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2023年11月の記事一覧

318 新聞を開いて(23.11.29)

 先日市川市小・中学生新聞感想文コンクールの受賞者が発表された記事を見ました。市川市新聞組合の好意で3年生以上の全学級に2紙が毎日届けられます。全く開かないまま積み上げられているということがないことを祈ります。

 その新聞に作家の堂場瞬一さんのインタービューが掲載されていました。小説家になろうと思ったのは、字が読めるようになってすぐのことで、小学校の図書室の本は片っ端から読み、高学年で星新一のSFの世界に夢中になったそうです。意識して小説を書き始めたのは大学生のころだと言いますが、発想の源は新聞にあるようです。“新聞って何でも載っていて興味のないところまでつい読むじゃない。それが意外と記憶に残っている。”と語るように、紙面をめくると様々な情報がどんどん飛び込んできます。好む好まざるにかかわらず目に触れるわけです。これがインターネット情報との大きな違い。難しいことは考えずに、まずは教室に配られた新聞を手元に置いて、眺めてみようとする子供たちが増えてくれるといいなぁと思います。だって、新聞をとっていない家庭がとても多い現代ですから…。家にあるならなおさら!

 給食でABCスープが提供された翌日、タブレットを抱えて校長室にやってきた男児の作品が写真のとおり!思わず笑ってしまいます。汁の中から必要なアルファベットマカロニを見つけ出して並べたようです。数字もありますし、車の形はマカロニを千切って並べたようです。もしかすると、「誰か『S』が入っている人いない?」なんて声があったのかも…。どんなに車好きであっても、その行動力と発想、根気に感心です。

317 届け!笑顔(23.11.28)

 高いところが怖い!吊り橋を渡るような場所や断崖絶壁の先端部に近づこうものなら、心拍数が上がってお尻の穴がムズムズと痒くなります。頑強な柵や床があって危険がないとわかっていても、本能的な恐怖が理性を抑えきれない感じです。だから、居所を高層階に置くなんて、どんなに眺望がよかったとしても無理~。

 山の頂などに設置された「絶景ブランコ」と呼ばれる施設が名物になっている観光地もあります。体が放り出される感覚が苦手な私は、写真を見ただけお断りしたい遊具です。また、先日は岐阜県のアスレチック施設で、林間に張られたワイヤーを滑り降りるジップラインの滑車が外れて7m落下して大けがしたという事故がありました。スリルを楽しむ体験遊具ですが、やっぱり無理~。

 さて、年末調整の書類作成に必要なため、妻の給与明細書を預かったとき、下欄に書かれている「接遇ワンポイント」の文字に目に留まったので、いくつか紹介します。

■笑顔はホルモン分泌を盛んにし、相手の意欲に働きかけることができます。素敵な笑顔をたくさん届けてください。

■相手に手のひらが見えるように、両手で受け渡しすると優しく丁寧な印象が届きます。

■物を置く際の音、扉の開閉の音など、精神的な環境配慮でもあります。優しく丁寧な所作で、大きな音をたてないように心がけましょう。

■明るく響く声のトーンは、人に心地よさを届けます。背筋を伸ばして笑顔で声を出しましょう。

■物事を先に伝えておけば「説明」です。しかし、トラブル等の後に伝えれば同じ内容でも「言い訳」です。しっかり事前の説明をしましょう。

■「あなたにお願いしたい」、そう思っていただける存在価値を、仕事やコミュニケーションで提供しましょう。

 学校、教室、仕事場、家庭、すべてに通じるものがあります。だから、今日も気持ちよく過ごせるように、恐怖に引き攣った顔ではなく、目尻に皴をいっぱいためた笑顔で対応します。今週もよろしくお願いします。

316 よい姿勢で(23.11.27)

 先週25日に開催された合同学習発表会。6年生の市内音楽会もそうでしたが、たんぽぽ学級33名の子供たちが一生懸命取り組む姿から自然と喜びの笑みがこぼれます。決してこの日だけのために練習したものではありません。4月からの学習をアレンジして、一つにまとめられています。そうした積み重ねを自信にした、やり切ったという表情が素敵でした。これからも応援しています。明後日は就学時健康診断が計画されています。約百名の園児等がやってきます。小学校入学に胸を膨らませることができるような時間・空間にできるように、随所で心配りをしています。

 さて、「体幹を鍛える」といったことはよく言われます。体幹トレーニングを取り入れて、より速く、より強くあることを目指すわけです。我が家の本棚にも2~3冊飾られていますが、成長期にある小学生のころから、そうしたトレーニングが必要なのか疑問です。スポーツクラブなどでは、練習の中にうまく組み込んでいるようですが、体幹トレーニングというより、動きをスムーズにするための骨盤運動のようです。関節が硬いことはけがの温床となるため、体全体の姿勢をよくすることがとても大事です。よい姿勢を保ち、その状態で背骨をいかに思うように、かつスムーズに動かすことができるかが大きなポイントで、パフォーマンス向上・けが予防に役立ちます。八中ブロック教職員研修を思い出します。

