ブログ

校長室から

577 春夏秋冬(25.2.28)

 右手の人差し指第二関節内側に水泡ができて、物を持ったり触れたりするときに痛みが走ります。ペンを握っても痛いので、持ち方を変えました。といっても、これまでは親指の爪が人差し指の中に隠れてしまう変な握り方なので、人に見られたくないもの。だから普通に戻っただけなのですが、残念ながら痛みが引くにつれて元に戻っていったのでした。

 米をはじめとして食材の高騰は、家庭にも給食にも大打撃です。それでも旬の食材を使って調理したいという思いも一緒のはず。今、野菜なら葉物、フルーツはいちごや柑橘類、魚は鯖や鰤、鱈といったところが旬。例えば、魚偏に冬と書けば出世魚の「鮗(コノシロ)」。晩秋から冬に脂がのります。こんなふうに、四季を表す漢字を当てるだけで「鰆(サワラ)」「魚夏(ワカシ)」「鰍(カジカ)」というように魚の名前になります。

 同じように樹木にも指揮を表す漢字が見て取れます。「椿」「榎」「楸」「柊」は、読みになると途端に怪しくなります。特に、「楸」は「ヒサギ」と読み、碁盤の材料に適しているそうですが、クスっと笑みがこぼれ出る文を見つけて、正門わきの掲示板に貼りました。

  木へんに春  なんで  私じゃないの  桜

 確かに春を代表する樹木といえば、誰もが「桜」をイメージするはず。にもかかわらず、木偏に春と書いて「椿(ツバキ)」ですから、首を傾げる気持ちもわからなくはありません。ただ、椿は冬の終わりから春にかけて色鮮やかに花を咲かせるため、春を告げる花として古来より親しまれてきたのです。

 一方、童謡『たきび』に歌われる「山茶花(サザンカ)」は、知らないと読めない漢字の一つ。椿と花や樹形がそっくりで、なかなか見分けがつきません。ポイントは、開花の時期や花の散り方(花ビラが散るのが山茶花、花ごとポトリと落ちるのが椿)などといいます。いずれにせよ、じっくり鑑賞したい植物ではありませんが…。

576 悩み(25.2.27)

 スズキ・ジムニー5ドアが1月末に発表され、その後4日間で約5万台の注文が殺到する大人気。年間販売予定台数が1.5万台弱といいますから、注文後3~4年待たないといけない計算。結局、前代未聞ともいわれる発表後数日での受注停止に踏み切らざるを得なくなったのです。想定外のことに、会社としては嬉しさの悲鳴以上に悩みが尽きないのではないでしょうか。というわけで、今日は悩みをいくつか。

 悩み-その1。65歳になった天皇陛下の誕生日は、語呂合わせで「富士山の日」。これは素敵!一方私の誕生日は、語呂合わせだと「ゴミの日」。ちょっと悲しい響き!

 悩み-その2。肌のハリがない!弾力に欠ける!ニット帽を被ると、頭部にできた布の縫い目跡がいつまで経っても消えない!でも被らなければ寒いし…。

 悩み-その3。帰りの電車に空いている座席を見つけて腰を下ろします。しばらくしてから、あるいはどこかの駅で自分より年上と思われる人が乗ってきた時、本の文字を目で追いながら頭の中が高速で回転しだします。「席を譲るかどうか」という悩みです。隣でスマホをいじる人は、私よりふた回りも若そうですが、譲るそぶりはなし。そうかといってヘルプマーク等をつけているわけでもないのに、シニアの私が譲ったら相手はどう思うか。そもそも高齢者に席を譲ろうとする人が一人もいないのはなぜだ。結局、どの年齢だったら席を譲るべきか線引きに苦悩しながら、読書専念を決めたのでした。

 悩み-その4。給食後の歯磨きを自席でする人は少なくありません。どうしてそんなことができるのだろうと不思議でならない私。だって、歯ブラシを咥えてブラッシングを始めると唾があっという間に溜まるので、手洗い場の前を離れられません。その校長室の手洗い場が詰まってしまったのですから大変!昨年度から騙し騙し使ってきましたが、ついに流れなくなりました。どこで歯磨きしようか…。

 どうでもよいことに悩めるのは、平和な証拠です。今日も日中は暖かいようです。

575 梅(25.2.26)

 昨日も6年生が校長室にやってきて、1年生と給食の交流をしたいと真剣に訴えます。思いを語れる6年生に育っていることが何より嬉しい!認めたのは言うまでもありません。

 月曜日に成田山公園の梅まつりに出かけました。果たして、今日からの暖かさを待って開花の準備をしようかといった段階です。よって、懐かしい街並みの参道巡りに切り替えです。鰻や竹細工、鉄砲漬けの店は今も変わらず…。羊羹といえば「米屋」や「とらや」という人が多い中、祖母は「成田柳屋」だったことを思い出します。ただ明治30年創業のその店も明後日閉店を迎えます。

 さて、「梅」がつく日本酒といったら、梅錦(愛媛)・雪中梅(上越)・越乃寒梅(新潟)などがあります。山武市には、梅一輪という銘柄を製造する酒蔵もあるようです。一方、テレビCMで有名だったのは、石原裕次郎さんや渡哲也さんを起用した松竹梅。「♪喜び~の酒、松竹梅」というフレーズは今も耳に残っています。

