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057_失敗は神様の贈り物(25.7.4)

 幾多の衛星や探査機を宇宙に届けてきたH2Aロケットの最終50号機が、6月の終わりに打ち上げに成功しました。20数年前の6号機の打ち上げ失敗以降、一度も失敗することなかった国産ロケットの成功率は98%。技術者の一人は、「失敗は神様の贈り物」という思いを大切にしてきたと言います。「失敗は、自分たちの考えが及ばなかったことに気づかせてくれる」「改善すれば、次は必ずうまくいく」という信念と入念な準備には、頭が下がる思いです。1機100億ともいわれるH2Aから低コストのH3ロケットに引き継がれますが、技術力の継承だけを目的にしてほしくはないと思うのです。

 やはり6月下旬に、1年生が大根の収穫を行いました。深く根を張っているので1年生は悪戦苦闘です。株元を前後左右に揺らすのですが、グラグラすれども抜ける気配はありません。ある子は真ん中辺りで折れて、残り半分は土の中。ある子はすんなり抜けたと思ったら、まるで白ゴボウ。ある子は泣きべそ状態で助けを求めます。終いにはあちこちからSOSの声がかかります。手を引いて自分の場所に私を連行する子もいます。最後に引っ張ればよいだけにしておくと、抜けた大根を掲げて笑顔で担任のもとへ駆けていく姿が微笑ましい。

 国語科で『おおきなかぶ』を学習するのが今頃だったような?「それでもかぶはぬけません」というフレーズの繰り返しは、大根の収穫体験を思い出させてくれるかもしれません。動作化や「うんとこしょ、どっこいしょ」などの読み方に、この経験が生きることを期待します。

 それを引き出すのが教員のチカラ!日々の学習の積み重ねにより、ロケット開発者や宇宙飛行士を目指す子が現れるかもしれません。今日6年生が学ぶ「縄文体験」は、将来の考古・歴史学者を掘り起こすかも…。うんとこしょ、どっこいしょ。