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校長室から

228 蝸牛と蛞蝓(23.6.5)

 休みの日、雨が降っていなければせっせと庭作業。アジサイがきれいに咲く中、庭に異臭が漂っていることに気づいてはいましたが、原因を突き止めることはしないでいると、後から出てきた妻が「ねぇ、古雑巾のような臭いがしない?」と言います。同意しながら作業を続けていると、そばに寄ってきて鼻をひくひくさせます。私の匂いを嗅いでいます。「うん、大丈夫!」って疑っていた?どうも、あるアジサイが妙な匂いを放っていたようです。

 さて、1年生が虫かごを首から下げて校長室に飛び込んできました。『何を捕まえたの?』と尋ねると「カタツムリ」と元気よく答えてくれます。小さなカタツムリですが、教室で飼うそうです。『何を食べるの?』「草じゃない?」『本当?あとは何が必要かな?』「水じゃないかな」『あげすぎてもだめだよね』「調べてみればいいの?」『図書室で調べてごらん』などと会話しながら、カタツムリの赤ちゃんのことも教えると目を輝かせていました。もしかすると、卵から生まれた赤ちゃんが、ウヨウヨと飼育かごから出てくるかもしれません。

 こんなカタツムリは可愛がられますが、殻のないナメクジは嫌われ者。玄関外の階段や植木鉢の底などにいるので、発見すればたちどころに駆除。でもこの2つ、どこが違うのでしょう?ヤドカリの引越しを想像すると、カタツムリの殻を取ったらナメクジになるイメージです。でも、カタツムリの殻は体にしっかりとくっついていて、無理に引き剥がすことはできませんし死んでしまうそうです。つまり、殻は成長とともに大きくなり、これで外敵や乾燥から身を守っています。カタツムリは、殻の栄養のためにカルシウムを取る必要があるため、草花以外にコンクリートも餌にするというから驚きです。一方、ナメクジは殻がない分、狭い場所などに身を隠して外敵から守れますし、移動も身軽。

 殻があるからこそカタツムリに触れますが、ナメクジは勘弁!そんなナメクジによく塩をまいたことも思い出されますが、今どきの子供はそんなことはしないのかも。