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校長室から

449 星に願いを(24.7.5)

 大谷翔平選手30歳の誕生日の今日、6年生は国会・科学技術館見学に出かけます。東京タワーでは、約600段のオープンエア外階段を上る子もいるようです。東京の景色を眺め、心地よい風に吹かれて上る15分弱といいますが、ただひたすら速く上ることに傾注して、大人が思うほど景色を楽しむ意識はないのでは?引率は、6年生の書写授業を担当する島野教頭にお願いして、私は大きく手を振りながらバス3台をお見送り~。

 明後日は七夕。こども百科には、“昔、中国から日本に伝わった星祭り。彦星と織姫という男女が、天の川を挟んで向かい合っていて、1年に一度、7月7日にだけ会えるという言い伝えから祭りが始まった”とあります。今の時期、20時ころに東の空を見上げると3つの明るい星が見られます。「夏の大三角」です。そのうちのベガが織姫であり、アルタイルが彦星にあたります。天気がよい日に、星空の観察をするのもよいと思います。5年生の林間学校では、キャンプファイヤーの前後にきれいな星空が見られるはずです。

 さて、リサイクル倉庫前に置かれた3本の笹竹に、短冊を飾るために休み時間のたびに子供たちがやってきます。書かれる内容は二分されるような気がします。一つは自分自身に関すること。試験や成績に関する内容に紛れるように、「あがり症がなくなりますように」という願い事。発表会などが近いのかもしれません。「好きな人と両想いになれますように」と書かれた短冊は高学年女児ではないかと推察します。「凄いこと、起きてください」の凄いことが、喜ばしいことだと嬉しいですが、「大地震が起きませんように」というような災害であってほしくありません。

 もう一つの傾向は、家族への思いがこもった願い事です。「弟がすくすく育ちますように」「お兄ちゃんが大学に行けますように」「おばあちゃんが元気になりますように」と愛情溢れるメッセージがたくさん。「ママとパパがいつまでも生きていますように」というのは子供の切なる願いでしょう。親の私は、自分たちより早く子の命の火が消えることのないように願うばかりです。

 熱中症で具合の悪くなる子が出ませんように!今日6年生全員が無事笑顔で戻って来ますように!直近の願いです。

448 髪(24.7.4)

 その昔、「抜け始めてわかる、髪は長~い友達」というCMで、「髪」という文字の右上3本の払いが徐々に抜けていき、「長」と「友」の文字になる映像は、なぜか未だに映像として頭の中に残っています。だから、まだ習ってもいない「髪」という漢字を覚えられたような気がします。

 俳優の野村周平さんが起用された、美容クリニックのCMポスターを電車で目にしました。「20代の額のM字」という文字に敏感に反応してしまいました。だって、高校生くらいから剃りを入れなくても十分ツッパリに見えた私です。先生になってからも「Mっパゲ」なんて子供との掛け合いの中で言われました。ポスターを見ながら「そうかぁ、M字部分が拡大して全体に広がって、薄毛が進行していくんだぁ」と他人事のように思ってしまいます。40代になって悩む野村さんが、タイムトラベルして20代の自分に忠告するTVCMがあるそうなので、見てみたい気持ちが膨らみます。ただ、専ら録画による番組視聴なので、いつCMに出会えるかは定かではありません。

 ある日、3年生の英語会話学習を見に行った時、「色」について勉強しているところでした。「Blue」と言われたら自分の持ち物で青色のものを探します。赤、緑、黄色と続き、「Black」が示されました。思い思いのものを掲げたり指さしたりしている中、先生は両手を頭に手を置いて「ほらっ、ここにも」と気づかせようとします。そして、一瞬の間をおいてから、後ろで見ている私と目が合って爆笑しながら謝っています。謝られても困ります!私の頭だって一本一本見たらちゃんとブラックですが、やさしい3年生はすぐさま励まし(禿げ増し?)の言葉をかけてくれました。そんな中、黒混じりのベージュをブラックだと勘違いする子が現れなければよいのですが…。

447 アナグラム(24.7.3)

