校長の部屋

2020年9月の記事一覧

89 ひたむきな姿に寄り添い応援を(9/29)

 子供のころ、よく観ていたテレビ番組といえば、大相撲とプロレス。そして「8時だよ、全員集合!」の3本です。先の2つは、チャンネル権があって格闘技好きだった祖母がよく観ていました。だから、今でも当時の力士やレスラーの名前が次々と浮かんできます。

 さて、稀にみる大混戦となった大相撲秋場所。横綱二人が不在ではありましたが、106年ぶりに新入幕力士が優勝するかもというわくわく感がありました。この「翔猿」の活躍が、場所を盛り上げたといってもよいのではないでしょうか。14日目、大関と戦って負けても笑顔を見せ、千秋楽も優勝した正代に負けはしたものの、表情は清々しいものでした。「力士人生で一番楽しかったかもしれない」というコメントを残しています。小兵を応援する判官びいきは日本人の気質ですが、それを差し置いても、ひたむきな姿勢には手を差し伸べたくなります。

 たとえ不格好でも精いっぱい取り組む子供たちに、私たち教職員は寄り添い応援し続けます。

88 ウクレレ教室を無料体験!(9/28)

 朝から気持ちのよい秋晴れの空です。今日から個人面談が始まりますが、よろしくお願いします。

 さて、昨日はウクレレ教室で約1時間近く、個人レッスンを体験してきました。独学で始めたものの、モチベーションが上がらず、それにも増して、本当にこれでよいのかとDVDで確認はするもののあやふやなままの3週間でした。「変な癖がついてしまう前に、基礎だけでも指導してもらった方がいいよ」という妻の後押しで、まずは教室体験となったわけです。教えてくださった講師の方は同じ歳。お笑いの「どぶろっく」のギターを持たない方に似ていました。

  

 雑談を交えながら、「目からうろこ」「そうだったんだぁ」と思うことがたくさんあって楽しい時間でした。基礎というか、初歩から学ぶことがいかに大切であるかを実感した次第です。

 「こんなふうになりたい」という憧れからやる気が膨らむということは、子供でも同じ。そんな種を学校でも家庭でも蒔いていきたいと思います。出てきた芽はみんな違うでしょうが…。

 

87 生長、そして収穫の喜び(9/25)

 5年生が理科の学習で植物の発芽や生長を学びました。いま、プール脇のスペースにはカボチャやメロン、トウモロコシなどがひっそりと植えられ、見守られています。生長している様子を写真に収めてきました。メロンは網目がクッキリし始めています。

  

 家庭でプランター菜園などを楽しまれる方もいらっしゃるでしょう。以前栽培した「オクラ」と「空心菜」は手軽で次から次へと収穫できました。自分で作ったものを食べるのは格別です。だから、丹精込めたメロンやカボチャを収穫して、切れ端くらいの大きさでも食すことができたらどれだけうれしいでしょう。口元がほころぶ様子が思い浮かびます。でも、給食の検食と同じように、校長の毒見は不可欠です!まずは私が、じっくり堪能させていただくことにしましょう。

 子供たちのちょっとずつ変わっていく姿も「収穫」と言えるかもしれません。大人になったときの「収穫」も楽しみですが、半年、一年…といった短期で見止められる「収穫」にも気づかせたいものです。そのためには、周りの大人がきちんと見て気づいていることが大事だと、学校再開4か月が過ぎようとしている今思っているところです。

 

86 初任校の思い出

 36年前の初任校は中国分小学校。先輩や保護者の方に育てていただいた5年間でした。

 1年目、当時の校長先生から校長室に呼ばれました。失敗ばかりでしたから、また怒られるかな?と思って部屋に入ると、「南氷洋の氷が手に入ったから」と男性教員にナポレオンをロックで振舞ってくれました。氷が解けるときに「プチッ」といういい音が耳の奥に今も焼き付いています。今では考えられないことです。

