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2025年10月の記事一覧

108_タブレットを使えば…(25.10.23)

 中学校の美術の時間に、校外での写生会がありました。画板に画用紙を挟んで、ミニ椅子をもって出かけた先で風景画に取り組んだのです。先生に見つからないように、ベーゴマ遊びをするための樽とシートも携えて…。

 教員になってからも、校内外を問わず様々なテーマで絵を描きました。2時間連続を数日使って下絵や彩色をします。風が吹けば紙が宙を舞い、雨だと活動ができません。描く対象によっては元の姿を留めないものもあって、完成するまで子供も私もハラハラドキドキでした。室内でも、リコーダーを吹く友達だったり足を組んでポーズをとったりする姿をデッサンする場合もありました。ペアで交代したり私がモデルになったりしましたが、同じ姿勢を保つのは結構疲れますし、ポーズが微妙に違ってきます。

 でも今は、タブレットが大活躍です。自画像だって鏡を脇に置いて、チラチラ見ながら描くことがなくなりました。風景も写真に収めておけば、あとは教室の机の上で活動は進みますから便利この上ない!でも、なんか味気ないと思ってしまうのは、やっぱり昭和人だからなのでしょう。

 先日は4年生が、教室でタブレットに何やらタイピングしています。どうも様々な条件に加えて、オチのある話を作っている模様。下書きをノートや原稿用紙に記して先生にチェックしてもらうより、創作活動も指導もはるかに効率的ですし、何より楽しそう。そろそろ始まるであろう6年生の卒業文集もタブレットに記録して先生に送れば、授業時間中でなくても担任は添削指導ができてしまうわけです。使い方次第で可能性は広がっていきそうです。

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107_健康法(25.10.22)

 図書館で借りた『教場』シリーズ。読みながら、主人公の風間公親と木村拓哉の顔が重なってしまいます。とにかく教官の千里眼ともいえる言動には驚きます。まさに「一を見て百を知る」といった感じです。逆に私はというと、「十を見ても、まだ一すら見えてこないタイプ」かもしれません。

 そんな私にもやってきた食欲の秋。涼しくなってくると、味覚が研ぎ澄まされるのでしょうか。魅力的な食べ物も多いので、つい「もう少しだけ…」なんて気持ちになってしまいます。一般的には、三食規則正しく摂ることが推奨されますが、一日二食あるいは一食を提唱する健康法もあります。

 タレントの片岡鶴太郎さんは、朝5時半から2時間半かけて朝食を食べるといいます。しっかり咀嚼し、野菜などの旨味や豊かさを舌の上で噛みしめるそうですが、そんな仙人のようなマネは私には到底できません。三食の腹八分ですら難しいくらいですから。

 昔から「腹八分の医者いらず」と言われるように、人それぞれの「適量」があるわけです。それこそが健康を保つうえで大事なのでしょう。江戸時代の儒学者・貝原益軒が綴った『養生訓』に書かれた教えの一つらしいのですが、3百年以上前の健康ハウツー教訓が、今に受け継がれているわけです。

 その内容を総括すると、「若い頃は知恵が足りず、社会にも順応できずに、悔いを残すことが多い。けれど長生きすれば、自分に知識が増えて学が付き、楽しみも多くなるなど良いことが増える。だから養生して、長生きして人生を楽しもう」「老後の一日、千金にあたるべし」(朝日新聞be「知っ得なっ得」参考)ということのようです。これを読んで「人生これから」なんて考える単純な私は、やっぱり「一すら見えていない」薄っぺらかも…。

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106_何が楽しみ?(25.10.21)

 遠足のお菓子は、決まった金額内で買い揃える楽しみがありました。行くのは決まって近所の駄菓子屋。ボンタン飴とサンキストレモン(タブレット)、都昆布は私の定番。チョコベビーも好きでした。

 町の駄菓子屋はとんと見かけないし、聞かなくなりました。駄菓子屋は、好きなものを選びながらお金の価値を学ぶ場でもあり、大人子供を問わず人と交流できる社交場だった気がします。しかし、いつの頃からかコンビニに取って代わられて姿を消してしまいました。ただ、ショッピングモール内に昭和の雰囲気漂う駄菓子屋をよく見かけ、人気を博しているようにも見えます。

