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校長室から
343 辰年に想う(24.1.18)
昨日、阪神淡路大震災から丸29年。そして今、能登半島地震で被災された方が悲しみ苦しんでいます。災害の怖さと備えの重要さを改めて想うとともに、一日も早い復興を祈ります。
今更ながらですが、今年は辰年。年始の職員による昼食会で、以前はよく「年男・年女の方から一言もらう」場面がありました。これって年齢がバレバレですから、今はハラスメントととらえられかねません。年頭の挨拶でつい言ってしまいそうになってお口にチャック。危ない、危ない!
この「辰」、一般的には「竜」ですが、この文字が含まれる四字熟語がどのくらいあるのか調べてみたところ、百以上あることを知りました。耳慣れないものばかりですが、比較的よいイメージの言葉が並びます。そんな中に見つけた「竜頭蛇尾」。最初は勢い盛んだったものが、最後はすっかり勢いをなくしている様を意味し、尻すぼみや期待外れの結果といった意味合いで用いられることが多い気がします。同じように竜と比べられる動物に、猪や虎、蛙がいます。「一竜一猪」は「イチリョウ-イッチョ」と読みますが、ここで言う「竜」は成功した賢者の例えで、「猪」は無恥な愚人の例え。努力して学ぶ人と怠けて学ばない人との間には大きな差ができることを意味するそうです。
さて、昨年末にスティック掃除機を購入しました。これまで使用していたキャニスター型は、コンセントの差し替えや階段で持ったまま掃除しなければいけないことなどが不便だったから。AI搭載のロボット掃除機もありますが、掃除機の進化は目覚ましいものがあります。3年生の社会科で、「昔のくらし」を学びますが、畳や床掃除に箒や雑巾を使用していた肉体労働から解放した鉄製の電気掃除機も登場します。その後プラスチックで軽量化を図られ、西洋化の影響によりカーペットが広まってからはヘッドやブラシの改良が進みます。さらに形状や集塵の仕方が多様化していきます。まさに、努力して学ぶ「竜」なる先人がいたからこそ今の便利な生活があるということを、小学生なりに考えるわけです。ロボット掃除機は万能ではありませんが、未来に向けて「これ以上どんな進化を遂げるの?」と思ってしまう私は、成長することをやめた「猪=愚人」なのかもしれません。いけない、いけない!