 ただ、単に「姿勢をよくしなさい」と言っても、子供はなかなか聞こうとしません。ですから、スポーツ選手などの動画を姿勢に注目して見せたり、食事や読書、勉強といった日常の具体的場面での姿勢を意識する時間を設けたりすることが第一歩だと思います。

 寒くなって背中が丸くなる季節。よい姿勢は大人世代の腰痛予防にも効果があります。今よりちょっとだけ胸を反らせてみませんか。

315 今からでも遅くない!(23.11.24)

 ある対談番組で、アーティストのGACKTさんが語った言葉に「なるほどそうだよなぁ」と納得する私。GACKTさん自身、50歳になりましたが、「20~40代の若い人が、歳をとるのは嫌だなあと思うのは、イケてる年配者がいないからですよね」と言うのです。お腹が出っ張ったり姿勢が悪かったりして、運動や服装などにも無頓着な姿を目にする機会が多ければ、目標やモデルの対象ではなくなってしまいます。さすがにGACKTさんのような容姿にはどう足掻いたってなれませんが、こうだといいなぁ、あんなふうでありたいと思えるはつらつとした年配者は目指せます。そのために何から手をつけましょうか。

 加齢による筋肉量の減り具合は、女性より男性のほうが大きいといいます。また、骨密度に関しては、女性の場合、成長期の運動と相関関係があるようですが、男性の場合は現在の運動が影響するとされます。逆に考えると、現在の運動習慣によっては骨密度や筋量などを維持できる可能性が高いといえるわけです。

 さて、先日19日は『国際男性デー』でしたが、恥ずかしながら初めて聞きました。肌も男女で違うようです。男性は、女性に比べて老化が早いといいます。肌の老化は40代から目立ち始めますので、その対策は必須です。一般的な健康対策に似ていますが、バランスのとれた食事、十分な睡眠、喫煙・飲酒を控えること。ほかに、紫外線対策と保湿は重要なようで、屋外スポーツなどではスキンケアが欠かせません。帽子やサングラス、日焼け止め、こまめな水分補給など、私が縁遠かったものばかり!そのツケが今回ってきています。

 いやっ、今からでも遅くない。鏡を見ながら風呂上がりと朝の洗顔後の保湿…。体だけでなく、ほかの誰でもない自分に心躍らせ、自分を楽しむことができれば、イケてる60代になれるかもしれないと思うのです。

  《参考:朝日新聞2023.11.19》

314 ゴボウ(23.11.22)

 豚汁、もつ煮、きんぴら、煮物、けんちん汁などに使われる食材といったら「ゴボウ」。八百屋やスーパーで目にするゴボウは根菜です。大根や蕪も根菜ですが、これらのように葉が付いているのを見たことがありません。先日新聞を読んでいると、“ゴボウという植物はアザミに似ていて、とげとげした見た目の花を咲かせる”とあります。早速検索してみると、写真とともに「高さ3mにもなる二年草。キク科ゴボウ属で、根を食用にするほか果実を薬用とする」と説明があります。ついでに生産量を調べてみると、青森県が国内の3分の1以上であることがわかります。

 このゴボウは中国から薬草として渡来し、平安時代には宮廷料理の食材として利用されていたようです。ゴボウを日常的に食すのは日本だけらしく、第二次世界大戦中にはアメリカ人捕虜に食事として出したといわれます。でも「木の根を食べさせた」として、戦後の裁判で死刑になったという悲しい話もあるくらいです。

 また、ゴボウは夏にアザミに似た紫色の花を咲かせるといい、ヨーロッパでは根よりも花のほうが有名です。その花言葉は、「私に触らないで」「しつこくせがむ」だといいますから、ゴボウの花は見なくてもよさそうです。ちなみに、アザミの花言葉にも「触れないで」がありますが、ほかに「厳格」「気品」「権威」「復讐」「報復」と怖い言葉も並びます。やっぱりあの鋭いトゲに由来するのかもしれません。

 一般的にゴボウの旬は11月から2月頃の寒い時期です。気温が下がってきて汁物や煮物、鍋物がおいしく感じられます。様々な料理においてゴボウはバイプレイヤーではありますが、これからも存在感ある味を楽しませてくれるはず。さて今晩の食卓に、ゴボウは登場するでしょうか?