 放課後、プール掃除が終わったばかりで、サンダル履きのままサッカー部員に練習の指示。プール掃除お疲れ様の会が職員室で開かれるので、少し急いでいました。心の隙あったためか、ボールに足を取られて転倒!左肩脱臼でした。これが最初で、2度目はスキー場。3回目は、友達とキャッチボール中に起こりました。そして4回目は、朝、うつ伏せから起き上がるときにグキッ。今でも脱臼が怖くて、風呂場は特に気をつけています。

 当時、中国分小は歯科保健の推進校で、文部大臣賞(当時)の表彰をされることになりました。まずは、多くの参観者を前に授業をしなければなりません。「誰が?」「あなたしかいないでしょう」と、当然のようにペーペーの私にお鉢が回ってくるわけです。歯列について学習する教材に、歯並びの悪い自分の歯型を石膏の模型にして授業をしました。あの歯型模型は、「誰の?気持ち悪いから処分!」といった不当な扱いを受けたことが推察されます。

 娘が生まれたのも初任校勤務期間中。サッカー部の保護者からいただいたカッコウ時計は、今も我が家のリビングで時を刻んでいます。30年間もの間、ほぼ正確に!まだまだ書ききれないほど思い出がいっぱい。

  

 一方、この市川小での思い出もたくさんできるといいなぁと思っています。「不格好でも一生懸命取り組めば、きっと輝く思い出になるはず」と格好(カッコウ)のよいことを言ってみたいものです。

 今日は妻の誕生日です。急いで帰ります。

 

85 おやつという文化(9/23)

 4連休はどのように過ごされましたか。気温が少しずつ落ち着いてきて過ごしやすくなってきたので、「もつ煮」を作りました。先々週末に、あるレシピどおりに初めて作ってみましたが、なかなか美味しくできました。妻の「また作ってね」の言葉に気をよくして、再度挑戦!ポイントは、味噌とかつお節、具材炒めの3つでしょうか。妻と二人だと2~3回は食べられます。昨日は息子夫婦が来たので多めに作ってみましたが。

  

 そういえば、今読んでいる時代物の文庫本に「お八つ」という表記がありました。調べてみると、江戸時代は1日2食が一般的で、その頃「八つ時(午後2時から3時頃)」に小昼という間食を摂っていたそうです。その間食を「おやつ」と呼ぶようになり、やがて間食全般を「おやつ」と呼ぶようになっていったということです。

 英語表記だと「OYATSU」となることも初めて知ったこと。これは、「おやつ」が日本で生まれた素晴らしい文化で、ただのスナックや軽食とは一線を画していることを物語っているように思います。んっ、するとまだ少し残っているもつ煮は、「おやつ」にピッタリかもしれない!

 台風が近づく今週末は大雨と強風が心配されます。メールでの連絡となるかもしれませんので、チェックを忘れずにお願いします。

 

84 事故ゼロを願って…(9/18)

 昨日、校長室前の相談箱に次のような1通のメモが入れられていました。

  「推しが尊いです!学校たのしー」

 前半部が理解できていないのですが、学校が楽しいと伝えてくれたことがうれしくて紹介しました。

 さて、話は変わりますが、車のヘッドライトのスイッチは、「オフ」「スモール」「ヘッド」の3段階で、オートライト機能付きに至っては4段階となっています。しかし、この4月から新型車にオートライトが義務化され、継続生産車は来年10月からとなっています。つまり、今後購入する車は昼間でも走行中はライトを消せないということです。稀に、夜間でもライトが点いていないことに気づかないまま走っている車を見かけます。安全の視点からは、ライトオフできないことはよいことです。

 来週21日から月末までの10日間が、「秋の交通安全運動週間」です。秋は日没が急激に早まるため、夕暮れ時や夜間の事故の増加が懸念されます。特に、自転車の「無灯火」は大変危険です。自転車のライトは、歩行者や自動車等に自分の存在を示すためのものでですから、そのことを子供たちが理解して乗ってほしいのです。余計なお世話かもしれませんが、ご自身やお子さんの自転車は大丈夫ですか?

