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校長室から

459 見立て(24.8.7)

 9月までお休みのつもりでしたが、夏休みの半分近くが終わり、学校は明日から閉庁期間に入るのでちょっとだけ。

 前夜に剃髪して、頭だけは住職よりお坊さんらしい出で立ちとなって、つい先日母の一周忌の法要に臨みました。終わってから日本橋まで足を延ばして、ミニチュア写真家・田中達也展『みたてのくみたて』を見に行きました。毎日SNSを更新する方なので、田中氏を知る人は決して少なくないはずです。パセリは木々、丸メガネは自転車、ソフトクリームが女性のドレス、iPhoneのカメラレンズが電磁調理台といった具合に、身の回りにある物を別の物に見立てたアートがたくさん展示されていました。

 “見立てはものまねに似ています。みんなが知っているものを、みんなが知っているものに変換するからこそ面白さが伝わる”と田中氏は言います。見慣れた家や教室の中、地域も普段と視点を変えて観察すると、新鮮な発見があるかもしれません。そんな想像(創造)力を子供たちが発揮できるようにするためにはどうしたらよいのだろうと思案します。やっぱり、やりたいことを実践してみることのできる自由度のある環境って大事なのではないかなぁ。そしてこの夏休みは、そうした絶好の機会と考えたいものです。

 少し前になりますが、利根川べりを車で走っていると、たくさんの人が外で待っている鰻屋があります。店の看板を見ると、蕎麦屋の暖簾のような文字が書かれています。この文字は「変体仮名」というのだそうです。「生蕎麦」という文字は、「幾」(いくつか・量)、「楚」(ほっそりとした様子・鮮やかな様子)、「者」(台上にしばを積み、火を炊く者)の3文字が変体仮名になったもの。一方、鰻屋の文字はというと、走りながら横目で追っただけですが、私の見立てでは「きのどく」と読めるのです。鰻屋「さかた」さん、ごめんなさい!

 まだ半分以上、夏休みが残っています。お盆休みに入り、家族での時間も増えるでしょう。Spend fun summer vacation!

458 安全に夏を過ごす(24.7.19)

 キッチンでメロンの皮を捨てながら、「貧乏クセー」という声が繰り返し聞こえます。「ほら、こんなに厚みが違う」と食べ終わった皮を見せてきます。スイカも同じで、実の色がなくなるまでスプーンでほじくります。赤い部分が残ったもう一方の皿を見て、「まだ食べられるじゃん!」と手を伸ばそうとすると嫌~な顔をされて取り上げられます。

 よく野球やアメフトの選手が、目の下を黒く塗ったりテープを貼ったりして、太陽や球場の照明の眩しさを軽減させている場合を見かけます。ヒーローインタビューを受けていたジャイアンツの丸佳浩選手は、シールタイプを愛用しているようです。これはアイブラックと呼ばれるもので、パンダやアライグマの目の周りが黒いのも同じであるとされる説もあります。夏場の日差しが強い日に貼って、子供の前に登場したらどんな反応を示すだろうと興味津々。

 呼吸するのも苦しくなるような猛暑日が、これからも予想されます。強烈な日差しから守るために「日傘を差しなさい」と妻に言われるものの、「男子たるものに日傘など…」という抵抗感が根強く残っている私。まさにジェンダーど真ん中を突く問題発言です。でも、世間ではメンズ日傘が市民権を得始めているといいます。日陰がない場所での効果は絶大なようで、体感温度が明らかに違うらしいのです。日傘使用に9割以上が支持していても、実際に使っているのは1割強という少数。でも、周りの目より実用性を優先させるべきなのでしょう。頭を日差しから守るものがない私には、悩みどころです。

 そんな中、天気予報で「大雨警戒レベル5」が最近頻繁にあります。山下智久さん主演ドラマ『ブルーモーメント』以降、「命の危険、緊急安全確保」を躊躇うことなく発令しているような気がするのは私だけでしょうか。でも、台風・落雷・大雨・熱中症等、危険を察知して適切な行動で元気に9月を迎えたいと願うのは、決して私だけではないはずです。

457 遠い地を想う(24.7.18)

