ブログ

2025年5月の記事一覧

017_面白そうを求めて(25.5.9)

 少し前の朝のニュースで、高校のロケット部が取り上げられていました。これまでの最高記録、高さ15mを超えようと部員が試行錯誤を繰り返します。規格が決められたロケットの高度や滞空時間を競う「ロケット甲子園」が毎年開催されますが、この高校のユニークなところは、「糖」を燃料として利用するというアイディアにあります。コロナ禍で火薬の入手が難しくなったことから、燃焼しやすい糖などに着目したといいます。発射の映像に見入ってしまいましたが、結構な高度と距離を稼いだように見えましたから、ひとまず大成功といったところでしょうか。

 私たちは時々、一見奇妙な部分にひらめいたりこだわったりするものです。「卵の黄身がもっと大きいといいのに」「手元に戻ってくる紙飛行機を作りたい」「強風でもロープに絡まない鯉のぼりの結び方はないだろうか」など、できるか否かにかかわらず思いや願いはうまれます。それを困難という一言で切り捨てたり自然消滅したりしてしまうことが多いかもしれませんが、挑戦する自由さ・勇気があってもよいと思うのです。「面白そう」を安心して研究できる環境や心の余裕が創り出すものは果てしなく大きいかもしれません。たとえ役に立ちそうになくても、目先にとらわれず一歩を踏み出す勇気が、未来を創るのだと思います。面白さ・楽しさを追求する柔軟な頭が集う学校・家庭・地域でありたいものです。

 さて、この週末は何に挑戦しましょう?

0

016_日本語って難しい(25.5.8)

 小学校での漢字指導は、書き順を大事にします。でも、大人になってから「あれ?」「どっちが先だっけ?」なんてことは日常茶飯事。手書きの機会が減った現在、あまり気にしないというのが現実かも。

 例えば、「書」や「恵」の縦画は何画目?「博」の右上の点は何画目に打ちますか?「書」「恵」の縦画は6画目ですし、「博」の右点は9画目。書き順が昔と変わった?なんて妙な理屈をつけながら、「博」の右点を最後に堂々と打っている私。

 そんな漢字ですが、日本人にはスラスラ読めても、海外の人には絶望的なものもあるようです。校長室前廊下に「頭の体操クイズ」と題して様々な問題を掲示しています。例えば、『バスに10人が乗っています。バス停で5人が降りました。残りの客は何人でしょう?』といった問題です。しっかり考えないと正解にたどり着けないのですが、結構喰いつきがよいので嬉しくなります。先日は、「仏像」の「仏」と「タイム」の「イム」、「公園」の「公」と「ハムカツ」の「ハム」、「江戸」の「江」と「パティシエ」の「シエ」が混同されやすいことを使って出題したのですが…。

 また、「生」という文字も曲者です。「生きる」「生える」「生まれる」「芽生え」「生卵」「生(産)毛」「生醤油」「生け花」「生憎」「生命」「芝生」「生類」「今生」「平生」など、読み方は多岐にわたります。逆に、これらを普通に読めてしまう私たちってすごいのかも?!

0

015_変身しても…(25.5.7)

 ツバメの姿を見かけるようになりました。学校昇降口の屋根にもツバメが飛来していますから、巣作りが始まるのかもしれません。その時は、落ちてくる糞に気をつけながらも温かく見守る子供たちであってほしいと思います。逆に、カラスには学校で巣作りさせないようにしないと…。

 さて、ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が今もなお続いています。一般市民まで巻き込むことに悲しみと憤りを隠せませんが、戦況を伝えるニュースの言葉に、時々「あれっ?」と思うのも事実。例えば、首都の「キーウ」。以前は「キエフ」だったのにいつから?…と思って調べてみると、3年前の侵攻後、ロシア語からウクライナ語由来の読み方に変更したそうです。同じように、1986年春に原発事故があった「チェルノブイリ」が「チョルノービリ」と記されるようになっています。人名の「マイケル」「ミッシェル」「ミカエル」が、米仏独で読み方が違うことに通じているような…。

 少し違いますが、文化庁が行う国語に関する世論調査をみると、昔は間違いとされた使われ方が、現在では受け入れられているというケースが少なくありません。例えば「①役不足」「②雨模様」「③涼しい顔をする」の意味を尋ねられたら?

