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2023年3月の記事一覧

184 よりよいものを求めて(3/16)

  “おかげさまで50周年の▲▲。自然なおいしさを、いつまでも。”

 新聞掲載の広告にあった文面ですが、「▲▲」には何が入るでしょうか?ヒント!“▲▲は、素材をさらにシンプルに。ミルクと抹茶は、こだわり素材でよりおいしく。”と続きます。正解は「あずきバー」です。 50年前に「ぜんざいを凍らせたようなアイスが作れないか」という発想から誕生した商品。昨年度の年間販売本数は3億本を突破したといいます。砂糖の量や種類を見直し、添加物を使用していないあずきバーは、安全なアイスとして愛されてきました。節目に当たってリニューアルされたといいますからまた食べてみようと思います。冷凍庫から出してしばらく置いて、ほどよい硬さになったころに…。

 さて、毎週のように足を運ぶ道の駅ですが、今年で誕生から30年を迎える公共施設です。この道の駅が生まれる出発点は、ある街づくりの会合で「鉄道のように道路にも『駅』があっていいんじゃないか」という提案をしたことから。こちらも何気ない発想が原点になっています。そこから地域性を生かした多様な施設となり、最近では一日では遊び尽くせないような大型化傾向にあるようです。その数1198か所、千葉県内だけを眺めても29も…。中には温泉施設もあってそれぞれに特色があります。明治期に建立した廃校をリニューアルした、鋸南町の「保田小学校」は遊び心満載ですし、「発酵の里こうざき」は発酵食品に特化。南房総の「おおつの里 花倶楽部」は園芸好きにはたまらない場所かもしれません。一日かけて県内の道の駅巡りをするとか、夏休みの課題にガイドブックにまとめるとか、楽しみ方は色々です。そういえば4年生の社会科学習で千葉県の特色について学びますので一石二鳥?

 私が子供だった頃、家族旅行や遠足で立ち寄ったのはドライブイン。響きに古さを感じますが、今も修学旅行の昼食やお土産は日光市内のドライブイン的な場所です。一方、高速道路はサービスエリアが充実しました。「どこどこのSAに○○を食べに行く」という目的で車を走らせる人もいるようです。道の駅も含めて、立ち寄り先から目的地に変わっているようです。暖かくなってきました。名物ソフトクリームを食べに出かけたいのは何処?

183 備えあれば(3/15)

 昨日は、5年生も参加をして卒業式の予行でした。在校生が参加しなくなって3年目?の卒業証書授与式です。ですから、翌年度のために式の雰囲気や流れを知るとともに、一足早く6年生を祝福する意味もあっての見学です。卒業式やその練習になって初めて間近でマスクなしの顔を見るということがここ数年続いています。「マスクの下にそんな素敵な素顔を隠していたのね」と思うのですが、本番に備えてその顔がさらにまぶしく輝けるように取り組んでいます。

 さて、ある晩帰宅すると、寝室の様子が大きく様変わりしています。入口脇にあった大型スチールラックが隣の部屋に移動しているのです。漫画本置き場も変わっています。仮に大きな地震が起きたとすると、ラックが倒れて部屋の出入り口を塞いでしまう可能性があるからだとか。一人で2時間以上かけて様々なものを動かしてしまう行動力に脱帽です。2階のガラスなどが割れるとスリッパでの避難が危ないということで、クローゼットに普段履かない靴も忍ばせたといいます。

 南海トラフ巨大地震がひとたび発生すると、静岡から宮崎にかけての海沿いでは震度7となる可能性があるそうです。また、隣接する周辺の広い地域でも震度6前後の強い揺れになると想定されています。千葉県は比較的離れているように感じますが、他のプレートへの影響や首都直下型地震の可能性を考えれば決して安全圏とはいえません。正直怖いですが、最新かつ正しい情報を知ることが、自分の命・家族の命を守ることにつながります。使い古された言葉ですが、「備えあれば憂いなし」でありたいと願います。

