校長の部屋

2020年7月の記事一覧

座右の銘?迷!(7/15)

 昨日PTA広報委員の方から、広報誌に載せるための質問をいただきました。13もあるので全部は掲載できませんから、その中から「校長の部屋」で回答してほしいとのご依頼です。早速その一つをネタに使わせていただきます。今日は、「Q 座右の銘は何ですか?」に回答します。

 5月の分散登校日、6年生の学級開きで自己紹介をしていた先生の好きな言葉の1つが「何事も全力!」でした。「はて、私は何だろうなぁ」と、この時改めて考えてしまいました。

 仕事上では、「誠実」「笑顔」をモットーにしています。ただ、家庭では「不誠実」を絵に描いたような人間なので、そんなこと妻に言えば「外面男」と言われかねませんし、笑いのタネにされるのがおちです。

 そういえば、「誠心誠意」という言葉にまつわる苦い思い出があります。30数年前の結婚式でのことです。主賓のあいさつで、「蜂須賀君が好きな言葉をご存じでしょうか?」と出席者に投げかけられました。そしてそのあと、私に解答を求められたのです。混乱したというか青ざめたというか。だって、覚えていないのです。式の以前に取材されたときに、咄嗟に答えた言葉だったのでしょう。私がしどろもどろでいると、上手にフォローしてくださいました。冷や汗が背中を伝う中、感謝感謝の助け舟でした。

 だから、簡単に座右の銘なんて口にできません。知らない場面で独り歩きしてしまうかと思うと怖くてなりませんから。ただ、「誠実」「笑顔」ならいつでも思い出せそうです。そんなことを言うと、「なんて不謹慎な!」「それって、不誠実でしょ!」って妻には怒られそうです。

 皆さんの座右の銘を集めて紹介してみたい気がします。「なるほど」と思うものが集まるのではないでしょうか。

 

瓜田に履を納れず(7/14)

 混雑した電車での通勤は新型コロナ感染のリスクが常に伴います。それだけではなく、「痴漢」を疑われることも心配です。疑われたら一巻の終わり!一方の手はカバン、もう一方は必ずつり革や手すりにつかまって予防です。

 駅構内を歩いていると、前からくる男性の肩が3~4人前を行く人の肩にドンとぶつかりました。明らかに「邪魔なんだよ!」とわざとぶつかったように見えます。そして私にもドン!イラっとしましたがガマンガマン!駅にも車内にも「暴力は犯罪です」とあります。う~ん、危険がいっぱい。

 学校でも昨日から避難訓練を学年ごとに行っています。通常ならば全校で取り組みますが、この状況の中ですので、避難経路の確認を中心としてこぢんまりと。換気を優先するため、各昇降口も開けたままですから、不審者侵入だって考えられます。常に最悪を想定して、気を引き締めて取り組んでいきます。

 さて、友人からもらったメロンを今朝食べてきました。甘くておいしい!西瓜(スイカ)、南瓜(カボチャ)、胡瓜(キュウリ)、冬瓜(トウガン)など「瓜」のつく漢字はありますが、「メロン」は?漢字で「甜瓜」と書くそうです。

 「瓜田に履を納れず(かでんにくつをいれず)」という言葉もあることも知りました。意味は「ウリ畑でくつをはきなおすとウリを盗んでいると疑われるおそれがあることから、人に疑われるようなことはするなということ」なのだそうです。「李下(リカ)に冠(かんむり)を正さず」と同じです。

 ことわざには関係ありませんが、夏が旬のものは身体を冷やす効果があります。でも、くれぐれも食べ過ぎには注意したいと思います

 

暗さを楽しむ(7/13)

 「地震の時」「虫がいる時」「怖い夢を見た時」、何のことだと思いますか?妻が、独りでなくてよかったと思う時だそうです。冗談半分ですが、不安な時は独りより二人以上のほうが安心できるのは誰も同じではないでしょうか。

 停電時もそんな気持ちでした。今の子供たちには「停電」の記憶などないのかもしれません。東日本大震災の後に計画停電が実施されましたが、児童の多くは、それすら経験していない、あるいは覚えていないのではないでしょうか。

 昭和30年から40年頃はよく停電していた覚えがあります。原因のほとんどが落雷だったのではないでしょうか。ただ、電気の容量をオーバーするとブレーカーが落ちることもたびたびありましたが…。停電すると、居間の仏壇脇からロウソクセットを取り出します。せんべい缶の中には、長いロウソク10本くらいとマッチ、そしてロウソク立ての3点セットが入っていました。祖母が「はい、ロウソク!」と手際よく座卓の上に設置します。家族でいると、それほど怖くはなかったように思います。ロウソクの炎だけでとる食事にも慣れっこでした。どれほどの頻度で停電していたかは定かではありませんが、停電は、そう思えるほど生活の一部にもなっていたような気がします。

