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Bee's Cafe

096_十五夜お月さ~ま~

 今日は中秋の名月。一年を通して月が最も美しい時期とされます。平安貴族は、この日に月を眺めて和歌を詠む宴を楽しんだといいます。この中秋の名月は毎年時期が変わります。昨年は9月17日、来年は9月25日と幅があるのですが、穏やかで澄んだ気持ちで眺めたいものです。

 さて、言葉のもつ力と人間の粋を感じさせるエピソードを2つ、先週の朝会で児童に紹介しました。1つ目は、「日本マラソンの父」とも言われた金栗四三の話。1912年第5回五輪ストックホルム大会の競技中に意識を失い、近くの農家に担ぎ込まれて目を覚ました時には日にちが変わっていました。そのまま帰国したため行方不明扱いにされた金栗氏。55年後の記念式典に招待され、懐かしい気持ちでスタジアムのゴールテープを切ったのです。その時、スタジアムに響いたアナウンスは、「日本の金栗、ただいまゴールイン!タイムは、54年と8か月6日5時間32分20秒3。これをもって第5回ストックホルム五輪大会の全日程を終了します」という宣言。どんな気持ちで聞いたのでしょう。

 もう1つは、アメリカの野球好き少年とメジャー屈指のスラッガーの話。事故で視力を失った少年は怖くて手術を受け入れられず、大ファンの選手と直接会えた機会に、「次の試合で、僕のためにホームランを打ってくれるなら、手術を受ける勇気が湧くと思う」と伝えたのです。

 試合当日の最終回、一打逆転サヨナラの場面で打席が回ってきました。フルカウントの後、ボールはキャッチャーミットの中。試合終了にため息が漏れようとした瞬間、アナウンサーが叫んだのです。「ホームラン!月に届くかのような大きなホームランです」と。さらに翌日の新聞には、「昨日の試合、彼の成績は4打数1安打2三振。ただそのうちの1三振は、見事なホームランだった」と報じたのです。

 今月の生活目標は「仲間を大切にしよう」です。誰を想い、その心にどんな言葉を届けるかを大切にしたいと思います。ねぇ、十五夜お月様!? 顔を見せてくれるでしょうか。

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095_時代は変わる(25.10.3)

 ほぼひと月前、ホンダ・プレリュードが新型になって登場しました。そのデザインは、エンジンのないグライダーからヒントを得たといい、これからの時代の先駆け。まさに、前奏曲(プレリュード)と言えそうです。「昭和のデートカー」と言われた2代目のリトラクタブルヘッドライトの虜だった私は、大学の友達が、父親のプレリュードを自由に乗り回していたのを羨望の眼差しで見ていたのを思い出します。

 柏井小の子供たちが免許を取るころには、空飛ぶ車の実用化も夢ではありません。ドローンのような垂直離着陸により、大空を自由に飛べるなんて時代はもう目の前です。ただ、クルマ好きからすると、それはすでにクルマとは言えず、カスタマイズも既存概念が通用しなくなって寂しくなります。

 さて、10月に入っても台風シーズンは続く見通しです。最近はその進路に変化がありますが、雨風等への備えは万全でありたいものです。屋外の鉢植えは、風の影響を受けにくい場所に集めます。ほとんどないとはいえ、停電に備えたLED懐中電灯はいろいろな場所に置いてあります。ロウソクは仏壇の下、水はソファの裏側と頭の中で確認。

 そういえば教員になって間もない頃、台風が関東を直撃して、休校だったか2~3時間遅れの開始になったのです。その連絡が職員連絡網で流れました。実家暮らしだった私は、ゆっくりと朝を過ごしていましたが、8時半になろうかという頃に再び電話が鳴るのです。学校からです。何事かと思っていると、「どうしたんだ?」と尋ねられました。職員も児童と同じ対応だと思っていたなんて言えるわけもなく…。言い訳を考えながら慌てて出勤をしたという、なんとも間抜けな話です。

 線状降水帯や台風などの影響で、市街地の冠水被害が多数報道される昨今、空飛ぶ車なら大丈夫!?

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094_ぬい活(25.10.2)

 先月初旬のニュースで、「住宅から大型鳥〈エミュー〉逃げる」の文字。そういう生き物が好きで、飼いたいと思う人もいても不思議ではないけれど、「どんなに広い庭なんだろう」と想像してしまいます。

 ずっと以前に子供たちを連れてディズニーランドに行った時のこと。体長50cm大のティガーのぬいぐるみを抱えていた女性がいました。それを見て以来、ディズニーの推しはティガー。すぐに同じくらいの大きさのぬいぐるみを手に入れました。そのぬいぐるみは、複数の校長室を渡り歩き、子供たちからいたずらを受け続け、髭が抜かれ、今はひっそりと来客を迎えます。通勤用バッグにしっぽのキーホルダーを下げ、どれだけ好きなんだかとティガー柄のペンを友達に貰ったことも…。

