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098_ミミズ(25.10.8)

 通学路でアスファルトの上を這っていたミミズを見て、素手で摘まんでフェンスの内側に移動させる逞しい(?)子。「図工で思い出の場所を描くので、写真を撮っていいですか」と校長室の扉を開け、タブレットで写真を撮りまくる6年生。って、なぜ校長室?

 天気がよい日に、ミミズが道路で干からびて大量に死んでいるのを見かけることがあります。空気中の酸素を体表面の粘液に溶かして呼吸をするので、湿った環境でないと粘液が作れずに息ができなくなることがその理由といいます。だったらずっと地中にいればよいのにと思いますが、より住みやすい場所を求めて移動したり、交尾相手を探したりして忙しいようです。さらには、モグラから身を守るためやむなくという場合もあるといいます。雨の日を選んで動くのですが、運悪くアスファルトやコンクリートで固められた場所に出てしまうと、土に辿り着けずに死んでしまうケースがよくあるわけです。

 土の中の目に見える生き物の重さのうち約8割がミミズだというくらい身近な生き物なのに、知らないことだらけです。全部同じに見えるのに、日本には約180種類もいると聞いてビックリです。一般的な寿命は2~5年といわれる中、夏までに成熟・産卵して、冬死滅する一年生のミミズもいるのです。

 人生100年時代到来とまでいわれる日本で、百歳以上の人口はほぼ10万人。10年前の1.6倍だといいます。長寿の日本にあって、素敵な老いは、自分が必要とされる日々をどれだけ楽しめるかにあるのではないかと思うのです。干からびていく姿を晒すわけにはいきません!だから今日も気づかれないように、子供たちから元気のエキスを吸い取ります。