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529 サツマイモ(24.12.6)
辺りが暗くなったころに、ラッパの音がして「石焼~き~芋~、お芋~」と言いながら屋台を引くおじさんが時々現れた昔が懐かしい。今では、そんな声を聞くこともなくなりましたが、スーパーの入口では常時袋入りのサツマイモが買ってくれるのを今か今かと待っています。
野菜売り場にもサツマイモがズラッと並ぶ季節です。紅はるか・シルクスイート・紅あずま・安納芋・栗かぐや等々、種類が豊富で、国内で流通しているものだけで50種類前後あるといわれます。ホクホク系からねっとり系まで、好みが分かれそうな反面、「芋なんてどれも一緒でしょ」という人だっているはず。我が家ではカボチャ同様、ホクホクした品種しか選ばれませんが、口の中の水分をどんどん奪うタイプは、どうも苦手です。
給食では、秋になってサツマイモの天ぷらや芋栗ごはんが出ましたが、その他にも大学芋や芋けんぴ、干し芋、スイートポテトとおいしいものばかり。先月末に行われた町会の防災訓練では、焼き芋が振舞われたといいます。また、サツマイモの餡に栗の甘露煮を入れた栗きんとんをお節料理に出す家庭もあるでしょう。
ところで、「新じゃが」「新タマネギ」とは言うのに、「新サツマイモ」というのは耳にしません。ただ、耳慣れないだけであるようです。一般的に出回るサツマイモは、温度・湿度管理をして2~3か月貯蔵して、糖化を進めてから出荷します。一方の新サツマイモは、収穫後すぐに出荷するので水分が多めで、糖度はあまり高くないものの爽やかな食味と言われます。その特徴を生かした料理も紹介されています。
喩えは悪いですが、子供たちを芋に置き換えると、どれ(どの子)も同じではありません。熟成させたほうがよい芋(子)もあれば、早く調理してあげたほうがよい味を出す芋(子)もあります。調理(指導・支援等)の仕方で、よりよい味を出すこともあります。可能性を伸ばし、自信を育む意味でも、その見極めは複数の目で様々な角度からしていきたいものです。