球帽。テレビでは巨人戦しかやっていませんから当然といえば当然のなりゆき。試合のある日は、ほぼどこかの局でナイター中継があった当時を思うと、地上波でナイターを観ることがなくなった今が信じられません。2月に入って各球団はキャンプインしました。その様子が日を追うごとに多く報じられるようになります。でも、多くの関心は海の向こうだったりして?!大谷選手から贈られたグローブをはめて、校長室でエア・キャッチボールを子供たちとしました。

 さて、車を運転していてイラっとする場面、それは礼儀知らずのドライバーに遭遇した時。一般的に、道を譲れば会釈などのお礼の反応などをします。にもかかわらず、まるで当たり前のようにすれ違う人、譲ってもらったことすら気づかない人がいます。こんなことで腹を立て、車の中で悪態をついて、「もう少し大人になりなさい!」と諭される始末です。

 自動車用、歩行者用を問わず、屋外に出れば信号機を目にしない日はないと言ってよさそうです。この交通信号が日本で登場したのは昭和5年といいますので、実に94年も前のことです。当時は「緑色信号」と呼ばれていたそうですが、現在は「青色の灯火」というように「青」と表わされます。その理由は諸説ありますが、日本では元来、「緑色」のものを「青」と呼ぶ習慣が根強く、それが定着に一役買っているのは間違いなさそうです。身の回りでは、「青葉」「青りんご」「青のり」などはその典型的な例でしょう。新緑を「青々とした」と表現しますし、「青汁」なんてまさに緑色以外の何物でもありません。ちなみに交通信号は「赤・黄・緑」を使いますが、航空信号は主に「白・青」なのだそうです。いっそのこと、交通信号も「緑色」から「青色」に変えてしまえばよいと思ってしまいがちですが、晴天の日は青空に紛れて危険。野球で高く上がったフライだって、昼間の曇天時にはボールが見えづらいだろうなぁ。

 暦の上では春!今日から学年ごとにグローブを回します。お手玉を使おうがエアだろうが、「野球しようぜ!」

354 守り続けたいもの(24.2.2)

 2年生、退治したい「心の中の鬼」を描いていました。私?敢えて言うなら「新しい物を欲しがる鬼」でしょうか。毎日の通勤に、手提げ革バッグ2つとトートバッグ2つ、ビジネスリュックを使い分けていますが、「欲しい欲しい病」発症の末に手にしたものばかり。欲しいものが高価なことも多く、鬼退治は喫緊の課題です。

 そういえば、スーツ姿にリュックを背負って通勤する人が増えた7~8年前から、ビジネスリュックの品揃えも豊富に。背負う・肩掛け・手提げを網羅したタイプも見かけます。男女問わず、毎朝毎晩駅などですれ違う人の半数以上がリュック型のような気がします。両手が空くという利便性も人気の理由なのでしょうが、混雑した電車に乗り込むときに前抱えにし直さないといけないのが面倒というか慣れないというか…。ただどんな鞄でも、姿勢よく颯爽と歩いていたいなぁと思うのです。

 さて、昭和のダメおやじ演ずる阿部サダヲさんが、令和にタイムスリップして不適切発言を繰り返すドラマ『不適切にもほどがある』を楽しく観ました。現在、人気ドラマのほとんどが漫画を原作にすることが多い中にあってオリジナルは貴重かも?このドラマの時代は1986年。私が教員になって2年目の年です。当時の職員室では喫煙は日常でしたし、ケツバット(金属バットでの尻叩き)や給水禁止の部活動が当たり前。極めつけに懐かしかったのが、カセットテープのくだり。ノーマルテープを買って帰ったら、「メタルかクロームって言ったじゃん!」と娘に怒られるシーン。カセットテープにグレードがあったことなんて久しく忘れていました。そんな時代から現代にタイムスリップすれば、白色のワイヤレスイヤホンは「耳から飛び出したうどん」に見えるでしょうし、なんでもハラスメントにされてしまうことに戸惑うのも当然。逆に、コンプライアンスに縛り付けられた現代への問題提起ともいえます。

 時代とともに変わってよいことと変わらずに守り続けたいことを見つめ直せそうな今後の展開に期待が膨らみます。今日はその第2話。

353 モヤモヤ(24.2.1)