313 あなたは今幸せですか?(23.11.21)

 ドラマ『フィクサー』を観ていたら、なるほどとうなずける主人公のセリフがありました。「自分で決められることを幸せと呼ぶんだ!」と言います。どんなにお金持ちでも地位が高い者でも、自分の意志の外に決定権があったり従わざるを得ない状況にあったりすれば本意ではないはずです。たとえうまくいかなかったとしても、束縛されることなく自分の意志で選択できることはとても大きな幸せと考えてよさそうです。子供だって親の管理下にはありますが、自己決定の場面が多数あります。欲しいものが手に入らないことを、不幸せだと嘆くことではないと思ったのでした。

 こんなことを考えながら、戦闘が絶えず犠牲が拡大している世界の状況を目にすると、いたたまれない気持ちになります。自分で決めて一歩踏み出すことができる私たちにできること、まずは他人事として自分から切り離してしまわないことかな。

 さて、ある期間、寝起きで腰が痛くて堪らない日が続きました。辛いときはベッドから起き上がるまでに時間がかかります。肩も痛くて、快眠とはほど遠い。十数年使っているマットレスのへたりが原因かもしれないと思い、購入を検討しました。○○ウィーヴとかトゥルー○○など見聞きしますが、高価です。そこで「お、ねだん以上」の店に行って寝比べすること3~40分。あれこれ悩んで決めました!後日納品された以降、腰痛に悩むことがなくなりました。

 自分で決めたマットレスでぐっすり眠れて、幸せ~。

312 知らないだろうなぁ~(23.11.20)

 子供心に「これさえあればどこにでも行ける」と思わせてくれた道具(乗り物)が自転車。小学校高学年の時、幼馴染と二人で印旛沼や成田まで冒険の旅に出かけたことは以前書いたとおり。自転車を中心にした漫画といえば、最近では『弱虫ペダル』が有名ですが、半世紀前大好きだったのが『サイクル野郎』(荘司としお 作)です。主人公の輪太郎は中学3年生で、日本一周の自転車旅行を決意するというもの。荷台やその両脇に荷物を積んで走る自転車がとても魅力的だったことを覚えています。

 自転車に後方確認用のミラーを付けていたのも当時の主流。そのミラーの位置をどこにすれば格好よく見えるか工夫もしました。だから自転車の改造もしました。難しいことや違法なことをするわけではなく、他人と違った自分だけの自転車に仕上げたかったのです。今でも年配の男性の乗る自転車にバックミラーが付いているのを見かけますし、その位置が前輪の脇のフレームだったりすると、「おぬしも好きよの~」と思ってしまいます。

 また、鉛筆や木を削るのに便利で学校にも携行していたのが「ボンナイフ」。カッターナイフが普及するまでは、昭和の小学生の筆箱に必ず入っていたともいえる文具の一つ。両刃カミソリに似てよく切れてコンパクト。しかも30円くらい。鉛筆の削り方も先生がみんなに教えていた時代です。これを携えて笹やぶに分け入って、奥まったところの笹を根元から切り、自分だけの空間を作って遊んだものです。

 ボンナイフがわかれば、アメリカンクラッカーと聞いてきっと現物が目に浮かぶ人も多いはず。マブチモーターが販売していた水中モーターを模型などに取り付けて、風呂で遊んだ経験もあるかもしれません。舵とスクリューが一体となった赤白のデザインで、当時絶大な人気を誇りました。こんな昭和を代表するような懐かしい品が集まる博物館へ行きたい!

 週替わりで学級閉鎖が続いています。今一度健康管理と手洗い・うがいの励行を!!

311 非日常を楽しもう!(23.11.17)

 今日もキャンプ・ネタにお付き合いください。

 20数年前まで好んで出かけたファミリーキャンプ。ずっと以前のアウトドアブームの頃だったかもしれません。専らオートキャンプ場を利用しましたが、様々な経験をしました。例えば、真夏の勝浦。アリが大量にテントに侵入してきたことと、とにかく暑くて一睡もできないまま朝を迎えたこと。只々子供たちにうちわで風を送り続けていた夜でした。翌日の海の水がなんと気持ちよかったことか。別のキャンプ場では雷雨の洗礼を受けました。雨だけのうちはよかったのですが、稲光がひどくなって近づいてくるのです。テント内は危険だと判断して、車に避難して一晩を過ごしました。あるときは、暴走族の集会のようなものが始まりました。あれはどこだったでしょうか。もしかすると道の駅で車中泊をしたときかも…。

 家族は虫が苦手です。ですから、当時のキャンプ場のトイレはいけません。今ほどきれいではないうえに、そこかしこに蛾が張りついています。安心して用を足せないと言いますし、夜中のトイレは必ずと言ってよいほど同行のために起こされます。懐中電灯を片手に真っ暗な道を、トイレの灯りを目指して歩くわけです。

