校長の部屋

2021年12月の記事一覧

136 ご縁が無くてよい話(12/9)

 机にスーパーなどの広告を広げてグループ学習をしています。よく見ると、算数「割合」の学習で、「~%(割)引き」という箇所を見つめています。身近なものを利用することで理解が深まるでしょうし、応用力もつくでしょう。理科「水溶液」の学習では、普段使われている様々な液体を、酸とアルカリに分ける実験をしていました。学習は教室だけで完結するものではないことを知り、興味関心を広げていってほしいものです。

 さて、最近むせることが多くなったような気がするのです。麺をすすって隣で咳き込む妻。テレビを観ていて唾を飲み込んだ拍子にむせ返る私。咳が止まらず、息も吸えず、死ぬ思い。そしてどちらともなく「やばいね」と言葉を交わすありさま。

 この「むせ」の原因を、国立長寿医療研究センターでは「飲み込んだ食べ物が通る時に誤って、呼吸をするための管(気管)に入ってしまうことが起こりやすくなります。食べ物が呼吸をするための管やその先の肺に入ってしまうと、息ができなくなったり、肺炎になったりするため、勢いよく空気を吐き出して食べ物を外に出そうとします。この勢いよく空気を吐き出すのが『むせ』です。」と説明しています。そして、①食べ物が間違って入ってしまったことを検知する感覚、②危険な感覚を処理して、むせるように指令する中枢、③空気の強い流れを作り出す筋肉、この3つが揃って「上手にむせる」ことができるそうです。ん?つまり、むせられるということはよいということ?

 逆に、むせることがないまま気管に食べ物が入ってしまう「誤嚥」がもっとも危険です。嚥下障害も、一般的に60歳前後から多くなるといいます。加齢以外でも、口内炎や歯槽膿漏、虫歯、扁桃炎などからむせが起こる場合もあるそうなので、若いから安心ということはないようです。と、仲間に引き入れようなんて魂胆だから、何もないところで躓いて「ヤバッ」と思う瞬間があるのかも…。

135 命名!(12/8)

 私の名前は、蜂須賀久幸。漢字を説明する際には、「ミツバチの蜂に、横須賀の須賀」「永久・久しいの久に、幸せ」と伝えます。でも隣で「久しぶりに幸せ~」と言って笑っている輩がいます。

 子供の名付けには、きっと思い入れや拘りがあるかもしれません。私の息子は「冬馬」と書きますが、これは娘が生まれる前からの男の子ヴァージョン候補でした。当時、6年生の国語教科書に『道産子』という単元があり、どさんこ馬の生命力に感動して、「冬」と「馬」を使ったのです。

 さて、11月末に明治生命が、今年人気だった名前を発表しました。男子は、「蓮」「陽翔」「蒼」「湊」、女子は「紬」「陽葵」「凛」の順です。使用漢字人気ナンバーワンが、男子「翔」、女子「花」。読み方ランキングでは、男子「ハルト」、女子「メイ」なのだとか。そういう目で全校児童名簿を眺めると、ちゃんといるじゃありませんか。ただ、文字や読み方が一緒でもそこに込められた思いは千差万別。今後も、スポーツ界で活躍する選手にあやかった名前や藤井四冠の名前をもらった「聡太」くんのランキングもアップするのでは?

134 インスタから(12/7)

 インスタの表示の仕方が変わってからよく目にするのが、面白いテスト間違い解答。思わずクスッと笑ってしまします。

■一兆(丁)目の角を曲がる  

■空(家)に帰る  

■住めば港(都) 

■休日に家で死(詩)を味わう  

■球を切った切り口の形 ➡ まっぷたつ(円)  