 スーパーの一角にオロナミンCが特売品として積まれています。その価格表示の上に小さく「7/3はオロナミンCの日」とあります。「元気ハツラツ!」というメッセージのもと登場したのが1965年。2011年に累計販売本数三百億本を突破したのを記念して、製品名にちなんで「(オロ)ナミ(ン)の日」で今日7月3日を申請・登録したといいます。どうでもよい雑学です。

 さて、「しんぶんし」や「たけやぶやけた」は上から読んでも下から読んでも同じ文句になる「回文」という言葉遊び。これに対して、ある言葉や単語の文字を並び替えることで、別の意味を持つ言葉や単語を作る言葉遊びが「アナグラム」と呼ばれます。「ある日」を「アヒル」、「コインだ」を「大根」という感じで読み替えるわけです。五十音を使ったいろは歌は、日本でもっとも有名なアナグラムであり、最高傑作といえそうです。

 先日の読売新聞『編集手帳』を見ていたら、松尾芭蕉の「古池や 蛙とびこむ 水の音」を並び替えた、「わずか見む ふやけ男の ビイトルズ」という川柳が載っていました。その翌日の朝日新聞『天声人語』には、「田中角栄」を「内閣変えた」としたアナグラムが掲載されていて、偶然とはいえびっくり。また、新聞投稿欄にも時々見られるアナグラム。これを考える人の頭って、どういう構造をしているのだろうと思ってしまいます。長短関係なく、固い頭には難しいことこの上なし!そこで、頭の体操だと思って、「①押すな!」「②うそ、若い!」「③本来、真夏!」(“あそトピ・AsoPPA”より)の3つに挑戦してみてください。

 大きな房州びわがスーパーに並んでいる時期がありました。おいしいけれど高価。ただ、食べると口の中や喉がイガイガしたり痒みや腫れが出たりすることがあるそうで、花粉症とも関係があるアレルギーだといいます。ほとんどの場合、時間とともに消失しますが、稀にアナフィラキシーを起こすこともあるというので知っておくに越したことはありません。少し前に、山梨の小中学校で給食に提供されたびわで、百人以上にアレルギー反応が出たといいます。こうした報道のあと、献立に採用されなくなってしまうのがちょっと残念かな。

 というわけで、先ほどの問題の解答ですが、「①素直」「②かわいそう!」「③つまらない本」となります。もしかすると、違う言葉にもなることも考えられるかなぁ。

446 落語(24.7.2)

 4年生は、ちょうど今国語科で『ぞろぞろ』という教材を通して、落語の面白さを感じ取ったり落語に親しんだりする学習を始めました。子供たちが小さな落語家となって、皆の前で落語を上演することもあります。平田小では、林家のん平師匠が卒業生ということもあって、例年講師としてお招きしてきました。

 少し前の給食の放送では、落語の内容を語って聞かせました。『死神』という話。掃除の時間に、「今日の話、面白かったです」と、笑顔で言ってくれた高学年の子がいます。一方で、「オチがよくわかりませんでした」という声もあります。確かに、語りによって情景を思い浮かべられるようにしたかったのですが、うまくいかなかったようで残念です。そこで、敢えて前回も落語に挑戦しました。演目は『寝床』。すると、「○○のところでドッと笑いが起こりました」と、すぐに子供が教えてくれました。

 このように、落語は見るものというより、聞くもの・想像するものです。話し手の言葉やしぐさから、自分の頭の中に映像を描く格好の教材。話し言葉は一瞬で消えてしまいます。ですから、聞き手はその言葉を逃さず正確に聞かなければなりません。そうすることで、自然と聞く態度も身につくといえそうです。落語を楽しみながら聞き上手になれるというわけ。

 ただ、放送での語りの場合、身振り手振りや表情、目線なども大事にする寄席の落語とは違って、声の抑揚と間の取り方だけで、子供のイメージを膨らませ、頭の中に絵を描かせなければなりません。こう考えると、非常に難しいことに挑戦していることに気づきます。だからこそ、「面白かった」と言ってもらえることは最高のご褒美であり、私自身の成功体験だといえそうです。

 初夏の読書週間は6月で終わりましたが、これをきっかけに落語の本を手に取ってくれる子がいたらうれしいです。寄付してもらった本の中にも、子供向けの落語の本を見つけました。今後4年生の教室を覗くと、堂々と落語を演じる場面に出会えるかもしれません。

445 半夏生(24.7.1)