 こうしたぬいぐるみと日常を共有して、様々な活動をするのが「ぬい活」。好きなキャラクターのぬいぐるみの写真を撮ったり、外に連れ出したり、一緒に食事をしたりもするそうです。アクセサリーや服を着せて飾ったり同じキャラを集めたりと、楽しみ方は多様で人それぞれです。四捨五入すれば80歳になる俳優の大和田伸也さんのぬい活は、結構長いようです。

 ただ、長年一緒にいると型崩れや変色を起こします。でも、これをきれいに直してくれるクリニックまであるというから驚き。昔、ゴマちゃんの腹を鋏で割いて、綿を充填する息子を見ましたが、色や毛並みまで元通りにするのは個人では難しいですから、きっと需要がありそうです。

 ぬい活が市民権を得ることで、恥ずかしさが和らぐでしょうし、校長室のゴリラの頭を叩いたり鼻の穴に指を入れたりする子がいなくなるかも。

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093_地震・雷・火事・?(25.10.1)

 基本的に、苗字や名前は自分で選べないものです。学生の頃、「始め!」の合図で答案用紙に氏名を書き始めるたびに、もっと画数が少ない苗字だったらよかったのにと思ったものです。

 私の名前は、「永久の幸せ」を願ってつけられたものですが、我が子や孫たちからは「お父さん」「おじいちゃん」ではなく、「ともぞう」と呼ばれます。少なくとも孫は、間違いなく「ともぞう」が本名だと思っています。

 冬場にヒートテックのタイツとシャツだけで家の中を歩く姿は、頭も含めて、ちびまる子ちゃんのおじいちゃん(さくら友蔵)そのものというわけで、いつの間にか誰もがそう呼ぶようになったのです。正しい名前で呼んでくれるのは、今や病院の受付くらいでしょうか。昔から怖いものの象徴だったのが、「地震・雷・火事・親父」でしたが、「ともぞう」と皆から呼ばれる現代の親父は優しくなってしまいました。

 一方、発雷予報どおり、夕方急に暗くなった空に稲妻が縦・横・斜めに走った8~9月。10月以降は、日本海側で発生することが多くなりますが、その恐ろしさに変わりはありません。一瞬、昼間のような明るさに、「どっちだ?」と一人で辺りを見渡すこともよくあること。

 そんな時、ふと考えます。どうして雷はまっすぐではなく、ジグザクした落ち方をするのかと。簡単に言うと、「電気が通りやすいところを探して進むから」というのがその理由。電気は普通、空気の中を進めません。雷はそれを突き破って無理やり進んでいこうとしますが、通りやすいのは、空気が薄いところや湿度が高いところとなりますから、通り道がジグザグに見えるらしいのです。一見遠回りのようですが、最も早く地表にたどり着ける経路とも言えるわけです。

 さすが、雷神(いかづちのかみ)!

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092_名もなき家事Ⅱ(25.9.30)

 とある情報によると、一日10回の腕立て伏せを2か月続けるだけで、胸筋や上腕筋、体幹に変化があらわれるといいます。身をもってそれを確かめるべく9月から実践中!でも、2か月毎日続けられるかどうか、意志が弱い私にはそれが一番の課題です。

 さて、「名もなき家事」第2弾。家でやるべき仕事が山のようにある一方で、テレビ画面や扇風機の上の埃拭きといった細かな作業は気づかれにくく、担う人の不満を募らせることにつながりかねません。ある新聞には、「見落としがちな『名もなき家事』」という特集記事がランキング形式で掲載されていました。

 第1位は、「キッチンの壁の油はね拭き」。回答者の3分の1以上が挙げていますから、これを読んでうなずいている人もいるはずです。私自身、掃除したことが一度もないような…。そして第2位が、「シンク及び排水口の掃除」。ぬめり取りを怠ると嫌な臭いの原因になると知っていながら任せっぱなしです。第3位は3割の人が挙げる「ガス台と五徳の汚れ拭き」、4位が「洗濯機のフィルター掃除」と続きます。「冷蔵庫内の整理と掃除」「製氷機用水の補充」は、自分事になって初めてわかるものであり、逆にやってみなければわからないとも言えます。

 娘夫婦の家には、それぞれがエプロンを用意しています。一方が洗い物をする脇で、もう一人は布巾で食器を拭いています。我が家は…。エプロンなんて、5年生の家庭科の実習のために見本で作ったものはありましたが、どこへいったのやら。つまり使っていないわけで、そういう環境にない証拠です。

 学校においては、用務員の仕事も気づかれずに張り合いがないという点で家事とどこか似ているのではないでしょうか。だから、気づく目と気づいたことに声をかけ合う気持ちが大事!と改めて思う今年度の折り返し地点

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