ブログ

校長室から

269 無意識の思い込み(23.9.15)

 教室前の掲示板に、夏休みの思い出の作文が見られます。みんな色々なところに連れて行ってもらったようで楽しかった様子が行間からにじみ出ています。

 さて、ある研修会で講師の方から「アンコンシャスバイアス」について話を聞きました。ヒト・モノ・コト・自分に対する「無意識の思い込み」を指すそうです。過去の経験や見分に影響を受けて、ある事実に対する無意識の認知が本能的に働きます。それが言動となって表れ、相手や周囲に何らかの影響を及ぼすということは日常にあふれ、誰にでもあるのです。

 例えば、パイロットと聞けば男性を思い浮かべる、単身赴任といえば男性を思い浮かべるといったことはないでしょうか。逆に、客室乗務員と聞けば女性を思い浮かべてしまいます。少し前に歌手のブラザーコーンさんが乳がんを発表しましたが、これも女性だけの病気だと思い込みがちです。血液型がA型だと聞けば几帳面などという言葉でくくってしまうのも無意識の思い込み。こうした思い込みで話をすることで歪み(ひずみ・ゆがみ)や誤解などが生じ、ひいては人間関係や仕事に大きな支障が出ることだって考えられそうです。

 また、「バラ色の回顧」という言葉も聞きました。私自身のあるあるです。過去のことを実際よりも肯定的に記憶したり思い返したりしたくなる傾向のことです。「昔はよかった発言」は私だけではないはずですし、その逆に「今はいいよね。昔はさぁ…」と、いかに自分は大変だったかを声高に語りそうな自分が怖いです。

 2学期は5年生を対象にした介護に関する授業を外部講師が行ってくれますが、介護の対象を老人と決め込んではいませんか?いずれにしても、様々なパターンで存在するアンコンシャスバイアスに気づこうとし、対応することが大切だと思います。自分を見つめ直すよいきっかけになりました。

 きっと家庭や地域にも思い込みは潜んでいるはず。

268 今、この一瞬を(23.9.14)

 ふと思います。平田小学校の焼却炉は、以前どこにあったのでしょう?小型焼却炉からのダイオキシン類の発生が不安視されるとして、21世紀を前に廃止・撤去されました。

 掃除の時間になると、教室からごみ箱を持って屋外の焼却炉に燃やすごみを持っていきます。用務員さんが待ち構えていて、次々と炉の中に投入していきます。時々下部の蓋を開けて、燃え残りがないようにしていました。学期末になると、燃やしたいごみが山のように集まります。順番待ちになりますが、燃やしているのが大好きな私は一気に引き受けて、焼却炉を操る花形となるのです。自分では焚火というかキャンプファイヤーの火の管理をしているくらいの楽しさだったことを思い出します。溜まった灰を掻き出すなどしていると、あっという間に時間が過ぎていったのです。そんな焼却炉が姿を消してからごみの分別や減量が叫ばれるようになったわけです。

 話は変わりますが、今年度は久しぶりに市内陸上競技大会が10月13日に開催されます。体育の授業の延長線上に位置づけ、種目などを絞って半日開催となります。対象児童は5,6年生のみで、百m走・走り幅跳び・走り高跳びの3つです。保護者の中にも、かつて国府台スポーツセンター陸上競技場で走ったり跳んだりした経験のある人が多いでしょうから寂しく感じるかもしれません。今日は説明会をして部員募集です。私たち世代の教員は、相撲部や水泳部、陸上部を学校対抗の季節行事ととらえていましたから気合を入れて臨んだものです。働き方改革が叫ばれる一方で、一抹の寂しさがあるというのが正直な気持ちです。

 これまであったものが消え去ったり、形を変えて生まれ変わったりすることが繰り返されます。今ある姿が2~3年後に必ずあるとは言えません。諸行無常の響きあり~。

267 むかしむかし(23.9.13)

 昨日の朝、正門から工業高校のグランドの方に向かって物凄いスピードで動く動物が…。旗当番の方と「あの尻尾はタヌキ?」と言葉を交わしました。まだまだ朝から暑いですが、早朝の車のルーフやボンネットにはうっすらと露が下りています。季節は確実に秋に向かっています。

 さて、5年生の林間学校はもう2か月も前のこと。時の流れの速さに驚いてしまいます。河口湖近くでロープウェイに乗って天上山から雨に煙った富士山を眺めました。この天上山には、昔話の「カチカチ山」伝説があるようです。展望台そばに設置させた看板の記載をそのまま紹介します。どんな話だったか思い出してみてください。

 昔々ある日のこと、おじいさんは畑でいたずら好きのタヌキを捕まえました。おじいさんは家に帰り、おばあさんにタヌキ汁を作ってくれるように頼むと、再び畑に出かけました。ところがその隙にタヌキはおばあさんを騙して殺し、ばばあ汁を作りました。おじいさんはタヌキに騙され、ばばあ汁を食べてしまいます。

 そうと知ったおじいさんは、おいおいと泣きました。それを見かねたウサギがやってきて、おばあさんの仇討ちを始めるのです。タヌキの背負った薪に火をつけて大火傷を負わせ、火傷の跡に辛子を塗り、舟遊びに誘ってすぐに沈む泥船に乗せて溺死させ、おばあさんの仇討ちを果たすというお話です。

 この昔話の舞台と言われているのがここの天上山です。(中略)背中に火をつけられたタヌキが「あちち」と叫びながら駆け下りたのがロープウェイの眼下に見えた崖、泥船に乗ったタヌキが沈んでいったのが河口湖と言われています。それにしても昔話「カチカチ山」…ちょっと残酷な話です。

 こう考えると、「赤ずきん」も最後にオオカミのお腹を切り裂いておばあさんと赤ずきんを助けて、代わりに石を詰め込んで…と終ります。シンデレラや白雪姫も原作では、私たちが知らない怖い終わり方をしているようですが、様々な地域に伝説としての語り継がれる怖い話、悲しい話、心温まる話などを求めて旅するのもいいなぁ。ちなみに平田・新田・菅野の地域に昔から言い伝えられる話はあるのでしょうか?

266 あなたの心はどこにある?(9/12)

 「♪ぼくのせんせいは~(フィーバー)」で始まる『熱中時代』。水谷豊さん扮する先生が、体当たりで挑む学園ドラマでした。小学校教師を主人公にしたドラマを見たことがなかったので、毎週楽しみに視聴した高校時代。当時の最高視聴率が46%以上というから人気の高さがうかがえます。もしかすると、私が学校の先生を選んだのはこのドラマの影響があったのかもしれないと、今更ながらに思います。70歳を過ぎても『相棒シリーズ』などで活躍する水谷さんですが、『太陽にほえろ』第1回では犯人役でした。そして『傷だらけの天使』では、「兄貴ぃー」と萩原健一さんに呼びかける独特のセリフが人気でした。

 昨年11~12月に、現役中高生千七百人強に尋ねた「なりたい職業や興味ある業界」で、男女ともに「教師・教員・大学教授」が第1位だったといいます。興味ある業界でも「教育」が1位、2位の最上位にランクイン。ブラック扱いされ、志願者が減っている教員ですが、子供たちの前に毎日立つ私たちが、何よりも働きがいややりがいを大事にしている姿を見せていかなければならないと思ったのです。

 7月の終わりに、全国を飛び回って法話をしている薬師寺・大谷徹奘 師の講演を聞く機会がありました。奈良・薬師寺は墓を持たず葬儀も行わない寺だそうですが、話の巧みさに引き込まれ、あっという間の時間でした。その中で、“幸せとは身近な人と笑いながらご飯を食べることなのです” “最近は多様性という言葉が言われますが、相手を大切に思って話をすることこそ多様性ではないでしょうか” “自分の在り様をよく観て自分と対話する、自分の命をどう使うか”など印象的な言葉がいくつもありました。和尚のように頭を丸めて参加した講演会でしたが、人の話を聞けなくなったり謙虚さをなくしていたりしてはいないか、子供たちの前に初めて立った時の気持ちを忘れてはいないかなど、この歳にして改めて見つめ直す機会をもらった気がしたのです。

265 スポーツの秋(23.9.11)

 「バレー男子日本代表が46年ぶりに世界大会で表彰台」というニュースが夏休みに入ってすぐの新聞に掲載されました。世界のトップ16チームによるバレーボール最強国決定戦、ネーションズリーグ男子大会のことです。

 小学生のときに熱狂したバレーボール。『サインはV』や『アタックNo.1』がそのきっかけでした。そして、1972年のミュンヘンオリンピックに向けて取り組むチームを描いたドキュメントアニメ『ミュンヘンへの道』でさらに夢中になり、五輪の優勝により中学校ではバレー部に入ろうかと本気で思った私。松平監督のもと、セッター猫田のトス回しや大古の強烈なスパイクにわくわくし、ネットよりはるか高い位置でブロックを決めてガッツポーズしていた夢の中の自分を思い出します。川合俊一選手や中垣内祐一選手らよりずっと前の時代。最近では、『ハイキュー!!』が面白かったです。『2.43清陰高校男子バレー部』という漫画もあるらしいので、さわりだけでも読んでみたい。

 さて、教員なったころは教職員の親睦行事としてバレーボール大会が毎年行われていました。中学校の体育館を会場に学校対抗戦です。特別時程を組んで、午後から行われていました。頑張りすぎてアキレス腱を痛め、翌日には松葉杖をついているなんていうこともよく耳にしました。学生時代にバレーボール部に所属していた先生がスパイクを打つときは、まるで空中で止まってコートの空いているところを探してるように見えたものです。自分ではそこそこにできるつもりでいても、そんな先生には敵うはずもありません。

 秋には教職員陸上大会もありました。二人三脚や砲丸投げ、パン喰い走など分担してエントリーしましたが、若いからと出された100m走は、思う以上に辛いものがありました。子供たちの陸上大会に向けて指導はしましたが、自分が走るとなると100mって長い!遠い!50mから先にあると足がもつれる!これまた、早く走れるつもりでいたのにそんな妄想は木っ端みじん。他人の背中が遠くなって追いつかないわけです。

 決して時間に余裕があったわけではありませんが、こうした交流が今はないのがさみしい気がするとともに、古き良き時代として懐かしく思い出されます。

264 なぜ二才?(23.9.8)

 夏が終わりに近づくと、ビール缶が秋色の装いに身を包み、菓子のパッケージには栗や芋のイラストが多くみられるようになります。そして9月を境に、よく行くスーパーからアイス「白くまくん」が姿を消しました。残念!

