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536 友達?いや、友垣(24.12.17)

 スペインから十数年ぶりに来日した親子が、日本では当たり前の光景に目を疑ったという記事を読みました。それは、自分の息子と同じ年齢の小中学生が、一人で電車・バスに乗っていることだといいます。首都マドリードでは、十代半ば頃まではあり得ないことで、親の送迎が当たり前。これにより自立がスポイルされそうですが、「世界平和度指数」の「社会の安全と治安」領域において、日本が世界7位という背景があってこそと考えると胸を張れそうです。ただ、夜のファストフード店で突然、知らない人に刺されるなんて事件があると、心配の種はどこでも同じなのかもしれません。

 さて、市内音楽会や八中B地区別音楽会の最後に、集まった皆で『ふるさと』を歌いました。その時、60数年して初めて知ったこと2番の歌詞「♪つつがな~しや 友がき~」という部分。「友だち」だとずっと思い違いをしていたことに気づいたのです。あ~恥ずかしい。

 「恙(つつが)ない」とは、最近では耳慣れない言葉です。手紙などで「つつがなくお過ごしでしょうか」と相手に問うこともあったのです。この言葉に似たのが、ツツガムシ(ダニの一種)です。昔から死に至る風土病として恐れられてきました。逆に、そのツツガムシに刺されて病気にならないことが「つつがなし」、つまり平穏無事であることを意味したのです。さらに「友がき」は、「友垣」とも書いて、垣根を建てるときに横に固く結んでいくことになぞらえて、友情で結ばれた仲を表すのだそうです。

 どれもこれも初めて知ったことですが、勘違いに気づいて調べてみると新たな発見もたくさんあって面白いものです。

 今日と明日、書き初めの練習をエアコンの入った体育館で行います。6年は「夢の実現」、5年は「世界の国」、4年は「美しい空」、3年は「友だち」で、「友がき」ではありません!