校長の部屋

2022年2月の記事一覧

175 役割で育つ(2/17)

 今週一週間、教頭不在です。月曜日はは火災報知機の発報からスタートして、戸締り、見回り、業者及び外部対応ほか、担ってきたこと、求められていた役割を思い出させてくれました。校門に立っての挨拶運動も今週は休止。

 さて先日、何年かぶりで鰹節を買いました。既に削ってあるパックものではなく、削り器でその都度カリカリするものです。この鰹節には雄節と雌節があり、雄節は背部、雌節は腹部のこと。さらに、裸節と枯節、産地も枕崎産と指宿産の2種類。そして、選んだのは、枕崎産の雄節(枯節)です。6年生の算数「場合の数」で、“鰹節の選び方には何通りあるでしょうか?”なんて問題を作って樹形図で求める姿が思い描けそうです。ちなみに、削り器は10年以上前に買ったものがありますので大丈夫。削り節パックと違ってその都度削るので風味は抜群ですが、面倒くさいと思うことも…。また、熱々のお好み焼きを舞台にダンスを披露することはありません。そうそう、鰹節削りは子供のころの私の仕事でした。

 もう一つ、子供のころの担当だったのが「お磨き」。以前書いたかもしれませんが、仏壇や神棚の金属製の仏具を金属磨き液できれいにするのです。複雑な形だったり水シミがしつこかったりして大変でした。人差し指が痛くなるくらい頑張っていたような?それでも、「きれいになったね」「さすが」と褒められて、自分が役に立っていることが誇らしかった記憶があります。

 子供たちが家庭において、自分の役割として、あるいは役に立っていることを自認するものは何でしょう。学校でも家庭でも社会でも、自分の存在・有用感を感じられることが、人を伸ばす推進力になるのではないかと思うのです。

174 野暮(2/16)

 月曜日にビジネスリュック・デビュー!「通勤用バッグは手に持つもの」と豪語しましたが、雪道などでの転倒のリスク回避のために、両手の空くリュックを併用することにしました。なかなか快適ではありませんか。

 鞄もそうですが、出勤して帰るまでネクタイを外すことがほとんどなくなってしまいました。単に着替えるのが面倒というのも一つの理由。ネクタイを外すのは、年間で運動会や雪かきなどわずか数えるばかり。スーツより高いジャージを身に着けていた頃が嘘みたいです。ただ、ネクタイは結構子供たちの目に留まるようです。「今日は何の柄?」と言いながら胸元を見つめる熱い視線を感じます。一昨日は、バレンタインデーにあやかって、「ネクタイの日」(10/1も該当)でもあったようです。

 さて、テレビを観ていると、「特別に許可を得て撮影をしています」「この後スタッフがおいしくいただきました」と注意書き説明が画面下方に映ることの多いバラエティ番組。温泉にタオルを巻いて入浴するシーンやグルメ食べ歩きシーンではお馴染み。何にでもクレームがつくご時世ですから、注釈は送り手側の先回り、自己防衛なのでしょう。

 商品カタログにも似たような表記が見られます。「写真はイメージです」とか「撮影小物は商品に含まれません」とか。仮にクルマの助手席にカメラが置かれていたとして、購入した車にそのカメラが附属していないことに文句言う人っているのでしょうか?こういう表記自体が野暮、不粋な気がしますが、人を攻撃して自分の心の安定を図る人がいる時代ですから仕方ないと思う反面、嘆かわしい気がします。

 この「野暮」を辞書で引くと、「世情に疎く融通が利かないこと、人情の機微をわきまえないこと」「洗練されていないこと、風雅な心のないこと」とあり、その反対語が「粋」。よし!スーツにお洒落なネクタイをつけ、格好いい鞄やリュックを持って颯爽と出勤。粋に見えるかなぁ。

173 Japan!(2/15)

 日本代表チームが、「○○ジャパン」と呼ばれることが多いことを感じます。いつからでしょうか?集団を一つの枠で括ることを好む日本人の特性なのかもしれません。「なでしこジャパン」は有名で、女子サッカーです。W杯優勝で2011年の流行語大賞にもなりました。同じサッカー男子では、「ジーコジャパン」「森保ジャパン」、野球の「侍ジャパン」もよく耳にします。