 さて、校長室の入り口そばに、子供たちが見られるようにクイズを掲示して頻繁に更新するようにしています。時々見てくれて、ドアをノックして解答を言ってくれる子もいます。新学期に備えて、夏休みに入る直前に新しい問題に交換しました。すると夏休み中のある日、用務員さんが問題の中にある言葉に触れながら、「今の子供たちは『青二才』なんて言う言葉を知っているのでしょうか」と疑問を投げかけてきました。確かに使う場面はほとんどありません。時折、漫画やSNSで見かける程度でしょうか。経験不足の若者を表す慣用句ですが、そもそもどうして「二才」なのか不思議です。ですから、もう少し掘り下げてみることにしました。

 すると、「年が若く、経験が不足している物事に未熟な男性のこと」を指すそうです。そうした男性を生意気だと見下す意味のほか、謙遜したり叱咤激励したりする場面で用いられることもあります。でも男性を指す言葉だと知り、言葉が生まれた頃の時代背景を考えてしまいます。「青」が似たような意味で使われる言葉には「青春」や「青臭い」などがあります。一方、「二才」というのはなぜでしょう。ブリやスズキ、ボラなどの出世魚では、生まれて2年目の幼魚を、成長途中で経験が未熟な魚として「二才魚」「二才」と呼ぶことからくるという説ほかがあるようです。

 こうして改めて考えてみると、慣用句「一か八か」もなぜ「1」と「8」という組み合わせなのでしょう?語源は賭博にあり!また、うそを数多くつくことや全くのデタラメを「嘘八百」と言いますが、この「800」は数が極めて多いという意味で、「八百万の神」「八百八町」などでも使われています。ドラマ『ハヤブサ消防団』の舞台も八百万町という山間集落です。

 年はとっても、小さなことにもハテナを感じる心や頭をいつまでも大事にしたいと思います。青二才ならなおさらのこと…。

263 今ふりかえる(23.9.7)

 自己満足の典型ともいえる校長ブログを始めたのは前任校だった3年前の5月11日。始めたのは新型コロナによる休校の真っ只中。その後分散登校となっていきますが、制限だらけで保護者・地域が学校や学級、担任を見たり話したりする機会激減への苦肉の策でした。着任した校長がどんな顔でどんなことを考えているかを知る術がありません。だったら丸のままの自分をさらけ出して知ってもらおうと考えたのです。初年度は206回更新しました。翌年度は199回。そして、平田小では昨年度から今日まで263回を数えます。始めて2日目は、『めぐる縁2020/5/12』という表題で次のように綴っていました。

 私の初任校は中国分小学校です。36年前になります。当時5年生を担任し、サッカー部を担当しました。学級経営や学習指導は、今考えると最悪だったと思います。だから子供たちや保護者の方、教職員にたくさんの迷惑をかけてきました。ただ、その時は自分にその認識はありませんでしたから、たちが悪いといえます。そうした自分を包み込むようにみんなに育てていただいて今があります。

 そして、縁あってここに着任しました。着任後すぐにある男性が学校に訪ねてきてくれました。初任のころのほかのクラスの5年生でサッカー部だった子です。思いがけないことに嬉しくて嬉しくて…。

 また、先日の保護者連絡日には、中国分小サッカー部だった子の奥さまや当時担任した学年の子が素敵なお母さんとなって声をかけてくださいました。巡り巡る縁に感謝するとともに、背筋がピンと伸びる思いがします。

  話は変わりますが、2年生のH君が私の似顔絵を描いて担任に提出してくれた作品を預かりました。たった一人だとしても、投げたボールを返してくれたことに感激しました。直接伝えられませんが、ありがとう!校長室入口の掲示板に貼らせてもらっていますよ。

 

 子供たちが登校するようになったときに出会う様々な場面、笑顔を楽しみにして、今しばらく頑張っていきます。

 1年目は端的にまとめていたようですが、徐々に欲というか色気が出てきます。そうなることで、考えや思いの押し付けになっていないかどうか反省しながらも、「自分が楽しいと思えることが一番」だと割り切っています。子供たちにも、人に迷惑をかけたり不快にしたりしない範囲で、楽しいと思えることに力を傾けられるようあってほしいと願っています。

262 夏休みの目標は…(23.9.6)

 理科室のテーブルに並んだ夏休みの自由研究(科学論文や工作、標本)を一つ一つ見せてもらいました。スイカの大きさと種の数、一人分にした時の種の割合を調べた研究は根気がいります。だって種の数が千個を超えています。弟の断乳の観察記録もあります。お母さんにつきっきりで細かく見ていた跡が窺えますし、何より目のつけどころが面白い。大きな段ボールは、水の性質を利用して作ったクレーンゲームです。試したかったのですが壊したら大変ですからやめました。菓子袋を折りたたんで捨てる際の変形の仕方3種の実物もあります。1枚の方眼紙に貼り付けた脇に8月30日と日付が書かれ、クスリと笑みがこぼれます。標本も含め、楽しめました。

 さて、毎年夏休み前に自分の目標を公言するようにしています。「40日間で100km以上ランニングをする」と宣言した年もありましたが、お盆休み以外は出勤・出張ばかりで決して時間的な余裕はありません。しかも朝夕でも暑い、いや暑すぎるので走ることで倒れてしまっては元も子もありません。また、「ウクレレの上達」を目標にしたときは、一人で黙々と取り組むことに限界を感じてしまうとともに、「上達」ということ自体に具体性が乏しいため、達成できたのかどうか判断がつかないもどかしさがありました。「3回は、食事を自分で作って妻に食べてもらう」という目標もありました。

 今年は路線変更してインドア運動に!筋トレも以前挫折したことがあるので、「毎日30分、ストレッチに取り組む」としました。というのも、少し前に買ったストレッチの図解入り本を買って安心してしまったようで、実践していないことに反省したからです。仕事の日も基本定時退勤できそうですから、入浴前後の隙間時間に。果たして、そこそこにストレッチには取り組んだのですが、30分という縛りがいけません。さらに腰痛を理由に手を抜いて、終わってみれば全然できていなかったと言わざるを得ない結果。「30秒にしておけばよかった」と思う意志の弱さには、ほとほと情けなくなります。

 「今年の目標は達成できましたか?」と敢えて問わない職員の心遣いに感謝。いやいや、単に覚えていないだけ!と思ったら尋ねたくてウズウズしていた方もいたようです。

261 大胆に(23.9.5)

 7月下旬の新聞を見てびっくり!なんと『チョコぬいじゃった!きのこの山』が発売されたというニュースです。きのこの山のクラッカー部分だけの商品です。かなり大胆で思い切った選択です。だって、「チョコがあってこそおいしいのでしょ?」と考えるのは硬くなった頭だからでしょうか。どうもクラッカー部分にアイスを乗せたり牛乳に浸したりチーズをつけたりすることなどいろいろな食べ方ができることを提案している様子です。様々なアレンジに挑戦してみるのもよいかもしれません。

 さて、現在所属する国際教育部会の研究大会を8月下旬に開催しました。グリーンスタジオを会場に、第1部では杉原千畝氏のお孫さんでいらっしゃる杉原まどか氏をお招きして「21世紀の平和と共存」について、映像を交え講演していただきました。とても興味深い話で、聴衆約160名が前のめりで耳を傾けました。第2部では、市川市の国際教育の取り組みを紹介しました。7月21日から8月1日まで中学生数名がドイツ・ローゼンハイムの現地中学生と交流をしてきましたが、そうした取り組みにも関わりながら生徒の学びを振り返る報告がありました。長い歴史のある交流事業ですから、実際に参加した生徒が今、市川市の教員となって活躍しているというケースも思った以上にあると聞きます。

 世界に目を向けると、日本での当たり前が通用しない場面が多々あります。学校教育も同様。固定観念を取り払ってみると違った景色が見えてくることだってあるかもしれません。リスクを承知でチョコを脱いじゃうくらいの大胆さ・冒険心を持ち合わせていたいと思うのです。

260 自然体験(23.9.4)

 夏休みに入る前々日の4時間目は大掃除でした。午後は、教職員が改めて児童トイレの掃除を行ってくれたのできれいなまま9月を迎えられそうです。『トイレもきれいな学校』を目指すために担当者が企画し、教職員が快く行動してくれた結果です。その最中に、私は敷地内のアジサイの剪定を行いました。校庭に面した場所のアジサイは砂ぼこりにまみれていましたが、来年もっときれいに、もっとたくさん花を咲かせてくれることを願って作業に集中です。

 子供のころやった、草花や葉っぱなどを使った遊びを思い出します。笹舟を水の流れに乗せたり、マサキの葉を丸めて笛を作ったり、オオバコの茎で引っ張り合ったオオバコ相撲をやったり…。エノコログサ(猫じゃらし)を手の中に収めて小さく握ったり開いたりを繰り返すと毛虫が出入りするように見えます。ナズナ(ペンペングサ)を振れば音が鳴ります。春にはシロツメクサで髪飾りを作っていた子もいるのでしょう。秋にはシイやカシの実がたくさん採れます。それを使ってどんぐりゴマやヤジロベー、どんぐり笛、動物人形を作ることもできます。オナモミを相手の衣服に投げてくっつけるのも面白い遊びです。

 こうした経験をたくさんさせたいと思うのですが、どのくらいの世代までが知っているのでしょう。もしかすると、夏休みで貴重な自然体験を積んだ親子がいるかもしれません。親や教員が知らなければ体験する土壌がないわけですし、知る者が率先して伝えていくことが必要かもしれません。自然体験教室といったワークショップ開催も面白いかも…。10月中旬に4年生が実施するグリーンスクールの主目的は、普段できない「自然体験」です。

 

259 どんな夏休みでしたか?(23.9.1)

 8月後半、校庭に櫓が建てられて平田町会の盆踊りが開催されました。4年ぶりの開催にワクワク感を隠せない子供たち、そして忙しいながらも笑顔いっぱいの大人が溢れていたことが印象的でした。何より人と人の絆や横のつながりが強くなっていくはずです。今月23日(土)には、おやじの会主催の『学校キャンプ』があります。約60名の申し込みがあると聞きます。これまでできなかった催しが徐々に再開していくことに喜びが湧きあがります。

 さて、7月で水泳の学習は終わりましたが、ひと昔前くらいまでは9月の中旬まで泳いでいました。夏休みには水泳部が活動し、水泳大会も開催されていました。こんな真夏の風物詩は時代とともに変わってきています。以前書いたようにラッシュガード着用が大半を占めます。日焼けは夏の象徴?というのは時代錯誤も甚だしいようです。ゴーグルも全員が使用します。昔は、「水に顔をつけて水中で目が開けられる」ことが指導目標の一つでしたからゴーグルには否定的でした。プールの前後のルーティーンも大きく変化しました。プール入り口で足洗槽に入って、シャワーを浴びた後は体洗池(腰洗い槽)で股を開いてテンカウント。でも今はシャワーのみ。水泳学習が終われば、まず目を洗ったものですが、今は角膜を傷つける恐れがあるということから廃止に…。

 さぁ、2学期の始まりです。昔とは夏休みの過ごし方が変わってきたかもしれませんが、子供たちから様々な思い出話が聞けるだろうと思うとわくわくします。自分から求めて、何かに夢中になれる2学期にしたいと思います。

258 Have a nice summer vacation!(23.7.20)

 高校野球千葉県大会も大詰めを迎えます。そんな中、こんなことがありました。2回戦で娘と息子の母校対決です!結果、娘が卒業した高校が僅差で勝利をおさめました。それにとどまらず、3回戦は勝ち進んだ娘の学校と私の出身校が対戦。滅多にあることではありません。残念ながら、妻の学校は統廃合でなくなってしまいましたから、これ以上の奇跡は起こりませんでしたが…。グランドで頑張る選手とスタンドで応援する生徒にエールを送ります。一方、プロ野球に目をやると、昨日今日とオールスターゲームですが、大リーグに比べて盛り上がりに欠けます。企画の問題なのか国民性なのか。

 さて、18日(火)に5年生と6年生が着衣泳を実施しました。衣服や靴などを身に着けたまま入水します。水を吸った衣服の重さ、思うように動いたり泳いだりできない不自由さを体感することが目的の第一です。そのうえで、①「岸にたどり着くため焦ってジタバタせず、浮いて助けを待つ」ためにどうしたらよいかを学びます。衣服のお腹の部分に空気を取り入れたり、ペットボトルをラッコのように抱いて浮かんだりする方法です。一方、発見者になった場合についても触れることがあります。子供が流されたのを助けに行った大人や友人が溺死してしまったと報じられることは決して珍しいことではありません。ですから、②「泳いで助けに行くことをせず、すぐに119番通報をする」ことが大事です。ロープや長い竿などがある場合は、それを使うことも考えられますが、その時も立ったまま引っ張ることはせず身を低くした体勢で対応しないと、必死にもがく相手に水の中に引きずり込まれてしまいます。1~4年生にも上の①②を知っていてほしいと思います。

 それでは、子供の事故を防ぐための保護者の注意点は何でしょうか。身近あるいは慣れ親しんだ川や海であっても危険は潜んでいます。だから、「目を離さない」ことが重要!そのために、「子供と一緒に遊ぶこと」、そして「親が、川や海の側に立つこと」がポイントです。

 また、自転車事故も防ぎたい一つ。市川市では、ヘルメット購入補助を実施しています。年度末までの期間ですのでこの機会にどうでしょう。また、『ぶたはしゃべる』という日常点検の合言葉をご存じでしょうか。「ブレーキ」「タイヤ」「反射器材」「車体」「ベル」のチェックですが、備えあればなんとやら…。自分の命を守るため、家族の命を守るため、最悪を想定した予防行動を大人子供関係なくとれるようでありたいものです。

 Have a nice summer vacation!

