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107_健康法(25.10.22)

 図書館で借りた『教場』シリーズ。読みながら、主人公の風間公親と木村拓哉の顔が重なってしまいます。とにかく教官の千里眼ともいえる言動には驚きます。まさに「一を見て百を知る」といった感じです。逆に私はというと、「十を見ても、まだ一すら見えてこないタイプ」かもしれません。

 そんな私にもやってきた食欲の秋。涼しくなってくると、味覚が研ぎ澄まされるのでしょうか。魅力的な食べ物も多いので、つい「もう少しだけ…」なんて気持ちになってしまいます。一般的には、三食規則正しく摂ることが推奨されますが、一日二食あるいは一食を提唱する健康法もあります。

 タレントの片岡鶴太郎さんは、朝5時半から2時間半かけて朝食を食べるといいます。しっかり咀嚼し、野菜などの旨味や豊かさを舌の上で噛みしめるそうですが、そんな仙人のようなマネは私には到底できません。三食の腹八分ですら難しいくらいですから。

 昔から「腹八分の医者いらず」と言われるように、人それぞれの「適量」があるわけです。それこそが健康を保つうえで大事なのでしょう。江戸時代の儒学者・貝原益軒が綴った『養生訓』に書かれた教えの一つらしいのですが、3百年以上前の健康ハウツー教訓が、今に受け継がれているわけです。

 その内容を総括すると、「若い頃は知恵が足りず、社会にも順応できずに、悔いを残すことが多い。けれど長生きすれば、自分に知識が増えて学が付き、楽しみも多くなるなど良いことが増える。だから養生して、長生きして人生を楽しもう」「老後の一日、千金にあたるべし」(朝日新聞be「知っ得なっ得」参考)ということのようです。これを読んで「人生これから」なんて考える単純な私は、やっぱり「一すら見えていない」薄っぺらかも…。