 学校は、明後日の卒業証書授与式に向けて、教職員と在校生みんなが万全の想いで門出を演出します。同時に、学校や家庭、地域の防災も万全を期すことを忘れてはなりません。

182 拒否反応(3/14)

 カブトムシ、イモムシ、アリ、ハチ、バッタ、イナゴ、コオロギ、セミ、カメムシ、さなぎ、幼虫などに共通するものは何でしょう。そう、世界でよく食べられる昆虫類です。日本でもイナゴや蜂の子など伝統的に食していることはご存じのとおりです。私が子供の頃、昆虫網を手にイナゴをたくさん捕まえて、それを祖母が佃煮にしたのをよく食べました。後ろ足の棘みたいな部分が口の中に刺さるのは嫌でしたが、味はよいのです。

 昆虫は身近であるとともに、簡単に手に入れられるタンパク源で、栄養価が高くビタミンやミネラルも多く含むため、優れた食材として再びクローズアップされています。南極を除く世界百ヵ国近くに昆虫食文化があるといい、その数ざっと二千種類というから驚きです。

 こうした中、徳島県立高校の食物科でコオロギパウダーを使った給食を試食で出したところ、クレームが殺到したといいます。提供されたのは一口サイズのカボチャコロッケ170食。粉末の食用コオロギパウダーを練りこんだもので生徒からは好評だったそうで、コオロギの香ばしさが引き立ちカボチャがより甘く感じられたといいます。

 経験や前例のないことに取り組む場合、ハードルは高いはずです。できれば避けて通りたいと思う人もいるでしょうし、逆に前例を作れる絶好のチャンスだと考える人もいます。やらなければ可能性の広がりはありませんから、「よし、まずはやってみよう」と一歩を踏み出せる人に子供たちには育ってほしいと思うのです。日本の食材に限ると、タコや海苔、白子、ゴボウ、馬刺し、納豆、松茸などは、世界ではゲテモノ食なのかもしれません。ただ、それを最初に食べた人がいて、今に伝わっているのです。

  では、実際に小中学校の給食で昆虫食が提供されたときに、子供たちは柔軟に受け入れるでしょうか。それとも新しい食材への拒否反応を示すでしょうか。元の形が見えないものであれば、恐々と口に運ぶけれど、味に違和感がなければ子供は自然と受け入れて、不思議そうな表情がみるみるうちに笑顔へと変わっていく様子が目に見える気がします。

  今日のホワイトデーにイナゴの佃煮を贈ったらどんな反応が…。口をきいてくれなくなるかも?

181 夜明け前が一番暗い(3/13)

 延期に次ぐ延期を繰り返したH3ロケット1号機の打ち上げが失敗しました。日本の宇宙開発の遅れが心配な一方、JAXAが13年ぶりに行った宇宙飛行士公募に手を挙げた小学2年生男児のコメントを見て、熱い想いを感じ取りました。謎のUFOを目撃した主人公とその弟が、「一緒に宇宙飛行士になろう」と誓い合う漫画『宇宙兄弟』に一時夢中になりましたが、先の小学2年生は応募資格を満たさないものの、宇宙兄弟と重なって見えてきます。

 今月初めの給食で、今年度最後の揚げパンが提供されました。揚げパンは、きな粉やココアが一般的ですが、うぐいすきな粉、シナモンシュガー、アーモンドなどいろいろな味のバリエーションがあります。ある時栄養士に、「いつもと違った味の揚げパンを出してほしい」と注文しました。それを受けてくれたのか初めての味が…。でも、口に入れたものの何の味かわからないままあれやこれやと考えます。知った味なのに何なのかが思い出せない、そんな経験が誰にもきっとあるはずです。先日は、まさにそのドツボにはまった状態。モヤモヤするので栄養士に尋ねてしまって「ガッテン」。キャラメル味でした!

