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校長室から

029 アスパラガス(6/2)

 早速、運動会川柳を届けていただきました。うれしいものです。運動会の感動などが薄れないうちにもう数句をお待ちしています。

 少し前に新聞委員会の児童の取材がありました。記事を充実させるために新たな質問を携えてきた子供から「平田小でやりたいことは何ですか」という鋭い攻撃!突然の質問にうまく説明できませんでした。きっとそのまま記事になるのでしょうが、今ならこんなふうに答えます。“多くの人が、多くの学校が、「やりたい」「必要だ」と考えているけど実現できないままでいることに挑戦して形にしたい”と。明日は全校集会を給食中に行いますが、チャレンジする強い気持ちについて放送・映像で伝える予定です。

 さて、とても懐かしいビスケット菓子といったら、ギンビスのアスパラガス。今もスーパーのお菓子コーナーで見かけます。甘じょっぱい味が好きで、子供のころによく食べました。今になって、「なんでアスパラなんだろう?」と思い、放っておけず早速検索!すると、長くて節があるところが、野菜のアスパラガスに形が似ていることから名付けられたとか。54年前の販売時は、高級食材としてグリーンアスパラが市場に出回り始めた頃だったので、このネーミングで高級感を付与させるねらいがあったとか…。

 当時の私にとってアスパラガスといったら「グリーンアスパラ」ではなく、缶入りの「ホワイトアスパラ」でした。決して好きな食べ物ではありませんでしたが、サラダの上に2~3本添えられると高級に見えました。このホワイトアスパラ缶を開けるのは缶切りでしたが、底側から開けるものだったと妻から聞いて初めて知りました。穂先の方から取り出すと崩れてしまいそうなのでわかる気がします。今もそこそこ値段がしますので、簡単には手が出せませんし、食べても1年に一度あるかないか。

 大人も子供も、懐かしく感じる食べ物がきっとあるはず。そんな食べ物や物品を皆で紹介しあえば、話が弾みそうです。

028 見逃さない!(6/1)

 2週間ほど前のネットニュースの見出しに、“理解されないパニック障害の男性が発作 偶然いた高校生ら助ける 男性が感謝”とありました。

 パニック障害とは、「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」を三大症状とする病気で、およそ100人に1人が発症するといわれるものです。突然襲いかかる恐怖や強い不安によって、動機や眩暈、呼吸困難などに陥ってしまうのが「パニック発作」。自分は死んでしまうかもしれないと思うほどの恐怖を感じることがあるそうです。にもかかわらず、症状がしばらくすると消失し、検査では異常が認められないとか。でも、また発作を起こすのではないかと心配(予期不安)が募り、通常の生活を送ることがままならなくなる場合があります。いつ生じるかわからない発作に備えて、助けを得られない状況を回避しようとすることを「広場恐怖」といい、パニック発作が起こると、自分一人の力ではどうしようもできなくなって、誰かに助けてほしいと思うのだそうです。身近にいたとしても、その辛さを理解するのは容易ではなさそうです。

 上の記事の男性がなかなか収まらない発作に苦しんで道端に座り込んでいたところを、通りかかった高校生が「大丈夫ですか」「水を持ってきましょうか」と口々に声をかけ、寄り添ってくれたそうです。同じような場面に出くわしたとき、大丈夫かなと思いつつもなかなか行動に移せないものです。「本当に大変な状況なら、きっと他の人が駆け寄って対応しているはず」「そうではなく皆が通り過ぎていくなのだから、なんでもないはずだ」と自分を納得させてしまうような気がするのです。もしかすると「ヘルプマーク」を下げている人かもとか、傍目には分かりづらい苦しさに耐えているのかもしれないと考えて、行動に移せる人でありたいと思った次第です。

 学校の中でも何らかのサインを送っている子がいると思って、アンテナを高く感度を磨いて6月も頑張ります。

027 運動会川柳募集!(5/31)

 3年生の教室前にはモンシロチョウの卵が付いたキャベツの葉とアゲハ蝶の卵が付いた柑橘の葉が置かれています。黒い糞と比例して、順調に成長する様子を休み時間に確認する子供の姿が微笑ましいのです。先日まで、プール前に植えられたミツバには大きな青虫が何匹もいましたが、羽化したのか捕食されてしまったのか?

