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校長室から

334 紅白歌合戦(23.12.21)

 夜、布団に入って足元が冷たいとなかなか寝つけません。湯たんぽや電気あんかが重宝される理由です。こうしたもののほか、使い捨てカイロや電気毛布といった製品使用時の低温やけどが毎年話題に上ります。温水洗浄便座に長時間座っていたことが原因で、太ももの裏などに低温やけどを負ったという事故も発生しているというからびっくり。

 寒い朝は、通勤電車のシートヒーターがうれしくなりますが、たまに座面の熱や座席下から吹き出す温風で腿の裏やふくらはぎが熱くてたまらなくなることがあります。乗り継ぎ駅到着まで20分。これがもう少し長かったら、間違いなくやけどしていそう。足を浮かしたり投げ出したりしていれば耐えられるかもしれませんが、混雑する車内でそんなわけにはいきません。隣に座る人は無表情ですが、やっぱり熱いのではないかなぁ?

 人気歌手のAdoさんが、年末の紅白歌合戦に出場することが確実視されています。その裏で、顔出しするのか、場所や演出はどうなるのか盛り上がっています。昨年の紅白では、映画『ワンピース』のウタというキャラクターの歌唱パートを務めたといいますが、単独ライブでも顔出ししない徹底ぶりとか。ほかにも、ヨルシカ、ずっと真夜中でいいのに、GReeeeN…など顔出ししない歌手は結構いるようです。誹謗中傷のターゲットに被害側がされ、自宅や顔がSNS上に晒される事例もたくさんあがる中、顔出ししない(されない)ことで神聖化されていることはないでしょうか。

 半世紀以上前の紅白歌合戦の平均視聴率は80%前後という国民的番組。でも最近では40%を下回りますから試行錯誤の真っ只中なのかも?さぁて、今年は見ようかどうしようか。それ以上に、何を飲みながら食べながら夜を過ごそうか思案中。

333 様変わりする(23.12.20)

 ホームセンターで電源延長用のコードリールを購入しました。支払いを済ませてテープを貼ってもらい、店舗を出ると後ろから呼び止められていたようです。気づかないでいると店員さんが走ってきました。防犯タグが付いたままゲートを通過したのでアラームが鳴ったようです。でも、それも聞こえなかった私は、傍から見ると制止を振り切る万引き犯?補聴器を着けたからといって、完全に聴こえるようになるものではないのです。

 嫌~な気分のまま車のラジオから流れる声に耳を傾けます。60年前と現在を比べると、コメの消費量が半分になっているとか…。食生活の変化を如実に物語っていますが、コメ農家にとっては打撃以外の何物でもないはずです。

 食生活の変化だけではなく、気候変動によってとれる地域や量が大きく変わってきているものもあります。気温上昇がもたらす現象は恩恵がある一方、農業では深刻な問題にもなります。例えば果物!リンゴやミカン、桃、アボカドなど栽培適地が北上しているといわれます。

 また、魚に関しても同様です。日本では、正月のサケやブリといった魚が縁起物として親しまれてきました。いわゆる「年取り魚」です。このブリ、2年前の漁獲量ランキングを見ると、北海道が第1位。次いで千葉県、長崎県となっています。でも、10年前は島根県・鳥取県・長崎県の順でした。専門家は「海洋熱波」の影響を指摘しています。サンマの不漁・高騰なども同様であるとされます。もしかすると、10年後には食卓に上る魚の種類だけでなく、社会科副読本「わたしたちの市川」で取り上げる「漁業の盛んな銚子市」や5年生の教科書に載る「水産業の盛んな地域」が大きく様変わりしていることだって考えられそうです。

332 おせち料理(23.12.19)

 例によって録画で観ていた『下剋上球児』。選手や監督が苦難を乗り越えて頑張る姿が涙を誘います。先日最終回を迎え、「下剋上ロス」に陥った我が家でした。

 一方、土曜の夕方放送の『満点青空レストラン』、「今日の食材は何だろう」と毎週興味津々。1年間番組で紹介した各地の最高食材を使って、豪華なおせち料理が作られるのも毎年恒例になり、随分前に放送されました。“壱の重”から“参の重”までこれでもかというような品がぎっしりと詰め込まれています。味わってみたいと思うものの価格を見るとほぼ6万円。手が出ませんし、違うお金の使い方を考えたくなります。何個販売するのかは知りませんが、12月の声を聞いた時点に「抽選販売の受付は終了しました」とありますから、申込み多数で抽選に漏れた人もいたのかもしれません。どんな人が買うの?

