ブログ

校長室から

513 断捨離(24.11.14)

 庭のアーチに這わせたLEDの電飾が寿命を迎えたため、新しいものに買い換えました。クリスマスシーズンには電飾屋敷が見られますが、我が家は一年中、電球色のライトがチラチラと瞬いています。なくても困らないものですが、あるとちょっとだけやさしい気持ちにさせてくれるような気がして…。防犯も兼ねた、庭の印象的な表情を演出します。近隣の小中学校のフェンスにも、先日大人や子供でソーラーイルミネーションの配線を施していました。自宅への道すがら、「おかえり」と迎えてもらっているような気分になります。

 さて、やっと箪笥の衣替えをしました。とは言っても、クローゼットの衣装ケースにしまった冬物を引っ張り出して、箪笥内の半袖類と入れ替えるだけですから大した作業ではありません。でも、「あっ、そういえばこんな服を去年買ったっけ」なんて思い出す機会にもなります。

 一方、クローゼットのアウターも増えるばかりです。通勤用のコートは5枚ありますし、ダウンやフリースジャケットほか、ワンシーズンでどれだけ手を通しただろうと思われるものも吊るされています。「新しいのを買うなら、着ないものを処分しないと入りきらなくなるよ」と言われますが、「いつか着るだろう」「まだ着られる」と決断が鈍ってしまう中、2着が息子のもとへ嫁いでいきました。

 本棚の上や下にも商品が入っていたケースがいくつも置かれています。保証書や接続コードが収められていてなかなか捨てきれません。文庫本だって「また読むかもしれない」と思いながらも開いた例(ためし)はないわけで、まるごと図書館に寄贈されるタイミングを待っているような気がします。私の断捨離はいつ始まるのやら。

512 メンテナンス(24.11.13)

 インドの首都ニューデリー周辺の大気汚染が深刻だという記事が、スモッグに覆われた街の写真とともに掲載されていました。呼吸器や耳鼻科系の不調を訴える人が増え、市民の平均寿命を10年以上短くしていると言われるほどだそうです。「雲一つない青空」は望むべくもなく、人口世界一の国は大気汚染でも中国を抜くという不名誉な状況。特に11月から1月という、今頃からの時期に悪化するといいます。

 そんなことを考えながら、朝の肌寒さを感じながら思い切り吸い込む空気は、鼻が少しだけツンとして気持ちがよいものです。見上げた空が真っ青だと、自然と嬉しさがこみ上げます。ただ、寒くなったせいか、右足薬指に鈍痛があります。以前、放送室のスチール台に強打してひびが入ったと診断された場所。治ったはずなのにどうして?「冷え込む日は、古傷が痛むんだよね」と耳にすることがありますが、まさにそれかも。

 そんなある日、膝痛で歩行困難な状態に…。手すりや壁につかまらないと階段の上り下りができません。どうしても電車で出かけなくてはいけない用事があった日曜日は、普段使わないエスカレーターやエレベーターをフル活用して、足を引きずるようにやっとの思いで目的地に赴き、家に帰り着いたのです。翌日病院では、筋損傷と診断をうけましたが、思い当たるフシはありません。老化のあらわれ?

 気持ちよい澄んだ空気を思いきり吸い込んで、メンテナンスを兼ねて体の各部をきちんと動かし、油を差してあげないといけなさそうです。ただし、無理は禁物!これは、老いも若きも同じです。

511 短歌(24.11.12)

 たまに新聞や雑誌などで名前を見ることのある歌人が木下龍也さん。学校に歌集を贈る活動をしたり、『あなたのための短歌集』を発行したりする気鋭の歌人だといいます。例えば、“教室を生き抜くための短歌をください”というリクエストに、〈違いとは間違いじゃない窓ひとつひとつに別の青空がある〉と返しています。高学年にもなると、ちょっと背中を押してもらえて、救われた気持ちになる子もいるかもしれません。航空大学校の卒業式で餞の詠(うた)にもなりそうなのが、〈思いきり翼をひろげきみはきみだけの空路を颯爽とゆく〉という作品。目の前に大きく広がる青空と未来が広がっている様子がうかがえます。

 小学生も短歌を詠む機会があるかもしれません。俳句より難しいと思う人もいるかもしれません。でも、言葉を入れ替えたり、遠回りするような表現をすることで見えてくるものがあったり、自分を見つめ直すことができたりするのかもしれません。つまり短歌を作る時間は、ありのままの自分と向き合い、本当の自分に気づく時間になるのかもしれません。

