ブログ

025_許容範囲はどこまで?(25.5.21)

 もう十年以上前のお話。ある宴会の席で、開始前に「ハイチオールC」の小瓶を出して数錠口に入れ、人にも勧める人がいます。しみやそばかす、日焼けなどの色素沈着に効果があるのはCMなどで知っていましたが、元々は二日酔いのための薬なのだそうで、飲んでおくと悪酔いしないというのです。パッケージにもちゃんと書いてありますから、目からウロコ!

 逆に、笑いの種にされそうなのが「頭痛が痛い」「右に右折」などの重複表現。でも、気づかぬうちに口にしていることも少なくありません。ワープロソフトでは、「まず最初に」「今の現状」「約1年ほど前」などと入力すると、青いアンダーラインで間違いを指摘されます。ほかにも、「享年90歳」「製造メーカー」「募金を集める」「事前予約」「すべて一任する」「お体をご自愛ください」など、使ってしまいがちなのですが、どこが変なのでしょう。

 話し言葉は、耳から入る情報ですので、わかりやすいことが大事。ですから、少々繰り返しとなっていたとしても許容範囲といえそうです。一方、書き言葉は目に触れるもの。極力重複を避けたいとは思いますが、ついつい…。「ブログ作成に関しては、その場しのぎだとあとで後悔することになりかねません。だから、あらかじめ準備しておくことが大事ではないでしょうか」なんて文章にも重複表現が隠れています。先に後悔する人はいませんし、後から準備する人もいないからです。

 決してあら捜しするのではなく、普通に気にして見聞きしていると、意外とあるかもしれません。