257 林間学校を終えて(23.7.19)

 始発の電車が、冷房でキンキンに冷えているときは嬉しい一日の始まりです。そして夜。キンキンに冷えたグラスとこれまた冷え冷えのビール。一日の疲れを忘れさせてくれる最高のご褒美。

 さすがに林間学校でビールの登場はありませんが、熱中症の心配をすることなく、全員元気に2日間を過ごすことができました。友達とたくさん話をしたり力を合わせたりしながら集団やグループので成し遂げる楽しさを味わうことができたように思います。やることすべてが楽しかったようです。キャンプファイヤーの火の神は、前任校をもって最後だと思っていたのですが今回もやりました。予定の時間帯には雨が降り出しそうなので、急遽早めてまだまだ明るい5時過ぎ。火の神装束を身に着けることなく、火の神が私に憑依したのです。

 2日目の樹海散策も興味深いものでした。大人には入れない洞穴の中にも子供は入れます。ずっと昔は、樹海では携帯電話のアンテナが立たないとか圏外だとかいうことがありましたが、今はそんなこともなくHPの更新もできてしまうのです。そんな樹海の中、ある男児が前日に作ったバードコールを使おうとリュックを探していると、中から握力を鍛えるためのハンドグリッパーが出てきたのです。なぜ持ち歩いているの?みんなで笑い合いました。

 ホテルの夕飯はバイキング。食品ロスをなくすために、自分で取ったものは全部食べることを実践する場になりました。2日間で4回の食事でしたが、食べる量や食べ方、そして片付けることへの意識の違いが見えてきます。普段からいろいろなことをやってもらうことに慣れてしまっているせいか、やりっ放しだったり感謝の気持ちを表せなかったりする場面もありました。課題です。

 私の場合、トイレのペーパーがダブルだったことに戸惑いを感じました。シングルを使い慣れているので適量がわからないのです。また、家に帰って並べたお土産のほうとうのパッケージが一つだけ異なることに気づいたのです。新旧2種類あるのかと思いきや、単に裏表の違いでした。いや~、情けない。

 この林間学校で培った力や課題が、2学期の学校生活にどう生かされるのか楽しみです。

256 大きくなぁれ(23.7.18)

 枝豆がたくさん出回るようになりました。これから8月にかけて、「湯上り娘」「味風香」など様々な品種が続々と登場します。甘みや食感は、居酒屋で出される冷凍の枝豆とは全く別物です。

 枝豆は、未成熟な大豆のことで豆の種類ではないことはご存じだと思います。そういうわけで、大豆と枝豆の違いは、1つは収穫時期。もう一つは分類学上、「大豆は豆類」で「枝豆は野菜類」であることでしょうか。

 以前、居酒屋で枝豆のホイル焼きを食べましたが、旨味が濃厚だったことを思い出します。山形県の郷土料理「だし」にいれても美味しいですし、枝豆をすりつぶした「ずんだ」を使ったシェイクや餅などは仙台名物です。手近なところでは、ヤオコーで売られているずんだおはぎが好きです。新田店にもありますか?

 そうそう、校長室で育てていたビワが発芽しました。何気なく窓辺に置いた鉢に目をやると葉っぱが見えます。一瞬何を植えたか思い出すのにタイムラグがありましたが、ちゃんと育っていたのです。発芽したら次に必要なのは、水と日光と栄養。観葉植物だと思って管理します。

 一方、1年生が育てるアサガオは毎日のように花を咲かせています。「ぼくのアサガオを見て!」と話しかけてくれる子もいますが、水が足りなくて葉をシナシナにしながら種の保存のために花をつけていそうな鉢もちらほら。赤門近くは日当たりがよくて、保護者に持ち帰ってもらうにはよい場所なのですが、なにせ1年生の昇降口からは遠いのが難点です。

夏休みまで今日を含めて3日になりました。植物と一緒で、子供たちも一回り大きくなる夏です。

255 昆虫(23.7.13)

 「暑い!」一日に何度この言葉を発しているのでしょう。朝からエアコンをつけることをしないので、出勤のために着替えているだけでペタペタします。家から駅までは、歩道と反対側の日陰を歩きます。電車に乗ってやっと汗が引く感じなのに、学校に着いたときはインナーがしっとりと濡れています。ずっと昔、職員室の机が近い先生と罰金箱を設置して、「暑い」と口にしないようにしました。それでも貯まる!貯まる!口癖というか顔を合わせた時の挨拶になっていたのです。それは今も変わらず?

 さて、そんな暑い日にオリーブの木に何やら黒い物体が止まっています。近づくとアゲハチョウです。でも種類がわかりません。そこで登場するのがグーグルカメラ。被写体を撮ると、しばらく考えた後に「クロアゲハ」と教えてくれます。翌日には、オリーブの下にあるアジサイの葉に止まって物思いに耽っている様子。いや、暑いからただ休憩しているだけ?アゲハチョウは漢字で「揚羽蝶」あるいは「鳳蝶」と書きます。なんだか神聖な感じです。

 このほか庭で見かけるのが、緑色の体をしたコガネムシやゴマダラカミキリムシ、カメムシです。子供のときには可愛く感じた昆虫も、今は即退治の対象でしかありません。さらに、樹木の根元におがくずがないか確認を怠ることはできません。放っておくと樹々を枯らしてしまいますから。

 近所を散歩していると、「カブトムシ販売」と書いた段ボールが玄関先に置いてあります。その脇には虫かご。開いた玄関の奥にも入れ物があるところを見ると、育てているようです。夏休みに早起きして林に出かけて虫捕りしたころを懐かしみます。私にとってカブトムシやクワガタムシのイメージって、落ちた梨の実やメロンの熟しきった芳香なにおいなのです。林に仕掛けたトラップのにおいと共通するからかも。

 さて、今日から一泊で林間学校に出かけます。普段見ることのできない自然に触れることができるはず。よって、明日のこのページはお休みします。その分、写真でお伝えできるようにがんばります。行ってきま~す。

254 野球(23.7.12)

 昔のテレビは録画機能が内蔵されていましたが、今はつかずにスッキリした薄型。見逃してもアプリなどで対応できるので必要がないようです。そんなことに疎い我が家の場合、外付けのハードディスクを取り付けてもらいましたがそれも何年前でしょう?

 番組改編の時期は、いつも撮りためた番組リストから未視聴のものがなくなってしまいます。今回は、ずっと観ないまま残っていた『藤子不二雄劇場』を観ることにしました。一話15分なので、一気に3~4本。そして気づきます。前編はあるのに後編という文字が一覧にない!録画されていない!なぜだぁ?とりあえず前編は見ましたが、ずっと続きが気になります。でもすぐにどんな内容だったかを忘れますから、モヤモヤも自然消滅というわけです。

 さて、先日病院の待合室で見た日本のプロ野球。WBCは観ましたが、巨人戦を目にするのは何年ぶりだろうと思うくらいです。昔は巨人が勝ったかどうか気になって新聞のスポーツ欄を真っ先に開きましたが、今は知らない選手ばかりです。しかも、大リーグの日本人選手の活躍が目覚ましい昨今ですし、甲子園を目指す高校野球県大会も始まりましたので、目はそちらに向きがち。そんな久しぶりの日本野球でしたが、中継のリプレイがまるでゲームの映像のようになっていることにびっくり!審判の目線でとらえた瞬間のように再生されます。その審判を見ると、帽子の脇にカメラのような物体を取り付けていて、胸のほうへコードが下がっているではありませんか。もしかしてこれが…?

 野球一つとっても進歩は目覚ましいばかりですから、変わりゆく世の中に取り残されてしまわないように、時代に溺れてしまわないようにしなければ、と50年前の野球小僧は思いつつ無理はしません。

253 連日の暑さの中で(23.7.11)

 連日の暑さの中、子供たちが楽しみにしている水泳学習は、危険とも隣り合わせです。思わぬところで思わぬ事故が発生しますので、教員は最悪の場合を常に想定しながら子供の様子を視野に入れています。

 水泳事故で亡くなる場合の一つに、「ノーパニック症候群」があるといいます。空気を求めてもがくことなく、周囲に気づかれずに静かに死に至るものといわれます。プールから上がった後を見たら、プールの底に子供が沈んでいたというケースは、その可能性が高いそうです。

 また、プールに入っているときの熱中症発生にも注意が必要です。日本スポーツ振興センターによると、過去のデータで「水泳中」が51%、「プールサイド」が34%だといいます。水泳は消費カロリーが高い運動なので、短時間で脈拍も体温も上昇します。体温を下げるには、プールから出て風通しのよい日陰で休憩したりシャワーを浴びたりすることが有効です。学校のプールサイドで見学している子供もいますし、暑さ指数(WBGT)を頻繁にチェックするように心がけています。昨日は、8時の時点で屋外の暑さ指数が32℃を超えていて、水泳は中止。屋外での活動も禁止しました。

 13日から出かける富士方面の林間学校。湧き水を体験する活動や樹海ハイキングなどが予定されています。天気がよいことに越したことはありませんが、暑すぎませんようにと祈ります。運動会前と同じく天気予報ばかり気になります。

 夏休みに入り、家族などで海や川、プールへ出かける機会があるでしょう。「おばあちゃんの家に泊まりに行く」「北海道に旅行する」など予定を教えてくれる子もいます。ぜひ、水の事故や熱中症に注意を払って楽しんできてほしいと思います。

252 ザ・夏(23.7.10)

 帰宅して玄関を開けると、蚊取り線香の匂いがしてきます。蚊の嫌な羽音がしたので焚いたとのこと。これぞ「ザ・夏」といった匂いで、蚊は嫌でも心は自然と和み、はたまた浮き立つ感じです。以前も似たようなことをどこかで書いた気がしますが、人間の五感の中でも記憶に強く残るのは嗅覚(匂いの記憶)なのではないかと思うのです。見たことや聞いたこと、味、触れた感覚などは薄れたり忘れたりしてしまいますが、匂いに関してはその時の情景やエピソードを映像化してくれるような気がします。

 そういうわけで、改めて「夏の匂い」って何だろうと考えました。昭和色が濃い私にとって、真っ先に思うのは花火の火薬の匂いです。電気花火や線香花火の煙が目に沁みながら嗅いだあの匂い。大人になった今でも心躍ります。次に、夕立の後の埃っぽい土の匂いでしょうか。例えるのが難しい匂いです。このほか、炎天下のプールから漂う塩素の匂いも夏だけの風物詩ですし、ベランダや庭で育てたバジルは、生でもペースト状にしても旬を感じる一つです。子供たちには、鼻をヒクヒクさせながらも四季を感じられるようであってほしいと思います。

 そんな夏の思い出の一つが清里高原への旅行です。30年以上前ですから、90年代に入る前のことです。小さな娘を抱きかかえ行った夏。当時は、「高原の原宿」と呼ばれていたような気がします。清泉寮ではソフトクリームを食べ、ブーム真っ只中の街中は観光客でいっぱいでした。写真を見れば、私も髪がふさふさ。その清里の現在の様子がテレビから流れていました。懐かしさとともに栄枯盛衰を感じると言ったら失礼かもしれませんが、ブーム沈静化の後の観光地は淋しく見えます。でも、本来ある姿に戻ったのかもしれません。

 今日も猛暑日と真夏日の境目?今年の夏も暑そうです。どうやって過ごしましょう。

251 いろいろな仕事(23.7.7)

 電動キックボードが7月1日から自転車並みの扱いになりました。運転免許は不要でヘルメットも努力義務。要件を満たせば例外的に歩道だって通行できます。交通手段としての手軽さから、普及・利用が進むのではないでしょうか。一方事故が心配です。今はいませんが、こんな電動キックボードが通勤手段となるのも時間の問題かもしれません。また、電動ではないキックボードでの通勤は、学校職員にふさわしくない?社会人・学校職員に「ふさわしい」って何?難しい問題です。

 さて、車をコーティングして1年経過したので、メンテナンスをしてもらいました。待つこと2時間。読書にも限界があって眠くなってしまいます。時々他のお客さんの車への作業を眺めていましたが、手際よくかつ丁寧な働きぶりの若者が生き生きと働いています。また、娘が新居に引っ越して新しいテレビを据え付けてもらいました。でも番組の受信ができません。どうも受信環境が整っていないようで、何をどうすればよいのかわかりませんし、どこに連絡をすれば解決するのか見当がつかない様子。テレビを買うときに、販売員が購入者の様々な状況に寄り添い尋ねてくれればこんなことも起きなかったかもしれないと、他人のせいにしたくなります。ただ、そうした心配りが仕事には必要なのだと思います。