 どんな小さな事故も報告されることのない、「事故ゼロ」を願って止みません。明日からの4連休も事故に遭わず、感染症対策を万全にして楽しく過ごしてほしいと思います。「学校たのしー」という気持ちをもっと膨らませる学校をめざします。また来週が楽しみです!

 

83 買ってしまいました、ウクレレ(9/17)

 9月初めの日曜日。本屋で、性懲りもなくロードバイク(自転車)の本を探していた時に、ウクレレの教本に目が行ったのです。本当に偶然!たまたま!たまさか!中学生の時にフォークギターで挫折した私の頭に、「弦が4本なら…」「趣味にいいかも?」という浅はかな考えと一抹の不安が占め始めます。すぐにそばにある某有名楽器店に足を運び、展示品をつま弾いてみました。3千円から買えるなんて知りませんでした。「ふ~ん」「なるほど」と思いながら、家に帰って『ウクレレ 初心者』でスマホ検索!

  

 そして、種類や値段、面白さなどの予備知識を持って再度、楽器屋へGo。店員から説明を聞きながら悩むこと30分。妻の後押しもあって、買ってしまいました。初心者にはちょっとお値段は張りましたが、その方が途中で投げ出さないでしょう?意気揚々と帰るクルマの中、妻から「頑張ってね」という優しい声に続いて、「でも、弾き語りはしないでね。下手な歌聞きたくないから」と爆弾投下!

 毎日少しでも触ろうと思います。進捗状況を報告できる日が来るかどうかは、乞うご期待!

 ★第4弾掲示中 校長からの挑戦状4.pdf

 

82 何の語呂合わせでしょうか?(9/16)

 我が家の近くに自宅の車2台と営業車の全てに、「1048」というナンバーをつけている方がいます。語呂合わせから、きっと東芝関係の仕事をされているのだろうと思っていました。思い切って長年の疑問を質問にかえて投げかけてみました。すると、「私の名前がトシヤなんです」という回答。確かにちゃんと語呂合わせになっています。胸のつかえがストンと落ちたような気がしました。

 クルマの希望ナンバーで人気の番号について以前ここで紹介しましたが、今回はその2回目。まずは問題!次の数字は、どういう語呂合わせか考えてみてください。

  

「1008」 : これは「千」と「八(葉)」にかけて「千葉」です。

「1100」 : 「いい令和」となるそうです。

 逆に縁起がよろしくない語呂合わせは「8150」(背後霊)や「2943」(憎しみ)など。

 また、リスキーな番号の代表格は、自分の誕生日。車上荒らしにあって、クレジットカードなどが盗まれた場合、その暗証番号に誕生日を使っていたらアウトです。子供の名前の語呂合わせやマンションの部屋番号も危険がいっぱいです。

 一方で、「どんな番号になるか楽しみだから」と自然に任せるという方が一般的かもしれません。先日前を走っていた車は、「110」でした。警察関係の方?それとも伊藤さん?それとも偶然?

 

 

81 キャッシュレス時代に(9/15)

 私には、通勤の際に絶対に忘れちゃいけない4点セットがあります。定期券、財布、スマホ、そしてタオルハンカチです。どれが欠けても一日憂鬱な気持ちになってしまいます。ですから、出かけるときには胸ポケット、ズボン左側と尻ポケット、鞄の中の長財布を叩いて確認する習慣が身についてしまいました。ただ、ポケットを叩いてもビスケットは出てきませんが…。

  