 キャンプに行ったらBBQといった固定観念もありました。「こうあるべき」という思いから脱しきれずに、料理も一から始めます。今のように家で仕込んでいくとか、簡単に済ませられるメニューにするとかいう発想がないわけですから、妻が大変です。キャンプ場でも調理に精を出し、家に帰れば使った食器類を洗い、シュラフを天日干しするなど、疲れて帰ったのにさらに仕事が待っているという始末。そんなこんなで縁遠くなった気がします。だから、「整えなければいけない」といった考えを捨て去って、ゆったりした時間を楽しんでいる今のキャンパーはさすがです。

 家とは違った環境で生活したり役割を与えられたりする経験・体験は、必ずしもキャンプだけではありません。非日常で思わぬ一面に出会えることも期待できそうです。今日は冷たい雨が降っていますが、週末は青空が広がりそう!それだけでワクワクしませんか?

310 お詫びと謝罪(23.11.16)

 寄せ植えにしたビオラが凛と花を咲かせています。赤門脇のプランターに植えられたビオラだって霜や雪などに耐えて来春まで目を楽しませてくれる優等生。

 「お詫びはするけど、謝罪ではない」と新聞にありました。「お詫び」と「謝罪」は違うんだぁと言いながらググります。「謝罪」とは、罪や過ちを犯したとき、損害や危害を与えてしまったときに謝ることであり、「お詫び」は、相手が憤慨しているときなどにただ謝ることだといいます。グループ行動をしていた一人がはぐれてしまって、心配をかけたような場面で謝る行為は「お詫び」ということになります。また、「お詫び」は「謝罪」を包含するような広い意味を持つといいます。

 テレビの会見で、カメラを前に深く頭を下げる場面を目にしますが、罪や過ちを認めての行為なのか、お騒がせしたことを謝っているだけなのか、語られる言葉も含めて見極めることが必要みたい。普段から言葉が相手にどう伝わるかを意識していたいものです。

 さて、10月末の授業参観やひらたっ子まつりへの意見や感想を取りまとめてもらいました。授業参観に関しては、「よかった」85%、「あまりよくなかった」3%でした。「中まで入れず様子がわからなかった」という声のほか、「ドアを外していたので廊下からも見られた」「奥まで入るように先生が声をかけてくれて有難かった」などがありました。なお、「吹奏楽部の発表の機会がなかった」点については、児童を対象に2学期終業式で演奏する場面を設けます。

 一方、ひらたっ子まつりについては、「よかった」87%、「あまりよくなかった」2%という結果です。様々なご意見は、今年度担当された方々と共有して、次年度の企画に生かしたいと思います。お詫びや謝罪ではなく、アンケートに回答いただいた「お礼」です。ありがとうございました。

309 七五三(23.11.15)

 先週、大リーグの大谷翔平選手が、ジュニア用野球グローブを日本の全小学校に3個ずつ寄贈すると発表しました。「野球を通じて元気に楽しく過ごしてもらいたい」という想いを込めてのことだそうです。さあ、このグローブをどうしましょ?発表翌日には、「校長先生、私に頂戴!」と何人もの子におねだりされました。お披露目のあと、玄関のショーケースに大切に保管するという手もありますが、それでは大谷選手の想いをキャッチできません。全児童とキャッチボールでもしましょうか。左利き用も1個あるというからその配慮には恐れ入ります。使い方について何かよいアイディアがあったら教えてください。グローブが届くまでにまだ十分時間がありそうですから…。

 さて、今日は七五三。七五三といえば千歳飴。千歳飴といえば不二家。不二家といったらペコちゃん。ペコちゃんといったらミルキー。そのミルキーの「ミニ千歳飴」を、口さみしさに負けて舌の上に放り込みました。とても懐かしい味のような、ちょっと違うような?昔食べた棒状の千歳飴は、そのまま舐めているには長すぎますが、適当に折って兄弟で分けるには上手に等分できませんし、小さな欠片がパラパラと散ります。それを指先に唾をつけて兄弟で奪い合い。子供たちの健康と成長を祝う伝統行事における千歳飴には、健やかな成長への願いが込められています。ただ、千歳飴を手にする景色は廃れていく傾向はないでしょうか。不二家の店先で、ペコちゃんとポコちゃんが晴れ着姿にもかかわらず寂しがっているように見えてきます。

 家庭の休みに合わせて晴れ着姿の子供を見る日は様々です。天気にも左右されますから大変です。写真も前撮りができるようですから、必ずしも参拝の際に晴れ着とは限りません。おっ、そういえばうちの孫も3歳だけど男の子。孫娘は4歳なので既に終わっていました

