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2024年12月の記事一覧

540 転機(24.12.23)

 カッコよくて素敵な大人になりたいとずっと思ってきました。寡黙で簡単に笑わないことがカッコイイと思っていた高校・大学時代。群れない一匹狼にあこがれました。そのモデルが、俳優の故 松田優作さん。埠頭を彼女と歩く場面、タバコをふかして、ただ前を歩くだけなのにカッコよさが背中からにじみ出るように感じられたのです。だから、写真を撮られても笑わない!を決めていました。

 でもある時、「笑っていないと幸せが逃げちゃうよ」と言われて、努めて笑顔を作るようになると、自然と笑えるようになりました。笑顔でいることは、自分だけではなく目の前の相手のことも幸せにできるのではないかと思うまでなったのです。

 また、私はどちらかというと真面目だけど融通の利かないタイプでした。子供の前でも大人の前でも、面白おかしく演じたり羽目を外したりすることが大の苦手。そんなある年の忘年会、幹事グループの一員になりました。場を盛り上げようと皆が考えた計画で、バニーガール姿をする羽目になったのです。女性用の衣装と網タイツ、口紅までつけました。「どうにでもなれ」といったやけくそ。でも、不思議とみんなが大喜びしているのです。何かをするなら、文句を言いながらやるより楽しく活動した方が気分はよいし、人は笑顔になることを学びました。人生の転機は三度と言われますが、こんな小さな経験でも人は変わっていけるような気がします

 新年を迎えるこの時期も転機(チャンス)と言えそうです。「今年こそ」「今年なら」「今年も」など、新たな気持ち・目標をもって一歩踏み出すことが大事。そのために、教頭先生が教職員に不祥事ゼロを改めて訴えました。冬休み間近の放課後、悩んだ結果の作品です。

 「ひ」 必死に働いた9か月

 「ら」 楽になれる日がやってきます

 「た」 たらふくお酒を飲むかもしれませんが

 「しょ」しょうがないで済む不祥事はありません

 「う」 ウキウキしても、子供の顔は忘れずに!

 まさか、「私の転機は不祥事でした」なんて笑いの種にもなりません。というわけで、よい年をお迎えください。

539 餃子(24.12.20)

 母が元気で台所に立って家事をしていたころ、実家に帰るとき、「食べたいものはある?」とよく聞かれたもの。息子は、必ずと言ってよいほど揚げ餃子をリクエストしたのです。我が家では作らないメニューだったからかもしれません。父が好まなかったから、実家の餃子にニラはなし。でも、ニラの有無にかかわらず、上から添える手作りトマトピューレとマッチしていたのです。

 子供たちが家にいた頃に皿にのる餃子は7~80個ありました。息子とは大人げない競争です。最後の1個をとった者が勝ち名乗りを上げるような戦い!残り少なくなった頃合いをみて、茶碗や別の器の陰に餃子を1個隠します。そして、素知らぬ顔で大皿の上の餃子に箸をのばします。互いに最後の1個を食したと思わせておいて、茶碗から隠してあった最後の1個を出して口に放り込んで高笑いするわけです。やっぱり大人げない!

 2人になった今では、慌てることなくゆっくり食べられます。少し前から、時々餃子を包む作業を手伝うようになりました。すると、妻の手際の良さに舌を巻きます。なかなかきれいにヒダが作れません。揃っていないと焼くときに大変だそうです。ゆっくり確実に…、次第に慣れてきた頃には、肉の餡もなくなっているのです。餃子のヒダは、皮が熱で膨らんだ際に破れないようにするためらしいのですが、ある番組で検証したら、ヒダがなくても剥がれなかったといいます。

 さて、いざ食べる段階、酢は多め。テーブルにはラー油は2種類。一つはS&Bの一般的なもので、もう一つは山椒独特の味のもの。私は専ら後者ですが、醤油・酢・ラー油の配合も人それぞれで面白いものです。

 餃子にも焼き餃子・揚げ餃子・水餃子とありますが、いま無性にひさご亭の餃子を食べたい!

