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校長室から
097 土曜日の午後は…(10/25)
顔が寒い!頭が寒い!んっ?どこまでが顔でどこからが頭なのかって?
さて、22日(土)に3年ぶりに開催された平田っ子まつり。すれ違う子供たちはみんなよい表情です。中には額に汗をにじませながら様々な体験コーナーを回っている子もいました。委員の方々には計画段階から頑張っていただきました。各ブースを運営してくださった保護者や地域の方々にも感謝の気持ちでいっぱいです。
綿密な計画を練ったとしてもうまくいかない部分はあるものです。でも、準備の過程こそ財産であり、子供の笑顔が答えです。また、結果だけにこだわる必要はないと思います。課題が残れば、その解決や克服に向けてまた頑張るという点は、子供の学びや私たちの仕事も一緒。いずれにせよ、とても濃密な2時間をありがとうございました。
ところで、週5日制が当たり前の現在ですが、30年前の1992年秋から毎月第2土曜日が休業日になったのです。その3年後の4月から第2と第4土曜日が休みという隔週での週5日制に切り替わり、完全週5日制となったのは20年前のこと。こうした経緯を教員として知らない職員の方が多くなっている昨今、私自身も土曜日に勤務していたことを忘れてしまいそうです。
ただ、土曜日は半日授業の「半ドン」でしたから、午後は今以上に「特別感」が際立っていたように思うのです。子供も同じだったかもしれません。給食はありませんから、近所の食堂などに行って定食を食べながらビールも飲めました。部活動をしていましたので、練習試合で他校へ出向いたり来てもらったりも毎週のように行いました。保護者の方が私のために交代で手弁当を用意してくれるなんて、今では考えられないことです。懐かしさに浸ってしまいます。
そういうわけで、平田っ子まつりが行われた午後が子供たちにとって「特別な時間」であったならうれしいです。
096 クズ(10/22)
今日は平田っ子音楽会、そして平田っ子まつり。3年ぶりの開催でこれまで以上に大変だったと思いますが、PTAの皆さんも委員の方を中心に今日まで熱心に取り組んでくださいました。とても楽しみです。
さて、今日は音楽会や祭りとは全然関係のない「葛(くず)」のお話。「クズ」という響きは、「ゴミ」「役に立たないもの」というイメージが先立ち、あまりよいものではありません。この葛が幅を利かせて生い茂っている空き地や草むら、公園などは身近に見られます。ひと月前頃まで赤紫色の花を咲かせている姿も目にしました。柏の葉っぱのような大きな葉と簡単には切れない丈夫な蔓が特徴で、木などに巻き付いている姿を一度は見たことがあるでしょう。花言葉は、「芯の強さ」「快活」。蔓も根も丈夫な、いかにも葛らしい花言葉です。
この名前の由来は、むかし奈良県の国栖(くず)が産地だったことからくると言われます。「葛」と漢字で書くと、「かずら」とも読みます。この場合、蔓植物の総称になります。ややこしい!
葛(くず)は、漢方薬として重宝され、「葛根湯」と聞けば解熱剤等でよく知られています。また、くず餅の原料になります。大きく肥大した塊根に含まれるデンプンをくず粉として利用します。くず餅と聞くと、亀戸を本店とする船橋屋しか思い浮かびませんが、きな粉と黒蜜を皿に残さないようにきれいに食べたくなります。
ぱっと見では無駄で邪魔な植物と映ってしまう葛ですが、見えない部分で人を笑顔にしているのです。これを食べてみようと最初に思った人も尊敬しますが、人にも見かけだけでは判断しきれない「良さ」があるものです。その「良さ」を自信にして胸を張れる人を増やしたいですし、先入観にとらわれず相手をよく知ろうとする姿勢が大事なのだと思います。
今日一日、普段目にすることのない「良さ」をたくさん見つけたいと思っています。
095 願うだけではなく(10/21)
ウクレレで『星に願いを』のソロ演奏に取り組んでいます。和音で抑える箇所が数々あるため、ゆっくりしたリズムで弾くのですが、一定の速度で演奏する必要があります。そこでメトロノームの登場!60(遅っ)にセットしていざ始めますが、途中から指が遅れます。「ちょっと待って~、ちょっと待って!」とつぶやく私の耳には、弦の響きに混ざって隣の部屋から押し殺すような笑い声が聞こえてくるのです。