 ちなみに、「七五三」を名字にする人もいます。「しめ」と読みます。神社などに見られる「しめ縄」を「注連縄」あるいは「七五三縄」と書くのです。

308 秋キャンプ(23.11.14)

 今日から1泊の予定で計画されていた修学旅行が、インフルエンザの蔓延により延期にせざるを得なくなりました。同時に、6年生は明日まで学年閉鎖に。年が改まる前も含めて期日の調整中です。

 ある日、学校の来客用玄関に1足の靴があります。来客でしょうか。脱いだままの向きですし、揃っているわけでもありません。でも子供用ではないようです。急いでいたのかもしれません。でも、不特定多数が出入りする場所ですから、誰であっても気づかいは必要だと思うのです。

 10月終わりのひらたっ子まつりでは、屋内外を出たり入ったりする子供の姿がありました。お目当てのコーナーにできるだけ早く行きたいと思うのは誰もが同じかもしれません。でも、昇降口の散らばった靴の数々を目にすると、やはり「きちんと揃えてほしいなぁ」と思うのです。日頃の行動がそのまま表れてしまいますから、今後恥ずかしい思いをすることがあるかもしれないと思うと心配です。そんなふうに心が揺れてしまうのは心が狭いからなのでしょうか?

 夏日が続いていたのに急に寒くなった休日を利用して、娘夫婦とキャンプに行ってきました。21世紀になって初めてですから20年ぶり以上。空気が冷たく感じられる晩秋、防寒対策は必須ですが、焚火の炎って身体だけでなく、視覚的にも暖かさを演出してくれるような気がします。炎を見つめているだけで楽しくて童心に戻れます。

 薪ストーブも魅力的です。家にあったら、その前を何時間も離れることなく居座れそうです。窓から見えるチロチロと揺らぐ炎がとにかくよい!また、それに手を翳すのが何とも言えない趣きと喜びがあるのです。石油ストーブにも通じる感覚です。現代の暖房はエアコンや床暖房主流ですが、屋外から帰ってストーブの前に直行するあの感じを忘れたくはありません。時々アウトドアコーナーに行くと、レトロ感たっぷりのだるま型石油ストーブが置いてあります。アラジン製の商品の値段を見てびっくり!曲線を帯びたデザインは素敵ですが、とてもでないけど手が出ません。にもかかわらず、娘たちのテントの前室に据えられていました。羨まし~。

 焚火の前を離れて小さなレンタルテントに入ったとき、きちんと履物を揃えました。だって夜中、真っ暗な中をトイレに行きたくなることだってありそうでしたから…。

307 長い時を経て(23.11.13)

 昨日今日と寒い。ついに暖房の登場とともに、アンダーウェアも暖かいタイプに切り替えのタイミングです。

 顔は判別できるのに名前が出てこない。俳優の名前は特に強く感じます。「ほらっ、あの番組に出ていた人!」といいながら肝心な番組名も出てこない。「三文字の苗字でさぁ…」なんて会話がなんて多いことか!一緒に働いていた先生の名前だって、すぐにど忘れしてしまいます。その時は出てこない名前が、何か別のことをしているときにふと思い出すのです。ただ、教員ってつくづく得な職業だと思います。だって、誰に対しても一応「先生」って呼べば、名前をド忘れしていたとしても会話がちゃんと続きますし、間違いがありませんから…。

 さて、阪神タイガースが38年ぶりの日本一と報道されているのは知っていましたが、先日の天声人語を読んで、前回の日本シリーズ制覇が自分の教員人生スタートの年なのだと改めてわかったのです。そして、JRがまだ国鉄と呼ばれていたころで、電電公社が民営化されてNTTに、日本専売公社がJTと名称変更して発足した年だといいます。また、日航ジャンボ機墜落や新幹線上野駅開業があり、「8時だヨ!全員集合」が終わったのです。確かにそうだった、かも?

 こう考えると、平田小創立からの70年間を振り返ると数多の出来事があるわけです。平田小の先輩、坂崎千春さんからもお祝いのイラストをいただきました。1階の「平田小のあゆみ」掲示板に飾ってあります。貴重な作品ですから、ぜひご覧ください。そして、学校の歴史と同じように年齢を重ねてきた人が身の回りにいることにも気づくべきです。過去に学び、人を敬い、自らを高めようとする子供たちであるための一歩となります。阪神タイガースの日本一だって、「ダメ虎」と呼ばれていた時代も含めて、長~い年月をかけてチームが円熟してきた証し。阪神ファンの皆さん、遅ればせながらおめでとうございます。

306 ご縁がありますように(23.11.10)