 これだけでも、身の回りに様々な仕事があることを今更ながらに感じます。子供たちにも「仕事」「働くということ」「その楽しさ」などを視点に、身の回りを見つめてみてほしいと考えます。新しい発見があるかもしれません。

 今日は七夕。リサイクルステーション前には今年も笹竹が用意され、子供たちの願い事が書かれた短冊が下がっています。将来の夢を書いた短冊が目立ちます。イラストレーター、絵を描く仕事、アイドル、ケーキ屋さん、公文の先生、動物のお医者さん、デザイナー、理科の先生など。叶うといいなぁと願います。

250 ワクワクするイベント(23.7.6)

 寝苦しい夜があります。扇風機は回りっぱなしですが、途中で目が覚めるとなかなか寝つけません。そんな不快な夜はこれから2か月続きます。今日は6年生が国会等の見学に出かけます。

 6月末の振替休業日だった月曜日、16時前に通りかかった中学校から先生が校門に出てきます。生徒を指導しながら見送るようです。「今日は何か行事があったのかなぁ」と口にすると、「何言っているの!」と異議を唱えます。よく考えたら普通に学校のある日だったことを思い出しました。

 自宅から駅までの通勤経路に、盆踊り大会を知らせる看板が立っています。今月末の土日に予定されているようです。昨年以上に賑やかになるのではないでしょうか。平田町会の盆踊りも校庭を使って8月20日(日)に予定されています。地域によってやり方が異なりますし、昨年度は実施されなかったので見てみたいです。さらに、9月下旬には、おやじの会「サファリ」が計画する4年ぶりの学校キャンプがあります。お知らせプリントを配付されます。ワクワクする気持ちを大事にしながら、安全で参加してよかったと思えるイベントになるものと楽しみにしています。

 さて、13日から一泊で5年生が河口湖方面へ林間学校に出かけます。昨年度のホワイトスクール(二泊)に替えての初めての宿泊学習。集団で一つの目標に向かって協力する場面があちらこちらにちりばめられています。キャンプファイヤーもその一つ。きっと着々と準備が整えられているものと思います。ただ体調が悪くなって参加できなくなってしまう子が出ないか心配です。感染症予防も含めて、健康で当日を迎えるために手洗いうがいのほか、マスクは任意ではあっても場面に応じて着用できるように声をかけていきます。

249 パンケーキ症候群(23.7.5)

 朝や昼休みなどに職員室の外から賑やかな声が聞こえてきます。プール脇の田んぼに植えた稲の管理をする5年生の子供たちです。田植えをして安穏とするのではなく、水の管理や雑草抜きなどに余念がありません。多く関わればかかわるほどその生長を愛おしく感じるかもしれません。やがて穂が出るころになると、鳥から守ることを考えると思います。網を張るのか案山子を立てるのか、どんな発想があるか楽しみでなりません。実った稲の量を見て、どうやって食べようかあれこれ話し合うことだって学びです。

 さて、「『パンケーキ症候群』梅雨から夏場にかけて要注意!」という見出しに目が留まりました。かわいらしい名称ですが、意識障害を引き起こすこともあるとか。読み進めると、パンケーキを口にしたあと、湿疹やかゆみ、腹痛、下痢・嘔吐、くしゃみ、咳といったアレルギー症状が出るそうです。血圧低下や呼吸困難など命に関わることもあるというから驚きです。原因は、小麦粉などに混入したダニだといいます。封を開けたまま放置しておくと、ダニが袋に入って繁殖。それを食べてアレルギー症状が出るという仕組みです。気温や湿度が高くなる梅雨から夏場にかけてダニが大量に繁殖することが考えられるので注意を促しています。こうしたことは、決して小麦粉やホットケーキミックスに限ったことではないのかもしれません。

 そういえば、うちのベランダのタイルにコケだか黒カビだかで汚れて見えます。こちらも天気のよい日に掃除しなくちゃ。

248 ショウガ(23.7.4)

 たまに公用車を使いますが、頻繁に使用する車ではないので汚れもひどいですし艶もない。先日は乗り込んでか膝の辺りに目をやると、黒いズボンが汚れています。それを払ったときに初めてクモの巣であることに気づきました。ドア付近にクモの巣が張られていたようです。その払った手で何気なく頭に触れたみたいで、今度は痒くて仕方なくなりました。そんな公用車も導入から20年過ぎた位でしょうか。9月には新車がデビューする予定です。

 さて、例によってテレビを見ていると、ショウガ農家の特集です。「根ショウガ」とともに「葉ショウガ」についても触れています。初夏の葉ショウガの中で「谷中ショウガ」は有名ですが、味噌やマヨネーズをつけて生で食べるとお酒も進みます。ただ、誰もが知っているだろうと思っていたこの葉ショウガを、番組に登場する若者は全く知りません。それだけでなく、インタビューを受けていた年配の方も食べたことがないというから驚きです。普通のショウガほど辛みが強くないので、食わず嫌いから卒業してほしいと思います。

 話は変わりますが、スマートウォッチの時計文字盤をカスタマイズして好きな画面にできます。気分によって、あるいは月が替わったタイミングなどに変更をしますが、ある文字盤にしたとき「…?」となったのです。曜日を表示する窓に「FIR」とあります。金曜日の「FRI」の間違いでは?ほかの文字盤では正しく表示されているので、きっとプログラムミスなのでしょう。ショウガないなぁ。

247 私の帰る場所(23.7.3)

 毎朝なかよし広場で植物に水やりをしたり、野菜の収穫をしたりする子供たちに会います。「ほら、獲れたよ」と自慢げにミニトマトやピーマンなどを見せてくれます。今日も真夏日で暑そうです。

 さて、昨年度から気になっていたのが、2・3階昇降口の外側にある手すりから身を乗り出して下にいる友達に手を振ったり話しかけたりしている児童がいることです。自分では「大丈夫だ」と思っていても、思わぬ事故が起きるもの。幼児がマンションのベランダから転落する事案が頻発しましたが、これだって誰もが「まさか」と思ったはずです。今年度になって傘を手すりから下に落として子供の頭部にぶつかるといった案件もあります。幸い大事には至りませんでしたが、思わぬ結果をもたらすことだって予想されます。

 そこで、手すりの下の部分に足をかけられないように、用務員やそのリーダーが何日もかけてボード貼りの作業をしてくれました。隙間に足を差し込めなくなりましたが、意図的にボードの上部に足を乗せようと思ったらできてしまいます。どんな対策をとったとしても、不注意は防げてもすべてを回避できるわけではありません。だから、適切な指導はどんな場面でも大事だと思っています。

 『グレースの履歴』(源孝志 著)を読み終わりました。以前テレビで放映されていたので、原作を読んでいても俳優の顔が浮かんできます。ホンダのS800という真っ赤な古いスポーツカーが登場して、その名が「グレース」。モナコ公妃だったグレース・ケリーが運転した車という設定です。途中、「どこにでも行ける自由は、帰る場所がなければ、“いつまでも続く孤独”でしかない」という表現が数回登場します。帰るべき場所で、必ず誰かが待っていてくれる安心感があってこその自由ということです。自分の居場所があるという安心感があるから、好きなことができたり全力で何かに打ち込んだりすることができるのだと思うのです。家庭や学校・学級もそうありたいと考えます。

246 半夏生(23.6.30)

 京都名産の「水無月」(和菓子)を食べたことがあります。京都では古くから6月の最後の日に食べる習慣があるそうで、1年の半分の穢れを落とし、残り半分の厄払いの意味があるといいます。残り半分を食べていた時でした。細めの漆塗のフォークが「ボキッ!」と折れたのです。縁起悪っ!私の残り半年はどうなることやらと思いましたが、特に何事もなかったように記憶しています。

 さて、明後日は「半夏生」という、節分や彼岸、八十八夜などと同じ「雑節」なのだそうです。恥ずかしながら、先の和菓子を食べたときに初めて知った次第ですから、正しい読み方を知りませんでした。「はんげしょう」と読みます。スーパーのチラシにも書かれています。

 半夏生とは、夏至から数えて11日目(7月2日ころのこと)を指し、この頃に「天から毒が降り、地から毒が生える」という言い伝えがあったため、農家は半夏生までに田植えを終わらせるという習慣まであったといいます。

 また、関西では半夏生の頃に豊作を祈ってタコを食べる習慣があります。これは、作物がタコの足のように大地にしっかり根を張ることを祈願するという意味が込められているのです。タコにはタウリン(ファイト~、イッパ~ツ!)が豊富に含まれるため、蒸し暑さなどから疲れが増してくるこの季節に食べるのは理にかなっているようです。讃岐地方では半夏生にうどんを食べる習慣があるそうです。こうしたことから始まって、7月2日が「タコの日」「うどんの日」とされているようです。

 気が付くと今年も半年が終わってしまいます。新年度から数えても3か月です。振り返ってみたときに「何をしただろう」「成果と言えるものは何だろう」と焦りも感じます。できることを「自分から積極的に楽しむ」という姿勢を残り半年、貫いていくための振り返りの時だと思います。そんな気持ちが「ボキッ」と折れてしまわないように気を引き締めて!

 タコも相変わらず高値なのでしょうか。「タコの日」、誰かが口に入れてくれるタコなら刺身でもたこ焼きでも遠慮なくいただきます。

245 ジェンダー(23.6.29)

 むか~し昔あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。何でもない当たり前の昔話「桃太郎」にジェンダーの刷り込みが見え隠れします。「シンデレラ」では、貧しい女性が王子様に見初められて幸せになります。玉の輿です。「白雪姫」では、毒リンゴを食べた姫に王子様がやさしくキスすると、深い眠りから覚めます。穿った見方をすると、いずれも女性は男性の庇護のもとで幸せになる、男性優位を示唆しているようにも読めるから不思議です。

 さて先日、新聞の投書欄にあった二つの声に目が留まりました。一つは、絵本を読み聞かせていると、さりげないジェンダーの刷り込みに気づくと書いています。「多様な在り方が当たり前に描かれた絵本が世の中にあふれる社会を願う」と締めくくります。でも逆に最近読んだ記事には、アメリカのある州では「子供たちを守る」という大義のもと、教室で行われる教育内容がLGBTQに少しでも触れると苦情が入り、教員免許のはく奪にまで至る可能性があるといった内容を見つけて驚きました。

 もう一つは、中高と部活が一緒だった大好きな友達が、明るい声で自分は性と心が違っていたことをカミングアウトしてくれたという59歳の女性の投書。その親友は小学生の入学式の時から、赤いランドセルとワンピースが嫌で泣いていたといいます。本人がいつから違和感を覚えていたかはわからないものの、「知ってたよ、私たち」と温かく皆が受け入れていたことがわかります。

 「朝日川柳」(2023.6.22)には、『ジェンダーレス 滅ぼしたきは 女偏』という句がありました。確かに眺めてみると違和感ある漢字も…?「汝」「婚」「姻」「嫁」「娘」「婿」「妖」「妨」「妄」「妙」「奴」「姿」「妥」など数ある中に女性差別はないでしょうか。

244 ユニバーサルデザイン(23.6.28)

 牛乳の紙パックの屋根の部分にあたる上部にくぼみがあることをどれだけの人が気づいているでしょう。正式には、このくぼみは「切欠き」と呼ばれます。これは視覚障害者などが牛乳と他の飲料を区別するためのしるしだとか。ユニバーサルデザインの一例だといいます。開け口とそうでない方を区別するためのものかと思いもしましたが、あること自体知らなかったというのが本当のところ。

 

 ユニバーサルデザインは、「あらゆる人に利用しやすいデザイン」であることを軸に、(1)誰にでも使えること、(2)使用するうえで柔軟性があること、(3)使い方が簡単で、直感的にわかること、(4)必要な情報がすぐにわかること、(5)簡単なミスが危険につながらないこと、(6)身体的負担が少ないこと、(7)利用しやすい十分なスペースが確保されていること、の7つの原則から構成されています。

 絵文字も立派なユニバーサルデザインの代表選手。3年生の国語「くらしと絵文字」では、絵文字はくらしを便利で楽しくするだけでなく、人々が互いに分かり合いつながりを深め合うのにも役立つことを理解するとともに、絵文字(ピクトグラム)に対する興味関心を高めることを目標にしています。学習の発展として、自分たちで絵文字を作って発表し合う場面もよく目にすることがあります。

