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559 四字熟語(25.1.31)
横綱 照ノ富士が引退をし、大関 豊昇龍が優勝して幕を閉じた大相撲春場所。その豊昇龍が横綱に昇進しました。伝達式でどんな四字熟語が口上で用いられるか注目を集めましたが、大関昇進の際にも語った「気迫一閃」でした。「何が起きても力強く立ち向かう」という決意が込められているといいます。頻繁に金星を提供してしまうことのない、強くて憎まれるくらいの横綱になってほしいと願います。
一方、私の好きな作家 中山七里の作品にも四字熟語が随所に登場します。その多くは、聞いたこともなかったり読めなかったりするものばかり。でも、不思議と勉強になります。使われる四字熟語を集めてみようかと思ったこともありますが、作品の大半を読んでいるので、いまさらそのためにページをめくるのは…と思い返して即却下!
ところで、四字熟語がプリントされたシャツを高校生運動部員が着ているのを見ます。「勇猛果敢」「不撓不屈」「疾風迅雷」など様々。「虚弱体質」なんて文字を背負って、実は凄い力を発揮する人がいたら注目の的?ちなみに、姿かたちを次々と変化させていく様子を表す「変態百出」だったら、どの部活動が採用するでしょう。決して、変態が百回出るわけではありませんから、帰宅部も該当せず。
住友生命が毎年募集する創作四字熟語は、その時代の世相を反映しています。2021年の最優秀賞は「七転八起」にかけて「七菌八起(ななころなやおき)」。2020年は「獅子奮迅」にかけて「医師奮診」。ともに新型コロナ関連です。2011(H23)年は「理路整然」が「帰路騒然」とされ、1995(H7)年は「針小棒大」が「震傷膨大」に。その背景には2つの大震災があります。2004(H16)年の「様様様様」は笑えます。韓流ドラマ『冬のソナタ』の「ヨン様」です。そして昨年(2024)は、大谷翔平選手一色の側面から「当代随一」をもじって「盗打随一」が最優秀賞に輝きました。
さぁ、今年度もあと2か月を残すばかり。「給料泥棒」と言われないように頑張ります。