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2024年5月の記事一覧

408 五月(24.5.9)

 いつのことだったか、三島食品のふりかけ「ゆかりシリーズ」をここで取り上げたことがあります。「ゆかり」を筆頭に「かつお・うめこ・ひろし・かおり・あかり」といった兄弟姉妹がいるのですが、先日食卓に登場したのが「しげき」君でした。わさびふりかけなのですが、「小さなお子様や辛みが苦手な方の喫食には十分ご注意ください」と促しています。果たして、ふりかけとは思えぬほどの刺激に鼻の奥がビックリ。その顔を見た妻はおもむろに立ち上がって、冷蔵庫から「ゆかり」さんを連れてきたのでした。

 

 5月に入ってからナメクジやダンゴムシとの戦いのシーズン開幕です。また、GWに庭仕事をしているとハエが1匹、右腕にまとわりつきます。鬱陶しいので追い払いますが、場所を移動しようが時間が経とうが右腕に止まってくるのです。思わず腕を鼻に近づけてクンクン。特に異常なし!その昼頃にその腕を見て、「パン屑がついているよ」と払おうとした妻が再び声を発します。「あっ、剥けた皮膚だった」と。運動会や水泳の学習が行われる5月以降の紫外線は、乾燥気味のお肌の敵。特に、腕と頭はダイレクトですから劣化注意報がすでに発令中です。

 さて、辞書で「五月」のつく言葉を探してみると、意外にあるものです。もしかすると、他の月に比べて多いのではないかと思ってしまいます。五月人形や五月鯉、五月幟といった端午の節句に関係する言葉のほか、五月晴れや五月雨(さみだれ)、五月躑躅(つつじ)、五月蠅い(うるさい)なども見られます。五月晴れが梅雨の晴れ間を指すように、五月雨は旧暦5月に降る長雨、つまり梅雨を指します。よって、「五月蠅い」ハエは梅雨の時期に飛び回っていて、長雨同様に鬱陶しいものであったことを想像します。あの清少納言もハエが大嫌いだったようで、「憎らしい虫」と書くくらいですから、古来よりハエはうるさいものの代表格だったようです。

 様々な動植物の命を感じる5月。子供たちが生き生きと輝けるためには、私たち大人が「しげき」になるようにしなくては。

407 御三家(24.5.8)

 GWの中休み初日、小学校の同級生だったという男性から学校に電話がかかってきました。蜂須賀の名前で検索したら、平田小にいることを知って連絡してきたそうです。電話を取り次いだ職員には「不審電話」に聞こえたようです。懐かしい名前を半世紀ぶりに聞くこともできました。6月に同窓会を計画しているそうで、グループラインに参加してやり取りも始めました。

 ほぼ1年前に歌手活動から引退した橋幸夫さんが、先月、「歌うことが自分の使命」として、引退を撤回す会見を開きました。私が幼少のころ、橋幸夫と西郷輝彦、舟木一夫の3人を「御三家」と芸能界では呼んでおり、舟木一夫さんの『高校三年生』をテレビの前で歌って、祖母を喜ばせていたといいます。

 その後、郷ひろみ、西城秀樹、野口五郎の3人を「新御三家」と打ち出したり、天地真理、小柳ルミ子、南沙織の3人を「新三人娘」と呼んだりしていたのです。後者に関しては、「新」とあるからには「元祖」もあるわけですが、ここでは省きます。そういえば、さらにその後、あいざき進也や城みちるなんてアイドルも登場しました。こうした目で現在の芸能界を見たときに、グループが多すぎてピンで「令和御三家」「令和三人娘」と呼べそうなひとを探すのが難しい。

 さて、江戸時代の「徳川御三家」といえば「尾張・紀伊・水戸」ですし、中学受験における御三家もあります。偏差値や東大進学率からはじかれたのでしょうが、男子は「開成・麻布・武蔵」、女子は「桜蔭・女子学院・雙葉」といわれ、自ずと「新御三家」もあるわけです。

 そこで、文房具メーカーの御三家を勝手に考察。選考は、私の机にあるものに限ってという極めて偏ったものですが、「パイロット・ZEBRA・UNI」なんていうのはどうでしょう。「三菱・PLUS・ぺんてる」も後を追いかけます。

 ただし、このような見方を面白半分で人に当てはめると、いじめや差別を増長するので注意が必要です。でも、小学生時代にタイムスリップする同窓会では、御三家ならぬズッコケ三人組がいたことを思い出すかもしれません。

406 SNSから(24.5.7)

 先々週、1年生を迎える会を体育館で行いましたが、全員が一堂に会し、1年生が6年生と手をつないで入場するのもコロナ後2回目。同じように、これまで当たり前だったことができなかった経験や試みを別の形で生かした教育実践ができるように工夫をしていきたいと、満面の笑顔を見て思いました。

 笑顔というより笑いについて。SNSの画面を見ていて「プッ」と噴き出してしまったテストの解答がありました。1つ目は、次の文章を読んであなたの思ったことを書きなさいという問題。「父ちゃんは、駅のホームで裸のままお札を差し出した」という文に対して、「父ちゃんはヘンタイかもしれない」と感想を書いた子に思わず納得。また、「大は小を兼ねる」という慣用句の意味を問う設問では、「大便をするときは一緒に小便も出る」と真剣な解説文に花丸をつけたくなります。漢字の読みでは「様子(ようす)」は正解。「女子」を「めす」としたのも、「子」を「す」と読んだ前問からの流れなのでしょう。何度見ても笑えます。

