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033_トラとライオン(25.6.2)

 ある飲み会の席。自席に箸や使い捨てのお手拭きが置かれています。食事が始まると、手を拭いたり口をぬぐったり…。少し遅れて到着したAさんも加えてさらに歓談が進みます。Aさんは、時々お手拭きで口をぬぐいますが、ある時急に気づきます。自分の使っていたお手拭きが、前からそこに座っていたBさんのものであったことに!手を拭いただけならまだしも、口まで拭き拭きしていましたから、あたふたしっ放しです。今さらどうしようもない!皆で腹を抱えた一コマでした。

 トラとライオンは、似ているようであり異なるようでもあり…。ただ、しりとりをしたらすぐに終わります。この2つの名を聞くと、私は劇団四季の『ライオンキング』や漫画『ジャングル大帝』、あるいはアニメ『タイガーマスク』を真っ先に思い浮かべてしまいます。プーさんの仲間のティガーやしまじろうといったキャラクターを挙げる人もいるでしょう。『チビクロサンボ』に出てきて、最後はバターになってしまうトラも決して憎めません。サバンナに群れを作って暮らすライオンと、森林に住む孤高のトラは、科学漫画『どっちが強い!?』でも取り上げられる両雄です。ある新聞社が2400人から得たアンケート回答では、半々といった結果が見られます。

 故事成語などにも、トラやライオンが見られます。「獅子奮迅」「眠れる獅子」「獅子の子落とし」「獅子身中の虫」「虎視眈々」「張り子の虎」「虎の威を借る狐」「虎穴に入らずんば虎子を得ず」などいろいろあります。ただ、動物園で見るライオンは、トラ以上に横になっている姿のイメージが強く、百獣の王から大きくかけ離れた印象です。でも、目の前に見える姿が本当とは限りませんので、よ~く見極めなくてはいけません。トラもライオンも人間も…。