 金曜日に「第35回第一生命サラリーマン川柳」の入賞作品が発表されました。大賞は“8時だよ!! 昔は集合 今閉店”に決定しました。何より、上位10作品のうち9句がコロナ関連。しかもマスクを題材にするのが5句もあり、世情をダイレクトに反映していることがわかります。昨年度の大賞は“会社へは 来るなと上司 行けと妻”でしたが、5GやJ.Y.Park、YOASOBIなども詠われていたことに比べるとまさにコロナ一色。

 さて、運動会実施にあたり、ご理解とご協力いただきましたことに感謝いっぱいです。ありがとうございました。天気の心配は必要なく、コロナ対応に関しては誰もが共通認識で取り組めたと思います。この運動会を題材として川柳を詠むと、どんな作品が生まれるでしょうか?子供大人関係なく、面白い作品ができたと思ったら、メモ用紙でよいので校長室に届けてください。何らかの形で紹介することを考えますので…。

026 「大」運動会(5/28)

 ビールなど1割程度の値上げのニュースに困惑。夏場は命の水ですから…。

 さて、運動会の練習予定表が拡大されて職員室に貼ってあります。掲示物には、今日が「大運動会」となっています。時には「春季大運動会」という文言がみられる場合も。違和感をおぼえるのは、春に体育的な運動を中心にした小運動会を行い、秋には団体競技や演技を行う大運動会が行われていた名残であることを知るから。そんな些末なことを感じた朝ですが、いよいよ本番!天気もよく、高揚する気持ちを隠せません。

 ほとんど高学年の経験しかない私にとって、運動会の花形はやっぱり「組体操」でした。有志の児童に一部ダンスを任せたり、技の構成や曲の編集などをしたり、夜遅くまで仲間と一緒に悩みながらも楽しんでいました。そして、すべてが終わった後は職員室での一次会。各学年の出し物を、命の水(酒)の力も借りて大の大人が恥ずかしげもなく踊りまくります。思い切り笑ったあとに二次会へ繰り出すといった段取りでした。時には前の晩から前夜祭をやって、学校泊なんていうケースも…。現在では考えられないことです。馬鹿になってたっぷり楽しんで、ゆっくり休んでリセットし、また次の週から頑張るというそんな時代だったのです。

 それぞれの労をねぎらい、いっぱいしゃべってみんなで楽しむ場をもつことは、残念ながらまだできそうもありません。大事な学校行事が淡々を行われることが当たり前となり、達成感や感動をみんなで共有し合う経験がないまま若い教職員が育っていくことは心配の一つ。なんか味気ない気がします。せめてみんなで創り上げた充実感いっぱいの「大」運動会となりますように!

025 算数だよ、全員集合!(5/27)

 昨日の昼休みは1年生5~6人となぜか鬼ごっこになって、追いかけられまくって息切れ切れ。2回戦目は鬼が増えてる~。うれしい悲鳴です。

 さて、いきなりですが次の問題を解いてみてください。懐かしいと思われる方も…。

 (1)40人の学級でA・Bの2問の確認テストをしました。Aを正解した人は24人です。また、Aが正解でBが不正解だった人は6人、A・Bともに不正解の人は4人でした。では、2問とも正解だった人は何人いますか?また、Bが正解だった人は何人でしたか?

 (2)4年生50人に、国語と算数が好きかどうか尋ねたところ、次のような結果でした。国語が好きな人は32人、算数が嫌いな人が21人、どちらも嫌いな人は7人でした。では、算数が好きな人は何人ですか?国語と算数のどちらも好きな人は何人いますか?

 私は小学校の時、算数が嫌いでした。つまずいた記憶は、確か5年生の『集合』と『割合』。数学的な考え方が大切にされて学習指導要領に取り入れられたようです。上述の2問は『集合』にあたり、ベン図等を使って解くのですが、論理的思考力にかけていた(?)私には難問!よく学校を休みました。父親が仕事から帰ってくるのを待って教えてもらったことが何度もあります。

 単元の見直しがたびたび行われて、小学校で扱わなくなったものもあります。『集合』もその一つ。今の子供たちだって、休みたい気持ちになる、わからない単元があるかもしれません。それが「九九」の子もいれば、「わり算」や「分数」など様々なはず。ただ、「わからない」と言えることが大事。言える雰囲気があることが大事だと思います。尋ねられる先生は決して担任だけではないことも知っておいてほしいと思います。私も大丈夫!一緒に悩むから…。

  写真は大日本図書「教科書いまむかし」より

 では、解答です。いかがでしたか?