 下の絵を6年生社会科の教科書で目にしたことのある人は少なくないと思います。明治19年に起きたノルマントン号事件の風刺画です。日本人乗客を乗せたイギリス貨物船が、紀伊半島沖で暴風雨により沈没しました。イギリス人船長以下、西欧人乗組員は全員救命ボートで脱出したものの、日本人乗客は全員船に取り残されて水死したという事件です。航海中の事故にもかかわらず、船長たちが乗客の救助義務を怠った件で裁判にかけられました。しかし、当時イギリスと締結していた不平等条約のため、船長他乗組員を日本の裁判で裁けず、無罪判決が下されたのです。これを機に「条約改正」を望む声が高まったというもの。「そういえば、あった!」と思い出した方がいるかもしれません。

 私が思い出したのは、医師 鎌田實氏の綴った新聞記事を目にしたときです。パレスチナの少年がイスラエル兵に撃たれて脳死となり、その心臓がイスラエルの少女に移植されたといいます。少年の父親はなぜ敵国ともいえる国の人に臓器提供の同意をしたのでしょうか。鎌田氏が投げかけたこの疑問に対して、その父親はこう語ります。「海で溺れている人がいたら、泳げる人間は飛び込んで助けようとする。溺れている人に、あなたの国はどこだ?あなたの宗教はなんだ?などと聞いたりしない。人として正しいことをしただけだ」と。そして、この話は『アハメドくんのいのちのリレー』という絵本で紹介されているといいます。(参考:2023.11.20 毎日新聞)

 戦闘が絶えない今、半沢直樹よろしく「倍返し」、いや何倍にもしてやり返すという負のスパイラルが続いているように感じられてなりません。「戦争に勝ち負けはない」「人として正しく行動する」を掲げ、「憎しみの連鎖」を断ち切ってほしいと願います。

 そう言いながら、勇気をもって手を差し伸べたり一歩踏み出したりできない自分がいるのも確か。モヤモヤする2月初日です。

352 ただ、とりとめもなく(24.1.31)

 大谷翔平選手からの寄贈のグローブが昨日届きました。まずはみんなに見てもらえるように、校長室前に展示しましたので、保護者の方も来校した際にご覧ください。「野球しようぜ」のメッセージを、これから形にします。

 ある日電車に乗ってドアの前に立つと、目の前の広告に「なんだろう?このドキドキ…」という文字が見えます。そして、「ちょっと動いただけで…。安静時や就寝前後にドキドキする。(以下省略)」と書かれています。動悸・息切れ・気つけに効果を発揮するとされる『救心』の広告です。発売されて110年。最近、「なんだろう?コレ」と思うことがあります。冬は心臓のドキドキが多い季節ですが、寒さのせいにして放っておいたら…?

 50年前のオイルショックを知る人の多くは今、動機・息切れを含めて、「老いるショック」を経験しているかも。私自身、「こんなはずじゃなかった」と思うことがたくさん。また、「あれっ?○○がない!」とあたふた探し物をすることもしばしば。その度に苦言をいただく始末です。

 一方、ウクレレのレッスンが行われる日の管理はきちんとできて、毎回忘れずに通っています。教室のある楽器店に行くと、誰かが電子ピアノの試し弾きをしています。そして、その曲が結構な頻度で『アイノカタチ』(MISIA)ですから不思議。結婚披露宴で使われそうですが、PVを何度も見返してしまうくらい好きなので、自分の葬儀の時に流してくれたらうれしいなぁなんて馬鹿なことも考えてしまいます。

 さて、夏と違って冬の天気がよくて空気が澄んだ日、さらに風が適度にあると、遠くに富士山がくっきり見えることが多くなります。父母が生活をしていた施設へ通う県境の橋からも見えた富士山。今日は見えるかなぁと期待半分で橋に差しかかります。ドーンという感じではなくても、富士山が見えると何かよいことがありそうな気持ちにさせてくれますから、やっぱり日本一!

 亡くなった親の恩を今さらながら想い、感謝するときが多くなった気がします。きっと親はこんなことを考えていたのだろうと、相応の年齢になってやっと理解できるようになったみたいです。懐かしさや大変な思いをしたであろうことへの感謝などを伝えたいのに、できない今を後悔してしまいます。伝えられるうちに言葉に(声に)しませんか。

351 新聞投書から(24.1.30)

 朝の見守りをしながら声かけをしていると、子供から先に挨拶が聞けるようになってきたことを感じます。一方、下を見たまま顔を上げずにいたり、しかめっ面のままだったりなんていうことも…。「福が逃げちゃうよ」と声をかけたくなります。「笑顔は、自分にも相手にも幸せを呼ぶ」と信じているから!

