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531 選挙活動(24.12.10)
新聞のコラムに、万葉集にある『貧窮問答歌』(山上憶良)の文字を見て、とても懐かしい気持ちになりました。“ 風まじへ 雨の降る夜の 雨まじへ 雪降る夜は すべもなく 寒くしあれば 堅塩(かたしお)を とりつづしろひ~(略)~かまどには 火気(ほけ)ふき立てず 甑(こしき)には 蜘蛛の巣かきて 飯炊(いいかし)く ことも忘れて~ ”と続きます。氷雨の夜の寒さに震え、麻で作られた夜具で耐え忍ぶ姿や火の気のない竈、蜘蛛の巣を張った調理具などから奈良時代の農民の貧しい生活の様相が余すことなく伝わるようです。はて、この歌を題材に授業をしたのは社会科だったか?真剣に教材研究していた頃を思い出します。
さて、政党を組織し、公約を作って発表、そして投票を終えた6年生のある教室で、開票作業が行われていたのが先週末。クラスごとに複数の党があって、学年全員と授業参観にいらした保護者が1票ずつ投票をしました。子供たちは、録画された他クラスの演説も聞いて、その学級にも票を投じました。この日の学級では、116票中37票を獲得した「水党(すいとう)」がトップ当選。各学級のトップの党が、次は校長室にやってきて説明をして実現を訴えるようです。ちなみに、この学級には次のような党がありました。
①水党 → 衛生面・環境面の改善!水道水の温度調節と自動化を図ります!
②SIT党 → 学習環境を快適に!
③電波党 → タブレットを使った快適な学習を!体育館や音楽室などにもWi-Fiを設置します!
④NEW屋上自由党 →皆が自由に出入りできる屋上を作ります!リラックスできるように芝生を敷いたり、椅子やハンモックを設置します。さらに床面を黒板にして、自由に書けるようにします。
⑤ピカピカ党 → 掃除機とモップを使って、ピカピカにします!
⑥カメラ党 → 防犯カメラを設置して、安全・安心な学校に!監視だけでない防犯を!
子供たちに政治をより身近に感じてほしい、1票の大切さを考えさせたいなど、歴史学習を中断しても実施したい強い思いがあったのだと思います。だからこそ、子供にも指導者にも残るものは少なくないはず。