■文をうまくつなげる問題 ➡「〔A君はお母さんにいつも怒られてばかりです。昨日も〕お母さんに怒られて〔ます。だから、今月の目標は〕ひっこし!」

 子供たちが真剣に考えて絞り出した解答であることがわかるから面白いのです。間違えた解答に朱で添えられたコメントも粋だと嬉しくなります。「“文集”という言葉を使って長い熟語を作りなさい」という設問に対し、「週間文集」と書いた子供。これに対して「週刊文春かな?」と書いて○をつけてくれています。「水という文字を使った言葉を書きなさい」という問題に「水どう」「水みんぐ」。切り返すためには、心の余裕が必要です。

 このほか、渡辺博史氏の「心戒十訓」ということばの一部。「人間関係は、相手の長所と付き合うもの」「人に何をしてもらえるかより、自分に何ができるか」は私自身が心したいこと。「挨拶はされるものでなく、するもの」「分かるだけが勉強ではない できることこそ勉強」「どこを出たかでなく、何ができるか」は、子供たちに向けてよく話すこと。

 10個目が「いい人生は、いい準備から始まる」とありますが、2022年をよい年にするための準備を、今から始めても早すぎ(遅すぎ)るということはないはず!

133 星座名になる前に…(12/6)

 新型コロナの感染者数激減は東京都のデータ比較がわかりやすいと思います。夏には5千人超だった感染者がその5百分の1~千分の1に減っているわけですから…。今年の年末年始への期待が膨らむ現在です。その一方で、11月下旬、感染拡大したオーストリアでのロックダウンが報じられました。新たなオミクロン株が欧州で急拡大しているようです。

 お隣の韓国でも、規制緩和による人の動きが活発化したことで感染者が過去最高に達したといいます。「規制緩和」といえば響きはよいのですが、「気の緩み」と言い換えられないようにしたいものです。今後の状況如何を問わず、これまで通りの丁寧な対応と慎重な行動、そして意識継続を学校では続けていきます。現在のギリシャ文字で足りなくなったら、変異種の名前が星座名になると言われていますが、そうならないためにも…。

 さて、日曜劇場『日本沈没』を毎週楽しみに観ています。CGのリアルさに今更ながらに驚いたり、「おいおい、そんな簡単にビルが倒壊しているのに、あなたのいるビルは無敵?」と茶々を入れたり…。それでも、警戒するのはコロナの変異種だけではないことを思い起させます。温暖化による自然災害や直下型地震などいつやってくるかわからないことへの恐怖!そのための備え。今自分にできることを思いながらも、行動とならない自分の弱さを感じてしまうのです。

132 難しいことをやさしく(12/3)

 先日30日に葛南教育事務所及び市教委の合同訪問がありました。全教員が全教科にわたって授業展開をしました。こうした機会を授業力アップのチャンスととらえて準備をしました。

 校長や教頭も例外ではなくご指導いただきます。その中で「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く」という言葉がありました。授業研究を熱心にしていた頃を思い出します。この言葉にはさらに続きがあります。「面白いことをまじめに、まじめなことを愉快に、そして愉快なことはあくまで愉快に」と。井上ひさし氏が生前に繰り返し言っていたことだといいます。

 最初に難しいことに出会ったときは、やさしく紐解く支援者が大切ですし、学び進んで面白さを感じるようになれば、創造(想像)力が試されます。「愉快」の域に達するには周りの仲間との協働とユーモア溢れる環境は不可欠と思われます。まさに学びの世界!その演出は、担任の醍醐味です。

 また、こんな話もありました。例えば自転車に乗る練習をしている場面で、大人が子供の腰に軽く手を添えて押してあげたとします。これまで乗れなかった子が自分で漕いで進んでいきます。その子は、大人の手の補助があったことなんか忘れて、自分の力で乗れるようになったと喜びます。程度の差こそあれ、私たちはこうした「勘違い」によって自信をつけてきたように思うのです。学校や家庭、地域の「魔法の手」「魔法の言葉」に包まれた子供たちなら、自信や自己肯定感が高まること請け合い!“魔法のコトバ~♪ 口にすれば短く だけど効果は 凄いものがあるってことで”(by スピッツ)