 さて、本格的なキャッシュレス時代となった影響で百貨店の財布売り場にも異変が生じていると聞きます。財布売場といえば、長財布、二つ折り財布、小銭入れが並ぶのが当たり前でしたが、「スマートアイテム売場」に様変わりして、スマホケースや小さなバッグ、ミニウォレットが中心に並んでいるところもあるそうです。ある百貨店の商品構成も、長財布7割、スマホケースその他が1割から、スマホケース4割、長財布1割になったといいます。すでにスマホは仕事の重要なアイテムであり、食事やショッピングもスマホだけで済ませられる時代なのです。

 でも、エイジングを楽しめる革製品が好きな私は、たとえ時代の先端から取り残されてもビジネスバッグや財布を手離せないと思います。

 

80 青い眼をしたお人形は~♪(9/14)

 先週、学校運営協議会を開催しました。会議終了後、本校同窓会長の仁茂田 様から、1995年8月15日付の「広報いちかわ」を見せていただきました。

 そこには、昭和の初め、日米関係を修復するために、アメリカの宣教師ギューリック博士が日本の子供たちと人形を通して交流を図ったという記事があります。アメリカから「青い目の人形」が日本全国の小学校や幼稚園に贈られ、市川市では本校と国分小の2校が史実として確認されていると記されています。「残念ながら市川には人形は残っていませんが…」と紙面にはありますが、ロマンを追って市川小を家探ししてみたいと思います。

 見つからない場合は、ゴリンちゃんの目を青くして代役を務めてもらいます。「友好関係にヒビを入れるような行為」とお叱りに青ざめてしまうのはこの私…。

      第3回目の出題:校長からの挑戦状3.pdf

 

79 そのカタカナ言葉、なんのこっちゃ?(9/11)

 少しずつ頬に触れる風が気持ちよくなってきました。8月の全日、日本のどこかで猛暑日だった言いますし、9月に入ってからも熱中症アラートが発令されています。

 ここにも見られますし、普段からテレビや日常会話の中でよく出てくる「カタカナ言葉」。なんとなくニュアンスはわかるけれど、説明を求められると「え~っと」となってしまう言葉はたくさんあります。「アラート」に関しては、要は「警報」。ただ、カタカナで言うと警戒心が増すのかもしれません。

 以前、「インフルエンサー」という文字を見て、「インフルエンザ」の誤植と思ったことがあります。また、うちのそばの電柱に「リノベーション・ハウスがオープン」と看板があっても何のことかわかりませんでしたし、「イノベーション」「サブスク」「コンセンサス」「エビデンス」なんて、なんのこっちゃ?という感じです。きちんと調べて、理解できていないと話がチンプンカンプンになりそうです。

 こういう私のバカ丸出し度を、小池都知事の言葉で計ってみたいと思います。

■都民ファースト(セカンド千葉県民、サード神奈川県民、ピッチャー埼玉県民!) 

■ムーブメント(時計の精密な中身を指したはず)

■ワンストップサービス(ノンステップ・バス?なんて言ったら村越市長に叱られる?)  

■ソーシャルファーム(農場の名前?)

■メルクマール(給食で出るミルメークなら好きだけど…) 

■ハード面・ソフト面のレガシー(愛車はレガシィ・アウトバック、ソフト麺も好き!)

■ワイズ・スペンディング(スペインのワイズマートでお買い物~)  

■サスティナブル(ノーコメント!それほどわからない)

 何年も前に学級担任をしているころ、「今日は一日カタカナ言葉禁止」なんてことをやって、みんなで不便さを共有したことを思い出します。ただ、上述のカタカナ言葉も漢字で十分対応できるはずですが。

78 バンドエイドの味?(9/10)

 通勤の時間は読書タイムです。今読んでいるのは、重松清さんの『その日のまえに』で、読み返すこと3度目でしょうか。にもかかわらず、また涙が…。これ大変と、本を閉じました。