 (1)①2問とも正解者は18人 ②Bの正解者は30人

 (2)①算数が好きな人は29人 ②どちらも好きな人は18人

024 夢を売る人を育てる(5/26)

 夢を売るのがディズニーランドやシー。ミッキーマウスの登場は、きちんと時間を決めていて、世界で一体だけしか見られないというトリビアもあったほどです。40年近く前(1983年)の入場料は、大人3900円でした。20年後には5500円、30年後に6400円、そして昨年10月の料金改定で9400円。まさに夢のまた夢?

 開園時からの人気アトラクションの一つにスペースマウンテンがあります。ジェットコースター恐怖症の私が、初めて乗れたのがコレ。暗闇であることが、逆に視覚的恐怖を薄れさせてくれ、先頭に座れた際は、うっすらレールが見えて心の準備ができて落ち着けた記憶があります。現在のものは2024年に閉じて、2027年には全く新しいアトラクションとして建設しなおされるといいますが、さらに足を運べる金額ではなくなってしまうだろうことが残念です。

 以前、このディズニーランドの人材育成に関する書籍を読みました。ゲストにハピネスを提供することを目的に、様々なキャストが働いています。ほとんどのキャストは、わずか3日間の研修だけでデビューしますが、そこには「魔法の教え方」があるといいます。ディズニー流育成の特徴に、「ゴールを見せる」「感動を体験させる」「行動を見守る」を挙げています。学校での教職員育成のほかに、教育(指導)や子育てにもそのまま通じると思うのです。

 教員だって子供たちに夢を売る仕事、いや子供たちの夢を育てる仕事で、価値はプライスレス?!

023 やじろべぇ(5/25)

 低学年が粘土やドングリを使って伝統的な玩具「やじろべぇ」を作ることがあります。山田うどんのシンボルにもなっています。昨年度末、通知表の所見に「やじろべい」という表記を見つけて、念のため電子辞書で検索。えっ?この語源は『東海道中膝栗毛(十返舎一九)』に登場する「弥次さん」こと弥次郎兵衛に由来するなんて知りませんでした。元役者の喜多八とともに売れない絵師の弥次さんが旅するお話であることはご存じのとおりですが、荷物を天秤棒の両側に分けて担いだ形がもとになっているといいます。「えっ、知らなかったの?」なんて声が聞こえそうで怖い。

 子供は、いつの時代もいろいろなおもちゃで遊んできました。新しいものが登場する陰で徐々に忘れられていくもの、今もなお親しまれているものなど様々です。現在の遊びは頭を使います。一方、昔の遊びは自分で作ったり体を使ったりして創造性や協調性が育まれたように思います。建築現場から端材を拾ってきて鋸や釘で工作したり、二股に分かれた枝木でパチンコを作ったり、竹とんぼを作るために小刀で削ったり…。めんこやビー玉、ベーゴマもよくやりました。

 身近なパットボトルを使って、ビー玉落としや水鉄砲、けん玉なども作れます。ネットで検索すれば作り方まで解説される時代です。そんなワークショップがあったら楽しいだろうなぁ。例えば、ナイフは危険だから持たせないのではなく、危ない場面を具体的に教え、使いながら自然と身につけていくような場を提供したいと願うのです。童心に戻って、竹とんぼでも作ろうかなぁ。

022 マナー(5/24)

 毎日とはいきませんが、朝の挨拶&安全指導も兼ねて学校の周りのゴミ拾いをします。タバコの吸い殻の多いこと多いこと。そして、緑門近くの歩道橋支柱付近には、弁当の空き容器や飲み物のパック、菓子袋のほか、なぜか塗り箸までがあります。昨日はスイカの皮まで!それらを平気で散らしたままその場を去る神経が理解できません。

 さて、ある自治体ではコンビニに協力を仰いで、トイレを公共のために使用させてもらう動きが広がっているといいます。高齢者が外出を控える理由の一つに、公共トイレが身近に見つからないことがあるのでそうしたことへの対応といえます。亡くなった父と最後に旅行に出かけたときも、「トイレは大丈夫?」と尋ねながら頭の中はトイレを探していた覚えがあります。

 実際にコンビニの公共トイレを借りないといけない状況になったとき、どうするでしょうか?

