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校長室から

276 ここには何が?(23.9.27)

 国土交通省が7月1日時点での基準地価を発表しました。自分の居住市の一覧から近隣の地番を探します。高いのか安いのか、地価が上がったのか下がったのかすら想像もつかないまま、「ふ~ん」とつぶやきながらページをめくります。県内の平均変動率を見ると、住宅地では市川市が浦安市を大きく引き離して人気第1位。八幡1丁目や菅野2丁目辺りの地価が高いようです。

 そういえば、最近めっきり家の売り出し広告やチラシを目にすることがなくなりました。以前は新聞の折り込みで建売住宅やマンションのチラシが入ってきました。でも、見るのは墓苑ばかりのような…。今はインターネットで検索して、資料請求・見学等に進む時代のようです。ですから、造成や建築が始まったころには既に売れてしまっているということです。そういえば、販売価格が書かれた「売り出し中」の看板だって久しく見ていません。

 散歩をしていると久しぶりに通る道があるものです。変わらない景色もありますが、新しい建物などができていて驚くことも少なくありません。でも、「ここって元々何があったところだっけ?」と思い出せない経験はないでしょうか?よく見ていたつもりなのに、結構覚えていなかったり、記憶が曖昧だったりします。

 いつも同じルートでは面白くないので、時々違うコースを走ったり歩いたりしてみると思わぬ発見がありそうです。暑さから解放された植物が、鮮やかに咲く庭を眺めることもできます。今日はひと駅手前で降りて家まで帰ってみましょうか。夕食前の運動にもなりますし…。

275 早めの点灯(23.9.26)

 今月末まで、秋の交通安全運動が実施されています。毎朝、警察の方も見守ってくれています。今秋のスローガンは、「夕暮れの ライトは迷わず 早めから」が掲げられます。特に自転車のライト!無灯火走行が多くてヒヤリとする場面は少なくありません。自動車の前照灯と違って、自転車の存在を他者に知らせることが目的ですから、早めに点灯することが自分と相手の命を守ることにつながります。子供たちの乗る自転車に、まさかライトがついていない、整備不良なんてことはないと思いますが心配です。

 自動車だって無灯火をよく見かけます。メーターパネルが明るいと、ライトを点けているかどうかがわからないのかもしれません。そんなこともあってか、新車は随分前からオートライトが義務付けられました。9月から新しくなった公用車も当然自動点灯します。そうそう、公用車が新しくなってうれしかったのが、オートロック機能。これまでの車は、4ドアすべてを手で解除していましたから…。

 そういえば、本八幡駅のシャポーを抜けた先の横断歩道を青信号で渡るとき、自転車通勤する人が車両と同じ方向に走っていること。歩行者と交錯しますから、気をつけないと事故につながります。急いでいるという理由があっても、自転車は車両です!(怒)

 話題は電車にかわりますが、車両と車両をつなぐ連結器の部分に、貫通幌と呼ばれる蛇腹の通路があります。鉄板が敷かれていて、それが大きく揺れるので立ち止まらないように注意書きがある場合もありました。最近の列車では貫通路がきれいなものも多く、個室感がなく別空間のようです。

 祖母と電車に乗ったとき、尿意を催した私がそれを伝えると、「そこでしちゃいなさい!」と連結部に立たされて用を足したことを思い出します。暗いし揺れるので体を押さえてくれても、尿の行方は電車の揺れの思うまま。方向が定まらず、ズボンを濡らしてしまいます。今の時代、そんな場面を目にすることは皆無です。

274 キャリア教育(23.9.25)

 秋分の日を境に朝晩の涼しさを感じる気持ちよい季節です。

 つい最近まで、テレビで放映されていたドラマ『シッコウ~犬と私と執行官~』を興味深く観ていました。裁判所の判決を(強制)執行していく話ですが、その職は国家公務員なのに報酬は歩合制で、執行により債権回収した額で決まるといいます。私たちにとって馴染みのない職業ですが、執行官という職業を通して、日本のいろいろな側面が見えてくるドラマでした。

 大人ですらよく知らない職業はたくさんあります。ましてや小学生であれば知らないことだらけのはず。だから、どんな仕事があって、仕事ってどのくらいの数あるのかなど知ることで選択の幅や思いが広がるのではないかと思います。高校生の職業教育とは違って、「働く」ということに興味を膨らませることができることが小学校段階では大切です。そんな思いでキャリア教育を様々な教科や場面で行っています。

 10月には、高学年で外部からゲストを招いて一緒に考えます。例えば介護に携わる職、例えば獣医師など、馴染みの薄い仕事を身近に感じられるように計画しています。また、6年生ではこれとは別に、「働く」を考えるワークショップも計画しています。働くことに対してポジティブな目を向け、自らが責任をもって進む道を決めることの大切さを伝えていきたいと思います。

