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校長室から

419 ためになる人、ダメになる人(24.5.24)

 代休日に、娘が結婚式を挙げた場所にある素敵なカフェでランチと洒落こみました。雰囲気はよいし、平日なので昼前に入れば空いています。正午の時報とともにどんどん席が埋まるのを横目に、おいしい食事でお腹も心も満たされました。

 実は、この2週間ほど前にもSNSで見た食堂に妻と行っています。舟盛の揚げ物が安価で食べられると紹介されていたからですが、見ただけでお腹が膨れてしまい、3分の1は持ち帰った次第です。妻の横顔は、「もうこんなところは嫌だ」と言っているかのようで、今回もチキン南蛮定食が人気の店を提案しましたが、即却下!そうした経緯があって、カフェになったのでした。

 さて、時々「ハチスガさん」と呼ばれることがあります。気にせず返事をしますが、濁らない「ハチスカ」が正しい。「須賀」だけなら「スガ」と読むからかもしれません。でも、名字を清濁どちらで読むか悩む場面はちょくちょくあります。「崎」「島」「原」「田」「沢」が付くと、例えば「ヤマサキ」なのか「ヤマザキ」なのか…。

 少し前の読売新聞のコラムに、「世の中は澄むと濁るで大違い」と始まる狂歌の言葉遊びがあることを紹介していました。清濁の違いだけで全く反対の意味になってしまうわけで、うまいなぁと感心しながら検索してみました。どうもこんな風に続くようです。

 「刷毛(はけ)に毛があり、禿(はげ)に毛が無し。福に徳あり、ふぐに毒あり。人は茶を飲む、蛇(じゃ)は人を飲む。意思が濁ると意地になり、口が濁ると愚痴になり、徳が濁ると毒になる。」といった感じ。

 学校も「害」ではなく、「怪」でもなく、「快」でありたいと思います。そして、そこに集う人々は、「ダメになる人」ではなく「ためになる人」であり、「怒る保護者に驕る校長」といった関係図にならないように気を引き締めたいものです。いろいろ考えたら脳疲労!

418 カギ(24.5.23)

 前を走る車のリヤウィンドウに何枚もシールが貼ってあります。ステッカーではなく、何かのキャラクターシール。ポケモンにも見えましたが違ったようです。そういえば、ポケモンシールを貼ってある車が以前よくありました。そういう私も「カラカラ」「ゼニガメ」「コダック」を貼っていたような…。今でも某製パン会社はポケモンパンを販売し、デコキャラシールも健在のようです。

 自動車のエンジンは、プッシュ式スターターに変わり、スマートキーが一般的になっています。それでも、公用車のようにキーホールに鍵を差し込んで回すタイプはまだまだ健在ですが、どんどん便利になっていきます。

 最近では、「錠前」なんて言葉が通じない世代も多いはず。「錠」と「鍵」の違いもあやふやだったりして…。家の場合、扉についていて「鍵」を用いて開けるのが「錠前・錠」です。その鍵などが真鍮製だったりしたのは今は昔。それでも円筒錠は長い間、変遷しながら使用されてきました。最近の新築住宅ではカードをかざしたり暗証番号を入力したりスマホによるスマートロックだったりと様々です。そんな鍵メーカーで真っ先に思いつくのが「美和ロック」。「ゴール」や「アルファ」もよく見かけます。南京錠からスマートロックまで100年以上もの間システム開発を続けてきたと、アルファの新聞広告がありました。

 学校を見渡してみると、ガラス窓はフック状のものを使っていますし、部屋の扉は長短入り混じりますが一般的な鍵。時々、ねじを締めるような古いタイプが現れることもあります。たまに行う校内の戸締りの際には、たくさんの鍵の束をジャラジャラさせながらの巡回です。同じ錠なのに鍵が合わなくて、別のものに何度も差し替えるなんてこともざらにあって、さすがにイライラなんて場面も…。だから、鍵ごとにキャラクターでもぶら下げておけば迷わずに済むかも。ただ、下がるキャラが多すぎて鍵の喧嘩が始まりそう。

 時々学校の落とし物箱に家の鍵を見かけます。ずっと以前に息子が鍵を紛失したときに、錠まで全交換するほど大変だったことを思い出します。お出かけの際の戸締りと鍵の紛失にはご注意を!