 ①公共トイレであっても、店員に断ってトイレを借りる

 ②トイレを借りた後、お礼に何か買う

 ③公共トイレに指定されているので、断りもしないしお礼の言葉も言わない

 公共化に協力することで、水道代やペーパーなどの消耗品代がかかりますし、何よりも清掃が大変だそうです。「公共トイレなんだからいいでしょ!」とマナーお構いなしの人がいれば、善意のコンビニオーナーはたまったものではありませんし、モヤモヤするはず。

 自分のものは大切かつ丁寧に使うけれど、人様のものは粗末に扱うというのでは人間性が疑われるように思います。学校も同じ。大人子供関係なく、みんなが使うことを考えて使いたいものです。

021 発想の豊かさ(5/23)

 4月も終わろうとするある日、ネットニュースに『カラオケボックスでミシンを貸出』という見出しをみて興味津々。じっくり読んでしまいました。家での使用頻度が少ないので購入までは至らないこと、広い部屋で快適に使えること、好きな音楽も聴けることなどが人気の理由といいます。

 コロナ禍でカラオケ業界は大きな打撃を受けているため、歌以外の用途で使ってもらえるようにプランを練ったそうです。このほかにも、映画やアニメの鑑賞プラン、ウェブ会議もできるテレワークプラン、楽器・歌練習プランなど、音響設備が整った個室であるがゆえに有効な活用法を検討したのです。反響も大きく需要もあるようです。こうした発想の転換、柔軟さは学校現場にも取り入れたいことです。

 話は変わりますが、運動会で各学年の表現運動に使う曲名を見ると、知らない曲ばかり。単に疎いだけ?また、コロナの影響やけがの防止の観点から組体操のやり方や技もずいぶんと変わりました。それでも、子供たちの一生懸命が凝縮した、集団による表現運動は見る者の心をつかみます。全校で5・6年生のダイナミックな演技が見られたらいいのに。

 ただ、今のところ雨マークはありませんが、週末の天気が一番気になるところ。私にとっては平田小で初めての運動会。コロナ禍であっても、天気がどうあってもわくわく感は変わりません。

020 自信につなげるひと言(5/20)

 先週、保育園の園長先生が、マスクによって園児は目だけで相手の表情を読み取らなければならないと言っていました。顔の多くがマスクで覆われるため、言語の発達や成長の遅れを懸念する危機感を感じている保育士は決して少なくないようですし、ある調査では、保育士のマスク着用で乳児クラスに何らかの変化を感じている人は65%にのぼったとされます。幼児にあっては、いろいろなことがわかり始め、相手を意識し出す頃からマスク生活への転換だったわけです。これは、小学生も同様。早い終息を望みます。

 マスクとは無縁だった、中学生の頃に少しだけかじったフォークギター。最初にやったのはアルペジオで、井上陽水『心もよう』でした。でも、コードに指が届かない、押さえきれないという理由ですぐに脱落。そんな私が、弦が2本減ればなんとかなるかもと始めたウクレレ。“ウクレレといったら高木ブーさん”というイメージしか持たなかった私がほぼ毎週のようにレッスンに通って、毎日の練習も欠かさないでいることを我ながら褒めてあげたいと思います。今まで使っていた物は「ド」より下の音が出ないため、「ソ」の1オクターブ下まで音が鳴る弦に張り替えてもらうことにしました。そして、最近になってYouTubeでウクレレレッスンを見る機会も増えました。

 すると、どうでしょう。今までやってきた弾き方などを根底から覆すようなアドバイスが、画面から聞こえるではないですか。素直にそれを実践すると、“逆に指が動かない”“間違える”の繰り返し。早速、先生に相談すると、「大丈夫ですよ」「~のように考えてください」と優しいお言葉。ドツボにはまった時の何気ない、でも的確な助言は自信を取り戻す神の声!クラスで担任のアドバイスをそんな風に聞いている子もきっといるはずです。逆に、そういう軽く背中を押してあげられるような指導を目指したいと思います。