一昨日、午後一番の出張があり、会場の最寄りが京成線なので菅野駅から乗車しました。でも、菅野駅ホームに立つのはなんと人生初!失礼を承知で言うと、通過駅でしかなかった菅野駅。学校に戻る際にも降り立ったのですが、とても新鮮な気持ちになりました。
また、その前日には県内の小学校長が集まる研究協議会が千葉市で行われました。3年ぶりの対面開催です。グループ協議を行う中で、地域や規模は違ってもみんな同じような課題に悩んでいることを感じました。実践発表も行われましたが、提案の端々に登場する「自己肯定感・自己有用感」に関する話に心の中でうなずきながら聞いていましたし、最後に「幸せな教職員が幸せな子供たちをつくる」と言っていましたが、まさにその通りだと常々考えています。幸せな子供たちの育成をめざして、教職員も保護者も幸せであるためには何ができるか、何をどのように改善していくかなど、知恵を寄せ合っていきたいと思うのです。星に願っているだけでは課題解決は図れませんから…。
094 言葉遊び(10/20)
いつものように道の駅へ足を運ぶと、棚に陳列される野菜なども秋に変わりました。生落花生のおおまさりや葉付きの大根、カブ、すだち、サツマイモなどなど。すだちは別として、根菜と葉物の季節の到来です。マスクをとって深呼吸すると、何やらかぐわしい匂いが…。ん?lこれは金木犀。今シーズン2度目の開花です。平田小でも咲いています。そして今朝は、久しぶりに青空が広がる晴天。
さて、先週の読売新聞に言葉遊びが載っていました。ある四字熟語が「愛しき体、愛しき命」と読めるそうです。その熟語が「絶体絶命」。漢字を分解すると、確かに「糸(いと)色(しき)体(からだ)、糸(いと)色(しき)命(いのち)」になり、熟語の意味とも結びついて感心してしまいました。
こうした言葉遊びは、言語活動を豊かにするとも言われます。一般的にはしりとりや早口言葉がありますが、「折り句づくり」も面白いですね。例えば、行の最初の言葉に「あ・い・う・え・お」を折り込んで意味のある文章を作ります。最初の文字は変えずに、文字数を1つずつ増やしていく「言葉の階段」も頭を使います。“あり”“あしか”“あめりか”…といった感じ。「回文づくり」も頭脳フル回転まちがいなし!学級レク、家族が集まった時、渋滞した車の中など機会はいろいろ。テーマやルールを絞っていくとレベルアップが図れます。下降線をたどる私の脳にもよい刺激を与えてくれそうな期待が…。
何十年ぶりと伝えられる円高。ドル建の保険が恨めしく、好ましくない刺激になって血圧も上昇~。
093 昔の市川駅周辺(10/19)
よく耳にする話に、「『聞く』には耳しかないが、『聴く』には耳も目も心も入っている。目を見て、耳を傾け、心で受ける傾聴を心がけましょう」と。
『忙しい』という字は、心を亡くすと書きますし、『辛い』にあと一本足せば「幸せ」になります。逆に、『幸せ』な状態から一つでも手を抜けば『辛く』なります。
安心すれば呼吸は深くなり、不安だと浅くなります。だから、「自分の心は『息(呼吸)』に表れる」という見方があります。大人向けには、「『愛』は真心(真ん中に心がある)、『恋』は下心」と言ってうんうんとうなずく場面もあるでしょう。漢字ってよく考えてみると面白いものです。小学校で習う漢字を使って、子供と一緒に言葉遊びをしてみるのもよいかもしれません。 先週、本校の用務員さんからまた短歌をもらいました。
ありし日の 島村の味 懐かしむ 桃のようかん 真間の継橋
市川駅北口にあった菓子店「しまむら」を詠んだものです。今は銀行になっていますが、贈答用に菓子を買った人も多いのではないでしょうか。そのすぐ近くにすき焼きなどを食べさせてくれる「鍋せん」があって、若かりし頃先輩に連れて行ってもらいました。ジャンボ餃子で有名な「ひさご亭」もありました。
南口にはツインタワーなんてあるわけもなく、右側にはショッピングセンターのアーケード、正面にはパチンコ屋の2階に「磯ぜん」という名の居酒屋。大きな行事のあとはよく飲みに行きました。当時は車通勤をしていましたので、そんなときしか立ち寄りませんでしたが、そんな市川駅は結婚する前のクリスマスに妻と待ち合わせた場所でもあります。時間を間違えて何時間も待たせて不安な思いにさせた苦い思い出があります。あの時帰られていたらきっと…。
何十年も前には、永遠だと思っていた「青春」。文字をよく見ると、ちゃんと「月日」があるのですね。