 朝、主なニュースの見出しがいくつも映し出されます。その中にあった「5つ星ホテルで6人死亡 タイ」というタイトルに、「7人亡くなると新記録かぁ?」とボケるのは、いささか不謹慎です。逆に、そんなことが言える平和な日常、子供が安心して遊べる社会が保証されているのが日本であるとも言えそうです。ただし、こうした平凡なことが、戦争や紛争で苦しむ人々にとっては切なる願い。パレスチナのガザ地区では、先日も学校がロケット弾の攻撃対象となって、多くの子供が犠牲になっています。医療機関も攻撃の矛先となり、双方の一般市民が巻き添えになっている姿には目を覆いたくなります。

 イスラエルとパレスチナの紛争は、元々は中東の土地を巡る争いです。遡ると、パレスチナという地域にイスラエルという国を76年前に建国したユダヤ人と、土地を奪われる形となったイスラム教を信仰するパレスチナ人が対立するようになった歴史があります。

 さて、パレスチナの少年がイスラエル兵に撃たれて脳死となり、その心臓が敵国イスラエルの少女に移植された話を綴った、鎌田實さんが書いた『アハメドくんのいのちのリレー』が7月に平田小の図書室に入ったので、早速手に取って読みました。少年アハメドくんの紹介に始まり、著者がこの父親と会い、臓器提供者を訪ね歩く過程で見たり感じたりしたことが丁寧に綴られています。決して難しくはありませんから、高学年の児童には是非読んでほしいと思います。自分の足元を見つめることもできます。子供たちが何を感じ、考えたかをメモにして渡してくれたら、別の機会に紹介したいと思います。

 憎しみの連鎖は、必ずしも戦争・紛争とは限りません。人間関係の中にも垣間見られることがないでしょうか。アハメドくんのお父さんは、自分の息子が殺されました。にもかかわらず、敵国であっても病気の子を助けようとしました。この「にもかかわらず」を、鎌田氏は「その生き方はかっこいい」「これをできるのが人間のすごさだ」「“にもかかわらず”には力がある」と語っています。「いのちのバトン」「平和のバトン」「やさしさのバトン」等について、考えられる教材として授業でも使えそうです。

 明後日から43日間の夏休み。学校のないこの期間は、子供の昼食や居場所など働く保護者にとっての悩みの種かもしれません。ただ、特別なイベントなんかなくても、平凡でも、心穏やかに過ごせる夏休みであってほしいと思います。

456 3年目にして初(24.7.17)

 先週、市川市教委・教育長が来校してお話しする機会がありました。その中で、「平田小のベランダは、どうしてギザギザしているのですか?」と問われましたが、何のことやら皆目見当がつきません。校舎内を案内しながら、学童側の校舎の2階ベランダに出てみると、確かにベランダが一直線ではなく、カクカクした造形であることに初めて気づいたのです。普段ベランダに出ることがありませんし、外から眺めた時にはカラフルな塀の方ばかりに目を奪われて、ベランダの形にまで意識が行っていませんでした。写真の赤線を引いた箇所の床線の流れを見るとわかりやすいかもしれませんが、どうして?という疑問がふつふつと…。効果というか意味を知りたいと思ったのでした。

 これまた先週、平田保育園の中に入って、第八中学校ブロックの校長先生で保育参観をしました。こんなに近くにあるのに初めてのこと。3歳児クラスを廊下から見ていると、興味津々の表情。怖いもの見たさに近づく子を驚かすと、逃げながら喜んでいます。そして、仲間を増やしてまた近づきます。幼稚園に通う孫を相手にしているような気分。5歳児クラスは遊戯室でゲームをしていましたが、しばらくすると質問タイム。さらにました。平田小に兄弟がいる子もいれば、他校へ入学予定の子など様々でしたが、帰り際には歌を2曲披露してくれてハイタッチしながら部屋を去りました。保育園の先生方の苦労や心配りを間近に見たり随所に感じたりしながら園を後にしました。なんだか幸せな気分。保育園や幼稚園で働いたりボランティアしたりするのもいいなぁ…なんて。

 今日は、たんぽぽ学級のお楽しみ会があります。育てた夏野菜を使ってピザを焼くようです。招待状にある“おいしいピザとぼくたちが待っています”という嬉しい言葉に心躍る私です。

455 ハラスメント(24.7.16)

 最近、焼肉というものを食べていないような?カルビ以上にハラミが好き!内臓系のハラミは、適度な脂肪分で比較的あっさりした味わいです。鮭にもハラミがあり、お腹の骨がある部分を指します。一方、骨のない部分はハラスと呼ばれますが、これもまた大好きです。

 話は変わりますが、「フキハラ」という言葉を聞いて、何を思うでしょう?「不謹慎な発言ハラスメント」とか「きれいにテーブルを拭き取らないことへの不快感」とか?「腹」のことではないと思いながら、「不機嫌ハラスメント」のことと知ってビックリ!