 今日も暑くなりそうです。まだまだ冷たいお茶の入った水筒は手放せません。普段は麦茶や緑茶ですが、ある日最初の一口を啜ったときに「なんだ?この味は?」という感じ。妻にメールすると、「ルイボスティーだよ」とのこと。抗酸化作用がある貴重なお茶だそうです。「グリーンルイボスの方がクセがなくて好きだけど、なかなか売っていないんだ。だから、薬だと思って飲んだら?」と追記が来て、さらに「子供たちが小さいころ、バンドエイドの味って言っていたよ」と。そう聞いて改めて味わってみると、あながち間違いではなく、わかる気もするから不思議です。

 このルイボスティーの原料となるルイボスは、マメ科の植物で、世界でも南アのセダルバーグ山脈だけで育つ希少な植物だそうです。グリーンルイボスとレッドルイボスがあって、発酵の有無に違いがあります。つまり、私が口にしたのはレッドルイボスの方!

 体に良いらしいので、一度バンドエイドの味を試してみませんか?もし、別の形容がありましたらぜひ教えてください。

 

77 麦茶より麦酒(9/9)

 午前中は椅子に座っている時間が全くなく、昼になってしまいました。今の暑さ指数は33℃!暑いです。

 最近は、職場や友人との飲み会が全くないのがさみしい限りですが、財布には優しい数か月。ただ、夏場はビールが欠かせませんから、毎日家呑みで休肝日はありません。夕飯時に飲むビールは体に浸みわたり、幸せなひとときです。冬の寒い日に、暖かい布団にくるまれた瞬間の幸せ感と一位、二位を争います。

 さてこのビール、10月から酒税法改正により若干安くなるようです。そして、2023年、2026年と段階的な値下げと知り、さらにうれしくなってしまいました。逆に、チューハイや第三のビール、ワインは値上げとなるようですが…。

 このビールの小売価格の3分の1は税金だそうです。戦前に登場した「冷やして飲む舶来のビール」は高級酒で、高所得者の嗜好品と認識されていたのです。高級酒に高い税金をかけた名残が今も続いているということです。

 そういえば、最近飲んだクラフトビール「COEDO」(川越)は美味しかったです。6種類の味が楽しめるみたいですので、ぜひお試しあれ!ちなみに、千葉県のクラフトビール醸造所は、銚子、九十九里、安房、千葉、浦安、船橋、習志野、柏、佐倉、鋸南、南房総と各地にあるそうです。

 今日も喉を潤す時間が楽しみです。と、勤務時間中に思うのは不謹慎?

 

76 子供の幸福度(9/8)

 校長室に6年生が来て、5体のぬいぐるみそれぞれに名前をつけました。リーダーは「プリン・ゴリン」(ゴリラ)、副リーダーが「オレオレモンキー」(オランウータン)、副々リーダー「ホワイピー」(シロクマ)、お弁当当番「メリメリプー」、アイドル「ディガトラ」(ティガー)です。今週も、新しい名前に変えることを考えているようです。ちゃんと名前はありますが、楽しんでいるので、本名と芸名ということで…。

 さて、ユニセフ(国連児童基金)が3日に、先進38か国比較調査で日本の子供の精神的幸福度が37位(ワースト2位)であると公表しました。死亡率や肥満の子供の割合を比較する「身体的健康」では第1位でしたが、読解力やすぐに友達ができると答えた割合を比較する「スキル」では27位。生活満足度や自殺率の比較をした「精神的幸福度」が上述の結果だったのです。「子供の幸福度」総合では20位。ちなみに1位オランダ、2位デンマーク、3位ノルウェーと北欧の国が上位を占めました。

 来週発行予定の学校だよりでは、「自己肯定感」について1,2面で触れています。この「自己肯定感」「自己有用感」を高めてこそ幸福度がアップするのではないかと考えます。

 ではどうしたらよいのか。まずは、「子供の姿をありのまま受け止める」ということです。決して甘やかすということではありません。見て、聞いて、話してくれる存在がそばにたくさんいること。笑顔でうなずいて、認めてくれる存在があること。そのうえで、たとえ厳しくてもきちんとわかるように指導してくれることだと思います。信頼できる大人がいて、安心できる自分の居場所があることこそ大事なのだと思います。

