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073 文字からイメージする(9/16)

 ある飲料メーカーの次のような広告が新聞の片隅に掲載されました。「いいビールじゃないの、あの男には もったいないわね」とあります。パッと理解できる人もいるし、意味が分からないと思う人もいるはずです。さてこのビール、よいビールなの?よくないビールなの?それによって、読み方まで変わってきます。しばらく悩んで、文章のつながりからするとこれはよいビールなのだと合点が言った次第です。文字だけだとイメージが難しいことをあらためて思います。

 さて、好きなプロのウクレレ奏者が、『瑠璃色の地球』(歌:松田聖子)を水辺で演奏する動画があります。自然と穏やかな気持ちになっていくのが不思議です。アイドル路線のヒット曲とは一線を画して聴こえます。“夜明けの来ない夜は無いさ あなたがポツリ言う”の歌い出しは、戦争や感染症、災害等が繰り返される現代への過去からのメッセージとも捉えられます。自分で奏でてみたいとは思い、簡単な楽譜を買いました。もっと素敵なアレンジにステップアップしたいと思っているところです。

 ところで「瑠璃色」ってどんなイメージでしょう?瑠璃は、洋名「ラピスラズリ」です。正倉院の宝物にも見られます。光沢のある濃い紫がかった鮮やかな青とでも言いましょうか。同じように、グループサウンズ時代の歌に『亜麻色の髪の乙女』がありますが、「亜麻色」をイメージするのも難しいです。黄色がかった薄茶色?個人的には、MUJI(?)で扱うようなリネン製品を思い浮かべます。「トキ色」だって朱鷺を知っていたとしてもよくわかりません。

 一方、様々な色のイメージを効果的に活用している場面にも出合います。例えば「赤」。一般的な情熱的・エネルギッシュ・熱さ・強さ・活動的というイメージは、血液や太陽、炎など生命の象徴からやってくるのではないでしょうか。自分を鼓舞したり相手を威圧したりするのに効果がありそうです。また、「緑」は、自然・癒し・爽やかさ・健康・新鮮さなど、安心感を与えます。心に安定を与えてくれる気がします。

 というわけで、今日は?明日は?何色を身につけましょうか。マスクの色も気分によって…。