 少し前に『アルルカンと道化師』(池井戸潤 著)の文庫本を買いました。単行本で読んだような気がするのですが自信がありません。しかも、ビニルカバーがされていますからページを手繰って記憶を呼び覚ますこともできません。背面の作品紹介の短文を読んでも記憶はあやふやなまま。本屋に行くたびに買うかどうかを悩んだ末、購入に至ったという次第。にもかかわらず、少し読み始めたら聞き覚えのある名前と場面設定。んん?読んだことある!もったいないので、今読んでいる本を読み終えたら、改めて読み始めます。これも何かのご縁ですから…。

 さて、日本テレビ系列で12日(日)まで「カラダWEEK」というキャンペーンを開催しています。カラダを整え、キモチを整え、イキイキとしたウェルネスな毎日を過ごせるようなきっかけを発信しています。第八中学校ブロック4校で一昨日、児童生徒や教職員等の健康やけがの防止などを目的に合同研修会を行いました。講話を聴きながら実際に体を動かして理解を深めました。「姿勢の改善」が中心でしたが、骨盤を動かすことって難しい!こうして得た知識を子供たちあるいは家庭に広めていけたらと思いますが、まずはもう一度自分で確認しないと…。だって、もう体験したことの半分は忘れていますから!

 この研修のもう一つの目的は、同じブロック内の小中学校教職員の顔見知り計画!同じ学校内の狭い人間関係にとどまらずに、話したり一緒に体を動かしたりする時間を共有することで、今後も相談しあえる関係を広げることが大事だと思います。管理職や教務主任、事務職員などは頻繁に顔を合わせて情報交換していますが、学級担任にはなかなかその機会がありません。ましてや顔も名前も知らなければ、声すらかけられません。せっかくだから少しでもお近づきになれたら…縁を結べたら…、そう思うのです。

305 大人の秘密基地(23.11.9)

 富里に住む友達の家を久しぶりに訪問しました。以前父母の住まいだった隣接する土地に、息子夫婦の家を建てる準備がされていました。家の周囲が畑や林に囲まれ、遠くに落花生を収穫した後の「ぼっち」が点在するような田舎の風景の中にあります。行ったときは、ユンボで木の根っこを掘り返していましたが、作業着は似合っても元校長。とにかく所有する機具類が都市部と全然違いますし、買い物は車がなければ行けません。広大な敷地には大木が茂り、我が家の周辺では見られない様々な植物が当たり前にあります。何十年ぶりに自生したアケビを目にしました。高枝バサミでチョキチョキして、手のひらに熟したこぶし大のアケビを乗せます。白い中心部を指先でつまんで口の中に入れると、スイカの甘さにも似たねっとり感が広がります。種を地面にペッと吐き出しますが、スイカの種飛ばしどころではありません。だって種ばかりだからですから、実を食べるというより舌先で味わうといった方が正しいかも。

 この友達とは家族ぐるみのおつきあいが、子供が生まれたころから続いていますからすでに35年になるでしょうか。夏は、目の前に生えた真竹を切って節を抜いて何本もつなぎ合わせた手作りの流しそうめん。近くの田圃へ行って、ドジョウを捕まえたりクレソンを採ったり。子供たちもいろいろな材料を使って、裏の敷地に小屋(子供たちにとっては家)を作りましたし、その脇にテントを張って寝させてもらいました。大人にとっても子供にとっても秘密基地のような場所だったのです。だから、自然に恵まれたその地は、今も大人の遊び空間といえます。

 ただそれは、そこに住まう者でないから言えること。木を切らなければ繁茂し、雑草を抜いても抜いても減らない。今の時期は落ち葉もすごいらしいですから、一日くらい作業しても何も変わらないようです。旅行するには北海道は素敵な場所であっても、簡単に住めないと言われますが、それと同じかもしれません。だから、仕事を辞めたら週1~2回足を運んで、腰を痛めない程度に庭仕事や畑仕事に精を出そうと企んでいる私。その日の晩酌は格別だろうなぁ。

304 潔く!(23.11.8)

 11月なのに桜が咲くなど、夏日が続いたある日の昼休み、「ザクロを食べますか?」と尋ねられました。校庭のザクロを収穫して冷やしたものが職員室にあります。まるで透明感を増したルビーのような輝きです。甘酸っぱさが口に広がります。種がなかったら最高なのにと自分勝手なことを考えてしまいます。

 ある日10時ピッタリに百貨店に入り、目的の場所へ足を運びました。店舗の奥まった場所にあるため、途中にあるテナントの店員が、前を通りかかる度に恭しくお辞儀をしてくれます。右、左、右、左…というように順番に頭が垂れますからちょっと恥ずかしい!こちらもお辞儀を返さなきゃいけないかと、律儀な?私は考えてしまいます。一方で、どこかの社長にでもなったかのようで気分は上々?!目的の店舗に近づいたころ、時間にして1~2分のことですが、店内に流れる音に変化がありました。すると、それぞれのテナント前に立っていた店員さんは、何事もなかったかのようにそそくさとその場を離れていきます。その潔さがまた面白く映りました。