 昔は3月3日や5月5日というような節句の料理を「おせち」と呼んでいたそうです。毎日家事に忙しい(主に)お母さんたちがせめて正月三が日くらいは料理をしないで済むように、保存のきく料理を作ったことに始まります。このおせち料理は、日本懐石同様に祝い肴・口取り・焼き物・酢の物・煮物の5種類で構成され、それぞれにおめでたい意味やいわれがあります。重箱に詰めるのも、幸せを重ねるという意味が込められていますが、家族が二人だけになると食べたいものだけの必要最小限になり、手間のかかるものは敬遠されがちです。今年テーブルに乗りそうなものは、松前漬けと黒豆、田作り、なます…?

 こうした料理をする匂いが家中に広がるころ、なぜかしら焦りだす私です。

331 虫の目 鳥の目 魚の目(23.12.18)

 修学旅行1日目に行った日光江戸村。フラッと花魁の芝居小屋に入り、「お大尽」に指名されて舞台に上がる羽目に…。子供に見られなくてよかったと胸をなでおろしました。また、地獄寺というお化け屋敷に似た一画、入口の「以下の方はご入場出来ません」と掲げられた最初の一つに「60歳以上の方」とあります。気にしないで前進!

 4年生と行った伊能忠敬旧宅。ここでも石に刻まれた忠敬の家訓を目にしました。<第一> 偽りをせず正直たるべし、<第二> 身下の人でも教訓異見あらば用いるべし、<第三> 言語進退を寛容に諸事へりくだって人と争うべからず、1791年9月21日と。今だからこそ改めて心に刻みたいと思いながらすぐに忘れてしまう愚か者が、急に思い出したのが物事を見る心得、「虫の目」「鳥の目」「魚の目」です。虫は複眼ですから様々な角度から物事を見ます。鳥の目は、高い位置から全体を俯瞰します。魚は潮の干満や流れを読みます。

 さて、少し前まで枝の先端に真っ赤な赤い実をたわわにつけた南天をあちらこちらで目にしました。「難を転ずる」という意味から、縁起を担いで南天を植える家庭は少なくありません。我が家にも鉢植えの南天の木がありましたが、いつも花は咲けども実をつけません。木は立派になっていきますが、結実しないので処分してしまったのが今秋のこと。オタフクナンテンだけが残してあります。

 赤い実は鳥の目を引くようで、食べられて糞として捨てられたあと、空き地などで発芽して大きく育ったものを見かけます。南天もその一つですが、センリョウ(千両)やマンリョウ(万両)も同様です。ともに庭で真っ赤な実をつけています。ヒヨドリがこっそりやってきてついばむ季節なので、無粋ながら鳥避けネットを被せてしまいました。だって赤と黄の2色あるセンリョウは、仏壇や部屋に飾るのに最適ですから守らなくては…。

 今学期も今週でおしまい。来年を見据える今、多角的な視点や分析をもって次の有効な一手を繰り出していけるようでありたいと思ったのです。

330 ケーキ(23.12.15)

 一度できてしまうと、長い期間やっていなくても体が覚えていることはたくさんあります。自転車はいつでも乗れますし、逆上がりは今もできます。自動車の運転だって、マニュアル車全盛時に取得していますから、今も少し走ればすぐに勘を取り戻します。

 逆に、昔できたのに今はできなくなってしまったこともあります。必ずしも加齢によるものではなさそうです。例えば「口笛」。今はかすれた音しかしませんし、吸った方が音になるくらいです。その他にも自転車の「両手放し」や縄跳びの「はやぶさ」など。まだまだありそうです。

 さて、誕生日でもなく結婚記念日でもない、別の記念日もありそうです。そんな特別の日、帰りにケーキを買って帰りましたが、昨年も同じ店のチョコレートケーキを買ったようです。最近ケーキは、ずっと値上げの煽りを受けている商品の一つ。昨年買った時は3段階のサイズ展開で、以前よりも買い求めやすい値段設定になっていましたが、今年は4段階に!2人家族なので、小さい方から2番目をチョイス。

 今の時季、ケーキといえばクリスマスケーキ。すでに注文した家庭もあることでしょうし、手作りする家もあるでしょう。我が家は後者。ありがたいことに誕生日も含めてオリジナルケーキがテーブルを飾ります。先日娘が、「シフォンケーキの作り方を教えて!」と言ってきたといいます。スマホでやり取りしながら出来上がったケーキ。その写真や動画を報告がてら送ってきましたが、自分で作る楽しさは格別のようです。そして、それを「おいし~」と言いながら喜んで食べる姿を目にすればうれしい気持ちで満ち溢れます。さらに、ホールのケーキは、今日食べても明日も食べられるという喜びがあります。

 ケーキや菓子作りは、一度できるようになると病みつきになるのかもしれません。