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校長室から

226 古いアルバムの中に~(23.6.1)

 予報を見ると、台風2号が北東へ進み、日本列島の方へやってきそうです。梅雨入りしそうなこの時期に?と思います。そんな天気には関係なく、『想い出がいっぱい』(HO)を家族の前で鼻歌交じりに歌うと、歌いだしから音程が違うと指導が入ります。好きに歌わせてよというのは聴く側には通じないわけで…。

 さて、家族の写った写真は今、家に何枚飾ってありますか?一体どれだけあるのだろうと思って数えてみました。亡くなった親の写真を除いても15枚。子供が小さかったころキャンプに行った時のものもあれば、家族が2人から徐々に増えていく記録写真にも似たものまであります。そんな中に、大町少年自然の家でキャンプファイヤーをする4年生の応援に行った時のものがあります。一度家に帰って、園児の娘の手を引き息子を抱いて、真っ暗な中ファイヤー場に到着。邪魔をしてはいけないので、少し離れた場所で見ようと思いました。当時の教頭先生が火の神を務めます。シーンと静まり返った中、司会の子が「火の神様がやってきてくれました」と厳かに告げます。白装束に身を包んで火の神様が登場する場面。突如息子が「火の神~?」と大きな声で叫んだのです。子供も大人も笑いたいのに笑えないつらさ。私はみんなに申し訳なくて縮まる思いでした。でも、こんなふうにたった一枚の写真からよみがえる思い出や鮮明な記憶を大切にしたいと思います。白黒写真だってセピア色に変わってしまった写真だって、そこに流れる物語を子供や孫たちに話してあげたいと思いませんか?

 今はもうスマホのカメラ機能で十分ですが、望遠レンズと一緒に買った一眼レフ、初期のデジカメ、デジタル一眼レフと手にするものがどんどん進化していきました。印刷をしてアルバムに綴じ、コメントを書いて楽しんできましたが、以前も書いたようにアルバムの保管場所がなくなって以来ほとんど貼っていません。校長になって手元に届く入学式や卒業式、校外学習の集合写真に至っても整理が全然できておらず、バサッと束になったまま。何とかしなければと思いつつも手を付けずに7年目も2か月が終わって6月に突入です。あ~情けない!

225 スマート家電(23.5.31)

 初めて車載ナビを買ったのは20年も前のこと。音声認識機能を使って行き先を検索することが何度となくありました。「ピッと鳴ったらお話しください」と言うので話しかけると、聞き取ってくれなかったりとんでもない場所が示されたりすることもありました。でも、ショックなのはナビ画面に登場する案内役の女性が首をかしげるとき。これが繰り返されると女性がフリーズして動かなくなってしまうのです。「オレ、そんなに滑舌悪かぁ?」とショックを通り越して腹が立ったものです。でも、同乗する家族は大爆笑!

 その後も目新しさから、スマホに向けて「OKグーグル、○○を調べて!」とかスマートウォッチに「アレクサ、▲▲して!」と語りかけたのはその10年後くらい?精度は高まる一方で、嬉々とした気持ちはだんだん尻すぼみに…。

 こうしたスマホやインターネットを介して様々な操作が行えるスマート家電に、スピーカーやリモコン、照明など便利な製品が多数見られます。さらには、家に近づくとエアコンが自動的に起動するとか、音声でテレビを操作できるとか「スマートホーム」なる快適な暮らしを実現する住まいも登場しています。

 例えばスマホ操作で家の解錠やロックができるというのは鍵やカードよりさらに便利です。ただ、このスマート家電の普及率を世界と比較すると、日本の所有率の低さが際立ちます。1台でも所有する人の割合が日本では13%といいます。これに対し、アメリカは81%、ノルウェーが66%、中国に至っては92%にも上ります。日本では価格の高さもさることながら、ネットにつながることからセキュリティーやプライバシー保護を懸念する声が他国に比べて多いというのが原因のようです。

 でも、我が家は手動で十分!ただ、スマート家電のカテゴリーではないかもしれませんが電動シャッターはいいなぁ~。

224 僕らはみんな生きている(5/30)

 朝プールを見ると、カモが1羽悠々と泳いでいる姿があります。このプールの掃除は6月後半に行って21日から学年ごとにプール開きの予定です。少ない回数の中で水泳指導の充実を図り、泳力向上を目指します。ところで、泳ぎが得意なオタマジャクシはあれからどこへ?見たくないので未確認です。そして、ヤゴを今年も救出して、子供たちに育ててもらいましょう。

 先週、息子がおはぎを食べたいと言い、孫と一緒にやってきました。前もって作っておいたおはぎの周りのあんこを食べて、口の周りを汚している孫。ごはんも食べるように促すと、「ママにあげる」だそうです。次回はあんこ玉だけでよさそうです。

 そんな息子の家には、3年前に買ったジューンベリーの木があります。庭に植えた年から実をつけ、今年は例年以上に収穫があるようです。たくさんの実とジャムにしたものをもらったので、ヨーグルトに入れて朝食で食べました。我が家も翌年に一回り小さいジューンベリーの苗を植えましたが、まだ一度も花を咲かせません。咲かなければ実もなりません。羨ましいばかりですが、気長に待つことにして、ブルーベリーの収穫を楽しみにすることにします。先の残りの実をどうしようかとつぶやく声に、「チーズケーキに入れたら?」と答えると、「そうかぁ、チーケにしようかな」と。世間では、チーズケーキを縮めてチーケと言うのですか?

