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校長室から

331 虫の目 鳥の目 魚の目(23.12.18)

 修学旅行1日目に行った日光江戸村。フラッと花魁の芝居小屋に入り、「お大尽」に指名されて舞台に上がる羽目に…。子供に見られなくてよかったと胸をなでおろしました。また、地獄寺というお化け屋敷に似た一画、入口の「以下の方はご入場出来ません」と掲げられた最初の一つに「60歳以上の方」とあります。気にしないで前進!

 4年生と行った伊能忠敬旧宅。ここでも石に刻まれた忠敬の家訓を目にしました。<第一> 偽りをせず正直たるべし、<第二> 身下の人でも教訓異見あらば用いるべし、<第三> 言語進退を寛容に諸事へりくだって人と争うべからず、1791年9月21日と。今だからこそ改めて心に刻みたいと思いながらすぐに忘れてしまう愚か者が、急に思い出したのが物事を見る心得、「虫の目」「鳥の目」「魚の目」です。虫は複眼ですから様々な角度から物事を見ます。鳥の目は、高い位置から全体を俯瞰します。魚は潮の干満や流れを読みます。

 さて、少し前まで枝の先端に真っ赤な赤い実をたわわにつけた南天をあちらこちらで目にしました。「難を転ずる」という意味から、縁起を担いで南天を植える家庭は少なくありません。我が家にも鉢植えの南天の木がありましたが、いつも花は咲けども実をつけません。木は立派になっていきますが、結実しないので処分してしまったのが今秋のこと。オタフクナンテンだけが残してあります。

 赤い実は鳥の目を引くようで、食べられて糞として捨てられたあと、空き地などで発芽して大きく育ったものを見かけます。南天もその一つですが、センリョウ(千両)やマンリョウ(万両)も同様です。ともに庭で真っ赤な実をつけています。ヒヨドリがこっそりやってきてついばむ季節なので、無粋ながら鳥避けネットを被せてしまいました。だって赤と黄の2色あるセンリョウは、仏壇や部屋に飾るのに最適ですから守らなくては…。

 今学期も今週でおしまい。来年を見据える今、多角的な視点や分析をもって次の有効な一手を繰り出していけるようでありたいと思ったのです。