 ①は、「本人の能力に対して、与えられた役目が軽すぎる」が本来の意味あり、②は「雨が降りそうな様子」であって「雨が降ったり止んだりしている」わけではありません。③については「大変そうな状況でも平気を装う」ではなく、「自分に関係があることなのに、知らないふりをしている」が正しい用い方。ほかにも「引く」「推し」のように、新しい意味や使われ方が広まった言葉もあって難しい!

 古くなった頭の中も、時々アップデートしなくちゃ。

0

014_5つのR(25.5.2)

 4月下旬だったか、産経新聞のコラムを読んだときに、「嘘でしょ?」と思ったことがあります。学校の同じクラスに、同じ誕生日の人がいる確率の話です。40人学級で何と89%というのです。70人集まれば99.9%といいますから驚き以上に信じることができません。ただし、自分と同じ誕生日の人がいる確率となると、途端に10%まで下がるようですが、それでもかなり高い確率です。

 「私の誕生日は、憲法記念日です」と言えば、聞こえはよいですが、「ゴ(5)ミ(3)の日です」となれば、覚えはよいですがイメージは…。また、100%休日ですから、その日のうちに家族以外から「おめでとう」を言われた経験がないような気がするのです。先のコラムからすると、私と同じ誕生日の子は、全校350人とすれば30人前後くらいいることになりますが、果たして…。

 さて今年のGWの過ごし方は、折を見て伝えたいとは思いますが、このGW前にあるカウンセラーは「5つのR」を推奨していました。「Relaxation」「Rest」「Recreation」「Retreat」の4つをバランスよく実践し、ストレスからの回復力「Resilience」を高めたいというものです。日々のストレスや悩み、疲労で心身が伸び切ったゴムになってしまうと、弾力性も粘り強さも失うことになってしまいます。GWや長期休業だけでなく、週末も5Rを意識したいと思います。

 そういえば、このGWころから、カメムシを目にすることが多くなります。緑色のものと濃茶の2種類ですが、秋までの半年間の格闘のスタートです。これは私のストレスの一つ。農家にとっても、悩ましい害虫!?

0

013_ブレーキ&アクセル(25.5.1)

 今日は「スズランの日」。庭に群生する中から摘んだスズランが、部屋中によい香りを放っています。

 テレビ爺ぃが今、楽しみにしているのが、鎌倉を舞台にした『続・続・最後から二番目の恋』です。小泉今日子さんと中井貴一さん主演のドラマで、第1期は13年前に放送された第3期。自分と同じ世代が演じているというだけで、親しみや安心感を覚えてしまうからなんとも不思議です。

 話は変わりますが、車検の際に修理箇所があったので、代車を1週間ほど使用していましたが、ブレーキの利きが甘くて慎重な運転を余儀なくされました。助手席専門の妻は、どの車に乗ってもハンドブレーキを何度もかけます。怖いと思うと、ダッシュボードにただ手を伸ばすだけなのですが、その頻度が多い!酷いときには、両足でフットブレーキばりに踏ん張ります。「今のは何でもないでしょ」と言っても「だって…」の繰り返し。運転免許を持たないから感覚が違うのかもしれません。でも、妻が教習車の助手席に座ったことを思い描くだけで恐ろしい。

 高速道路の逆走も恐ろしいですが、人間の暴走(?)は車以上に怖い場合があります。一部には某国大統領を、ブレーキのない車に例える声もあります。そうならないように、学校でも家庭でもブレーキ役の意見には真摯に耳を傾けたいと思います。安易に突き進まないためのブレーキは必要ですが、逆にアクセル役に転じることも大事です。慎重すぎるが故に機を逃してしまうことだってありますから。

 様々な場面でアクセルとブレーキの使い分けは必須なのでしょうが、学校はGW明けから運動会まで「アクセル全開」でいきます。

0