 島野教頭が、先日ぼそりとつぶやいた一言。「着任した当初は、7月を迎えられるなんて思えなかった」と。あまりの忙しさと終わらない仕事に、このまま永遠に4月が続くように感じられたのでしょう。今年度着任した教職員も、まずは運動会まで全力疾走して息を整え、改めてそれぞれの山を今登っている最中。5年生は来週、林間学校に出かけますから、1学期のピークといえます。誰も疲れがたまってきますが、子供に向ける笑顔だけは輝きを失わないようでありたいと思います。

 ところで、1年で昼間が一番長いのが夏至(先週21日)です。この日から七夕頃までの約2週間が「夏至の期間」とされ、夏至から数えて11日目の7月2日頃からの5日間を「半夏生」と呼びます。諸説がありますが、農作業の大切な目安として、田植えは夏至のあと半夏生に入る前までに終わらせるのが良いとされました。そして、無事に田植えが終われば田の神様に感謝をする行事を行うのです。

 そんな夏至の頃に食べるとよいとされる食べ物に、関西ではタコという風習があります。「稲の根が、タコの足のように四方八方にしっかり根付きますように」とか「稲穂がタコの吸盤のように豊かに実りますように」との願いが込められているわけです。京都では「水無月」という和菓子が好まれ、6月30日に食べるそうです。これによって、残り半年間の無病息災を祈願するのです。このほか、香川の「うどん」や福井の「焼き鯖」、三重の「みょうが」などがあるのです。恥ずかしながら、数年前に「水無月」を食べて、こうした風習を知った次第です。

 半夏生も数ある雑節の一つ。馴染みのある雑節といえば、節分・彼岸・八十八夜・入梅・土用などがありますが、知らず知らずのうちに生活に深く根づいています。これを機に半夏生について理解を深めるのもよいと思います。今年の半夏生は、今日7月1日。タウリン豊富なタコで疲労回復といきましょうか?夕飯はタコ料理をリクエストして、平田小の校章やOB会名に使用される「稲穂」の豊かな実りを祈願!

444 今日はこんな日(24.6.28)

 6月最終登校日の今日、「444号」になりました。これを縁起が悪いとみるか、三重のしあわせとみるか。ポジティブに行きましょう!

 さて、平田小「まるごと図書館」に集まっている本を、図書室の本などと区別するために、専用のシールを貼るとよいのではないかという職員のアイディアから、子供のイラスト原画を募集する手紙を配付したのが一昨日のこと。7月8日締め切りですので、多くの応募を担当者も願っています。9月頃から徐々にスタートして、子供や保護者、教職員で創り上げ、更新されながらずっと続いていくものにしたいと思います。

 学校だよりでも触れたとおり、ゆとろぎの部屋(スペシャルサポートルーム)に今日エアコンが入ります。エアコンは普通教室と使用頻度の高い特別教室には優先的に入りますが、ゆとろぎはその対象ではありません。しかしながら、担当者が常駐して教室以外の居場所となる教室が暑くてたまらなければ、行きたくても行けなくなってしまいます。だから、要望を形にしてくれた市教委の英断に感謝です。したがって、工事により今日はこの部屋の営業はできませんので、一時的にPC室をSSRとします。

 また、市政90周年を迎えたことを多くに知らせるために、第1校舎の屋上に横断幕設置の予定でしたが、雨天により来週になりました。この90周年関連行事の一つに、子供たちが作る「缶バッチ」もあります。平田小の順番は、10月初旬になっています。

 さらに、5,6年生は着衣泳を行う予定でした。暑くなるにしたがって、水の事故の報告が増えます。事故から身を守る、あるいは事故に遭ってしまったときに自他の命を守る術を、地域スポーツクラブの協力を得て学ぶのです。衣服を着たままだといかに水の抵抗が大きくて動きにくいかがよくわかります。また、助けが到着するまで衣服に空気を入れて浮いている方法やペットボトルを浮き輪にして漂う方法など、万が一を想定した危機意識を養い、緊急対応の術を身につける絶好の機会でしたが、こちらも雨により…。

 晴雨関係なく、6年生は卒業アルバム用の個人写真を撮影します。私も写真を撮ってもらうので、ネクタイと上着を用意して、髪もしっかり整えて臨みます。今日はオールバックの気分!

