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570 小銭(25.2.18)

 世界のホームラン王と言われた王貞治氏が、ニュースでインタビューを受けていました。20年近く前に胃の全摘出をしているのに、高齢ながら矍鑠(かくしゃく)とした姿が印象的でした。ONと謳われたもう一方、ミスタージャイアンツと呼ばれたた長嶋茂雄氏(読売ジャイアンツ終身名誉監督)の話をし始めると、「亡くなったよね」と尋ねるような口調。テレビにほとんど登場しないからといって失礼極まりない!そういえば、「お菓子のホームラン王」というキャッチコピーで売られた亀屋万年堂のナボナは今も健在なのでしょうか。

 昔は、貯金箱がどの家にも必ずあった気がします。空き瓶に硬貨を入れて貯めていた人も多いと思います。サザエさんなど漫画の世界では、貯金箱をひっくり返して手持ちのお金を数える場面だってありました。お手伝いや肩たたきをして10円もらって喜んで貯金箱に入れていた時代です。「お駄賃」なんて死語ですし、そのありがたみは極めて薄らいでいると言わざるを得ません。

 少し前に、何かの番組で小銭を持ち歩く人の割合が6%という数字を見たような気がします。実際、長財布が小型化し、さらには薄型になっていて、世代にもよりますが全体で4人に1人は財布を持ち歩かないといわれるキャッシュレス時代。そんな中にあって、小銭は邪魔者扱いされているような気がしてしまいます。

 銀行や郵便局に小銭を預けたり両替したりすると、今は手数料を取られますから、コツコツ貯めこむのは割に合いません。中身の見えない貯金箱を振ったり重さを感じて貯まった金額を想像したりしたあのワクワク感は遠い昔のことになってしまったようです。ちなみに、あなたの小遣いはおいくら?と余計な詮索をしてしまいそう。