 さて、ある日の高校生の新聞投書を目にしました。膝の手術後にコルセットを装着して松葉杖生活が1か月続いたそうです。毎日満員に近い電車の優先席付近に立っても、席を譲ってもらえたのは半分にも満たなかったといいます。ある日、途中の駅からお年寄りが乗って、松葉杖の自分の横に並びました。優先席に座っていた若者が立って、その人に席を譲ったそうです。それを見て驚いたそうです。若者であってもけがをして困っていたのです。時には、人にはわからない病気を抱えている場合もあります。最後に「あなたは誰に席を譲りますか」と結んでいますが、知らんぷりや寝たふりをせず、しっかり向き合いたいと思います。そもそも、疲れていたとしても優先席がある意味を考えられるようでありたいものです。

 もう一つ、「家事をしない父、共倒れの不安」と題された30代女性の投書です。両親は60代後半で、父親は家事をやらないといいます。外で父親が働き、母親は家事を担って家庭を守るという典型的な昭和世代。数年前に退職後も、家事の9割を行う母親はこれに納得し、夫婦仲もよいらしいのです。でも、娘は父が母の家事能力に頼り切っている現状を心配し、切ない気持ちで見守っています。共倒れの心配は、亡くなった私の両親への一番の心配でしたし、まるで自分の数年後を見ているようでもあり、危機感があります。子供たちに心配をかけないためにも自立が求められます。と考えながら行動が伴わない自分の弱さよ! (2024.1.16 朝日新聞「声」参考)

350 相撲(24.1.29)

 大相撲初場所は、優勝決定戦の結果、照ノ富士の優勝で幕を閉じました。巴戦になったらおもしろいけどなぁなんて淡い期待を抱きましたが…。そんな今場所は、行司も話題を多く提供してくれています。7日目に行われた大関・霧島と北勝富士の一番では、力士とぶつかりそうになった行司が激しく転倒し、烏帽子と草履の片方が脱げるという一幕がありました。同日の序二段同士の一戦では物言いがついて、協議の説明まで7分半という長い時間を要するという場面がありました。この時の行司は若干20歳で、緊張した表情が話題になりました。その装束を見ると足袋も草履もない裸足で、着物の裾は膝下まで。明らかに横綱や大関戦を仕切る立行司とは異なります。

 そして、今場所は約9年ぶりに行司最高位の木村庄之助(結びの一番のみを裁く)が土俵に立っています。昨年末の人事で、式守伊之助が昇進したといいます。立行司が身に着けているものを見ると、帯に短刀を携えています。これは「差し違い(間違った判定)」をした場合、切腹をして責任をとるという決意の表れだそうです。つまり、木村庄之助や式守伊之助を名乗る以上、差し違いは許されないということ。テレビでは際どい場面の映像を繰り返し流すことはあっても、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)など導入されそうもない相撲界ですから、その重圧たるや想像に難くありません。ちなみに、現在は「木村」「式守」しかいない行司に、かつては「岩井」「服部」「長瀬」「木瀬」「吉田司」などあったらしいです。

 さてコロナ禍以降、休会となって開催されていない市内相撲大会。来年度も再開の目途はたっていません。様々なハードルをクリアする必要があります。指導する際の安全面もその一つ。5年間も行っていませんから、指導の仕方だけでなくまわしの締め方など知る者がいない学校だってありそうです。思い出すのは20数年前に優勝した時の喜び。正直、サッカー大会で優勝した時よりうれかったのです。ぶつかり稽古で肋骨にひびが入ったことや砂場で「巨人の星」の歌を歌いながらうさぎ跳びをしたこと、「どすこい倶楽部」を編成して時々学校周辺の吸い殻拾いをしたこと。今でも頼まれたら、「喜んで!」なんて言ってしまいそう。

349 こけし(24.1.26)

