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校長室から
077 知る楽しさ(9/26)
私の場合、苗字と坊主頭が印象に残るのか、覚えていただけるようです。「小六の子孫ですか?」とか「出身は徳島ですか?」と問われることも…。確かに蜂須賀は比較的珍しいとは思いますが、もっと数少ない珍名さんは平田小にもいるはず。
徳川将軍家の家紋は、誰もが知る「三つ葉葵」、いわゆる「葵の御紋」ですが、我が家の家紋は「丸に卍」が45度傾いた形。これは、文字を家紋にしたもので、仏教からきたと言われます。そういえば、地図記号では卍は寺院ですし、浅草寺の本堂にも同じマークが見られます。「丸に卍」は蜂須賀小六(正勝)が使用していた家紋ですが、「卍」は漢字ではなく梵字。幸運福来の意味が込められているといいます。ナチスの鍵十字とよく間違えられますが、鍵十字の形は卍の逆向きで、45度傾いています。
さて、「卍」は漢字ではありませんが、広辞苑にも掲載され、書き順・画数が存在します。では、何画なのでしょう?てっきり5画だとばかり思いこんでいましたが、実は6画だそうです。部首は「十」といいますから、残りの4つのパーツをつけていけば完成ですが、そんな簡単なものではありません。書き順は図のとおり!なんか賢くなった気がします。
自分の家の家紋の意味を調べたり、自分だけの家紋(文様)を作ってみたりするのも楽しいかも。
苗字に戻りますが、先日5年生の子が本を携えて校長室にやってきました。その本には、『鬼滅の刃』に登場した珍名さんがたくさん。「竈門(かまど)」「産屋敷(うぶやしき)」「不死川(しなずがわ)」「栗花落(つゆり)」など、実在するそうです。「鼻毛」さんも日本に30人ほどいらっしゃるとか。知らないことがいっぱい!求めて調べれば様々なことがわかってうれしい!楽しい!
076 深まりゆく秋(9/22)
少し前にシャインマスカットを沢山いただきました。おいしかったぁ~!
突然話は変わり、チョコレート菓子「きのこの山」と「たけのこの里」。どちらがお好み?私は、断然サクサクなクラッカーの「きのこの山」です。このことについて、何年か前に「国民大調査」と称して総選挙が行われたことがあります。結果は、47都道府県中46でたけのこ愛がきのこ愛を上回りました。唯一きのこ愛が上回ったのは、福島県だったそうです。
日が短くなり秋らしくなってきました。そして、秋の味覚といえばキノコは代表の一つ。そのトップに君臨するのが「松茸」という見方もできます。高級食材ですから一度も食したことがありませんが、「椎茸」とともに香りや食感、味など魅力的なキノコであることは間違いありません。しかしながら、日本以外の国では、松茸も椎茸も嫌われているというから不思議です。どうも、「靴を履き続けたニオイ」とか「風呂に何日も入っていないニオイ」といった、かなり臭いイメージがあるからのようです。つまり、様々な調理方法で椎茸や松茸をおいしく食べられるのは日本だけということでしょうか。
一方、給食で提供されることの多い「竜田揚げ」。鶏肉やサバ、昔はクジラを材料として、みりん醤油などに漬け込んで、片栗粉等をまぶして油で揚げた料理です。この「竜田」は、奈良県の竜田川のことで、紅葉の名所となっている場所。油の中で食材が赤く変色する様が、竜田川の水に浮かぶ(映る?)紅葉を連想させるためらしいのです。
食欲の秋というのは、寒くなる前に人間の体は体温・体力を保つための準備として、秋頃から食欲が増すという本能を言った言葉です。私の場合、必要以上に冬の準備はしないように自制心を働かせないと…。
明日からの今月2度目の三連休ですが、天気がどうも…。
075 私も敬老対象?(9/21)
月曜日は敬老の日でした。敬老の日が9月15日だったことを覚えている世代は確実に減っていきます。2003年に第3月曜日に変更されましたからもう19年です。半世紀前は60歳過ぎたら「敬老」の対象だったように思いますが、若いころは自分がいつかそういう年齢になることすら想像できませんでした。今や65歳以上が日本の総人口に占める割合が3割に迫る時代です。約3人に1人が高齢者となりますが、自分もそろそろその仲間入りです。とりあえず、妻と二人揃って映画を割引で観られることだけは良しとします。
ところで、道行く若い世代に「敬老の日に家族で祝う習慣があるか」尋ねた結果を報じたウェブニュースがありました。あると答えたのは4割以下、祖父母の誕生日を知っていると答えた人も4割以下だったといいます。ちなみに私の子供たちは覚えているか、それ以上に教えてあったか不安になります。 さて、9月になるとすぐに、様々な店舗でオレンジと黒のハロウィングッズが売り出されます。ハロウィンは、古代ケルト人の催事が起源となるお祭り。これが日本でも当たり前になってきたのは、最近10年くらいのことでしょうか。クリスマスやバレンタインに次ぐイベントになっている場合もあるようです。ハロウィンを象徴するオレンジは、「収穫」を表し、黒は「魔女や悪霊」を表しているといい、収穫と鎮魂の意味があるそうです。ハロウィン翌日の11月1日「ハロウマス」と前日の「イヴ」から、「ハロウィン」と呼ばれるようになったそうです。??理解できませんが。
