ブログ

539 餃子(24.12.20)

 母が元気で台所に立って家事をしていたころ、実家に帰るとき、「食べたいものはある?」とよく聞かれたもの。息子は、必ずと言ってよいほど揚げ餃子をリクエストしたのです。我が家では作らないメニューだったからかもしれません。父が好まなかったから、実家の餃子にニラはなし。でも、ニラの有無にかかわらず、上から添える手作りトマトピューレとマッチしていたのです。

 子供たちが家にいた頃に皿にのる餃子は7~80個ありました。息子とは大人げない競争です。最後の1個をとった者が勝ち名乗りを上げるような戦い!残り少なくなった頃合いをみて、茶碗や別の器の陰に餃子を1個隠します。そして、素知らぬ顔で大皿の上の餃子に箸をのばします。互いに最後の1個を食したと思わせておいて、茶碗から隠してあった最後の1個を出して口に放り込んで高笑いするわけです。やっぱり大人げない!

 2人になった今では、慌てることなくゆっくり食べられます。少し前から、時々餃子を包む作業を手伝うようになりました。すると、妻の手際の良さに舌を巻きます。なかなかきれいにヒダが作れません。揃っていないと焼くときに大変だそうです。ゆっくり確実に…、次第に慣れてきた頃には、肉の餡もなくなっているのです。餃子のヒダは、皮が熱で膨らんだ際に破れないようにするためらしいのですが、ある番組で検証したら、ヒダがなくても剥がれなかったといいます。

 さて、いざ食べる段階、酢は多め。テーブルにはラー油は2種類。一つはS&Bの一般的なもので、もう一つは山椒独特の味のもの。私は専ら後者ですが、醤油・酢・ラー油の配合も人それぞれで面白いものです。

 餃子にも焼き餃子・揚げ餃子・水餃子とありますが、いま無性にひさご亭の餃子を食べたい!