 ハラスメントとは、相手の嫌がることをして不快感を覚えさせる行為全般を意味しますが、最初に社会問題として取り上げられたのが「セクハラ」(セクシャル・ハラスメント)だったように思います。21世紀になって「パワハラ」が登場し、その後「アカハラ」「マタハラ」「カスハラ」などが認知されます。このほかにも、望まない飲酒関連で「アルコール・ハラスメント」や性別に関わる「ジェンダー・ハラスメント」、年齢や世代間のギャップに起因する「エイジング・ハラスメント」など何でもあり状態!

 そして、今回の不機嫌ハラスメント。フキハラとは、不機嫌な態度をとることで相手を不快にしたり、過剰に気を遣わせたりするなど、精神的な苦痛を与えることだと説明しています。これは、本人の意図の有無に関わらず起こるわけですから厄介です。上司であれ同僚であれ、はたまた家族であっても、不機嫌な時はありますし、それがハラスメントとされたらたまったものではありません。言ったもん勝ち、泣いたもん勝ち?対等あるいは均衡がとれた関係が基準となって、そのバランスを一方的に崩す行為に対する不快感であれば理解できますが…。不機嫌さを出すことすら禁じられたら、逆にそれが不快で病んでしまいそうです。「逆ハラ」だぁ。もしかすると、寒くてつまらない冗談を聞かされて不快だったと、「サムハラ」「ジョウハラ」なんていう裁定が下るのでしょうか。難しい世の中です。

454 ついてますよ(24.7.12)

 暑い日は、午前中は頑張って庭作業などするものの、午後には全身に疲れが出て外に出たくなくなります。座布団を二つ折りにして枕代わりで昼寝です。元気だったころの父が、寝そべってテレビを見ていた姿と重なります。

 熱中症警戒アラートが、午前中の早い時間から発令されると、教育活動や遊びに影響が出ます。水の中とはいえ、水泳指導を中止と判断することも多くなります。必然的に、教室で過ごさざるを得ない時間も増えることになります。そして、どの教室もエアコンがフル稼働です。でも、校舎2階と3階では暑さが違いますし、棟によっても違いがあったり、部屋によって効きが悪かったりする場合もあります。そんな状況において、学校評価に次のような意見がありました。

*熱中症警戒がニュースで言われているような日でも、教室の冷房がついていないなど、暑さ対策の基準が時代遅れのように思う。

*冷房を入れる基準の温度をこれまでより低くするなど、早々の対応を望む。

 まず言えるのは、エアコンの冷房を入れるための基準はないということです。先に触れたように、教室によって体感温度が違います。また、その時だけでなく、前後の活動内容や実態も違いますから、ほぼ稼働させた状態であるといえます。子供の健康が第一。ただし、25度設定でも十分涼しく感じる部屋もあれば、18度にしても効きが悪いときがありますから、冷房がついていないと勘違いしてしまう子がいても不思議ではありません。特別教室へ移動して学習している学級もたまにあるくらいです。芸人 とにかく明るい安村さんのネタのように、「エアコン?安心してください。ついてますよ」と笑って言えればよいのですが…。

 今日、5年生の林間学校2日目を迎えました。雨の中であっても、笑顔で帰ってくるのを楽しみにしています。そして、キャンプファイヤーに登場した火の女神様の印象を尋ねてみます。

453 今日の天気は?(24.7.11)

 朝起きて、カーテンを開けると青空が見える日はうれしい気持ちになります。反面、外出が躊躇われますが、出勤しなくては…。外に出て涼しく感じる日はよいですが、6時半でアチ~という日は徹底して日陰に沿うように歩きます。陽が高くなるにしたがって日陰がなくなっていきます。だから、午後に出張がある日はげんなりした気分。でも外回りや屋外の仕事の人、学級担任など、暑かろうが寒かろうが関係ありませんから、文句を言ってはいけません。