 今月末に日光方面へ修学旅行に出かける6年生も、バスの中で食べるおやつを買うなど、そろそろ準備に取りかかる頃だと思います。最新のクマ情報では、寒くなったせいか10月に入っての奥日光での目撃が激減しています。そうであっても、決して油断はできません。

 さて、日光修学旅行を実施する小学校で、東照宮が行程に入っていない計画はおそらく皆無と思われます。陽明門の前で必ず集合写真を撮りますし、事前に調べた眠り猫を楽しみにする子もいます。その眠り猫が、想像以上に小さなことに落胆する子や三猿を見つけられない子も目にします。

 あるイラストに、「三猿が表すものを右から順に書きなさい」というコメントがあって、美容に意識の高い男子高校生が「洗顔・化粧水・乳液」と解答する画に笑いましたが、歴史のある重要文化財だってこまめな手入れは欠かせません。もしかすると、三猿のお肌の艶がなくなってはいることに気づくかもしれません。

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105_COSMOS(25.10.20)

 秋は、様々な学校行事も集中する時期。校外学習あり、修学旅行あり、音楽会あり…。高校の文化祭では、学級の結束が強まったりカップル(古い?!)が生まれたりするなど、小中高を通じて非日常をめいっぱい楽しんだ記憶でいっぱいです。

 11月に開催する校内音楽会は、「集団への所属感や連帯感」或いは「自主的・実践的な態度」を培うことも目標にしながら練習に取り組むわけです。これを前に、教室から今月の歌『COSMOS』を歌う声が響いてきます。秋桜ではなく宇宙の方。

 娘が中学校の合唱部で歌っていたのを思い出します。全国大会で歌った曲かどうかは定かではありませんが、数多くの学校が様々なアレンジで挑戦していました。高音の奥に響く男声が印象的で、よく覚えているのかもしれません。ホールで聴く歌声は、言葉のとおり心震え、合唱界における21世紀最初のヒット曲と言われたのも頷けます。一方、私が口ずさむと、どうも心壊れる曲になるそうです。

 作詞・作曲したミマスさんは、“イマジネーションをふくらませて、元気よく、皆さんの歌で「宇宙」を作ってください”と言います。また、ボーカルのSachikoさんは、“心に感じたことを大切にして、気持ちよく歌えば、あなたの心は空まで届くような気がします。同じ歌、同じ歌詞でも、歌う人一人一人、その意味合いやイメージは違ってくると思います。その一人一人の想いの違いが重なって、新しい、たった一つの「COSMOS」が、またそこに生まれると、私は思います”とメッセージをくれます。(ともにHP原文のまま)

 音楽会で全校が心を一つにして歌うので、どんな宇宙が体育館に広がるかが楽しみです。

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104_時代とともに(25.10.17)

 昭和の時代、多くの家庭にあったのが分厚い電話帳。電話台や公衆電話に定位置をもっていたものです。それが「ハローページ」「タウンページ」という愛称で呼ばれるようになったのはいつからでしょう。固定電話が当たり前でしたから、地域別の五十音順に電話番号が調べられたわけです。例えば、水漏れ修理をお願いしたいとなれば、職業別電話帳の「タウンページ」を開いて、該当する職業・店舗を見つけ出して「ダイヤルを回す」わけです。特殊詐欺など聞かない時代でしたから、ある意味情報の垂れ流しとも言える冊子だったわけです。

 卒業アルバムだって、ページの最後に個々の氏名・住所・電話番号がしっかり印刷されていましたから、これを買い取る業者もいたらしいです。そう考えると、ネットの普及につれて情報検索はPCやスマホにとってかわられたのは必然なのかもしれません。

 時代とともになくなっていくものに、和室を加えられるかもしれません。昔は和室が居室であり、応接間でもありました。でも、若年層を中心とした和室離れが目立つ中、ほぼフローリング中心で、リビングの一角に畳コーナーという形で残るだけということもあります。ただ、あの新しいイグサの匂いが好きな私には、ちょっと残念な気がします。とは言いながら、15年も経つのに一度も畳表を替えていませんから何かを言えた義理ではありません。

 畳の需要を心配する傍ら、子供たちが成人する頃の職業の趨勢も気になります。

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