 先の牛乳パックのように、身近にあっても気づきにくいユニバーサルデザインもあります。例えば、シャンプーとリンスの容器の突起がそれにあたります。あるメーカーの働きかけによって、現在ではどのメーカーでも容器の突起で判別できるようになっているらしいのです。まぁ、リンスに縁のない私は間違えようがありませんが…。

243 髪は長~い友だち(23.6.27)

 先週、市川市芳澤ガーデンギャラリーで開催されている、坂崎千春さんの「ペンギンアパートメント」を見に行き、周年行事に係る話をしてきました。小さいながらも500点の原画が各コーナーに工夫して展示されていました。その人柄は、まさにペンギンをはじめとする様々なキャラクターの温かみを感じさせてくれるものでした。

 さて、「今日似た人を見たよ。危なく声をかけそうになった」「後ろ姿がそっくりだったけど、ニセモノだった」など、家族や仲間から言われることが度々あります。30年間こんな頭ですが、ひと昔前は坊主頭の大人はあまりいませんでした。でも最近はあちこちでニセモノが出現するようです。

 現代のメンズの髪型は種類もいろいろ。ベリーショートやツーブロック、アップバング、クラシックヘア、オールバックなど若者サラリーマンに人気なようです。50代にもなると、ナチュラルで渋めの髪型がもてはやされます。

 そういう私も若いころは髪の毛がふさふさ。「キューティクル」「天使の輪」なんて言葉がテレビから流れていた当時、引っ張り強度を測ったら200MPaを優に超える硬さでした。当然まとまりが悪い。アイロンパーマやパンチパーマでなんとかやっと整えていたわけです。ひと月もすればボサボサに伸びるし、寝ぐせもひどい!そこで、床屋で角刈り。でも、自分でバリカンをかけた方が安上がりとなって、必然的にバリカン購入へ。しばらくすると、「もっと短く、もっと短く」という欲求が高まり、カミソリの使用に至るのも時間の問題でした。「自分で刈るの?」「後ろ側は誰かにやってもらうの?」など質問を受けますが、指先で剃り残しを確認しながら進めますので大丈夫!

 坂崎さんのペンギンは、どれも黒々とした毛並み。抜け落ちることなんか考えられませんが、私の頭は白いものがたくさん混じってきました。でも、誰も気づきようがありません!

242 ターニングポイント(23.6.24)

 20代の頃は、機会は多くないまでもワインといえば飲みやすい「白」を選んだものです。今は「赤」一本で、たま~に白を飲むことも。ただ様々な種類あれども味の違いはよくわかりません。だから高級ワインだろうか廉価品だろうが飲めることがうれしいだけ…。

 そういう意味で、各分野のソムリエは尊敬に値します。ワインに関していえば、その第一人者は日本ソムリエ協会の田崎真也会長でしょう。1995年には世界最優秀ソムリエコンクールでも優勝しており、5月に行われたG7広島サミットの飲酒を監修しました。

 この田崎さんは、興味を持ったことにはまっしぐらだったといいます。小学校では昆虫学、中学校では海洋研究に夢中で、工業高校に進学したものの海への夢を捨てきれずに船乗りを目指しました。海員学校時代のアルバイトで作ったナポリタンを食べた客から「ありがとう」「ごちそうさま」と言われた時の気持ちが忘れられず、料理人を目指すターニングポイントになったそうです。フランス料理の世界でもう一つ夢中になったのがワインで、勉強のために単身フランスに渡ったのが第2のターニングポイントです。釣り歴50年以上で、魚を愛してやまないワインソムリエであり料理人。単に成功の上に立つ人のように思ってしまいますが、いろいろなことに興味関心を持ち、熱中して全力を注いできたからこそ今があるのだとあらためて思い知らされます。

 人それぞれにターニングポイントがあり、選択を迫られます。ある新聞には、やくざから弁護士になった人の取材記事がありました。この人にも転機があったわけですが、選択肢を増やすためは最低限の知識や技量、そして一歩踏み出す勇気が必要です。私たちが学ぶ意味は、「新たな力を身につけ、身につけたその力によって新しい世界を広げること」だと思います。「自分の今ある力を使ってアクションを起こし、そのことで人が喜ぶ姿を喜べるようにすること」と言い換えることもできそうです。ターニングポイントなんて仰々しいものではなく、日々の気の持ちようなのかもしれません。よって今がその転換点かも…。

 今日はオープンスクール。といっても2コマの授業参観です。これに先立って2時間目の時間帯にPTAによる除草作業があります。先日はプール掃除にも力を貸してくださった方がいらっしゃいます。今日もよろしくお願いします。

241 とりとめもないこと(23.6.23)

 朝の安全指導を終えて戻る際、校庭にある「ひらた山」近くのネットに沿うようにヤマモモの木があることに今頃気づきました。しかも雌木ですからたわわに実をつけています。一つ摘んで口に放り込むと甘酸っぱさが広がります。熟しているので手にも赤紫色の果汁が垂れています。昼休みに、数人の子供たちに勧めると、びっくりした顔。「本当に食べられるの?」と半信半疑な様子です。でも食べてしまえば「うんま~」なんて声も出るくらい。まさに今が旬!ある子には、サルビアの花の蜜を吸うことができることも教えてあげました。まさかアレルギー反応はないですよね。

 1年生のひらがな練習プリントを見る機会がありました。一文字ずつ例があって練習します。「や」の場合、「やさい」「やきとり」など。「やかん」という文字と絵がありますが、「やかんって何?」と尋ねられました。薬缶がない家庭も多いのでしょう。ましてやお茶を淹れて飲む習慣がなければ、急須なんて見たこともないかもしれません。知らないことがいっぱい。だからこそ、知ることで自分の世界が広がるのだと思います。知らないからといってバッサリと切り捨ててしまうような子供にはなってほしくありません。

 ある日、低学年が虫取り網を持ってバッタなどを追いかけています。やっと捕まえたトンボでしたが、手で捕まえられず助けを求めます。やっと虫かごに入れて得意満面で教室へ戻りました。次の日、「トンボは虫かごでは生きられないでしょ。だから逃がしてあげたんだよ」と、その子がそっと教えてくれました。

 そしてプール開きの日に驚いたこと。高学年が水慣れを始める前に、ラッシュガードを着けている子を数えてみると、男子40人中28人(70%)、女子33人中29人(88%)です。

 何でもないことの中にも、驚きや発見が隠されている新鮮な毎日です。

240 鰭(23.6.22)

 研修会に参加しています。最前列での聴講です。しばらくすると猛烈な睡魔に襲われてウトウトし始めました。自分に鞭を打ちながらも睡魔には勝てず、寝入ってしまったようです。間の悪いことにいびきまでかいていたようで、ふと目を覚ました時に、講師の手元のメモが目に入りました。なんと、私の名前が書かれた脇に「イビキ」という文字が添えられているではありませんか。なんとか取り繕おうと必死になっていました。いやぁー、いやな夢でした。

 少し前から音楽配信でスピッツの『美しい鰭』が流れます。スピッツらしい曲なのですが、「鰭」という字が悲しいかな、読めない!「すし(鮨・寿司)」とは違うし、ましてや「美しい寿司」なんてどんな歌詞になるか想像つきません。こんな時に便利なスマホ。同じように検索をしている人が多いらしく、検索履歴が容易に見つかります。「ヒレ」と読むそうです。「♪流されるまんま流されたなら、抗おうか美しい鰭で…自分でいられるように」と歌います。鰭はそんなふうに使われるのねと、安易な納得をしてしまうから情けないです。

 5年生の理科「メダカの誕生」で、雌雄の見分け方などを学びます。背びれや尻びれの形に違いがありますが、ほとんどの魚には背びれ・尻びれ・胸びれ・腹びれ・尾びれという5つの鰭がついています。どんな役割があるのでしょうか。「背びれ」は中心を保って体が横倒しにならないようにする役目があり、「尻びれ」と「胸びれ」には体の平衡を保ち、かつ前進・後退を促す機能があるのです。「腹びれ」は体を浮かせたり沈ませたりと上下運動に、「尾びれ」は水中を前進する推力となり最も大切な部分です。

 そんな中で、鰭の美しさをイメージしてみます。色よりも動きの優雅さが浮かびますが、テストでメダカの雌雄判別のひれの名称を「しびれ」と解答する子も。きっと尻びれと書きたかったのでしょう。それとも、しびれるほどの美しさが見られる方が雌(雄)なのかもしれません。

239 暑さ対策(23.6.21)

 ネッククーラーをプレゼントしてもらいました。冷蔵庫で冷やしたものを首に着けて出勤。ひんやり気持ちよいのですが、暑さが和らぐわけではないようです。上手に使いたいと思います。

 昔の番組『ひらけ!ポンキッキ』を急に思い出しました。代表するキャラクターといえばガチャピンとムックですが、誕生して50年が経つといいます。その後、『ポンキッキーズ』に変わってからも、安室奈美恵さんや鈴木蘭々さんを輩出してきました。

 このガチャピンは南の島の生まれで、恐竜の子供。決してイモムシではありません。一方ムックは、北極の近くで生まれて暑さにめっぽう弱いのです。頭のプロペラは、回して体を冷やしたり気持ちを落ち着かせたりするらしく、飛べるわけではないようです。ともに4月2日生まれの5歳児という設定ですが、50年経った今も永遠の5歳なのでしょうか。このガチャムクが昔、大町少年自然の家近くに来るというので子供を連れて見に行ったことが思い出されます。同じ学校の同僚が子供を自転車に乗せて連れてきていて、ばったり会うといった偶然もありました。

 さて、風呂に入ろうと下着を脱ぐと、パンツにゴミのような白い破片が付いています。指でつまんで取ろうとしましたがうまくいきません。持つ角度を変えるとゴミの色が変化します。不思議に思ってよく見ると、穴が開いていたのです。なぜこんな場所に穴が開くのだろうという場所ですが、即ゴミ箱へ。そんなパンツを膝まで隠れるロングタイプに切り替えて既にひと月近く。暑くなると汗で、階段を上る際にスーツが膝にくっ付いてしまって歩きにくいことこの上ない!間にパンツという布が入るだけで膝がサラッと動きやすくなるのです。

 暑さに弱いムックも何かしら対策をとっているのでしょうか。そんなことより、現実的に夏の被り物は極めて辛いのではないかと…。

238 算数・数学って面白い(23.6.20)

 職員トイレの排水が悪いので業者に見てもらいました。内部の排水管は直ったのですが、屋外の排水桝が汚泥でパイプの半分をふさいでいる状態。暗くなっていたので、日を改めての作業とするため蓋を閉めようとしました。ほかの場所に点在する蓋は円形であるにもかかわらず、この排水桝の蓋だけは、長方形の重い石なのです。閉めるときに中に落としてしまわないように慎重に作業をしている姿を、何も手伝えずに横で見ていた私。ふと、自分の血管内部は詰まっていないか不安になりました。

 ところで、マンホールの蓋が丸いのはなぜでしょう。ちゃんと理由があります。もし四角かった場合、対角線の長さが一辺より長いことになりますから、蓋を少し回転させただけでその塊は穴の中に落ちてしまいます。これは長方形の蓋でも同じこと。円であることによって回転させても決して落ちることがないから安心です。何気ない普段の生活に隠されている算数・数学です。

 さて、「777+778+779+…+786と順番に10個の数字を並べた和を答えなさい」と言われたら、すぐに解けるでしょうか?ある本を読んで驚いたのですが、すごく簡単!10個並ぶ数字の5番目の数の後ろに「5」を付け加えると、それが答えになるというもの。1ずつ増える数を10個並べた場合ならどんな数でもその法則が適用できるようです。この証明も、読むといたってシンプル。このほか、「1000-342」を「999-342+1」と考えればよいとか、計算テクニックも教えてくれます。

 こんなことが書かれた本『面白くて眠れなくなる数学』(桜井進 著)が、第2図書室のテーブルに立てかけてありました。興味のある所だけつまみ食い読書するなら、高学年でも楽しく読めます。書架に収められているだけだと手に取ることはなかったでしょうが、テーブルに乗っていたらページをめくってみたくなるものです。こんな何気ない工夫をしている図書室。今週末24日のオープンスクールでもご覧になってください。