 柏の百貨店では三連休中、出店しているレモンケーキ専門店がありました。あれっ、駅に近い高架脇の小さなお店じゃない?バイヤーが声をかけるほど有名みたいです。店の名前も覚えていませんし、買ったことはありませんが…。その高架下を歩いてくると、必ず目に入る看板があります。「平田っ子 二つある道 よい道へ」と書かれた標語です。ここに子供たちの3つの姿が見えてきます。1つは、道が二つあるいは複数あることに気づくということ。これがベースにあって、どの道を行くか根拠を持って判断すること。最後に、選んだ道を歩むという行動に移すこと。さらに言えば、どのように歩いていくかという行動の質も大事です。

 「~だったらいいなぁ」と思うことがあれば、その時点で道は最低でも2つあるわけです。理想形を追うことと従来通りに甘んじること。願いを叶えるためには、計画を練って手だてを講じる必要があります。そして行動化。まさに「したい人1000人、始める人100人 続ける人1人」といった感じ。

 立冬なのに暖かく、潔さのない今日のようなお話になってしまいました。

303 教科担任制(23.11.7)

 大笑いした新聞投書がありました。

 5歳になる孫に、「バァバ、お母さんごっこをしよう」と誘われたそうです。「私がお母さんをやるから、バァバは犬でも猫でもいいよ」と言います。たまに、「ご飯でもくれ、ワン!」などと言っていればよいだろうと考えて、楽そうな犬をやることにしたのだそうです。すると孫は、いきなりおもちゃを遠くに投げて言ったのです。「取って来い!」と。ごっこ遊びも様変わり中?

 さて、毎朝家や学校で新聞に目を通しますが、必ずといってよいほど四コマ漫画を読みます。読売新聞は『コボちゃん』、朝日新聞は『ののちゃん』です。ののちゃんは小学3年生で、苗字は「山田」。’91年秋から『となりのやまだ君』で連載がスタートし、’97年4月から主人公を変更して改題・掲載されていて今日に至ります。最近気づいたのですが、ののちゃんの学年は一部教科担任制なのです。体育はタブチ先生、図工はヤスダ先生が教えています。担任が藤原先生なので3クラス編制なのでしょう。

 本校でも、5学年と6学年で一部教科担任制を行っています。学級数が違ったり、教科による週指導時数が違ったりするので、組み合わせと時間割編成は想像以上に大変です。ミシン縫いによるエプロンやナップザック制作では、午前中4コマ全部家庭科室で同じ教員が指導をしている姿がありますが、指導者にとって或いは児童にとってのメリットや効果を検証する必要がありそうです。

 昨日から24日まで平田小の読書週間ですし、全国的には9日までが読書週間。『私のペースでしおりは進む』が今回全国の標語らしいです。平田小のテーマは、学校だよりでお知らせしたとおりですが、学校図書館や公共図書館を積極的に利用して、とっておきの1冊に出会ったり、読書の幅を広げたりできるといいなぁ。

302 土曜日って(23.11.6)

 朝の電車で爆睡中の高校生や社会人を時々見かけます。遅くまで仕事だったのか、夜更かしをしたのか。極限まで睡眠時間を削らざるを得なかった頃、吊革につかまりながら寸暇を惜しんで寝ていたことを思い出します。ですから金曜の夜はうれしくてたまりませんでした。

 そんな土曜日と日曜日の朝のNHKニュース。キャスターの一人は井上次郎アナウンサーです。上手ですが、何より安心する顔立ちなのです。朝から見たくない顔や聞きたくない声があると同じように、癒される顔や声もあるようです。

 また、土曜日の新聞別刷りに、様々なタイプのクロスワードパズルが掲載されますが、必ず鉛筆を持ち出して取りかかります。朝から脳が活性化するのを感じます。でも、数独の場合はスルー。好きじゃないから…。最後に残った文字を並べ替えて出来上がりという懸賞問題もあります。ある人は、「ロ」「イ」「ウ」「ン」「ハ」「-」の6文字を見て、閃きます。嬉々として、「ウーロンハイ」と書いて応募したそうです。でも正解は「ハロウィーン」だったとか。

 土曜日には特別感があります。一日が終わっても、もう一日休みという「おまけ」があることの喜び。何をしようかと高揚感に溢れます。先週は金曜日が祝日でしたから、さらにお得感!逆に日曜日の夕方以降は、気持ちは沈滞。多くの人が折り合いをつけて月曜日からの仕事や学業に臨みます。私たち教員の場合、子供の顔を見て声を聞くと、自然と気持ちが盛り上がるからこれまた不思議!