 さて、先週の新聞に「教員志願 止まらぬ減少」という見出しがありました。千葉県も例外ではなく、志願者数が前年度より350人以上減っています。教員の長時間労働などの問題から敬遠されるとともに、他業種の採用拡大が大きな理由と言われますが、前者に関しては一部を切り取ったり偏ったりした情報が大きく取り上げられているように思えてなりません。

 子供たちが普段目にする職業人は教職員です。高校まで数えたら12年間常に見続けていることになります。教員・事務職員・栄養士・養護教諭ほかいろいろな立場の人間がいます。それらを身近に見て、魅力を感じられるようでありたいと思います。そして、卒業生から多くの教員等が誕生することを今から願っています。

273 忘れないように(23.9.22)

 毎朝忘れ物がないかを確認する4点。それは「ハンカチ」「財布」「定期券」「スマホ」で、ズボンを叩いたり指差し点検したりしています。これに加えて、補聴器と扇子も忘れてはならないもの。補聴器のつけ忘れは頻繁に指摘されます。玄関を出る直前に「耳は?」という声に慌てて部屋へ戻るという始末。入浴前に外すと、一部消音されたような感覚に陥ります。特に、バックの時に注意を促すクルマの電子音の聞こえ方は明らかに違います。また、扇子もまだ手放せません。 駅に着いたときには汗びっしょりですから、ハンカチで汗をぬぐって扇子で火照った顔に風を送ります。だから、忘れたことに気づいた時のショックは…。

 さて、夏休み明けに2年生の男児が校長室にやってきました。お母さんからの手紙と「なぞかけ」の作品を受け取りました。「稲穂9号」に掲載した内容に応えてくれたもので、家族で学んだようです。“「新学期の平田小学校」とかけて、「コロナ規制解除後のスポーツ観戦」ととく。その心は「賑やかな声が戻ってきました」”と難しい漢字も使われています。ありがとう!

 また、今週初めに3年生の女児が、担任に付き添われて私のもとにやってきました。夏休みに取り組んだ絵画を新聞に投稿したら掲載されたという報告です。話をしながらも嬉しそうにしていますし、自信にもなっているようにも見受けます。早速印刷して校長室前に掲示しました。また、新しい作品ができたら見せてくれるようで楽しみ!

 また、3年生全員に配付できるように、今年作られた「市川かるた」が学校に届いています。これを使って遊ぶこともできますし、学校周辺や市川市全体を社会科で学ぶ3年生だからこそオリジナルの札を作ることもできるのではないかと秘かに期待しています。グループやクラスで協力して、平田小バージョンができたら全校に紹介しますよ。忘れなければ…。

272 死語(23.9.21)

 来週25日から10月10日までの2週間を、平田小の「人権週間」としています。違いを認め、互いを尊重する心を育むことをねらいとします。図書の時間に全校同じ絵本を読み聞かせから、意見の交流をします。各学年数名の感想を掲示する予定です。

 さて、小学校では、「朝の会」「帰りの会」ですが、中学や高校では「ホームルーム」といいます。急に大人になったような気持ちに浸れて、この響きが魅力的だったことを思い出します。この小学校の「帰りの会」は、半世紀前には「反省会」と呼んでいました。一日の学校生活で嫌なことがあると、「反省会で言ってやろ~」といったセリフになります。そういえば、いたずらなど場面を目撃した時に、「い~けないんだ、いけないんだぁ、せ~んせぃに言ってやろ~」とリズムに乗せて相手に言うのも昭和の子供でした。こんな言葉、もう何十年も聞いたことがありません。

 「かつては使用されていたが、今は使用されなくなってしまった言葉」を「死語」と呼びますが、今風の言い回しを私が理解できないように、私世代が使う言葉もある年齢を境に通じないと思います。例えば、立ち上がったり腰掛けたりするときなど力を入れる場面で、「よっこいしょ」と言うことがあります。この言葉、戦後四半世紀以上過ぎてグアム島で発見された残留日本兵の横井庄一さんに掛けて「よっこいしょういち」なんて言ったものです。恥ずかしいのですが、今でも口から出てしまいます。「男女の二人連れ」を「アベック」と言いました。現在でもスポーツ界では「アベックホームラン」「アベック優勝」などというように使われます。この「アベック」はフランス語由来で、英語の「with」と同じらしいです。また、「若者」は「ヤング」と。漫画本に「ヤングマガジン」や「ヤングジャンプ」などまだ名残りがあります。「チャンネルを回して~」「10チャンネルにして!」などとついつい口にしてしまうのも気をつけないと…。