 昔は夕立があって虹が立つことがよくありました。夕立は、土臭いにおいも一緒に運んできました。でも現在は、夕立なんて生易しいものではありません。線状降水帯の発生が河川の氾濫にもつながって、私たちの生活を脅かします。だから、梅雨や台風、秋の長雨の時期になると気が気でない人も多くいると思われます。市川市にも江戸川をはじめ、国分川、真間川、大柏川、春木川など河川が流れています。何十年も前には、床上浸水などで舟が出た地域だってあります。

 こうした川が「一級河川」「二級河川」と呼ばれますが、違いは何なのでしょう。川の大きさ、あるいは水質の善し悪しのランクのようなイメージを持っていましたが、実際は災害レベルにより分けられていると知りました。洪水や高潮などの災害が発生したときに想定される人命や資財などの被害が大きく、経済や国土保全の視点から重要であると指定されたものを「一級水系」。この一級水系に関係ある河川のうち、国土交通大臣が指定した河川が一級河川と呼ばれるそうです。一方「二級河川」は、「二級水系」のうち都道府県知事が指定した河川を指すといいます。まるで用水路のような川に一級河川の看板が掲げられている理由がやっとわかりました。

 さて、今日から一泊で、5年生が河口湖方面への林間学校に出かけました。6時半という朝早い集合でしたが、誰一人体調を崩すことなく、貴重で楽しい体験をしてきてほしいと思います。そして、活動しやすい天気であることを願います。

452 夏の定番(24.7.10)

 キャッチコピー「日本の夏 金鳥の夏」と謳うように、渦巻き型の蚊取り線香の匂いを嗅ぐと夏を感じる昭和世代。でも、娘や息子は嫌いだったようです。「金鳥の渦巻」が誕生したのは、1902年といいますから明治時代です。ただ、パッケージデザインはほとんど変化していないようで、シンボルである鶏の絵の下方に創業者の名字「上山」とあること、知っていました?

 夏の定番の一つは、かき氷やアイス類。名糖ホームランバーとメロンボールのシャーベットを懐かしく思うのは私だけではないと思いますが、最近登場した北海道ヤギミルク、バナナ豆乳、宮崎マンゴー、あまおういちごと聞いて、アイスの商品名がわかる人がいたら凄いと言わざるを得ません。実はコレ、愛犬用アイス「ワンワン君」なのです。ペットの栄養管理し監修のもと、味づくりに多くのワンちゃんに協力してもらったという、「ガリガリ君」で有名な赤城乳業アイスドリーム研究所が開発した商品です。アイスを通じて日常をもっと豊かにしたいという理念が、遂にペットの領域にまで及んでいるのです。こんな「あそびましょ」という企業スローガンを、学校の中にも生かしたいと思います。そのためには、豊かな発想を声にできることが大事です。

 一方、夏の音の代表といえば、セミと風鈴を思い浮かべます。残念ながらどちらも私の耳には届きません。風鈴市や風鈴祭りが開催される地域は、全国各地にあるようです。目にも耳にも涼やかな風鈴は、猛暑・酷暑の夏を少しでも快適に過ごすための先人の知恵といえます。娘が数年前に行ったという川越・氷川神社の境内には、約1500個もの色鮮やかな江戸風鈴が飾られるといいます。縁結び風鈴と呼ばれるのは、風鈴を鳴らす風が人の想いを運んでくれるからなのでしょう。

 ある日の新聞投書欄に、風鈴の音が苦手な人の思いが綴られていました。風鈴独特の音に心臓がバクバクして頭が割れそうになるといいます。ネット上には同じような悩みの書き込みも見られるようです。多くの人にはよい匂いである石鹸や柔軟剤などの香りが、一部の人は不快と感じてしまい、体調不良を起こす「化学物質過敏症」がありますが、風鈴の音もこれと似ています。だから、涼やかな音色に苦痛を感じる人もいるということを知っていることが大事だと思うのです。

451 鮮明に…(24.7.9)

 何歳の時に観たテレビ映画だったか、『小さな恋のメロディー』には、憧れにも似た不思議な感覚が今も淡く記憶の底に残っています。様々な映画やドラマを見て、いろいろな経験を積んでも、思いもかけないことからある記憶だけが鮮明に浮き彫りにされる瞬間があります。

