校長の部屋

2021年6月の記事一覧

052 未来を信頼する(6/23)

 昨日の午前8時57分、妻から西瓜の絵文字だけがLINEで送られてきました。正解!と送り返したのは言うまでもありません。なぞなぞの答えです。

 さて、学校や学級で掲げる目標に「信頼される学校をつくる」「信頼関係を築く」という文言が使われます。本校においても例外ではありません。ここで使用する「信頼」と混同しがちなのが「信用」です。どのような違いがあるのでしょう。

 「信用」は、「ある人や団体が過去に行った行為やこれまでの業績、出来栄えなどに基づいて、人や団体を信じてもよいと判断すること」を指します。ですから、行動や実績などを確かめたうえで「信用」を感じるわけです。相手に対する一方的な評価と言ってもよいと思います。

 一方「信頼」は、必ずしも過去の実績を判断材料としません。一定の時間を経て「信用」を感じた上で、その後「この人なら大丈夫」というその人や団体の未来の行動を期待する行為や感情を指していると考えられます。未来を信頼するわけです。また、相互の気持ちのつながり〈双方向〉の上に成り立つものであるという点に「信用」との違いが見られます。

 こう考えると、「信頼」してもらうためにはまず「信用」が前提にあります。「信用」なしには「信頼」を勝ち取るのは難しいといえます。

 令和3年度が始まってもうすぐ3カ月になろうとしています。児童や保護者の方にとって昨年度担任していた過去の学級の実績は必ずしも判断材料にはなりませんから、信用の土台をいま積み上げている最中と言えます。その振る舞いを見たうえで、人間性や習慣、感覚といった目に見えないものに対して期待し、その期待に応えてくれるだろうという気持ちの表れが「信頼」となります。

 まずは夏休み前までを大事に指導していきます。双方向の感情づくりですから、不明なことや要望などは直接話し合えると理解が進みます。先週末に個人面談のお知らせを配付しましたが、有意義な時間となるようにしたいと考えます。面談日を待たずとも、不安なことなどがあればぜひお声かけください。