文字
背景
行間
今日の給食
10月30日(水)の給食
献立は、さつまいもパン、牛乳、クリームシチュー、コールスローサラダ、です。
今日は曽谷小学校給食ランキング第9位の「シチュー」です。
突然ですが問題です。
Q.クリームシチューはどこの国が発祥でしょうか?
にわかには信じられないのですが、そう、わが国です。いつもながら、わが国の料理文化はすごくないですか。
これまでにも似たような料理はあったのですが、戦後の学校給食がきっかけだそうです。当初牛乳ではなく脱脂粉乳を使っており、「白シチュー」と呼ばれていました。それが次第に牛乳となり、現在のようなクリームシチューが出来上がったようです。
そして1960年代にハウス食品から「シチューミクス」が発売されて、家庭でも作られるようになり、クリームシチュー人気が不動のものになったそうです。ハウスさんは「学校給食で人気だったので、家庭で作れるように開発した」とのこと。
普通メーカーが先で、学校給食が後だと思いますが、逆です。学校給食で人気だったので、家庭用を発売したのですね。学校給食は、世界に誇る日本の文化ではありますが、クリームシチューが学校給食発祥だったとは!これも驚きです。
日本には、「クリームシチューにはご飯かパンか」論争がありますが、これはまたの機会に。
10月29日(火)の給食
献立は、しらすわかめご飯、牛乳、擬製豆腐、肉じゃが、りんご、です。
今日は肉じゃがです。この料理もほぼ国民食といっても過言でないほどでしょう。一時期は、男性が作ってほしい料理の筆頭だったこともあると記憶しています(現在はどうなのでしょうね。変わらず肉じゃがなのでしょうか)。
そんな国民食ともいえる肉じゃがの発祥の地はご存じでしょうか?諸説あるようですが、有力な2つの市があります。それは広島県の呉市と、京都府の舞鶴市です。
この2市の共通点は?
そう、どちらも有名な軍港がありますね。それは肉じゃがの発祥が海軍に関係するからのようです。よく言われているのが、日露戦争でも有名な東郷平八郎元帥(原宿に東郷神社がありますね)が、イギリス留学中に食べたビーフシチューが忘れられず、何とか日本の食材で食べたいと調理員にお願いしたのが始まりです。
赤ワインの代わりに醤油を使うなど調理員が試行錯誤を重ねて生まれたのが肉じゃがということです。そのため、上記の2市が海軍ゆかりの市ということでアピールしながら連携も図っているようです。
肉じゃがはイギリスのビーフシチューへのリスペクトから生まれたこと、日本発祥であること、東郷平八郎が関わっていることなど、とても身近な肉じゃがに壮大なスケールの大きさを感じるのは私だけではないでしょう。
肉じゃがの牛肉・豚肉についても書きたかったのですが、次回に譲ります。
10月28日(月)の給食
献立は、麦ごはん、牛乳、なすのスタミナ丼の具、ワンタンスープ、フルーツ杏仁、です。
杏仁豆腐が中国発祥なのは多くの人が知るところですが、それを作り始めたのがお医者さんであることを知っている人は少ないのかもしれません。
杏仁とは杏子の種の中心部ですが、咳止めや喘息に効果があると言われ、漢方薬として古くから利用されていたので、牛乳を加えて食べやすくした薬膳デザートとして中国全土に広まったのですね。意外でした。
「医食同源」とはよく言ったもので、特に杏仁豆腐は医食同源ですね。しっかり食べて体も元気に過ごしましょう。
ちなみに、杏仁豆腐を始めた董奉(とうほう)というお医者さんは、貧しい人たちから治療費を受け取りませんでした。その代わり、重病が治ると杏の木の株を植えてもらったそうです。そしてやがて苗は林となり多くの実をつけました。実がなると「もし杏が欲しい人がいたら私に断る必要はない…」という看板を杏の林に設置しました。
こうした人々のために尽くした彼から「杏林(きょうりん)」という言葉が生まれました。「杏林」は名医や医療を表す言葉です。そういえば、杏林大学という医学系の大学もありますし、杏林製薬という製薬会社もありますから聞いたことがありますね。
今日はおいしい杏仁豆腐から、医学の話にたどり着きました。
10月25日(金)の給食
献立は、ご飯、牛乳、鯖の葱味噌がけ、和風サラダ、沢煮椀、です。
沢煮椀は「さわにわん」と読みます。恥ずかしながら私は知りませんでした。
発祥は愛知県の長久手市に伝わる郷土料理だそうです。昔、猟師さんが長く山で過ごす時に、日持ちのする背脂のついた肉などを持って行き、この肉と山で採れた野菜など多くの食材を使って作ったことが始まりのようです。
それでは沢煮椀とけんちん汁との違いは?
沢煮椀は具材を千切りしていること、油で炒めないことが大きな違いだそうです。
給食でたくさんの料理が知れることは食育の観点からとても良いことですね。
10月24日(木)の給食
献立は、さんまご飯、牛乳、磯香和え、のっぺい汁、です。
今日はさんまご飯です。さんまといえば、秋を代表する大衆魚でした。
4年生が学習した落語の世界でも「目黒のさんま」という噺も有名です。俳句の世界でも、秋の季語として知られています。
そんなさんまですが、近年は危機的な不漁により、大衆魚から「高級魚」へと変貌と遂げていました。
一転今年は豊漁のようで、価格が近年より随分下がっているようです。
今日の給食では、しょうがの味がさんまの味を引き立てて、とてもおいしいです。久しぶりにさんまで秋を感じました。