301 あやかる(23.11.2)

 10月29日から今日までの約1週間は、我が家の「命日週間」なのです。なんということでしょう!2日おきに義母、父、義父と続きます。ですから初日に3人分のお墓参りを済ませました。そして今日11月2日は「いい字」の語呂合わせで「習字の日」だといいます。

 さて、年末に、ボクシングの井上尚弥選手(バンタム級4階級制覇・スーパーバンタム級2団体王座)が、世界スーパーバンタム級4団体統一戦に臨みます。圧倒的な強さから「モンスター」の異名をもちますが楽しみでなりません。

 過去の日本人ボクサーで特に印象が強いのが、やはり具志堅用高さん。試合のたびにテレビにかじりついて観たほどです。そのほか、輪島功一さんやガッツ石松さんの試合も魅力的でした。影響されやすい質の私は、家でシャドウボクシングもどきをやって汗をかいたこともあります。近くにボクシングジムがあれば通っていたのではないかと思うくらいです。これは、きっと漫画『あしたのジョー』や『がんばれ元気』の影響があったに違いありません。

 活躍するスポーツ選手などにあやかってつけられた子供の名前、つまり「あやかり名」は少なくないはずです。「由伸」とあれば、ジャイアンツファンで高橋由伸にあやかったなと思ってしまいます。日本シリーズ第1戦で投げたオリックスの山本由伸選手はきっと…?大リーグで活躍する大谷翔平選手や佐々木朗希選手に名前をもらった子もいるでしょうし、「裕次郎」なんて俳優名(古っ!)もありました。2023年の赤ちゃんの名前ランキングでは、ドラマ『silent』の影響で、「紬」「湊斗」「想」がランクアップしたとか…。

 先月26日にはプロ野球ドラフト会議がありました。1位指名をもらって歓喜の選手、最後まで名前が上がらずに悔し顔の選手だっています。ただ、ドラフト上位に名前を連ねることが目的ではなく、あくまでもスタートラインに立っただけ。ドラフト外の選手が大活躍することだって、野球界以外でもざらにあります。子供たちには、自分の名前を「あやかり名」にするぞというくらいの気概をもって、様々な方面で挑戦してほしいものです。

 そういえば、昨朝白門に立つ千葉さんをお見かけしました。健康のために朝日を浴びながら歩いてきたとのこと。子供たちとも笑顔で会話を交わしていました。もうすぐプレゼント用のメッセージ綴りが完成します。

300 ジャパン・モビリティ・ショー(23.11.1)

 早くも11月に突入です。校長室の行事黒板は、校内外のイベントなどでびっしりです。

 校内に自動車メーカー「スバル」のクルマが大好きな男児がいます。自分で車をデザインして見せてくれたりそのメーカーに特化した書籍を持ってきたり…。さらに、国語や図工、家庭科と学習の中にも想いが表れ、その徹底ぶりに感心してしまいます。

 そのスバル社が、空を移動できるエア・モビリティを目玉にした出展がされたと、新聞で報じられました。長く親しまれた「東京モーターショー」から、名称を「ジャパン・モビリティ・ショー」に改め、4年ぶりに開催する大規模な展示会の記事。先の土曜日から一般公開が始まりました。海外からの出展はわずかですが、これまで以上に未来を展望した姿・技術を感じる展示が見られます。

 何を隠そう、自動車好きの私は振替休業日に足を運んで、一人で見てきました。前回行ったのは、確か10年前。息子と一緒に行きましたが、人で溢れていてブースによっては近寄れない所もあったように思います。今回は平日ですからさほど混雑しないだろうと思いましたが、いやいや「月曜日なのに、皆さん休んでいていいの?」と思うくらいビッグサイトの中は混雑していました。かといって、展示された車に近寄れないほどではありません。

 この10年間で大きく変化したと思うことが2つあります。まずは、乗用車からトラック・バスに至るまでEVが多いこと。だから、ダイハツのブースに旧車ミゼットやシャレードを見かけたときには、懐かしいとともにホッとしたほど。そしてもう一つの変化は、見て回った身体の疲れ具合。高々1時間半見て回っただけなのに、家に帰って疲労度マックス!グッタリでした。

 さて冒頭の男児、同じ日に会場にいたそうです。午前9時から午後7時まで隈なく見て回ったといいますから驚きです。むしろ、引率したお母さんの疲労度は、私の比ではないはず。本当にお疲れさま。ただ、子供のためならできてしまうのだから、親ってすごいと思います!