237 ビタミンD(23.6.19)

 先週のユニクロの新聞広告に「ちびまる子ちゃん」のお父さんが載っていました。テーブルにはビールのグラスと枝豆。お父さんの顔は赤くなっています。そして、左下に「なんで?左の新聞を取り除いてみよう」とあります。どういうことかと思いながら折り込まれた数枚をどかしてみると、まる子ちゃんがプレゼントを差し出している絵が現れました。赤ら顔の訳は、照れくささだったようです。なんかほっこりした気持ちになりました。

 先日は成田方面へ出かけたついでに印旛沼周辺のうなぎ屋に入りました。時々行く店は混んでいるし、座席が少ないので相席になります。トイレは工事現場にありそうな仮設トイレ。人呼んで「汚(キタナ)シュラン」。ミシュラン並みに味はよいのですが、決してきれいとは言えないので…?立って待つ客を気にしながら無言でおいしいうな重を掻き込むのは寂しい。話をしながらゆっくり味わいたい。というわけで、その店の真正面にもう1軒評判のよい店があると聞いて車を停めました。きっと混んでいるだろうと思いきや、すぐに座れて堪能しました。めったにない贅沢な時間でした。

 さて、過去に健康診断を受けた人の血液を調べた結果、日本人の98%がビタミンD不足であったと発表されました。ビタミンDはカルシウムの吸収を促す働きがあって、足りないと骨粗しょう症や骨折のリスクが高まるといいます。子供の場合は「くる病」を引き起こすともいいますから真剣に考えたい問題です。

 先のデータが示すとおり、日本人の多くはビタミンDが不足しがちな生活を送っているということです。そこで真っ先に考えるのが、「ビタミンDを摂取するためには何を食べたらよいのか」ということです。ビタミンというから野菜や果樹類に含まれていそうですが、実は「D」はそれらには含まれない栄養素だとか。主な摂取源は魚類。カツオの塩辛(酒盗)が断トツに含有量が多く、しらす干しのような加工品からも手軽に摂取できるようです。私が苦手な干しシイタケも比較的多く含んでいます。学校生活でのけがを振り返ってみると、「えっ、こんなことで?」と首をひねるような骨折のケースを耳にします。もしかすると、ビタミンD不足がその原因と疑ってしまいます。もしかすると、食生活の盲点かもしれません。

 冒頭のまる子ちゃんからのプレゼントもビタミンDのサプリだったりして…。そういえば、うなぎの蒲焼きもビタミンDが豊富なのですよ。うふふふふ!

236 プール事故ゼロ(23.6.16)

 水泳学習の季節になります。9日には教職員対象の「普通救命講習」を受講しました。21日に6年生が一番に入ってプール開きをして幕開けです。

 私は水泳がどちらかというと苦手です。クロールにしても平泳ぎにしてもなかなか前に進まないのです。以前行われていた市内水泳大会で、まるでイルカのようにスイスイ・グングン泳ぐ姿を見ると羨ましく思ったものです。そんな感じなので、大学の水泳実習は苦痛でした。何より水が冷たい!水温19度の中、百メートルを泳ぎ切らないと単位がもらえませんから、文字どおり必死だったことを思い出します。

 プールで泳ぐ夢を度々見ます。25mプールの飛び込み台からスタートの合図で踏み切ります。すると、プールの半分以上まで飛べるのです。さらにターンもうまくて、蹴伸びだけで一搔きもしないのに反対側の壁面が近づいてきます。まさに、イルカというか人魚というか…。

 思い出すのが、1970年放送の『金メダルへのターン』です。ミュンヘンオリンピックでの金メダル獲得を目標にする青春スポーツドラマですが、とにかく荒唐無稽な技がいくつも登場しました。「ロケットターン」や空中を飛んで相手を追い越す「トビウオターン」、「渦巻きターン」など泳ぎが苦手な私にとっての“必殺技”がぎゅっと詰まっていたのです。

 さて、家庭では学習のために水着やタオルの準備をします。指導時間の目安がおよそ10コマ程度ですから多くても5日なのに、保護者に負担をかけることになります。ただ、泳ぎが得意不得意だけでなく、色々な子供たちを一斉に指導しますから、思わぬ場面で事故が起きることも考えられます。バディを組んで互いの安全を確認し合いますが、次のような事例だってあります。〈自由時間に女児がプールにうつ伏せに浮いている。浮かんで遊んでいるのかと周囲は思っていた。しばらくして異変に気づいた教員が引き上げて人工呼吸。〉水着のゼッケンは、こんな最悪の場面に備えた対応です。帽子が脱げて名前確認ができないことも考えられます。「たった数回なのに」と思うかもしれませんが、前述の例がそのうちの1回かもしれないのです。コロナ禍で十分な水泳指導を受けていない子供たちです。私たちは気を抜くことなく、指導・見守りをします。

235 ラジオ体操(23.6.14)

 毎朝公園に集まってラジオ体操をするお年寄りがいます。ラジオ体操は第一と第二がありますが、合わせても6~7分くらいの運動です。でも、全身の筋肉をまんべんなく動かせるように考え抜かれています。第一運動だけで13種類の運動が盛り込まれますが、体にある6百の筋肉のうち4百を動かせるといわれています。日常生活では胸を大きく反らしたり腕を胸の前で交差させたりする動作はほとんどありません。つまり、普段は使わない筋肉のエクササイズになっているわけですが、約百年近く前には世に出されていることを思うと驚きです。筋骨の強化や姿勢矯正にも役立つことが科学的にも検証されていますから、運動習慣形成や事故・ケガの防止のためにも学校で毎日取り入れたいくらいです。ただし、正しい運動をしてこそ効果がありますから、とりあえずやればよいというものでもありません。

 自慢ではありませんが、ラジオ体操第一なら正しく運動できる自信があります。小学生の体育の時間に徹底して教わりました。この運動はどこに筋肉を伸ばしているのかを感じながら体操をしてきた経験はずっと体にしみこんでいるようです。今考えると、よくそれだけの指導時間を費やせたものだと不思議でなりません。運動会で見た子供たちのラジオ体操には、効果があまり期待できそうもありません。だって、体の回旋一つとっても仮面ライダーの変身シーンと見間違うようなものですから。まずは指導する先生が正しい運動をマスターすること、そして体育の時間や学校以外でも継続的に運動することが必要だと思うのです。

 全国ラジオ体操連盟というNPO法人があり、そのウェブサイトに全国のラジオ体操実施会場が紹介されているというので早速調べてみました。市川市では、行徳駅前公園だけ登録されていましたが、私の住む市では「ただいま取りまとめ中」となっています。これだけのはずはありませんから、まずは、土日だけでも参加してみるのもよいのでは?運動の習慣化って結構ハードルが高いと思うので…。

234 傘が危ない(23.6.13)

 創立70周年記念の空撮はまた延期。次は16日(金)を予定していますが、やっぱり天気が心配です。

 朝は自宅の最寄り駅から始発電車に乗ります。混雑を避けられて座ることもできます。ホームに電車が滑り込んできて、目の前でピタリと止まります。すぐにドアが開くことを想定して、1,2歩前に進みます。「あれっ?開かない」10秒もないであろう空白の時間が、なぜか格好悪い!まるでお預けを食らった飼い犬のようで…。そんな経験はないでしょうか。

 以前1年生の国語で『おじさんのかさ』という単元がありました。おじさんは立派な傘を持っていますが、大事な傘を濡らさないためにささないのです。でも、「あめがふったらポンポロロン…あめがふったらピッチャンチャン…」と歌う子供の声を聞いて、「本当かなぁ」と確かめてみると…。そんなお話でした。先週梅雨入りして、傘の出番が増えそうです。私も古くなった傘に防水スプレーをかけて準備万端。でも、「えっ、今日は雨が降るなんて言ってなかったじゃん」と、傘忘れを天気予報のせいにすることも…。

 さて、長い傘を道路と水平になるように持って歩く人を時々見かけることがあります。しかも手を振って歩くので、傘の先端が前後方向に大きく動きます。誰かにぶつかるのではないかとヒヤヒヤ。駅の階段はもっと顕著で、上る人の傘が下にいる人の目の前にということだってあります。事故が怖いので、多くの人は傘のハンドル部分を持って、先端を地面の垂直になるような感じで歩くのだと思います。

 もう一つ気になるのが、傘をさしながらの日のすれ違い。本八幡駅と学校を結ぶ高架脇の歩道は、傘をさすと行き交うのがやっとの場所ですが、傘傾げを知らない人がいます。傘がぶつかることもあって朝から嫌な気分になります。

 子供たちが歩道を歩いて登下校しますが、おしゃべりに夢中で前から歩いてくる人がいてもなんのそのという時があります。雨ならなおさら。迷惑をかけていることが結構あるのでは?そうしたこともぜひ家庭によるOJTで教えたいことです。

 ♪だけども~ 問題は~ 今日の雨~ 傘が(危)ない~♪ By 井下陽水

233 好きな○○(23.6.12)

 少し前に、6年生から「好きなテレビアニメは何ですか」と質問を受けました。クラスの係活動なのでしょうか。問題作りに生かすのかもしれません。ただいきなり問われても、咄嗟には思いつかないものです。フッと思い浮かんだのが『パンダコパンダ』だったのでそう答えました。ジブリの作品ですがあまり知られていないので、子供も首をひねっています。だったらこれでどうだと答えたのが『金色のガッシュベル』でしたが、こちらも残念ながら反応なし。どうも期待に沿えなかったようです。でも、ゆっくり考えたら『巨人の星』「鉄人28号」『あしたのジョー』など、名前だけでも知っていそうな作品がいくらでも出てきます。そんなものです。

 またこんなこともありました。6年生が図工で風景画を描くようです。「私の思い出の場所」というテーマでタブレットを使って、校庭や体育館などで撮影しています。遠近感を大事にした構図を考えている様子。校長室に来て写真を撮っている子もいました。好きな場所なのだと思うとうれしいものです。こうして撮った写真データを担任のタブレットに送ります。居ながらにして構想を把握できますし、この段階で助言だってできるわけですから便利です。校庭に画板や絵の具、ミニ椅子を持って陣取らなくてもよく、天気にも左右されないなんて時代は変わっていきます。

 さて、スマホ漫画『シティーハンター』が無料配信されるたびに読んでいますが、依頼主との連絡に駅の伝言板が使われるのです。メッセージは「XYZ」が目印。そういえば、この伝言板なるものを目にしないことに気づきます。個人間の待ち合わせの連絡などに利用されましたが、いたずら書きの多発や携帯電話の普及等により2000年頃を境に撤去されていったようです。この伝言板が、JR東日本首都圏4駅にデジタルサイネージで復活というニュースがありました。その名も『街あわせくん』とは粋です。教室もそうですが、チョークによる文字に味がありますが時代の流れには逆らえません。そんな貴重な伝言板探しをしてみようかと思います。

232 歯の健康(23.6.9)

 火曜日は給食で千葉県の特産品の一つであるビワが提供されました。トレイに乗ったビワが、学校で生っているものより一回り以上大きくて感激。でも、これが今年度最初で最後のビワのような気もします。だって高価なので…。

 さて、1年生が校長室にやってきて嬉しそうに何やら手に持っているということがありました。よく見ると歯です。そういえば前日、下の前歯がグラグラすると言っていました。その歯が抜けたようです。大事に袋に入れて、家に帰って報告したのではないかと思います。同じ日、別の子も歯肉を赤くしながら、舌で揺れる歯をいじって見せてくれました。初めての生え変わりをみんな喜んでいます。

 昔は、下の歯が抜けると屋根へ放り上げて永久歯が上へ伸びていくことを、上の歯だったら縁側から床下へ投げて下に向けてしっかり生えていくことを祈念したものです。ただ今は、放り入れる縁の下がなかったりマンション住まいで屋根がなかったりしますから、そうした風習も廃れています。

 6日発行の保健だよりは、歯に関する特集が組まれていました。子供と一緒に読んで話題にしてほしいと思います。また、健歯児童についても触れられていました。歯科健診の際、「この子の歯や歯肉は極めて健康」という児童を歯科医が6年生全員の中から選びます。キレイな歯は自分の努力や心がけだけ成り立ちません。むしろ親への感謝の気持ちを膨らませてほしいと思うのです。

 ところで、給食で出たビワの種をハンカチにくるんで持ち帰り、植えた経験のある人は決して少なくないと思います。実は、校長室にあった植木鉢に種を2個植えました。水・空気・温度の条件さえそろえば発芽するはず。観察記録に乞うご期待!

