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校長室から

423 歯磨き(24.5.30)

 一日のうちで、「今」に意識を集中している時間、「今」を感じている時間はどのくらいあるのでしょう。そうした間には、物事のマイナス面(後悔や不安、心配事など)が頭の中に入り込む余地がなくなるといいます。例えば、スマホから離れて「ながら行為」をしない時間は、不安などから解放されるとともに、聴覚・嗅覚・視覚・触覚が研ぎ澄まされるといわれます。

 さて、昭和の腹痛薬といえば、ラッパのマークの「正露丸」というのが、私の中の既成概念?!真っ黒で丸々して、まるで消しゴムのかすを丸めたような錠剤です。主成分がクレオソートというものなので、そのまま呼ぶ人もいるみたいです。手の上に出して飲むと、しばらくは掌が正露丸臭になります。これを歯に詰めて歯痛を抑える使い方もあったのです。幾度となく歯に詰められて、苦虫を潰したような顔になっていた経験は、知る人のみぞ知るといった感じ。一時的に痛みが治まる効果はあるようですが、治療薬ではありません。

 先週、偶数学年の歯科検診が行われました。6年生女児2名が「健歯児童」に選ばれて、虫歯予防大会の審査に臨みます。虫歯や歯周病がなく、歯並びがキレイで汚れがないなんて、正露丸にお世話になった者としては羨ましい限り。一方、歯磨きを疎かにして歯垢が目立つ子も少なくないようです。「ながら歯磨き」ではないにしても、上の空で歯ブラシを咥えているだけ、動かしているだけという姿も想像できそうです。ブラシの先が歯のどこに当たっているのかをイメージしながら歯磨きすることが大事であると学校歯科医は話してくれました。そのためには、歯ブラシの持ち方を「鉛筆持ち」にすることが望ましいといいます。

 『ノンタンのはみがき』という幼児向け絵本があります。「はみがきハ~ミ~、シュコシュコシュッシュ」と、子供が小学2年生くらいまで歌いながら仕上げの歯磨きをしていたのを思い出します。学校歯科医の先生曰く、8歳くらいまでは、親が子の歯磨きに気を配る必要があるとのこと。一生使う歯だからこそ、親も子も口腔衛生に関心を持ってほしいと思います。さぁ今日は、奇数学年の歯科検診です。