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473 割り切る(24.9.13)
修学旅行は特に天気の心配をすることなく、笑顔で元気に帰って来られたという当たり前のことに胸をなでおろします。でも、何事もなく帰り着くのは、その裏側に様々な支援や配慮があるからに他なりません。自ずと担任の緊張感や責任感は、管理職とはまた別物。泊数が増えれば、それに比例するようにプレッシャーは増大します。だから、担任として引率していたころは、たくさんの出迎えの保護者から感謝の言葉をいただくだけで報われた気がしたのです。
さて、泊を伴う学習があると、大きいバッグを持って電車に乗ります。ずっと手に下げたり肩にかけたりしているのは疲れますから、たとえ座れても網棚(今は荷棚という?)に載せてしまいます。ただ最近は、荷棚に荷物やカバンが載っているのを見かけることは稀です。大きなドラムバッグを足元に置く人を見かけますが、必然的に足を開く形になりますから、他者からは迷惑行為と映る場面も少なくないわけです。
数年前に約500人に行った、「通勤電車で荷棚(網棚)を利用しますか」というアンケートでは、「基本的に利用しない」と答えた人が56%でした。理由は、「忘れそう」「手元にないと不安」「高くて使いづらい」「落ちたら嫌」と続きます。昔より情報管理が厳しくなっていることもあって、カバンを置き忘れたらビジネスマンには致命傷です。また、昔は手提げカバン主流でしたが、今はリュックタイプ全盛期ですから、荷棚に載せる必要性もなくなっているからかもしれません。
修学旅行に戻りますが、いろは坂途中の明智平駐車場で子供たちのロープウェイ到着を待つ間、夫婦でドライブしていた方と立ち話に興じてしまいました。2人乗りのロードスターに乗っていて、別にもう1台所有していると言います。なぜなら、奥様に「買い物袋すら載せられない」と言われるくらい割り切った趣味グルマだから。でも、ある意味うらやましい。
割り切って電車の荷棚もなくしてしまえば、その空間は別の用途が見えてくるかもしれません。旅行の荷物だって割り切ってミニマムにすれば、スペースも取りませんし軽々とは思いますが…。