231 体力テスト(23.6.8)

 今日から「新体力テスト」が始まります。1960年代から実施されてきた運動能力テストを全面的に見直して、平成11年度スタートですから24年目を迎えます。だからもう「新」ではないような…。自分自身も経験してきた「旧」テストは、「50m走」「ソフトボール投げ」は今と変わりませんが、「走り幅跳び」「ジグザグドリブル」「連続逆上がり」「斜め懸垂」「持久走」といった種目がありました。また体力診断テストでは、今と同じ「反復横跳び」「握力」のほか、柔軟性を測るのが「長座体前屈」ではなく「立位体前屈」。「垂直跳び」「背筋力」「伏臥上体反らし」「踏み台昇降運動」など、私をはじめ懐かしく感じる世代があると思います。

 昨年度の体力テストの結果を見ると、平田小は全国及び千葉県の平均をほとんどの項目において下回っているというのが現状です。体育の授業の充実や校庭などでの運動環境・時間の確保など取り組んでいることはありますが、それだけでは限界があります。家庭や地域でも取り組めることを継続していくことが求められているのではないでしょうか。特に「投力」は重点課題です。「調整力」「跳躍力」「持久力」「柔軟性」なども、子供の実態を知ることがまずはスタート地点。ラジオ体操は身近で、すぐにでも始められる全身運動。筋力はつきませんが、取っ掛かりはここからでも…。

 ところで、何かをしていると、いや何もしていないときであっても急に背中が痒くなることがあります。手が届く範囲ならよいのですが、極めて体が硬い私には背中の中央は厳しい。尖ったところに背中をこすりつけたい衝動に駆られることも…。だから、いつも携帯したいのが「孫の手」です。学校や出先で急な発作(?)が起きても安心。ただ、私の最優先課題である「柔軟性」の克服が先決であることに異論はありません。どうでもよいことですが、我が家の孫の手の甲には浮き上がった血管をペンで描いてあります。

230 種をまいて耕す(23.6.7)

 鉢植えのクチナシが花を開かせました。花弁はフェルトのような優しい風合い。沈丁花や金木犀とは違った懐かしさを感じる甘~い香りで、うっとりしてしまいます。ただ、渡哲也さんの歌が頭に流れてしまうのが残念!

 少し前、風呂に入っていたら揺れを感じました。地震です。何がまずいかって、真っ裸!早く下着を身につけなければと戸を開けて体を簡単に拭きました。その頃には揺れが収まり一安心。そして最近、通勤用カバンに入っているもの、それは携帯用ミニトイレ。地震を含め、自然災害がひとたび発生すると、電車やエレベーターが停まることがあります。そこに閉じ込められることだって想定しなければなりません。そういう時に限って尿意をもよおすなんてことがあるわけです。最悪を想定することは大事です。持っていればいざという時に安心という御守り感覚です。

 さて、大学は少子化などにより全入時代に突入しそうな勢いです。そんな中、実践力も身につきそうなユニークな学部・学科があります。例えば、城西国際大学には観光学部ウェルネスツーリズム学科があります。「観光ビジネス」や「観光まちづくり」といった分野で人材を育成するようです。國學院大學にも昨年度、文字どおり観光まちづくり学部が開設されました。そのほか、日本大学・危機管理学部、京都精華大学・マンガ学部、明海大学・不動産学部、東京未来大学・モチベーション行動科学部など目白押し。国士舘大学・21世紀アジア学部というのは、アジア諸国との相互理解・共存を学ぶのでしょうか。幼稚園が特色をアピールして園児を募集することに共通しているような?そんな中、「恐竜学部」が創設されるとニュースにありました。国内有数の化石の産地である福井県の県立大学で、令和7年度に恐竜に特化した学部が誕生するというものです。

 どこの大学へ行ったか、卒業したかという時代から、大学で何を学んだかが今まで以上に重視される時流なのかもしれません。小学校・中学校・高校と進む中で、多様性や柔軟さ、創造力など、人とのかかわりの中でいっぱい吸収してほしいと願います。地震大国ニッポンにおける防災関係、あるいは朝ドラ『らんまん』の主人公のように植物学のエキスパートなど、子供たちの前には無数の道が広がっています。あとはきっかけという種まき?!

229 郷土愛(23.6.6)

 「棒が一本あっとさ、葉っぱかな♪」で始まる『かわいいコックさん』。元々は「6月6日に、雨ざあざあ降ってきて」の部分が、「6月6日の参観日…」だったとか。さすがに幼児にはわかりにくいと考えて、今の歌詞が採用になったようです。というわけで、今日はコックさんの日。

 さて、『秋田県民歌』が多くの場面で歌われ、県民に親しまれていることを知りました。若者から年寄りまでが口ずさみ、スポーツ観戦の場面や卒業式などの学校行事、はたまたカラオケや風呂場でも歌われるといいます。「秀麗無比なる鳥海山よ 狂爛吼え立つ男鹿半島よ」という歌いだしの秋田県民歌。調査では、「歌える」人は半数を超え、「知っている」を含めると9割以上という結果です。

 「雲白く海青し 豊かなる光に満ちて さち多し伸びる房総…」というのは千葉県民歌。昭和39年12月に発表され、3番まであります。あること自体知りませんでしたし、秋田県のように学校で歌う場面も皆無。ただ、今年6月15日(県民の日)が千葉県誕生150周年です。一度聴いてみようと思い立ち、再生してみました。古臭く、夏休みのラジオ体操の始まりの「新しい朝が来た~♪」に近い感じです。でも千葉県の特徴が歌われ、普段から聴いていれば歌えるようになるのかもしれません。

 校歌も同じようなもの。コロナでほとんど歌う機会のないと、覚えないし愛着も薄れてしまいがちです。実際、全校で集まる機会のなかった前任校では、校歌を歌ったのはわずかですから、覚える場がありませんでした。むしろその学校を母校とする妻は、卒業して半世紀たった今も口ずさむことができたのです。ちなみに私も、小学校の校歌は1番だけなら歌えます。平田小の校歌も音楽が流れてくれば歌えるようになりました。

 子供たちが、平田小学校や市川市、千葉県に興味と愛着を抱けるようにするために、何から始めましょう。

228 蝸牛と蛞蝓(23.6.5)

 休みの日、雨が降っていなければせっせと庭作業。アジサイがきれいに咲く中、庭に異臭が漂っていることに気づいてはいましたが、原因を突き止めることはしないでいると、後から出てきた妻が「ねぇ、古雑巾のような臭いがしない?」と言います。同意しながら作業を続けていると、そばに寄ってきて鼻をひくひくさせます。私の匂いを嗅いでいます。「うん、大丈夫!」って疑っていた?どうも、あるアジサイが妙な匂いを放っていたようです。

 さて、1年生が虫かごを首から下げて校長室に飛び込んできました。『何を捕まえたの?』と尋ねると「カタツムリ」と元気よく答えてくれます。小さなカタツムリですが、教室で飼うそうです。『何を食べるの?』「草じゃない?」『本当?あとは何が必要かな?』「水じゃないかな」『あげすぎてもだめだよね』「調べてみればいいの?」『図書室で調べてごらん』などと会話しながら、カタツムリの赤ちゃんのことも教えると目を輝かせていました。もしかすると、卵から生まれた赤ちゃんが、ウヨウヨと飼育かごから出てくるかもしれません。

 こんなカタツムリは可愛がられますが、殻のないナメクジは嫌われ者。玄関外の階段や植木鉢の底などにいるので、発見すればたちどころに駆除。でもこの2つ、どこが違うのでしょう?ヤドカリの引越しを想像すると、カタツムリの殻を取ったらナメクジになるイメージです。でも、カタツムリの殻は体にしっかりとくっついていて、無理に引き剥がすことはできませんし死んでしまうそうです。つまり、殻は成長とともに大きくなり、これで外敵や乾燥から身を守っています。カタツムリは、殻の栄養のためにカルシウムを取る必要があるため、草花以外にコンクリートも餌にするというから驚きです。一方、ナメクジは殻がない分、狭い場所などに身を隠して外敵から守れますし、移動も身軽。

 殻があるからこそカタツムリに触れますが、ナメクジは勘弁!そんなナメクジによく塩をまいたことも思い出されますが、今どきの子供はそんなことはしないのかも。

227 三十一文字(23.6.2)

 大雨の予報です。5月下旬に『サラッと川柳』のベストテンが発表されました。さすがにコロナに関する川柳がぐんと減りました。この中で私の推しは、『ヤクルト1000 探し疲れて よく寝れる』(第2位)です。大事なのは、共感できるかどうか。『パスワード つぶやきながら 入れる父』(第7位)もうなずけます。自分では声にしていないつもりなのですがねぇ。『現金か ペイペイですかと おままごと』(第14位)は以前ここでも触れましたが、縁あって一昨日作者の方から直接お電話をいただきました。

 一方、短歌がブームだといいます。子供たちはある時期に百人一首大会で熱戦を繰り広げますが、私はどちらかというと俵万智さんの『サラダ記念日』派です。『この味が いいねと君が 言ったから 七月六日は サラダ記念日』という歌がよく知られていますが、技法よりもやはり共感かなと思います。季語を必要とせず、日常の楽しかったことや忘れたくない出来事を三十一文字という最適な文字数で、しかも普段使いの言葉で表現できる面白さがあるのでしょう。俵さんは、「短い言葉を使ってSNSで発信することに慣れた多くの人は、思いを共有するために短歌はちょうどよいサイズ」であると言っています。

 『平日の 明るいうちから ビール飲む ごらんよビール これが夏だよ』(岡本真帆さん)といった歌も自然で思いが伝わります。また、『君くれた 手紙に書かれた 文字心友(しんゆう) 誤字じゃないって 感じたあの日』(当時高2 登川千鈴さん)や『真っ白な キャンバスに描く 下書きを 未来の僕は はみ出せるのか」』当時高2 脇龍志さん)など、高校生が詠む短歌はまさに青春そのものでキラキラしています。

 小学生ならでは、子育て真っ最中の保護者ならではの視点でサラッと詠んでみてはいかがですか。簡単な解説文でもつければ、親子で取り組む家庭学習にもなります。校長室に届くことがあれば、何らかの形で紹介させてもらいます。

226 古いアルバムの中に~(23.6.1)

 予報を見ると、台風2号が北東へ進み、日本列島の方へやってきそうです。梅雨入りしそうなこの時期に?と思います。そんな天気には関係なく、『想い出がいっぱい』(HO)を家族の前で鼻歌交じりに歌うと、歌いだしから音程が違うと指導が入ります。好きに歌わせてよというのは聴く側には通じないわけで…。

 さて、家族の写った写真は今、家に何枚飾ってありますか?一体どれだけあるのだろうと思って数えてみました。亡くなった親の写真を除いても15枚。子供が小さかったころキャンプに行った時のものもあれば、家族が2人から徐々に増えていく記録写真にも似たものまであります。そんな中に、大町少年自然の家でキャンプファイヤーをする4年生の応援に行った時のものがあります。一度家に帰って、園児の娘の手を引き息子を抱いて、真っ暗な中ファイヤー場に到着。邪魔をしてはいけないので、少し離れた場所で見ようと思いました。当時の教頭先生が火の神を務めます。シーンと静まり返った中、司会の子が「火の神様がやってきてくれました」と厳かに告げます。白装束に身を包んで火の神様が登場する場面。突如息子が「火の神~?」と大きな声で叫んだのです。子供も大人も笑いたいのに笑えないつらさ。私はみんなに申し訳なくて縮まる思いでした。でも、こんなふうにたった一枚の写真からよみがえる思い出や鮮明な記憶を大切にしたいと思います。白黒写真だってセピア色に変わってしまった写真だって、そこに流れる物語を子供や孫たちに話してあげたいと思いませんか?