 夏の夜、少しだけ電気を落として、暗がりを楽しむのも粋かもしれません。小さな灯りに誘われて、網戸にカナブンやカブトムシが飛んできたりして?!市川小学区では無理でしょうか。

 

自然の匂いや音に敏感であれ!(7/10)

 我が家の狭~い庭のアジサイもそろそろ終わりを告げます。3年前に本校2代前校長の京極先生にいただいたアジサイも毎年きれいな花を咲かせます。アジサイにも様々な種類(名前)があるのですが、いただき物だったため名前が不明です。そこで、我が家では「京極」という名前で通っています。挿し芽で増やせるので、先日友人にもあげた際も「京極」と伝えました。もしかすると、その名前が広がる可能性も…?

 さて、庭に植えてはありませんが、私の好きな花の香りが3つあります。早春に咲く沈丁花、秋の金木犀、そして今の季節に咲いているクチナシです。どれも甘い香りを漂わせます。

 道を歩きながら、花の香りで季節を感じることができます。どこに咲いているのか見えなくても、香りは確かに季節の変化を届けてくれるのです。

 花ばかりではありません。夕立が来る前の匂い、通り雨のあとの土の匂いなど。また市川では、梨が木から落ちて熟した匂いもあります。私はこの匂いとカブトムシが結びついて夏そのものを感じてしまいます。コロナの時代だからこそ、自然の匂い(香り)や音にだって敏感でありたいものです。

 カブトムシといえば、5年生のある教室で、まだ3時間目であるにもかかわらず、昼食を食べている輩がいます。かごの中のカブトムシでした。好物のゼリーだったようで、先生の話も聞かず貪っていました。1年生の教室では5時間目、すでにおがくずを被って寝ていました。困ったものです。

 

ほおずきの思い出

 例年なら今日9日と明日10日は、浅草寺「ほおずき市」が開催されます。しかし、今年は中止です。本来ならばこの両日、浅草寺境内は120店の「ほおずき屋」、その他100店の売店で埋まり、夜を徹して賑やかな声が夜空に響き渡るといいます。一度は行ってみたいものです。

 そういえば昔、祖母が中身を取り出して皮だけになったほうおきを口に入れ、「ブブブッ」だったか「ポンッ」だったかは忘れましたが、音を鳴らすのを不思議に見ていた記憶があります。YouTubeを探してみても、笛のように吹く動画はありますが…。得意だった方、いらっしゃいますか?

 さて、1年生が育てているアサガオは、これから色とりどりの花を咲かせます。種もたくさん採れます。2年生は少し前にミニトマトの苗を植え、毎朝ベランダで水やりする姿が見られます。黄緑色の実がどんどん色づいていった時のワクワク感、食べる前のドキドキ感はたまりません。3年生はホウセンカを育てています。双葉が本葉にかわり、その数がどんどん増えていく様、ぐんぐん丈が伸びる様を、五感を通して感じてほしいと思います。

 今、校長室でもウンベラータ(観葉植物)が元気に育っています。校長室にやってきたときに広げていた葉は、剪定後に黄色くなって全部落ちてしまいましたが、今では私の顔と同じくらいの大きさの新しい葉が太陽の光を浴びています。次々と新葉をつける生命力には驚きます。校長室の天井近くまで茎や葉を伸ばす姿も夢ではありません。

 最後に、この漢字を読めますか?「鬼灯」「酸漿」「鬼燈」・・・答えは、すべて表題&写真!

       

虱の話(風ではありません)

 今日は「質屋の日」、語呂合わせです。そこで、山形県の民話「虱(シラミ)の質入れ」を紹介します。

 むかしむかし、米沢の近くの村に佐兵と言う、とんちの上手な男がいました。貧乏な佐兵の着ている着物はボロボロで、その着物には、いつもシラミがたかっています。ある日、お金が必要になった佐兵は、家の中で一番上等な着物を質屋へ持って行きました。すると、質屋の番頭が、

