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563 お化け(25.2.6)

 妻が口にした本の題名『要介護探偵』が、「妖怪御三家」と聞こえてしまう耳。困ったものです。決して御三家ではありませんが、「妖怪」アニメをよく観た順に並べてみると、「ゲゲゲの鬼太郎」「妖怪人間ベム」「ドロロンえん魔くん」「地獄先生ぬ~べ~」といったところ。聞き知るのは「妖怪ウォッチ」くらい。

 お化けや幽霊、妖怪などが登場する怪談話といえば夏の風物詩。真冬にする話題ではなさそうです。確かにお化け屋敷や肝試しは、俳句で言えば夏の季語。ここでふと疑問が…。このお化けや幽霊、妖怪って、どこがどう違うのでしょう? 

 調べると、“お化けとは、幽霊や妖怪など特異なものの総称” とされています。ドラマや漫画で「お化けが出た~」と言って慌てて逃げたり腰を抜かしたりするシーンが登場する一方で、巨大なカボチャを見て「お化けカボチャ」と表現します。つまり、得体が知れない怪しげなもの、あるいは異常に大きかったり異形だったりするものを形容する場合などに用いる言葉といえます。

 お化けに包含される「幽霊」は、“死んだ人が成仏できないでこの世に姿を現すもの” と辞書にあります。四谷怪談のお岩さんや戦地で亡くなった兵隊など、因縁のある場所や人の前に、丑三つ時などを狙って出てくることが多いようです。

 これに対して、「妖怪」は、人間以外の動物やモノが変化したもので、“人知では解明できない奇怪な現象や物体” と説明すればよいでしょうか。昔から言い伝えられる河童や座敷童、一つ目小僧などがそれに当たり、天狗やかまいたちも妖怪の範疇かもしれません。幽霊とは違って黄昏時の出没が似合うイメージがあります。

 冬にお化けが出そうもありませんが、「雪女」だってれっきとしたお化け。『ふゆのおばけ』(せなけいこ著)という絵本もあるくらいですから、探せばヒュ~ドロドロ~と現れるかも。