 同じように、何の因果関係もなく突然思い出すことというものがあります。例えば、体毛が生え始めて恥ずかしかったころのこと。中学校に進学してからの僅かな期間を剣道部に在籍していました。剣道着の袴から出た脛に毛が生えているのが見えて恥ずかしかった思いが蘇ります。腕はさほど濃くありませんが、脛毛は黒々としていきます。自分が思うほど人は気にもしていないのですが、やはり思春期ですから…。腋も同じ。半袖のシャツの袖の奥に視線が集まっているようで…。ただ脛毛は、脱毛せずともジャージで擦れたのかどんどん消えていった20代。今ではお情け程度に残っているだけで、つるつるすべすべ。

 暑くなってTシャツや短パンのお世話になるようになると、毛むくじゃらの腕や脚の男性を見かけるようになります。私の父は濃かったので、毛ガニみたいでした。先日も自転車に乗る男性の腕が、刺青と見間違うような体毛に覆われていました。それを目で追いながら、最近では体毛豊かな人を見ることが少なくなったことを感じます。以前なら考えられなかった男性の脱毛、メンズエステ。髭の濃い先生が、子供に「髭ジョリ攻撃」と言って頬ずりしていた光景は、今では体罰・セクハラなど指導が不適切だと言われかねません。

 日本の場合、髭を剃る=身だしなみを整える、という考え方がありますが、イスラム文化の国では髭の考え方が異なります。髭を生やすことは、イスラム教徒の生活規範であり、ある意味義務ととらえられています。スポーツを観戦していると、中東の選手は全員といってよいほど立派な髭を蓄えていることがわかります。当然、腕だろうが脛だろうが脱毛なんて無縁なのでしょう。

 ちなみに、「ひげ」を漢字変換すると、文字が3つ表れます。「髭」は口ひげ、「鬚」は顎ひげ、「髯」は頬ひげというように、ある程度形よく整えられたものに対して使い分けるようです。へぇ~。

450 電車(24.7.8)

 放送機器にぶつけて痛めた足指は、未だに腫れが残っています。足をケガしていることに最初に気づいた子は、今でもその部位に目をやりながら「治った?」と心配そうに尋ねてくれます。独自の感性に驚きと期待感が大!

 期待感といえば、本校卒業生でサッカーで活躍する木村誠二選手が、パリ五輪代表メンバーに選ばれました。大会前は難しければ報告会でもよいので、学校に招いて話をしてもらう場を設けたいものです。

 先日、車のコーティング・メンテナンスのために、予約した店舗に出かけました。カウンターで店員を待っていると、立てかけてあった割引サービスに目が行きます。シニア割引という文字に吸い寄せられて説明を読むと、60歳以上とあるではありませんか。艶が濃くなったボディを見ながら、年取ることは悪いことばかりでないと、ささやかな幸せを感じたのでした。

 自宅の最寄り駅近くの踏切で通過電車を待っていると、普段と形の違う特急電車がゆっくり走り去ります。特急電車が走る路線ではないので、ホームに停まっている目新しい車両を改めて確認して、見間違いでないことを知ります。すぐに、スマホで情報を検索しましたがヒットなし。何だったのだろうと、今も不可解でなりません。

 ところで、家族と話をしている中で「E電」というワードが登場しました。聞いたような気がしますが、その詳細が思い出されません。日本国有鉄道(国鉄)時代に「国電」という略称がありましたが、1987年の民営化に伴ってJR東日本が決めた国電に代わる愛称だったようです。響きがよく、親しみやすいという理由で、公募20位だったにもかかわらず「E電」が採用されたようです。しかし、浸透せずにいつの間にか使われなくなってしまいましたから、その言葉すら知らない人は多いはずです。

 似たようなことが、現在の都営大江戸線でもありました。一旦は「東京環状線」とされ、「ゆめもぐら」の愛称まで決まったけれど最終的には採用に至りませんでした。また、私が乗る東武鉄道も10年前、船橋駅から大宮駅までの路線で「アーバンパークライン」という愛称が導入されていますが、口から出るのは相変わらず「野田線」ばかり。定着?それとも消滅?