「おい、佐兵よ。お前の着物には、シラミがいっぱいたかっているぞ」

「うん。確かにたかっているな。だが、お前さんの店では、《何でもお受けします》と書いてあるぞ」
「まあ、それはそうだが」
「そうだろう。それじゃあ着物と一緒にシラミも預かったと、ちゃんと質札に書いてくれよ」
「シラミをか? まあいいが、それでシラミの数は?」
「そうだな。五升(約9㍑)のシラミを預かったと書いてくれ」
「へいへい」
 番頭がその通りに書いて渡すと、佐兵はニヤリと笑って帰りました。
 そして数日後、佐兵はお金を持って着物を引き取りに来ました。着物を受け取った佐兵は、質札を取り出すと番頭に言いました。
「確かに着物は受け取ったが、でも、返してもらう物がまだ足りないぞ」
「足りないって、何が足りない?」
「五升のシラミだ。質札にちゃんと書いてあるものだろう。だからシラミも返してもらわねえとな」
「へっ?」
 シラミの事など冗談だと思っていたのですが、確かに質札に書いて渡したので、客から返せと言われれば返さなくてはなりません。でもシラミを五升なんて、どこを探してもありません。番頭は、頭をかきながら、「まったく、佐兵にはかなわんな」と、シラミの代わりに酒代を渡して許してもらったそうです。   

     《引用》http://hukumusume.com/douwa/pc/minwa/03/18.htm

 虱(シラミ)と言われても「?」という感じかもしれませんが、意外と身近なのが頭髪に寄生して頭皮から吸血するアタマジラミ。“不潔”なイメージがあるかもしれませんが、それは大きな間違い。被害は8歳以下の子供が8割といい、保育(幼稚)園などで頭を寄せ合ってお昼寝をしたり、お風呂やプールでタオルを貸し借りしたりすると、どんなに清潔にしていても簡単に感染してしまうそうです。1年を通じて被害が見られるので、1,2年生は特に頭髪のチェックに気を配る必要がありそうです。

 

ウルトラ5つの誓い

 七夕です。あいにくの天気と折からの感染症予防から、織姫と彦星はステイホームでしょうか?また、九州での豪雨が続き、ご親族や知り合いがいらっしゃる方にとっては心配でならない毎日であることを推察いたします。

 さて、少し前ですが6月20日(土)から「ウルトラマンZ」の放送がスタートしました。「ウルトラQ」から見始め、ウルトラマンシリーズは、「仮面ライダー」シリーズとともに欠かさず視聴しました。さすがに今は???

 ところで、「ウルトラ5つの誓い」をご存じでしょうか?「帰ってきたウルトラマン」最終話で、地球を去るウルトラマンが少年に伝えた誓い、これを少年が叫びながら見送るという場面がありました。

  1つ! 腹ペコのまま学校へ行かぬこと

  1つ! 天気のいい日に布団を干すこと

  1つ! 道を歩くときに車に気をつけること

  1つ! 他人の力を頼りにしないこと

  1つ! 土の上を裸足で走り回って遊ぶこと

 この5つの誓いから、ウルトラマンの地球人への深い思いやりと愛情が感じられます。当時の子供たちの間でも有名でした。そして、令和2年4月14日の円谷ステーションには、「ウルトラ5つの誓い2020」が登場したのです。

  ① がんばって おうちのなかに いること
  ② きちんと うがいを すること
  ③ てを あらうときは すきなうたを 1つうたいおわるまで、しっかり あらうこと
  ④ おうちでできる たいそうなどで からだを しっかり うごかすこと
  ⑤ できることを つづけて、ぜったいに まけないこと

 読んでおわかりのとおり、新型コロナ感染症拡大防止のためのウルトラマンから愛あるメッセージです。

 東京都の感染者数が、107、124、131、111、102人と5日連続で3桁となっています。千葉県も数は多くないまでも予断を許さない状況に変わりはありません。旧ウルトラの誓いにあることは、免疫力をつけることと置き換えられます。そして。新ウルトラの誓いでは、一定の生活様式定着を呼びかけています。こうしたことを、自分事として確実に行えることが、第2波、第3波を心配する現在において大人にも子供にも求められていると考えています。

 

球磨川決壊に思う(7/6)

 今日も雨でスタートの一日です。

 本日の新聞の一面には、「熊本豪雨 死者22人 ~心肺停止17人 不明11人~」とあります。この時期、昨年8月には「北九州豪雨」、一昨年は広島や岡山、愛媛などに被害をもたらした「西日本豪雨」、3年前は福岡や大分を中心とした「九州北部豪雨」と毎年のように犠牲者を出しています。また、今回の球磨川同様、大きな河川の堤防決壊で記憶に新しいのが、昨年10月の長野県千曲川、2015年9月の鬼怒川です。