443 アウトレットモールにて(24.6.27)

 ユーチューブで「北欧暮らし」を観るのが日課になっている妻は、生活の中に北欧のエッセンスを取り入れようとしています。例えば、調度品を求めてイケアに行くことも。ムーミンのマグカップや皿に料理が盛られてテーブルに上るのもその一つでしょうか。現代的な北欧デザインのiittala(イッタラ)のグラスとともに買った、ARABIA(アラビア)というフィンランドのブランドです。時々新しい商品がないかと足を運びます。

 オープンスクールの振替休業日は真夏の暑さで、熱中症による救急搬送も多かったと聞きます。暑いし、平日で空いていそうなので、この日もアウトレットに朝から出かけて避暑&ウィンドウショッピングです。停め放題の駐車場からモール内に足を踏み入れて、最初に入ったのが、前回来た時にはなかったカプセルトイ専門店。今やアウトレットにまで進出する勢いです。ガシャポンの種類が豊富で、見て回るだけでわくわくします。私の好きな焼きトウモロコシの粒も指輪になっているではありませんか。その名も「コーン焼く指輪」など3~4種類あって、ユーモアたっぷりです。商品によってはその場で組み立てて、いくつかある専用の背景の中に置いて写真まで撮れるという企画もあります。池袋サンシャインシティにある「ガシャポンのデパート」には、なんとトイ機が三千台もあるというから驚きです。見て回ったり探したりするだけで疲れてしまいそう。テーマによって分類表示がしてあるとよいのにと思うことが時々あります。

 結局、Tシャツを買って昼には引き上げて、いざうなぎ屋へと車を走らせました。久しぶりの贅沢に笑顔がほころんだところに、「これっ、ひと月早い土用の丑の日の先取りね」という声。よく、うなぎ屋から立ち上る煙の匂いだけでご飯が食べられるなんていいますが、次に食べられるのはいつかなぁと思うだけで、しばらくは頑張れそうです。そうは言いながらも、チェックのために回ってきた7月の給食メニューに「うなぎ」の三文字を探そうとしている私。

442学校、そして子供の未来(24.6.26)

 先週土曜日のオープンスクールには、たくさんの参観者で教室が溢れるほどの盛況でした。ありがとうございます。また、家庭から図書類をマルチルームに運んでくださる方も多く見かけました。今後夏休みの面談やPTA活動など、何かのついでで構いませんので、引き続き「まるごと図書館」への本の寄付にご協力ください。

 授業参観後の4時間目に、除草作業もありました。なかよし広場や緑門周辺など見違えるほどきれいになりました。赤門脇の小山でも作業をしています。その時、ふと不安がよぎったのです。移植したクリスマスローズとスミレのことが…。作業終了後に確認しましたが、きれいになっていました。誰でもわかるように表示札を立てておかなかった自分のミスです。仕方ありません。根が生きていたり、こぼれダネから芽を出したりする生命力に期待です!

 雨が降った翌日は、朝から市川工業高校のグランドで野球部が水溜まりの整備をしている姿を見かけます。トンボで均したりスポンジで水を吸い取ったり…。小学校のグランドは、ダストなので水はけがよいですが、運動会前やサッカーの試合前には、ちぎれたマットレスや雑巾、バケツを持ってみんなで作業したことを思い出しました。

 さて、学習教材として実物に勝るものはありません。学級担任として、できるだけそうした実体験を通して、問題意識を膨らませて学習を組み立てるようにしたつもりです。実物が無理なら模型。場合によっては、映像や写真資料です。今では書画カメラやタブレットで子供のノートも小さな写真も大きく映し出して、みんなで共有します。プロジェクターだって当たり前ですが、昔はスライド写真を使ったり、16ミリ映写機で見せたり…。この映写機を使うには免許のようなものが必要でした。そして、オーバーヘッドプロジェクター(OHP)も大活躍でした。透明シートにカラーペンで文字などを書き、教室備え付けのロール・スクリーンに映し出すのです。拡大コピー機などありませんから、手作りの資料を大きく映して授業を展開するには有効な機器でした。

 これから先、子供たちが古い記憶を紐解いたときに、コロナで制限されたことだって「そんなことがあったね」と言って懐かしむことになるはずです。そんな十年後、二十年後といった子供たちの未来が楽しみです。