417 おからダ(24.5.22)

 おからが体によいのは多くが知る事実ですが、実際その栄養価はどうなのでしょう。食物繊維や大豆イソフラボンをはじめとする、健康体をサポートする栄養豊富な食品です。

 おからは、大豆を原料とする豆腐や豆乳の製造過程で発生する副産物であり、搾りかすの意味です。お茶殻の「がら」などと同じ使い方で、丁寧語の「御」をつけたわけです。その色が今頃から花を咲かせるウツギという花に似ていることから「卯の花」とも呼ばれています。

 でも、驚くのがおからの食用での利用率。おからの年間発生量が70万トンある中、何と1%しかないというのです。ほとんどが、豆腐屋から農業・牧畜業者に無償で引き渡されるらしいのです。そして、5~9%は産業廃棄物として、代金を支払って処分といいますから勿体ない。食品ロスの最たるものと言えなくありません。

 そうはいっても、おからを食べる家庭は激減傾向でしょうか。昔は、近所の豆腐屋に店頭に積まれたおからを買って調理していましたし、ラッパを吹いて豆腐屋が売りに来ていました。でも、豆腐屋自体が見られない昨今、おからも見かけなくなっているかもしれません。子供のころに食卓に乗ったおからは、決して好きな食べ物ではありませんでした。むしろ、避けて通れるなら食べないで済ませたいと思ったくらいです。

 何十年も歳を重ねると嗜好が大きく変わります。最近では、道の駅で100円(700g程度)で買い求めています。量があって劣化も早いので、冷凍しながら何度かに分けて調理してくれます。学校給食でも、おからあるいはおからパウダーを使ったハンバーグやケーキが登場することもあります。おからレシピはいろいろあるので、試してみるときっと大きな発見が…。

 ちなみに、PCに「おから」と入力すると、変換候補の4番目に「お体ご自愛下さい」と表れました。「おからを食べて健康になって!」というメッセージ・優しい心遣いでしょうか?

416 今日もよい一日を(24.5.21)

 今年の運動会は、伝えたいことだけを事前に伝え、あとは体育主任と教頭先生に任せました。すると、子どもたちのもとに行って声をかけたり一緒に何かしたりたくさんすることができました。ただ、昨年も書いたかもしれませんが、この日まで子供と一緒に考え、指導し、汗を流してきた担任の大変さには及びませんし、達成感もきっと違います。それでも、子供たちのはじける笑顔やノリノリ・キレキレダンス、悔し涙や感極まって流す涙を間近で見られたのは喜ばしいことです。また、昨年からの成長を感じる行動も嬉しさの一つ。まだまだ成長の過程。さらに健康で丈夫な体づくりを意識してほしいと思いながら、まだ運動会の余韻に浸っています。

 さて、ウォーレン・バフェットという人のこんな言葉があります。

  あなたが車を1台持っていて、一生でその車にしか乗れないとしよう。

  だとしたら、あなたはその車をどんなふうに扱いますか?

  きっと誰も、一生に1台しかないとしたら、長く乗れるように大切にするでしょう。

  ここで考えてほしいのは、あなたが一生に一つの心と一つの体しか持てないということです。

  あなたの体は、一生お世話になる魂の乗り物なのです。

  今からでも間に合います。大切にしてあげてください。

  何をやめて、何を始めますか?ほんの少しでも、できることをやっておこう!

 誰に向けた言葉かはわかりませんが、子供にも大人にも当てはめられそうです。運動会が終わって一区切りがつきました。次の一歩を踏み出すよいタイミング。今日も、そして明日もよい一日であるために、できることに精一杯力を注いでほしいと思います。

415 運動会だよ!全員集合(24.5.18)

 小学校の同窓会を前に、グループLINEにあがった集合写真が十数枚。全く思い出せない人が多い中、顔を見て名前まで言える人も数人います。遊びの聖地だった公園の今の様子も知らせてくれます。その中の小3か小4のクラス写真にも自分がいます。娘や息子に、大人数の中から親を探し当てられるか試したところ、「楽勝!」「わかりやす過ぎる」という反応です。どうも目が特徴的なようで、当時の自分がえらく濃い顔に見えます。髪がない50数年後の自分でも面影はあるのでしょうか?

 今日は運動会。天気上々、気分も上々!熱中症対策は欠かせません。運動会実施を知らせる花火の空砲が鳴り響くことはありませんが、体育館前のスペースには、万国旗の代わりに鯉のぼりが泳ぎます。倉庫に十数匹の鯉のぼりが保管されていたのを用務員さんが見つけてくれたのはGW後。その大きさは半端ではありません。3年目にして初めて知りましたが、せいぜい4~5匹を泳がせるのがやっとです。でも、時季遅れの鯉のぼりの登場に子供たちが喜んで、演技や競技を頑張ってくれたらうれしいです。

 自分の小学生時代の写真の中に、運動会の応援席で撮られた写真もありました。やはりリレーの選手は花形でした。中学年くらいまでは選手になれていたように思いますが、高学年になると補欠が精いっぱい。悔しさが蘇ります。今はない騎馬戦や中学校での棒倒しも白熱した思い出です。

 地域の運動会も中学校のグランドで秋に開催されていました。町会・自治会対抗で様々な競技がありました。その頃は、小学校でも地域でも景品があったものです。もしかすると、学校名が金字で刻印された鉛筆を持つ人もいるのではないでしょうか。

 今日の運動会を何年経って思い出すくらい、スペシャルな一日にしたいものです。暑さに負けない、熱い応援をお願いします。