 ♪ 雨 雨 ふれ ふれ かあさんが~ 蛇の目で お迎え うれしいなぁ~ ♪ ってわらべ歌を歌っていた頃が懐かしいですが、現在、雨は油断すると母さんではなく、天国からお迎えが来ることになってしまいます。冗談ではなく、それほど警戒する必要があると感じています。特に、河川が近い地域はなおさらです。

 そう考えると、市川小学校区は大きな河川「江戸川」と警戒河川「真間川」に挟まれた地域です。気候のよい日は、ランニングやサイクリングに江戸川土手はもってこいの場所かもしれません。でも、ひとたび前線停滞・台風襲来ともなると警戒地域に変わってしまいます。実際、市川市の昔の写真などを見ると、洪水で小舟が救命ボートとして使われていた記録が残されています。

 児童の登下校時や授業時間帯に河川決壊・オーバーフローという可能性だって否定できません。コロナ対策の一方で、地震や水害対策も欠かせません。学校では「津波」を想定した避難訓練を行いますが、むしろ「江戸川・真間川決壊」を想定した避難、あるいは引き渡しをどうするか再検討することも忘れてはならないと、今回深く考えさせられた次第です。

 市川市では、「ハザードマップ」を作成しています。確認しておく必要がありそうです。

プラごみ削減はどう進む?(7/3)

 昨日、校長室設置の手洗い場を業者にみていただきました。着任してから此の方、少し長めに水栓を開けておくと、「ゴボッ、ゴボゴボッ!」と嫌~な音がして水が溜まり始めるのです。工事が始まって1時間半、排水管を金属ワイヤーが通って行かないことにより工事保留のまま撤収となり、外構の調査に移りました。その結果、校庭の縁にある側溝に土砂がたまって厚い壁となり、配水を遮っていたようです。来週には用務員さんと一緒に側溝掃除でいい汗を流そうと思います。ですから今、洗面台はパイプが取り外されているため、「うっかり対応」としてバケツを受け皿にしてもらっています。

 さて、7月1日からプラ系のレジ袋が有料となりました。これまでもエコバッグを持ち歩いていらっしゃった方にとっては「何を今さら」という感じかもしれません。焼け石に水にも思えますが、定着すればこれがスタンダードになるわけですし、環境改善に役立てばよいと思います。

 今日の新聞には、学校給食用にストローがなくても飲める牛乳パックやパッケージにプラスチック代替として紙製品が採用されるキットカット(チョコ菓子)のことが掲載されていました。身の回りの商品がどう変わっていくか楽しみです。子供たちが大人になったとき、学校給食の牛乳のストローなどを懐かしく語れるようになるかもしれません。瓶牛乳や三角パックの牛乳が給食に提供されていたことを懐かしく思える方もいらっしゃるでしょう?

 そういう私の通勤バッグに忍ばせた黄色いバッグを紹介!ウータン副校長のエプロンではありません。

   

 

悲しい思いをする子が出ないように(7/2)

 先日、インターネットの記事の見出し「コロナ感染は自業自得」に目が留まりました。調査をした3~4月時点で「新型コロナウイルスに感染するのは本人が悪いから」と考えていた人の割合が、日本は11%と諸外国に比べて突出していました。(イギリスやアメリカが1%台、中国でも4.8%)この結果だけをみると、本来ならば「被害者」のはずの人が過剰に責められ、まるで悪者のように非難されたり差別されたりする傾向が日本では強いということになりそうです。

 心理学の専門家は、こうした傾向はコロナに限らないと言います。今では、だれが感染してもおかしくない状況にあって、もし本校で感染者がみられたとすると、「どこの誰だ?」と個人を特定するまで執拗な詮索がされるかもしれないと思うと心配です。

 コロナ感染者を受け入れた病院の近くにある学校の児童が、塾などで「コロナ小の子」と言われたといいます。コロナ感染者に過剰に反応するのは児童生徒より、むしろ大人かもしれません。その大人の言動が子供に刷り込まれて、心無い言葉となり無責任な行動を誘発するようにも思えます。

 有事における必要な情報は保護者・地域の皆様に伝えるとともに、関係機関と連携を図って対応します。そして、子供の人権が守れるように努めますのでご協力ください。珍しくまじめな話でした!

 そういえば、学校だよりで紹介した「ミツバチの一枚画コンクール」に3名の応募がありました。今週中に送らせていただきます。また、1年生の教室前廊下にはアサガオの鉢が、昨日までの強風を避けて取り込まれていました。きれいな花が満開になるのはこれからですね。左奥の七夕飾りがされた笹竹が見えますか?