 植物も動物も生き生きとした季節です。部屋に置いた様々な観葉植物が冬に葉枯れをおこして坊主になってしまいましたが、剪定した脇から芽や葉を広げ、切った茎からも発根して小さいながらも成長しています。生命力に感心です。動き回れる子供たちには生命力に加えて、思考力・判断力・行動力など伸ばしていきたいです。

223 有事にこそ(23.5.29)

 先週は教職員のコロナ感染でてんてこ舞いというか激動の1週間でした。少し前なら「クラスター」と呼ばれていた事案。少人数指導、専科教員、教頭、教務主任が教室に入り、学年職員や授業の空きがある先生の協力もあって何とか乗り切りました。有事にどう動けるかで学校の力が試されるといっても過言ではありません。私も教室に少しだけ入りましたが、教職員には感謝しかありません。

 さて、6月19日に、第八中学校ブロックで引き渡し訓練が行われます。地域によっては、ここに幼稚園も加わる場合がありますが、いずれにしても子供の命を守るための取り組みですから、最悪を想定しながら参加をしてほしいと願います。

 こんな中、ふと不安に思うことがあります。引渡しカードの「引き取り人」欄に知人や友人という文字が見られるからです。保護者が勤め先から引き取りに向かうことが簡単ではない場合が考えられます。そのときに家族以外でも知った人を頼れるならば安心といえます。でも、引き取って帰る途中で被災したり、自宅等で預かっているときに被災したりするなど、命の危険に晒されたときはどうでしょう。頼んだ保護者は「学校に留め置けばよかった」と後悔するかもしれません。好意で預かった側は自責の念に駆られます。こんなふうに皆が不幸になることも考えられます。「訓練だから」といった軽い気持ちで知人に依頼したりカードに書いたりはしていないとは思いますが、引き渡しカードに名前のある人にしか児童を渡さないのはそんな意味もあることを知ってほしいと思います。

 最近は木更津周辺での震度5強をはじめ、大小を問わず地震が頻発しています。自宅や勤務先、学校での備えを大事にしながら、「本当に大地震が起こった時にそれで大丈夫?対応できる?」と常に問いたいものです。学校の避難訓練も、職員からそうした声に皆で検討し、見直しを続けています。有事においては、学校に残った子供たちを責任もって全力で守ります!コロナで職員が3分の1近くいなくたって全員で頑張れる学校ですから。

222 本に親しむ(23.5.26)

 年2回(6月・12月)の保護者アンケートで、「お子さんは進んで読書活動に親しんでいるか」と問う項目があります。令和2年度第2回目から評価を始めましたが、肯定評価が60%前後で大きな変化がないことから、今年度の重点課題の一つに設定しています。評価が低迷する原因として考えられることは、「自宅で読書する姿が見えないこと」や「学校での子供の様子がそれぞれの家庭に伝わっていないこと」などが挙げられます。それを打開するために、学校司書ほか教職員が様々な取り組みを考え実践するとともに、いろいろな方法でその周知を図ります。子供の読書傾向や習慣などを今以上に気にしてほしいと思います。

 さて、妻の読書量は半端ではありません。これまでは文庫本を月に何冊も買っていました。でも本を何度も読み返すことをあまりしませんからもったいないですし、本棚が足らなくなりそうです。そこで、最近は専ら図書館の利用です。1回に7~8冊借りて3週間もあれば読み終えてしまいます。土日しか行けませんから、残りが少なくなるとウルトラマンのカラータイマーが点滅するときのような心境で、読む量をセーブするのだとか。ですから、たくさん借りられた当日は満足顔。ただ、前にも借りた本をまた借りてしまうなんてことが頻発します。そうすると、カラータイマーの容量も自ずと少なくなるわけで、そのタイミングで私に依頼が舞い込みます。「PCで読書リストを作って!」というもの。今では、そのリストを自分で更新しながら、図書館に行くときにはカバンに忍ばせて、きちんと確認してからカウンターに持って行っているようです。

 一方、珍しく何度も読み返してしまう本だってあります。『時生』(東野圭吾)、『流星ワゴン』(重松清)、『地下鉄に乗って』(浅田次郎)の3冊がそれ!なんとなく似た内容と言われればそのとおりかもしれません。今も『時生』を通勤カバンに入れて読み返しています。

 校長室の蔵書が、最近は動いていません。『ダレンシャン』シリーズ全11巻や『ロード・ロス』などデモナータシリーズ全7巻を読破しようと思う高学年の児童はいないでしょうか?そのほかにもいろいろありますが、やっぱり部屋に入って手に取ってみることは、子供には敷居が高すぎるのかも。もっと気軽にめくってみられる環境が必要だと思う今日この頃。