 今はもうスマホのカメラ機能で十分ですが、望遠レンズと一緒に買った一眼レフ、初期のデジカメ、デジタル一眼レフと手にするものがどんどん進化していきました。印刷をしてアルバムに綴じ、コメントを書いて楽しんできましたが、以前も書いたようにアルバムの保管場所がなくなって以来ほとんど貼っていません。校長になって手元に届く入学式や卒業式、校外学習の集合写真に至っても整理が全然できておらず、バサッと束になったまま。何とかしなければと思いつつも手を付けずに7年目も2か月が終わって6月に突入です。あ~情けない!

225 スマート家電(23.5.31)

 初めて車載ナビを買ったのは20年も前のこと。音声認識機能を使って行き先を検索することが何度となくありました。「ピッと鳴ったらお話しください」と言うので話しかけると、聞き取ってくれなかったりとんでもない場所が示されたりすることもありました。でも、ショックなのはナビ画面に登場する案内役の女性が首をかしげるとき。これが繰り返されると女性がフリーズして動かなくなってしまうのです。「オレ、そんなに滑舌悪かぁ?」とショックを通り越して腹が立ったものです。でも、同乗する家族は大爆笑!

 その後も目新しさから、スマホに向けて「OKグーグル、○○を調べて!」とかスマートウォッチに「アレクサ、▲▲して!」と語りかけたのはその10年後くらい?精度は高まる一方で、嬉々とした気持ちはだんだん尻すぼみに…。

 こうしたスマホやインターネットを介して様々な操作が行えるスマート家電に、スピーカーやリモコン、照明など便利な製品が多数見られます。さらには、家に近づくとエアコンが自動的に起動するとか、音声でテレビを操作できるとか「スマートホーム」なる快適な暮らしを実現する住まいも登場しています。

 例えばスマホ操作で家の解錠やロックができるというのは鍵やカードよりさらに便利です。ただ、このスマート家電の普及率を世界と比較すると、日本の所有率の低さが際立ちます。1台でも所有する人の割合が日本では13%といいます。これに対し、アメリカは81%、ノルウェーが66%、中国に至っては92%にも上ります。日本では価格の高さもさることながら、ネットにつながることからセキュリティーやプライバシー保護を懸念する声が他国に比べて多いというのが原因のようです。

 でも、我が家は手動で十分!ただ、スマート家電のカテゴリーではないかもしれませんが電動シャッターはいいなぁ~。

224 僕らはみんな生きている(5/30)

 朝プールを見ると、カモが1羽悠々と泳いでいる姿があります。このプールの掃除は6月後半に行って21日から学年ごとにプール開きの予定です。少ない回数の中で水泳指導の充実を図り、泳力向上を目指します。ところで、泳ぎが得意なオタマジャクシはあれからどこへ?見たくないので未確認です。そして、ヤゴを今年も救出して、子供たちに育ててもらいましょう。

 先週、息子がおはぎを食べたいと言い、孫と一緒にやってきました。前もって作っておいたおはぎの周りのあんこを食べて、口の周りを汚している孫。ごはんも食べるように促すと、「ママにあげる」だそうです。次回はあんこ玉だけでよさそうです。

 そんな息子の家には、3年前に買ったジューンベリーの木があります。庭に植えた年から実をつけ、今年は例年以上に収穫があるようです。たくさんの実とジャムにしたものをもらったので、ヨーグルトに入れて朝食で食べました。我が家も翌年に一回り小さいジューンベリーの苗を植えましたが、まだ一度も花を咲かせません。咲かなければ実もなりません。羨ましいばかりですが、気長に待つことにして、ブルーベリーの収穫を楽しみにすることにします。先の残りの実をどうしようかとつぶやく声に、「チーズケーキに入れたら?」と答えると、「そうかぁ、チーケにしようかな」と。世間では、チーズケーキを縮めてチーケと言うのですか?

 植物も動物も生き生きとした季節です。部屋に置いた様々な観葉植物が冬に葉枯れをおこして坊主になってしまいましたが、剪定した脇から芽や葉を広げ、切った茎からも発根して小さいながらも成長しています。生命力に感心です。動き回れる子供たちには生命力に加えて、思考力・判断力・行動力など伸ばしていきたいです。

223 有事にこそ(23.5.29)

 先週は教職員のコロナ感染でてんてこ舞いというか激動の1週間でした。少し前なら「クラスター」と呼ばれていた事案。少人数指導、専科教員、教頭、教務主任が教室に入り、学年職員や授業の空きがある先生の協力もあって何とか乗り切りました。有事にどう動けるかで学校の力が試されるといっても過言ではありません。私も教室に少しだけ入りましたが、教職員には感謝しかありません。

 さて、6月19日に、第八中学校ブロックで引き渡し訓練が行われます。地域によっては、ここに幼稚園も加わる場合がありますが、いずれにしても子供の命を守るための取り組みですから、最悪を想定しながら参加をしてほしいと願います。

 こんな中、ふと不安に思うことがあります。引渡しカードの「引き取り人」欄に知人や友人という文字が見られるからです。保護者が勤め先から引き取りに向かうことが簡単ではない場合が考えられます。そのときに家族以外でも知った人を頼れるならば安心といえます。でも、引き取って帰る途中で被災したり、自宅等で預かっているときに被災したりするなど、命の危険に晒されたときはどうでしょう。頼んだ保護者は「学校に留め置けばよかった」と後悔するかもしれません。好意で預かった側は自責の念に駆られます。こんなふうに皆が不幸になることも考えられます。「訓練だから」といった軽い気持ちで知人に依頼したりカードに書いたりはしていないとは思いますが、引き渡しカードに名前のある人にしか児童を渡さないのはそんな意味もあることを知ってほしいと思います。

 最近は木更津周辺での震度5強をはじめ、大小を問わず地震が頻発しています。自宅や勤務先、学校での備えを大事にしながら、「本当に大地震が起こった時にそれで大丈夫?対応できる?」と常に問いたいものです。学校の避難訓練も、職員からそうした声に皆で検討し、見直しを続けています。有事においては、学校に残った子供たちを責任もって全力で守ります!コロナで職員が3分の1近くいなくたって全員で頑張れる学校ですから。

222 本に親しむ(23.5.26)

 年2回(6月・12月)の保護者アンケートで、「お子さんは進んで読書活動に親しんでいるか」と問う項目があります。令和2年度第2回目から評価を始めましたが、肯定評価が60%前後で大きな変化がないことから、今年度の重点課題の一つに設定しています。評価が低迷する原因として考えられることは、「自宅で読書する姿が見えないこと」や「学校での子供の様子がそれぞれの家庭に伝わっていないこと」などが挙げられます。それを打開するために、学校司書ほか教職員が様々な取り組みを考え実践するとともに、いろいろな方法でその周知を図ります。子供の読書傾向や習慣などを今以上に気にしてほしいと思います。

 さて、妻の読書量は半端ではありません。これまでは文庫本を月に何冊も買っていました。でも本を何度も読み返すことをあまりしませんからもったいないですし、本棚が足らなくなりそうです。そこで、最近は専ら図書館の利用です。1回に7~8冊借りて3週間もあれば読み終えてしまいます。土日しか行けませんから、残りが少なくなるとウルトラマンのカラータイマーが点滅するときのような心境で、読む量をセーブするのだとか。ですから、たくさん借りられた当日は満足顔。ただ、前にも借りた本をまた借りてしまうなんてことが頻発します。そうすると、カラータイマーの容量も自ずと少なくなるわけで、そのタイミングで私に依頼が舞い込みます。「PCで読書リストを作って!」というもの。今では、そのリストを自分で更新しながら、図書館に行くときにはカバンに忍ばせて、きちんと確認してからカウンターに持って行っているようです。

 一方、珍しく何度も読み返してしまう本だってあります。『時生』(東野圭吾)、『流星ワゴン』(重松清)、『地下鉄に乗って』(浅田次郎)の3冊がそれ!なんとなく似た内容と言われればそのとおりかもしれません。今も『時生』を通勤カバンに入れて読み返しています。

 校長室の蔵書が、最近は動いていません。『ダレンシャン』シリーズ全11巻や『ロード・ロス』などデモナータシリーズ全7巻を読破しようと思う高学年の児童はいないでしょうか?そのほかにもいろいろありますが、やっぱり部屋に入って手に取ってみることは、子供には敷居が高すぎるのかも。もっと気軽にめくってみられる環境が必要だと思う今日この頃。

221 辣韭・らっきょう(23.5.25)

 千葉県有数のたまねぎの産地である白子町で4年ぶりに「白子たまねぎまつり」が開催された様子が報道されました。5月いっぱいやっているようなので、ドライブがてらに掘り取り体験をするなら今週末が最後になります。一方、スーパーなどでは生らっきょうを袋詰めして売っています。洗って皮を剥くなどして手間をかけて醤油漬けにして食べますが、旬であることを実感しています。調べてみると、らっきょうには冬から春にも旬があるそうです。越冬して、寒さに泣けないように頑張る若いもので、葉らっきょう(=エシャレット)と呼ばれます。タマネギの一種である「エシャロット」とは全く別の野菜といいますから紛らわしい!このらっきょうで自家製漬物を作るのもよいですが、「焼きらっきょう」もおすすめらしいのです。焦げ目がつくまでフライパンで乾煎りすれば、辛みが和らぐとともにホクホクした食感も楽しめるらしいので、次は試してみようかと思います。

 カレーライスの付け合わせでもおなじみのらっきょうですが、古くから薬としても利用されていたといいます。ビタミンCを含むので皮膚や血管の老化を防ぐ効果があります。また、成分のカリウムはむくみ効果や高血圧予防に期待できそうです。さらに、らっきょうは水溶性食物繊維が豊富で、野菜の中でもトップクラスというのです。特にフルクタンと呼ばれる成分は、食後血糖値上昇を緩やかにし、血中コルステロールの低下作用、便通改善の効果があるようです。血行をよくして疲労回復にも役立つといいますから、まさか私のためにあるような食材ではありませんか。

 1日4粒程度を食前に食べるのが効果的でおすすめだとか。たとえそのくらいでも口の中が十分らっきょう味で占領されてしまいます。あらっ嬉しい。

220 揺れ~る~思い~(23.5.24)

 最近は補聴器をつけていることを忘れてしまうほどになりました。朝出かけるときに、「あっ、忘れた!」と思って耳を確認すると、装着済みであることに気づく始末。眼鏡と同じです。逆パターンですが、かけていないのに眼鏡をはずそうとしてしまったり指で押し上げる動作をしてしまったり…。そんな経験のある人は少なくないはず。感覚が麻痺するわけではありませんが、当たり前になりすぎるとわからなくなってしまうことは多々あります。匂いも各家庭の特有のものがありますが、自分では気づきにくいものです。味もまた然り。

 さて、先週の運動会実施の判断は難しいものがありました。前日からずっと天気予報とにらめっこが続きましたが、いつまで降り続くのか読めません。当日も6時過ぎに学校に着いた時点でまだ霧雨が降っています。一度止んでもまた昼近くまで降りそうな雨雲データも散見されます。悩み迷っていたのは私だけではありません。近隣校の校長も同じ。情報交換しながら早めに実施を決めた学校もあります。ただ、翌日にすれば雨の心配なく確実に実施できます。どのタイミングかは不明ですが、日曜日に延期した学校も複数あります。だんだん弱気になっていく自分に気づきます。だから、「延期しようか?」と体育主任にボソッと尋ねました。すると、少し考えて「僕はやりたいです」とはっきり言ったのです。この気持ちを汲んでというか後押ししたい気持ちが膨らんで、実施に舵を切ったというのが正直なところです。

 運動会に限らず、判断・決断が求められる場面は数々あります。どんな場合でも子供たちの健康や安全などを最優先にします。土曜日の運動会の場合、仮に日曜日に延期すれば、それを賢明と考える人もいれば、結果から「できたじゃないか」と思う人だっています。今回は、昨日の段階で子供たちには「やる方向でいる」と伝えていたので、最高潮に達する子供たちのやる気を、延期によって萎ませてしまいたくないという気持ちが強かったので悩んだのです。

 でも、やってよかった。だって、あんなにキラキラした子供の顔がたくさん見られたのですから。ただ、翌日からコロナ感染が多数報告されていることに、再び思いは揺れます。