538 シルバニアファミリー(24.12.19)

 寒い一日となりそうですが、あと2週間もしないうちに、「辰」から「巳」へバトンタッチ。それにしても、「巳」「已」「己」の見分けがつきにくいですし、3画目の縦棒をどこから始めるかで、音も意味も変わってしまうのですからたちが悪い!ついついどの字を使うか迷ってしまいます。ちなみに、「已(すでに・のみ)」を読める人ってどれだけいるのでしょう。

 竜や蛇といった生き物ではなく、こちらはウサギやリスなどの可愛らしい動物たち。そして、その人形などが生活するドールハウスといえば「シルバニアファミリー」。子供向けの人形遊びのシリーズで、発売からかれこれ40年。今ではその人形は、累計110種類以上というから驚きです。主要ターゲットは10歳以下の子供ですが、大人が魅了され、嵌って趣味になる場合も多いと聞きます。

 かく言う我が家も10年前までは、「赤い屋根の家」などが2~3個あって、人形や調度品もたくさんでした。子供たちのためというより、自分たちが楽しむために集めていたのです。だから、埃が被らないようにまめに掃除もしていたように思います。ただ、手放す時期を考えていたら、以前勤務していた学校の先生が、自分の子供のために欲しいと立候補。めでたく全員おうちとともに里親のもとへ引き取られていったのです。

 夏に放映されたドラマ『西園寺さんは家事をしない』でも、主人公のキャリアウーマンが秘密の部屋にシルバニアのコレクションを飾っていました。自分だけの自由な時間を満喫する空間であり、癒される瞬間を目にして、たくさんの共感が集まったのではないかと勝手に想像するのです。人それぞれにきっと癒しの空間があるのかもしれません。小学生の頃の私は、机の下の狭い空間が大好きでした。

537 「3010」運動(24.12.18)

 道端の草や土に霜が降りる寒さとなり、タイツを履くタイミングを考えています。

 「8020運動」といったら、80歳になっても自分の歯を20本以上残そうという歯科医師会等が提唱するスローガンであることはよく知られています。先日の就学時健診を終えて学校歯科医が、「園児や小学生段階までの口腔衛生は親の責任」というニュアンスの話をしてくれました。「永久歯に生え変わるのだから大丈夫」ではなく、8020は乳幼児の頃から始まっているのです。

 では、「3010運動」なるものをご存じでしょうか?家でその話をしたら、しばらく考えて「30歳までに自分の歯を10本以上残そう、じゃ変だしなぁ」と、とぼけて言う隣の声にスルーを決め込んだ私。実はこれ、千葉市の飲食店で始めた、食品ロスのための呼びかけだそうです。

 話は飛びますが、先日、旧知の友達夫婦と昼食会をしました。久しぶりに会ったので様々な話に花が咲きます。互いに車だったので、アルコールは飲まず、専らおいしい料理を堪能する時間となりました。同じようにこれからの時期は、復活した忘年会や新年会が開催されて、賑やかに会食する機会が増えます。乾杯の後すぐにビール瓶を持ってお酌して回り、おしゃべりに時間を割きます。先の「3010運動」は、この宴会の最初30分と最後の10分は自席で料理を楽しむように呼びかける内容だといいます。確かに、宴会料理にあまり手を付けないままお開きになるようなことも多く経験してきましたが、ここ数年は、司会が自席での食事を促すアナウンスを耳にするようになりました。

 これからのシーズン、飲んだら乗るな!飲んでも食べろ!です

536 友達?いや、友垣(24.12.17)

 スペインから十数年ぶりに来日した親子が、日本では当たり前の光景に目を疑ったという記事を読みました。それは、自分の息子と同じ年齢の小中学生が、一人で電車・バスに乗っていることだといいます。首都マドリードでは、十代半ば頃まではあり得ないことで、親の送迎が当たり前。これにより自立がスポイルされそうですが、「世界平和度指数」の「社会の安全と治安」領域において、日本が世界7位という背景があってこそと考えると胸を張れそうです。ただ、夜のファストフード店で突然、知らない人に刺されるなんて事件があると、心配の種はどこでも同じなのかもしれません。

 さて、市内音楽会や八中B地区別音楽会の最後に、集まった皆で『ふるさと』を歌いました。その時、60数年して初めて知ったこと2番の歌詞「♪つつがな~しや 友がき~」という部分。「友だち」だとずっと思い違いをしていたことに気づいたのです。あ~恥ずかしい。

 「恙(つつが)ない」とは、最近では耳慣れない言葉です。手紙などで「つつがなくお過ごしでしょうか」と相手に問うこともあったのです。この言葉に似たのが、ツツガムシ(ダニの一種)です。昔から死に至る風土病として恐れられてきました。逆に、そのツツガムシに刺されて病気にならないことが「つつがなし」、つまり平穏無事であることを意味したのです。さらに「友がき」は、「友垣」とも書いて、垣根を建てるときに横に固く結んでいくことになぞらえて、友情で結ばれた仲を表すのだそうです。

 どれもこれも初めて知ったことですが、勘違いに気づいて調べてみると新たな発見もたくさんあって面白いものです。

 今日と明日、書き初めの練習をエアコンの入った体育館で行います。6年は「夢の実現」、5年は「世界の国」、4年は「美しい空」、3年は「友だち」で、「友がき」ではありません!