 揚げパンの始まりは、今から70年ほど前。ある小学校の調理士が、硬くなったパンをどうしたら美味しく食べてもらえるか試行錯誤した結果生み出されたもので、病気で学校を休んだ児童の家に届けたことが最初みたいです。学校給食の主食が、パンよりごはんが主流となったのはいつ頃からかは思い出せませんが、たまに出される揚げパンやガーリックトーストなどには高揚感があります。

 さて、少し前にポケモンの新作アプリに関するニュースを目にしました。ポケモンGOでは「歩く」ことをテーマとしていましたが、今回は「睡眠」のエンターテイメント化。「朝起きるのが楽しみになるゲーム」という謳い文句で、寝る時間や休息時間に焦点を当てます。メディア視聴時間が長いがゆえに睡眠不足の子供や大人が少なくないので、自分の睡眠を計測して、その結果に応じてポケモンが増えるとか寝たポケモンを起こせるとかいう内容なら歓迎されるかもしれません。睡眠のリズムを整えることが楽しいと思えてゲームクリアが目指せるなら一石二鳥でしょうか。よく眠れたことによって朝食や給食をおいしく食べられるなら文句なし?!

 人は成功ばかりに目が行きがちですが、そこに至るまでは数えきれないほどの失敗があったはずです。「夜明け前が一番暗い」といいますから、今後の日本の宇宙開発に期待を寄せます。そして、子供たちも私たち大人も挑戦し続ける強い気持ちを持ち続けていきたいと思います。

180 プライスレス(3/10)

 今日は、ネットで見つけた心温まるステキなお話を紹介!残念ながらどこで見たのかすっかり忘れましたので、勝手に脚色を加えてあります。(長いですが、ぜひ最後まで)

 ある日、父親が疲れ切って仕事から家に帰ってきました。遅い時間なのに、5歳になる娘がリビングで待っていたのです。父親は驚いて言いました。

「まだ起きていたのか?遅いから寝なさい」

『お帰りなさい。あのね、一つ聞きたいことがあるの。パパは1時間にお金をいくら稼ぐの?』

「どうでもいいだろう、そんなこと。何でそんなことを聞くんだ?」と怒るように言いました。

『ただ知りたいだけよ!』

「決して給料はよくないよ。時給2千円くらいかな」

『ねぇパパ、私に千円貸してくれない?』 疲れていた父親は、叱るように言いました。

「お前たちが安心して暮らせるようにパパは働いているのに、帰るなりお金をねだるなんて…。早く寝なさい」

 娘は俯いて自分の部屋に戻りました。でも、父親は厳しく叱りすぎたことを少し後悔しました。これまでにこんなことを言うことはなかったし、きっと何か理由があるのだろうと思い直しながら、子供部屋のドアをそっと開けて声をかけました。  

「もう寝たかぃ?」

 『ううん』少し泣いているような声が返ってきました。  

「ごめんな。ちょっとイライラしていたんだ。望みどおり、千円をあげよう」  

 すると子供は布団から跳ね上がって言いました。『ありがとう、パパ』

 それから、棚の上の貯金箱から数枚の硬貨を取り出しました。  

「えっ、もうずいぶん貯まっていたじゃないか」  

『ううん、足りなかったの。でも、もう足りたよ』

 不思議に思う父親に、子供はさらにこう付け加えました。

『パパ、ここにパパの1時間分のお給料の2千円があるよ。これをパパにあげるから、明日は1時間早く帰ってきて!そして晩ご飯を一緒に食べよぅ?』

 父親は、子供を思いきり抱き締めながら涙が止まりませんでした。

 なんでもない時間、とりとめのない会話は、お金に代え難いものなのかもしれません。東日本大震災から12年もの年月が過ぎる今、命に向き合うとともに、「もっと話をしておけばよかった」などという後悔の念を抱くことのない毎日を過ごしたいと思うのです。今日は、放送集会で映像を交えながら東日本大震災ほかを振り返り、防災について考えます。ご家庭でも話題の一つにしてほしいと願います。