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校長室から

196 せんせい、あのね(23.4.17)

 昨晩はすごい雷雨。眠っているはずのに、稲光のたびに瞼の裏がまぶしくて目を覚ましました。

 さて、先週は身体計測が行われました。急に背が高くなった子、がっしりした体格になった子、緩やかに成長をしていく子など様々です。でも、昨年に比べて体重がガクンと減っているようだと要注意。私の場合、出勤前に着替えをしていると、上裸を見ながら「その倍くらいだなぁ」と呟く声。「自分のおなかのこと?」と聞き返すと、「ううん、大谷翔平君!幅も厚みも…」とのお答え。筋肉が削げ落ちてどんどん貧弱になっていくわが身にぐさりと刺さります。

 先日、ふとしたことから教員になって4~5年目にクラスで取り組ませた自主学習ノートのことを思い出しました。「紙の塔」という名称でした。一日たった1ページであっても、毎日積み重ねていけばそれなりの厚みとなり高さになっていくから「めざせ!塔のレベル」と言いながら始めたものです。漢字や計算練習に始まり、日記や気になったことの調べ学習など多岐にわたりました。毎日提出する子もいれば1週間に一度のペースの子もいたように思います。その日に提出された内容にコメントを書いて、いいなぁと思うものを印刷して全員に配付。年度末には、それらを冊子にして作品集として渡しました。自宅の本棚に保管してありましたが、今は行方不明!改めて読み直してみたくなりました。

 私が小学4年生の時の担任は、伊藤先生という女性。日記を毎日提出して、それを印刷して帰りの会で配ってくれたのです。半世紀以上前ですから印刷するのは簡単ではありません。私が教員になった頃ですら、刷り上げるまでに幾工程もあって時間がかかりました。今のように、休み時間にプリントを印刷するなんて夢のような時代でしたから…。この伊藤先生も子供たちが書いた作文を鉄筆などで書き写して、謄写版でわら半紙に印刷してくれたわけです。今思うと頭が下がります。

 1年生は今日から給食が始まりますが、登校後の支度に個別対応でてんやわんや。でも、ひらがなの学習を終えたころになると、「せんせい、あのね」で始まる日記を綴ることがあります。初々しい子供たちの「あのね」に続く言葉が今から楽しみでなりません。そのほかの学年でも、自由学習ノートを作って家庭学習に取り組む子が少しでも増えてくれたらいいなぁ。もし「校長先生、あのね」帳で交換日記してくれる子がいたら、私も張り切っちゃいます。