 2日連続でそれぞれ違った研修に参加してきました。ともに特別支援教育に通ずる講演がありましたので、何かの機会にお伝えできればと思います。昨日の市川市特別支援教育振興大会は久しぶりの開催でした。毎回、手話通訳者と筆記通訳者がいます。特に筆記の大変さを感じます。語ることの要旨を簡潔に読みやすい文字で表記しなければならないからです。私の場合、メモをとるけれどスピードが追いつかないとか書いたはよいけれどあとから読み直すと解読できない文字があるなんていうことがあります。だから感心してチラ見してしまったのです。

 全く話題は変わりますが、問題です!鳴子(宮城)・遠刈田〈とおがった〉(宮城)・土湯(福島)といったら何の産地でしょう?日本三大名産地といわれます。正解は「こけし」。こけしが誕生したのは、江戸時代後期の東北の温泉地。余材を利用した子供のおもちゃとして始まった伝統品です。産地ごとに模様や形、技法などそれぞれに特徴があります。

 この「こけし」が実家の床の間に多数飾られていました。日焼けしたものから比較的きれいなものまで、大きさもまちまちでした。親戚の家は、大げさに言うと「こけし屋敷」と思うほど所狭し並んでいたのを思い出します。でも、我が家も含めて、現在こけしが飾られる家庭は珍しいのかもしれません。子供に問うても、こけし自体イメージできないなんていうことも?!

 お笑い芸人の川村エミコさんは、こけし70体と一緒に暮らしているといいます。若いころ10cmほどのこけしを持ち歩き、勇気づけられて以来、目が合ったこけしに胸がキュンとなるとお持ち帰りを繰り返したようです。一緒に旅行したり写真を撮ったりする「お供こけし」や季節ごとの推しの「こけし選考会」、出かける前に冷蔵庫に入れて帰ってきたときに迎えてもらう「忍ばせこけし」など、楽しみ方は人それぞれ。逆に怖いと感じる人もいて、見方や思いは違うわけです。

 冒頭の講演会を待つ空白の時間に目が行ったのが、前方に座る人の「つむじ」。女性はともかく、つむじを見つけやすい人とそうでない人がいます。言わずもがな、私は後者。こけしにつむじを描いていたずらしたのも私。日本海側は大雪。市川は今日も青空。でも連日、寒風がつむじ辺りを刺すようです。

348 家族で盛り上がろう(24.1.25)

 校長室にやって来た子供から「校長先生、もう届いたでしょ?」と問われます。何のことだかさっぱりわからず混乱する頭。よくよく聞くと、大谷翔平選手から贈られたグローブのこと。どうも私が隠しているというか、出し渋っているように疑われている様子です。1月中旬あたりに配送されるといった情報を得ていましたが、もうすぐ1月が終わる来週早々に南部地区で贈呈式が行われるようです。

 現在、通勤読書用の本が、『トヨトミの野望』(梶山三郎 著)という巨大自動車企業を舞台とした話。シリーズになっているので、面白かったらまた借りようかと…。そういえば某自動車会社が、安全確認試験で不正を働いていた問題が年末に大きく取り上げられていたのを思い出しました。モノづくりの基本思想に「1ミリ、1グラム、1円、1秒にこだわったクルマづくり」というスローガンを掲げる企業風土だったといいますが、顧客に寄り添うこだわりはどこで捻じれてしまったのでしょう。学校も児童生徒に寄り添い、学びや指導にこだわりを持って協働していますから不正や不祥事ゼロは当たり前ですし、当事者意識・切実感をもって臨んでいます。

 さて、昔はあんなに観ていたクイズ番組を、最近はほとんど観なくなりました。それでも『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』『THE突破ファイル』『有吉クイズ』『チコちゃんに叱られる』などクイズバラエティー番組はまだまだ健在です。

 昭和世代に懐かしいのは、『クイズダービー』や『アップダウンクイズ』、『目方でドーン!』、『クイズタイムショック』、『マジカル頭脳パワー』、『世界丸ごとHOWマッチ!!』、『連想ゲーム』、『ぴったしカンカン』、『アメリカ横断ウルトラクイズ』などで、出演者の顔とともに映像が思い浮かびます。視聴者参加型もあり、まさに一家団らんの娯楽でした。でも時代とともに、個人視聴型のバラエティー化をたどっていきます。

 現在と昔のどちらがよいかを比較するものではありません。ただ、家族みんなが同じ話題で盛り上がるような場面が失われていなければよいなぁと思うばかり。ボールと言葉のキャッチボールはいかが?