当日、パーティーをしたり仮装したりする学級があるかもしれません。そんな学校での楽しかったことをおじいちゃんやおばあちゃんに話してあげるだけで喜んでくれるはず。特別なことをするより、何気ない普段の会話が家族には大切なのかもしれないと思うのです。
074 心躍る(9/20)
オレンジ色の空を映して、電球色のような明るさの朝5時。昨日は強風に備えて鉢植えを移動しましたが、大丈夫そうで一安心。そして、子供たちが安全に登校するのを願います。
夏の花といえば、幼少期の夏の庭の印象から色とりどりのグラジオラスを思い浮かべます。遡って、春の花。一番に思い浮かぶのが庭を縁取るミヤコワスレ。紫色の花弁と濃緑の葉がいまだに印象に残ります。小さい頃に身の回りにあった植物は、半世紀経っても忘れられないようです。
もう少し涼しくなってくると、秋の植物が園芸店に出回り華やかな気持ちにさせてくれます。様々な種類がありますが、私にとっての代表的な秋の花は何だろうと思い巡らせます。ビオラもいいですね。厳冬期を耐え抜き春まで咲いてくれます。花期は短くても芳醇な香りを放つキンモクセイも大好きです。ランニングしながら、他人の家の庭の植物を見て回るのは楽しいものです。学校の花壇も模様替えが始まります。一鉢栽培も秋蒔き・秋植えです。秋の植物を求めて学校敷地内を観察して回るこの時期は、素敵な発見ができそうな、そんな気がするのです。ただその前に、夏の間に大きく育った草をなんとかしないといけません。用務員さんが夏休み後半から頑張ってくれていますが、植物の勢いのほうが勝っているようです。
さて、ある秋晴れの朝、「ドン、ドン」と外から音が響きます。運動会があることを知らせる花火(空砲)かと思ってしまいました。どうも近所で解体工事を始めた音だったようで、残念で気持ちが一気に下降線。花火なんて、学校や地域の運動会が秋に行われていたずっと昔のお話です。ただ、音とともに青空に白い煙が2つ3つ見えると、なんかよいことがありそうな予感でワクワクしたあの頃のことを思い出すのです。
この花火のように、多くの人が同じものを見たり聞いたりすることによってワクワクするものって、今の子供たちにはどんなものがあるのでしょう。尋ねてみたくなります。
073 文字からイメージする(9/16)
ある飲料メーカーの次のような広告が新聞の片隅に掲載されました。「いいビールじゃないの、あの男には もったいないわね」とあります。パッと理解できる人もいるし、意味が分からないと思う人もいるはずです。さてこのビール、よいビールなの?よくないビールなの?それによって、読み方まで変わってきます。しばらく悩んで、文章のつながりからするとこれはよいビールなのだと合点が言った次第です。文字だけだとイメージが難しいことをあらためて思います。
さて、好きなプロのウクレレ奏者が、『瑠璃色の地球』(歌:松田聖子)を水辺で演奏する動画があります。自然と穏やかな気持ちになっていくのが不思議です。アイドル路線のヒット曲とは一線を画して聴こえます。“夜明けの来ない夜は無いさ あなたがポツリ言う”の歌い出しは、戦争や感染症、災害等が繰り返される現代への過去からのメッセージとも捉えられます。自分で奏でてみたいとは思い、簡単な楽譜を買いました。もっと素敵なアレンジにステップアップしたいと思っているところです。
ところで「瑠璃色」ってどんなイメージでしょう?瑠璃は、洋名「ラピスラズリ」です。正倉院の宝物にも見られます。光沢のある濃い紫がかった鮮やかな青とでも言いましょうか。同じように、グループサウンズ時代の歌に『亜麻色の髪の乙女』がありますが、「亜麻色」をイメージするのも難しいです。黄色がかった薄茶色?個人的には、MUJI(?)で扱うようなリネン製品を思い浮かべます。「トキ色」だって朱鷺を知っていたとしてもよくわかりません。
一方、様々な色のイメージを効果的に活用している場面にも出合います。例えば「赤」。一般的な情熱的・エネルギッシュ・熱さ・強さ・活動的というイメージは、血液や太陽、炎など生命の象徴からやってくるのではないでしょうか。自分を鼓舞したり相手を威圧したりするのに効果がありそうです。また、「緑」は、自然・癒し・爽やかさ・健康・新鮮さなど、安心感を与えます。心に安定を与えてくれる気がします。
というわけで、今日は?明日は?何色を身につけましょうか。マスクの色も気分によって…。