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校長室から
364 芸術点(24.2.19)
今年はパリオリンピックの年です。マラソンや卓球などの代表が決まっていきます。一方、冬季オリンピックは、2026年にミラノで開催されますから選考はまだでしょうが、スケートやスノボ、スキーなどの結果が次々と耳に届きます。
柔道や陸上競技、水泳等は、勝ち負けや代表選考が誰にもわかる客観性をもっています。同じ土俵で勝負するので、順位付けが明確だからです。一方、「採点型競技」では曖昧さが介在するような気がします。例えば、フィギュアスケートやスキージャンプです。「芸術点」というような演技の芸術性を比較するって、スポーツとしてどうなのだろうと考えてしまうわけです。回転数やルッツ・フリップ・ループ・サルコウ・トウループに順位づけされれば得点は一目瞭然となりますが、それも興ざめです。ブレークダンスもオリンピック競技となるようですが、芸術という範疇で捉えるなら社交ダンスも加えてはダメでしょうか?
さて、先週行われた70周年記念行事と6年生を送る会ですが、文化会館で開催してよかったと改めて感じます。各学年の発表は、限られた時間の中で趣向を凝らし、何よりも子供たちの自信に満ちた表情がいい!卒業を目の前にした6年生やバトンを受ける5年生の歌声には感動を覚えます。そうした全部を4年ぶりに保護者にも見ていただけたことも嬉しいことでした。
後半のサイエンスショーは最高の盛り上がり!空気砲やブーメラン、液体窒素による実験など身を乗り出すように見ていた子供たちでした。単に「あ~面白かった」で終わってほしくありません。空気砲やブーメランの作り方や遊び方を教えてもらったので、「空気砲の穴の形を丸以外にしたらどうか」「ブーメランをより遠くに飛ばすためにどうするか」「羽の枚数を増やしたらどうなるか」「手元に戻ってくる紙飛行機は作れるか」など、知ったことから問いをもち、確かめてみようとする子がいたらいいなぁと思いますし、みんなで取り組んでみようとする学級があったら最高です。開会式の挨拶でも述べましたが、指をくわえて未来を待っている人ではなく、自分から未来を掴みにいこうとする平田っ子であってほしいと強く願います。
今日の子供たちの発表や準備段階での発想・発案は、勝ち負けをつけたり順位を競ったりするものではありません。それこそ「芸術点」の世界なのかもしれません。そこでは、子供の表情も加点の要素となるような気がしてなりません。だから、先日の平田っ子に満点をあげたいと思います。