 それでは、次の愛称はどんなスポーツかわかるでしょうか。「①フェアリージャパン」「②彗星ジャパン」「③おりひめジャパン」「④雷神ジャパン」「⑤火の鳥ジャパン」「⑥火の玉ジャパン」「⑦スマイルジャパン」など色々あります。

 順番に①新体操、②ハンドボール男子、③女子ハンドボール、④空手、⑤女子バレーボール、⑥ボッチャ、⑦アイスホッケー女子となります。愛称が定着するかしないかは活躍次第?それでは選手が酷です。

 こんなことを考えていると、またもや頭の中で「♪見つめ合う視線のレイザー・ビームで~♪」と音楽が流れだします。『2億4千万の瞳』(郷ひろみ)です。「♪エキゾチッ~ク~ ジャパ~ン!」

 ニッポン、チャチャチャ!あれっ?「にほん」と「ニッポン」、使い方に何らかの法則があるのでしょうか。

172 バレンタインチョコ(2/14)

 今日はバレンタインデー。2月になってすぐ、低学年の女の子に尋ねられました。「校長先生は、本命チョコってもらったことがありますか?」と。何て返そうか悩み、「・・・」の時間がどれだけあったのでしょう。

 本命チョコのほかに、「義理チョコ」「逆チョコ」「友チョコ」「マイチョコ」「ファミチョコ」など、様々な様相を呈してきたことは昨年の今頃に書いた気がします。2年前の調査では、女性の7割が個人的にチョコを用意するそうで、家族へのチョコレートは5割、自分やお世話になった人へのものはそれぞれ2割だったとあります。市販のチョコレートを砕いて湯煎して、思い思いの形やモノに仕上げる手作りチョコも流行りましたが、このご時世ではさすがに渡しにくいし、食べることも逡巡します。

 先日娘から、「少し早いけど」とLINEが届きました。開くと写真付きのメッセージカードです。「ありがとう」と返すと、しばらくして「冷たいままでもおいしいし、あっためると…」とあります。改めて見ると、「LINEギフトを受け取る」という表示があることに気づきます。タップして、木曜日には無事生ガトーショコラが配達されました。でも、もしタップしなかったらチョコはどうなっちゃうのだろうと変な心配がムクムクと…。

 さて、バレンタインデーが近づくと芸能人が思い出を語る姿があります。私にもあった、「もしかすると」なんていう淡い期待で靴箱や机、ロッカーを探った少年時代!ドキドキするこんな思いは、現代の子供にはないのかもしれないと思うと可哀そうな気がしないでもありません。

171 夢・睡眠(2/10)

 似たような夢を繰り返しみることはありませんか?私の場合、小学生の頃に通い慣れた風景の中を歩いていたり、人前に出るのに衣服がなくて恥ずかしい思いをしていたりする夢をしばしば見ます。また、自分は小中学生くらいなのに、子供や孫がいるという設定など矛盾する夢もよくあります。

 一方で、夢も進化(?)するようです。例えば、電話機はダイヤル式の黒電話からスマホにちゃんと切り替わっています。ほかにはどんなものが…。そんな夢分析なら面白いかもしれません。

 夏目漱石の『夢十夜』がふと頭に浮かびました。全話ではないけれど、「こんな夢を見た」で始まる不思議な話。死ぬ間際の女性に「100年待っていてください」と頼まれる第一夜。侍が無を悟れていないと和尚に馬鹿にされ苦悩する第二夜。6歳になる盲目の子を背負って歩くうちに恐怖が押し寄せる第三夜。もう一度読んでみたくなりました。

 さて、夢の多くは覚えていることの方が少ないと思います。寝ながら笑った瞬間に目が覚めて、面白いので人に話して聞かせたいと思っていたのに、また眠ってしまうと鮮明さを失ってしまいます。起床後わずか5分で夢の記憶は50%失われ、10分経てば90%消えてしまうとか。枕元にメモを用意して書き残すという手もありますが、そこまでする必要性を感じないのも確か。ちなみに夢って色がついているかどうかもよくわかりません。

 何も食べずに生き延びられるのは2週間が限界らしいのですが、睡眠をとらない場合は10日。食べないこと以上に寝ないことは、命を危険に晒すことになるわけです。「寝る子は育つ」とよく言われますが、子供の成長に必要な成長ホルモンは、深い眠りの時に脳下垂体から大量に分泌されます。今晩もぐっすり眠れるといいなぁ。私ではなく、子供たちです!

 明朝は雪景色でしょうか?