441 ご注意を!(24.6.25)

 先週の給食中の放送を終えて、マイクの前から去ろうとした際、放送室にある機器の脚に右足薬指を強打!放送室は上履きを脱いで入るので、痛いのなんのって…。足を引きずるように校長室へ戻りました。しばらくしも痛みが引かないので、靴下を脱いで見てみると青黒く変色しています。ズキズキと痛むので、保健室まで湿布薬をもらいにいくのも回転いすに座って片足で漕ぐように移動。念のため帰宅途中に病院を受診しましたが、受付から受診まで2時間半は長かった!家でも足指をぶつけることはよくありますが、要注意です。

 ヒビが入っていて、革靴を履いて歩くと患部に痛みが走ります。したがって変な歩き方で速度もゆっくり。駅から家まで普段の倍の時間がかかり、年配のおばあちゃんにも追い抜かれる始末。歩みがゆっくりなお年寄りの気持ちになれましたし、「もう歩きたくない」と幼児のようなわがままを言いたい気分にもなったのでした。翌日から右足にサンダルを履いて、2日間だけ汗知らずの快適マイカー通勤となりました。

 さて、暑い日に限って、鞄に扇子を入れ忘れます。駅に着いて額や首、頭頂などあらゆる場所から噴き出る汗をぬぐいながら、改めて扇子忘れを後悔するのです。携帯扇風機を首から下げたり手に持ったりしている高校生を見て羨ましくなります。

 そんなある日、何気なくインスタを見ていると、現役消防士が電気機器の火災の危険性について呼びかける動画がありました。モバイルバッテリーと携帯用扇風機に使用される充電式バッテリーに注意が必要だといいます。通常使用では問題ないものの、地面に落としてしまったり衝撃を与えてしまったりしたものは、爆発の可能性があって大変危険なようです。過充電についても警鐘を鳴らしています。便利さの中に潜む危険が、身の回りにはたくさんありそうです。

440 変わる学校(24.6.22)

 教員採用試験を前倒ししたり、選考方法や優遇措置を設けたりして教員の確保に躍起となる教育委員会。私が教員になった40年前は、逆に先生になりたいけれどなれない人が多かった時代。「久しぶりの新採」と言われて、戦力外の私を皆がかわいがってくれた時代。当時、土曜日も毎週午前中授業で、午後からは部活動をガンガンにやりました。その後、1992年秋から第2土曜日が休みになり、3年後には隔週土曜日が休業に。毎土曜日が休みになったのは2002年。早いものでそれから22年です。

 この間、学校での印刷は大きく変わりました。今では全校児童分のプリントであってもほんの数分で終わります。でも、昭和の印刷といえば謄写版(ガリ版)です。原稿は、蝋塗りの原紙に鉄筆で文字や絵をかきます。わら半紙の上に原紙を置いて、その上にインクを付けたローラーを転がすと、鉄筆で削ったところにインクが滲み通って印刷されるのです。この原理を利用して大量の部数を短時間で印刷できたのが「輪転機」。40年前は、ボールペン原紙を機械に取り付けてハンドルで回して刷るタイプでした。別に「青焼き」という機械もありました。どちらも大変時間がかかります。機械が1~2台しかありませんから、誰かが印刷していると次に印刷できるのはいつになるかわからないのでした。ワープロやパソコン、タブレットの登場により劇的な進化しました。「進歩は不便から」を痛感します。家庭に普及した「プリントゴッコ」だって、似たような昔話の世界。

 先日の同窓会の会場に、持ち込まれた思い出の品の中に文集がありました。小3のときのクラス全員の詩を綴った中に私の書いた詩を見つけました。結構な厚みですが、全部先生が時間をかけて印刷していたことに敬意を表します。子供を思ってこその為業です。ただ残念なことに、先生が愛情を注ぐほど子供は受け止めてはいません。子供が書いたりまとめたりする力を育てるために、卒論と題した原稿用紙百枚以上の調べ学習の課題が、6年生の別のクラスであったといいますが、担任の悪口以外聞かれませんでした。

 今日のオープンスクールでは、昔と今の学校の違いを探してみるのも面白いかもしれません。