文字
背景
行間
236 プール事故ゼロ(23.6.16)
水泳学習の季節になります。9日には教職員対象の「普通救命講習」を受講しました。21日に6年生が一番に入ってプール開きをして幕開けです。
私は水泳がどちらかというと苦手です。クロールにしても平泳ぎにしてもなかなか前に進まないのです。以前行われていた市内水泳大会で、まるでイルカのようにスイスイ・グングン泳ぐ姿を見ると羨ましく思ったものです。そんな感じなので、大学の水泳実習は苦痛でした。何より水が冷たい!水温19度の中、百メートルを泳ぎ切らないと単位がもらえませんから、文字どおり必死だったことを思い出します。
プールで泳ぐ夢を度々見ます。25mプールの飛び込み台からスタートの合図で踏み切ります。すると、プールの半分以上まで飛べるのです。さらにターンもうまくて、蹴伸びだけで一搔きもしないのに反対側の壁面が近づいてきます。まさに、イルカというか人魚というか…。
思い出すのが、1970年放送の『金メダルへのターン』です。ミュンヘンオリンピックでの金メダル獲得を目標にする青春スポーツドラマですが、とにかく荒唐無稽な技がいくつも登場しました。「ロケットターン」や空中を飛んで相手を追い越す「トビウオターン」、「渦巻きターン」など泳ぎが苦手な私にとっての“必殺技”がぎゅっと詰まっていたのです。
さて、家庭では学習のために水着やタオルの準備をします。指導時間の目安がおよそ10コマ程度ですから多くても5日なのに、保護者に負担をかけることになります。ただ、泳ぎが得意不得意だけでなく、色々な子供たちを一斉に指導しますから、思わぬ場面で事故が起きることも考えられます。バディを組んで互いの安全を確認し合いますが、次のような事例だってあります。〈自由時間に女児がプールにうつ伏せに浮いている。浮かんで遊んでいるのかと周囲は思っていた。しばらくして異変に気づいた教員が引き上げて人工呼吸。〉水着のゼッケンは、こんな最悪の場面に備えた対応です。帽子が脱げて名前確認ができないことも考えられます。「たった数回なのに」と思うかもしれませんが、前述の例がそのうちの1回かもしれないのです。コロナ禍で十分な水泳指導を受けていない子供たちです。私たちは気を抜くことなく、指導・見守りをします。