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060 昭和の夏休み(7/19)

 夏休みを楽しみにする気持ちに時代は関係ありません。

 半世紀前の小学生は、夏休み前に必ずと言ってよいほど「一日の過ごし方」を円グラフのような表に計画。そして休みに入ると、ラジオ体操が一日の始まり。出席カードのようなものを首から下げて、終わるとおじさんやお姉さんにハンコを押してもらいました。

 朝早く、近くの林に虫捕りにも行きました。カブトムシやクワガタを捕るために、前日にスイカやメロンの食べ残しをトラップとしてセット。自分だけの狩り場をもっていたのです。でも翌朝にいるのはカナブンだけ…なんてことばかり。エアコンなんてない時代、扇風機の前で「ア~~」とか「ワレワレハ 宇宙人デアル」なんてこともやりました。変な声になって…わかるかなぁ?

 子供会で行った岩井海岸。行きだったか帰りだったか、買ってもらったばかりの麦わら帽子をバスの窓から飛ばされちゃって、でも「バスを止めてください」なんて言う勇気がなくて、泣きたくなるのを我慢していたのを今でも思い出します。

 思いであるアイスも色々あります。商店のアイス保冷庫からホームランバーやメロン型アイスを取り出して…、卵型の風船アイスはおっぱいアイスなんて呼んでいました。定番はやはりバニラのカップアイスでした。

 夏休みの宿題は、先生がわら半紙に印刷した問題ばかり。アニメ『サザエさん』のカツオ君のように最後に慌てるのは毎年のこと。嫌なことを後回しにするのは、今も変わっていないのですが。

 今の子供たちが数十年後にノスタルジックな気分に浸る思い出って何なのだろうと、どうでもよい心配ができることを「平和」と呼ぶのかもしれません。