 新聞に投稿された現代短歌を、プロの選者が講評を交えて作品を紹介するコーナーを目にしますが、私はやっぱり俵万智さんの選んだ作品に親しみを感じてしまいます。好みは人それぞれです。

 熱があって具合の悪かったある日の夕方、ウトウトしながら夢とうつつを行ったり来たり。ふと、「食べた食器、洗ったまま!」という妻の声が夢の中で聞こえます。キッチンの洗いかごに洗った食器を立てかけたままだったことを思い出して、慌ててベッドから起きだして拭いて食器棚にしまったのは言うまでもありません。いやだいやだ、その場にいない人間の声に動かされるなんて。それ以上に、いつも言われているのにできない自分もいやだ。こうした心の機微というか動きも短歌なら楽しく表現できそうな気がします。

510 シブがき隊(24.11.11)

 10月下旬、プロ野球ドラフト会議が行われました。即戦力や将来性など様々な思惑やチーム事情が反映されます。このドラフト会議は、1965年の第1回から数えて60回目を迎えたそうで、これまでいろいろな事件やドラマがあシブがき隊りました。

 半世紀近く前、作新学院で「怪物」と言われた江川卓さんは、指名球団への入団を拒否し、翌年のドラフト前日に巨人と電撃契約。他球団や世論から大バッシングでした。また、PL学園のチームメイトだった桑田真澄さんと清原和博さんもドラフトに翻弄された感じです。

 今年も歓喜の姿が報道され、指名選手が続々と入団発表をすると思いますが、10年後にユニフォームを着ている保証はどこにもありません。それほどの生存率の低さに、栄光と挫折が交錯する厳しい世界ですが、それは野球界ばかりではありません。ちなみに、今回広島5位指名の菊地選手は鶴指小→第八中の出身だとか。

 さて、6年生を対象に「シブがき隊」を結成しました。体育館外環側に生る柿の実を干し柿にして食べようというのが目的です。そこで先週、高枝ばさみを使って収穫。今日は、皮むきと紐で結わえる作業を家庭科室で14時半から1時間程度行いますが、ヘルプお願いできる方いらっしゃいませんか

 滅多にできないことを体験できる学校って楽しいと思うのです。これを機に毎年のイベントなると嬉しいなぁ。10年後も続いる保証はありませんが…。ちなみに、配付した募集用紙に、やっくん(薬丸裕英)・もっくん(本木雅弘)・ふっくん(布川敏和)3人の写真を入れたら、「写真の3人は誰ですか?」と尋ねられました。「昔のアイドルグループに、シブがき隊ってあったんだよ」と教えましたが、関心なさそう。募集のネーミングに粋を感じているのは私だけかもしれません。

509 恐怖漫画(24.11.8)

 ユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされた30語が発表されました。12月にはトップ10が発表されますが、流行ったと思われるほどのものは見つけられません。しかも、半分は今回初めて目にした言葉。不作なのか、私のアンテナの低さなのか?!

 さて、漫画家の楳図かずお氏が亡くなりました。無邪気でパワフルな幼稚園児が主人公のギャグ漫画『まことちゃん』は大人気でした。手をパーの状態から中指と小指の2本だけを折るポーズと「グワシ!」というセリフは一世を風靡しました。このポーズ、未だに薬指まで動いてしまい、うまくできない私。でも、楳図作品といえば『漂流教室』に軍配を上げたくなります。元々ホラー漫画の旗手だった楳図氏が描く世界観は、小学生の私には怖いもの見たさ以外の何物でもありませんでした。床屋で一人順番待ちをしながらページをめくる店内に、ちあきなおみさんの『四つのお願い』が流れていたことまで思い出されます。おかげで、この歌まで怖いイメージがつきまといます。

 一方、恐怖漫画というか心霊漫画の第一人者といえば、私の中ではつのだじろう氏です。『恐怖新聞』『うしろの百太郎』など大好きでしたし、心霊研究家としても活躍しました。怖いもの見たさ・聞きたさは、好奇心旺盛と言い換えればよく聞こえますが、「ぼっとん便所」に引きずり込まれるかもしれないと、行くのを躊躇ったあの頃…。そうそう、『インベーダー』という映画?の中では、「手を開いた状態で、小指だけを曲げられるのはインベーダー(侵略者)だ」と言われていたそうです。ご存じでした?

 ところで、表題とした「恐怖漫画」を入力・変換すると、なんと「今日不満が」と表れました。入力ミスかと一瞬思いましたが…。決して不満はございません!