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246 半夏生(23.6.30)

 京都名産の「水無月」(和菓子)を食べたことがあります。京都では古くから6月の最後の日に食べる習慣があるそうで、1年の半分の穢れを落とし、残り半分の厄払いの意味があるといいます。残り半分を食べていた時でした。細めの漆塗のフォークが「ボキッ!」と折れたのです。縁起悪っ!私の残り半年はどうなることやらと思いましたが、特に何事もなかったように記憶しています。

 さて、明後日は「半夏生」という、節分や彼岸、八十八夜などと同じ「雑節」なのだそうです。恥ずかしながら、先の和菓子を食べたときに初めて知った次第ですから、正しい読み方を知りませんでした。「はんげしょう」と読みます。スーパーのチラシにも書かれています。

 半夏生とは、夏至から数えて11日目(7月2日ころのこと)を指し、この頃に「天から毒が降り、地から毒が生える」という言い伝えがあったため、農家は半夏生までに田植えを終わらせるという習慣まであったといいます。

 また、関西では半夏生の頃に豊作を祈ってタコを食べる習慣があります。これは、作物がタコの足のように大地にしっかり根を張ることを祈願するという意味が込められているのです。タコにはタウリン(ファイト~、イッパ~ツ!)が豊富に含まれるため、蒸し暑さなどから疲れが増してくるこの季節に食べるのは理にかなっているようです。讃岐地方では半夏生にうどんを食べる習慣があるそうです。こうしたことから始まって、7月2日が「タコの日」「うどんの日」とされているようです。

 気が付くと今年も半年が終わってしまいます。新年度から数えても3か月です。振り返ってみたときに「何をしただろう」「成果と言えるものは何だろう」と焦りも感じます。できることを「自分から積極的に楽しむ」という姿勢を残り半年、貫いていくための振り返りの時だと思います。そんな気持ちが「ボキッ」と折れてしまわないように気を引き締めて!

 タコも相変わらず高値なのでしょうか。「タコの日」、誰かが口に入れてくれるタコなら刺身でもたこ焼きでも遠慮なくいただきます。