 梅は、花の鑑賞用の花梅と実を食べることを目的に栽培される実梅に分類されます。母はよく梅干を作っていましたし、梅酒づくりは妻に引き継がれ、数十年物の瓶が床下で出番を待ちます。梅の実には種が入っていますが、割ると「仁」が現れることを知らない人は私だけではないはず。大宰府天満宮に祀られる菅原道真が、梅干を好んだことから「天神様」と呼ばれるそうです。でも私の中では、梅干は種で完結してるのに、画像検索すればあります、あります!しかも、その天神様を袋詰めした商品まであってびっくりです。

 先の「大宰府」が歌詞にある曲が昭和のフォークソング『飛梅』(さだまさし)。切ない歌詞が好きで今でも口ずさみます。ただ、桜を歌ったヒット曲は多くありますが、梅はほとんど聞かない気がするのは、華やかさに欠けるからでしょうか。そうだとしても、学校の梅の開花を心待ちにする私です。

574 独り言(25.2.25)

 先週、庭のミモザが開花しました。寒さに負けずその数を増やしていく健気な姿に、小さな声でエールを送った今年度最後の三連休。

 そういえば、気づくとよく人以外に話しかけています。決して認知異常ではありません。例えば、お風呂が沸いたことを知らせる音声に「はーい、今行きますよ~」と答えながら重い腰を上げ、いつの間にか終わっていた洗濯機に「あらまっ、気づかなかった」といった具合。仏壇や写真立て、鉢植えの植物にも話しかけます。家に話し相手がいないとそれは顕著にあらわれる傾向が…。声に出していることで安心感を覚えるのは歳のせいでしょうか。逆に学校では、誰彼かまわず話しかけることができますから、職務多忙の教頭先生はいい迷惑?

 さて、毎朝袖を通すYシャツ。寒い日は、袖も正面の合わせもボタンが留めにくくなります。特に袖は、慌ただしさの中で行う老化予防の指先トレーニングのようで、「えーい、なんでこんなに硬いんだよぉ」と、ここでも一人ぼやきます。このボタンホールには、縦向きと横向きが存在します。シャツの一番上だったり一番下だったり袖口だったり…。指先に違和感を覚えるのが一番下のボタン。シャツによって縦穴と横穴があるからです。コートやジャケット、セーターなどの上下の動きや左右の動きへの対応、つまり動作のしやすさとズレへの対応、そして美観を考えて作られているようです。

 県立学校はウォームビズなのか、冬場もネクタイ着用しなくてもよくなったと聞きます。もしかすると、来年度から市立学校にもそうした通達があるのではないかと期待します。そうすれば、ジャケットの下はYシャツではなく、タートルネックのセーターも見苦しくなければアリかも…。朝の準備時間短縮につながること間違いなしですし、「イケオジになれるかも?!」と心の声。でも、電子音に返答している時点でイケてないわけで、イケ爺は淡く儚い夢~。

573 今、未来の扉を開くとき(25.2.21)

 今日は6年生を送る会。年明けころにその6年生にアンケートをとりました。小学生が挙げる「カッコイイ・かわいい俳優・芸能人」って誰だろう。どんな人に憧れるのだろうと単に興味を持ったからです。伝え方が悪かったのか、はたまた受け取り方によるのかは不明ですが、想定もしないカテゴリーからも出るわ出るわ。スポーツ選手や声優、すとぷり(知らないので調べました)のイラストキャラクター名などがあります。父や母のほか、校長の髪と読み取れる文字まであります。

 男性のトップは、ミセスの大森元貴。次いで目黒蓮と花江夏樹(声優)。一方女性は、橋本環奈と広瀬すずをトップに、アンミカ、吉田沙保里、芦田愛菜と続きます。知らない名前は、何者なのか検索しましたが、その数26名!総数の3分の1に当たります。

 さて、♪たとえば君が傷ついて~くじけそう~になった時は~♪と、今月の歌が放送で流れます。『ビリーヴ(believe)』という曲。これを知ったのが、20数年前のドラマ『Dr.コトー診療所』でした。離島医療に情熱を注ぐ主人公、命の尊さや人間同士の強い結束を描いた人間ドラマの主題歌『銀の龍の背に乗って』(中島みゆき)も好きでした。一方先の曲は、受験のために島を離れる漁師の息子(タケヒロ)のお別れ会で子供たちが歌ったもの。送り出す側の子供たちも涙を流し、嗚咽をこらえて懸命に歌うシーンは感動でした。その曲を6年生を送る会で全校合唱するようです。ちなみに、原作の漫画本は、校長室に全冊そろっていますので読みたい方はお立ち寄りください。

 『I believe』(綾香)も、♪I believe myself あたたかい光は まちがっちゃいない 歩いて行こう♪と勇気づけます。6年生の卒業まで実質16日。自分を信じて、自らの手で未来への扉を開いてほしいと思います。♪ドアを大きく開け放そう 広い世界へ出て行こう~♪(『ひろい世界へ』より)