 また雑学的な投稿もあります。普段何気なく見ていることが、本当は知らないのだと思い知らされる内容です。説明されればわかるけれど、物の名称だけではそれが何なのかわからないもの 。例えば、①サインポールや②クロージャー(写真)、③ドラキュラマット、④ランチャーム、⑤カルトン、⑥ファイヤーホールド、⑦ガベルなどです。イメージできるでしょうか。どれも「へぇ~」といった感じの領域を出ないものばかりですが、知らないのです。①は床屋の前にある青と赤と白の回るアレで、理髪店であることを示す世界共通のマークです。②は食パンの袋の首部分を止めるためについているプラ製のアレの名称だそうです。③は刺身の下に敷いてあるマット、④は弁当に入っている魚の形をした醤油入れ容器。ランチをチャーミングにという思いからつけられた名前で、モチーフは鯛だそうです。⑤は店の会計時にお金を乗せる四角い皿、⑥はホテルなどトイレットペーパーが三角折りになっている、その部分のこと。⑦は裁判所で「静粛に!」と叩くアレのことなのです。どれもちゃんと名前があったのです。特に、⑥に呼び方があるなんてビックリ。

 

 「学校では間違えないと頭が良いとされる。社会では間違いから学ぶことができると頭が良いとされる」という一文もSNSに。学校でも失敗や間違いから学ぶ人であってほしいと思い、赤門の掲示板に貼ってみました。GW明けの子供たちはどんな姿で登校してくるでしょう。

405 GW後半です(24.5.2)

 下着を悩んだ末、ヒートテックにして正解だったと思う朝です。息子の家に買ってあげたジューンベリーが、毎年たわわな実をつけるのが羨ましくて我が家にも若木を植えて早3年。花が咲きません。よって実がなりません。そこで先日、実つきの苗を並べて植えてしまいました。来年は競い合って…。早く実をつけぬと、ハサミでちょん切るぞ~(猿蟹合戦)。

 さて、今頃の季節になると思い出すのが「こいのぼり」「潮干狩り」「ワラビ採り」の3つ。淡い記憶が、一部美化されていることもありますが、懐かしさとときめきが去来します。こいのぼりは近年、とんと見なくなりました。散歩コースで垂れ下がっているのを見ましたが、逆に強風にあおられて泳ぐ姿は、自分まで飛ばされてしまいそうな感覚に陥り恐怖を覚えます。

 船橋の三番瀬では潮干狩りが始まりました。木更津や富津ではもっと前から解禁となったようですが、足を運ばなくなって半世紀は経ちます。当時は、熊手で掘るところ掘るところからアサリが捕れました。小判がザックザックといった昔話のような感覚でした。したがって、自分はアサリ捕りの名人ではないかと子供心に思ったのです。

 名人といえば、ワラビ採りも得意というか好きでした。なぜか雑木林の中で食べごろのワラビがすぐ見つかるのです。目線が低いせいでしょうか。夢の中で山菜採りをして抱えきれずに当惑するなんてこともあったことを思い出します。私たちの住む地域を見渡すと、雑木林や原っぱが造成されておしゃれな家がどんどん建っていきます。必然的に子供たちの遊ぶ場所が限られ、スペースが狭くなっていきますから、遊び方だって変わるのは当たり前。ボールを投げたり蹴ったり、木登りしたりすることを禁止・制限していない場所を探すことは至難の業です。そうした中であっても、子供たちの創造的な活動や遊びを支援できないものかと知恵を絞っています。

 今でも、田んぼの畔道に足を踏み入れたり雑木林があると気持ちが引きずり込まれたり、BBQの炭の匂いや爆ぜる音にも心躍らせたりします。さぁ、GWが後半に入ります。子供たちの感性を刺激する体験や経験がありますように。

404 よろける(24.5.1)

 今日は「スズランの日」。馴染みない習慣ですが、フランスでは大切な人にスズランを贈って感謝の気持ちを伝えるといいます。というわけで、庭に咲くスズランを仏壇にあげて、ほのかな香りを感じながら手を合わせて出勤です。

 混雑した電車の中で、傘やカバンをもって吊革につかまると本が読めません。ふと隣の男性の手元に目をやると、電子書籍をスマホで読んでいます。登場人物の名前から察するに、歴史小説のようです。1ページの量が多くありませんから、次々とタップしてページをめくりますが、なんか味気ない気がします。紙なんて古いとか重くてかさばるとか言われそうですが、私はやっぱり紙の本が好き!

 新年度が始まった4月1日、上履きを新調しました。これまで履いていたものがだめになったわけではなく、着脱の際の煩わしさから解放されたかったからです。最近、テレビCMでも流れるスリップ-インのタイプ。決して多くはないものの、外に出る機会があります。玄関に戻ってスニーカーに履き替えるとき、踵を入れるために片手で靴箱に触れて体を支えないとよろけます。たったワンモーションであるにもかかわらず面倒なのです。踵のないサンダル状の履物は、緊急時に自分と子供の命を守れませんので却下。そんなわけで、ストレスフリーとなった次第です。

 来客用玄関に腰掛けがあると便利だと思うことがあります。自分も含めて年配者は、片足立ちで靴を履く状況が心もとなくなります。座って靴を履くことができれば安心ですし安全です。図工室や理科室にあるような背もたれのない、物置きにもなりそうな椅子はどうでしょう。いや、普段は物入れで、必要な時に椅子に変身するボックスもいいなぁ。そんなことを考えていると、リサイクルステーションの一角から木を削る匂いがします。用務員さんが何かを製作しています。尋ねると、運動会のラインを引くための秘密兵器だとか。こんな魔法の手に依頼しない手はありませんから、これを機に相談が殺到する予感が…。その前に、玄関の腰掛について相談してみようっと!