 私たち大人は、子供たちにどう見えているのでしょう?ちょっと立ち止まって考えてみる必要がありそうです。

 

75 今こそ見直したい麦わら帽子(9/7)

 校長室の窓がきれいになったことで、夕方の西日が眩しくてカーテンをするようになりました。沖縄や九州地方の台風被害は甚大ですが、関東でも天気図とにらめっこの時が近いうちにやってきます。

 さて、今日も朝から蒸し暑く感じますが、出勤時に電車の冷房が効いていると、一日中ずっと乗っていたくなります。そして、クルマにもエアコンは欠かせません。涼しい風は吹き出し口から出てきますが、窓ガラスから差し込む太陽熱で大事なお肌がじりじり焼かれていることも…。助手席が指定席の妻は、「腕が熱い!」「大腿部が焼ける~」「だから夏は嫌だ!」と座るたびに言います。ある時、麦わら帽子をたまたま膝の上に置いておいたのが効果あったようで、「熱くない」とご機嫌。

 さて、私が小学生の頃は、夏の朝は比較的涼しくて、「夏日」が一般的。「真夏日」なんて限られていましたし、「猛暑日」なんて皆無と言ってよかったくらいです。それでも、外出の際は麦わら帽子を被らされたものです。ジャイアンツマークがついた野球帽がお気に入りだった私は渋々といった感じでした。 

 それでも、帽子の素材として一番良いのは麦わらのようです。わらは空気層が多く、熱を遮断し、頭部の熱や汗による水分をうまく外に逃がす換気効果が優れているらしいのです。また、帽子のつばが広いのが素晴らしいところで、熱中症のリスクが軽減されます。日本人の黒髪は、特に熱を吸収してしまうので、直射日光を防ぐだけで5~10℃前後、頭の温度の上昇を防げるようです。

 登校時の黄色い帽子を、夏場は麦わら帽子にしましょうか。いいアイディアだと思うのですが?

 

74 受け継がれる技と思い(9/4)

 今日も熱中症アラートが発令されました。私は成人男性より歩くのが少し速いと思います。帰るときは、あとは風呂に入ればよいので気にしないのですが、出勤時は少しエネルギーをセーブして歩かないと、Yシャツやインナーがベショベショになります。それでも今日は、すぐにジャージに着替えです。

 さて、10月で米寿を迎える母は、和裁や洋裁、料理などが得意でした。数年前に、初めて入院をするまではずっと台所に立っていたほどです。好きなものを自分で作って食べる、それを待つ人がいることが喜びでした。ただ、今はそれも叶いません。

 元気だった頃、彼岸には必ずと言ってよいほど食卓に「おはぎ(ぼたもち)」が並びました。餡子やきなこ、胡麻の3種類が皿に盛られます。たくさん作っては近所の方にも配っていました。私が結婚してからも同じです。妻は、結婚するまで餡子が苦手でしたが、私の実家で餡子のおはぎを食べて「おいしい」と思ったようです。教えてもらったのか自分で調べたのかして、小豆を煮て自分で作るようになりました。

  

 そのおはぎを、息子夫婦が来た時に食卓に出しました。1歳になったばかりの孫が、餡子をおいしそうにモグモグしているのを見て、息子の奥さんも家で作ったそうです。それを昨晩届けに来てくれました。おいしくできていました。

 母から妻へ、妻から義娘へ、そして孫へと、おはぎの味が伝わっていくことを感じます。味よりもさることながら、それをおいしいと喜んで食べる人の顔を思い浮かべて作る「思い」が受け継がれていくのだと思っています。いつか母も私たちもいなくなってしまいますが、思いと技は受け継がれていくのだと考えると感慨深いものがあります。

 各家庭で子供たちに受け継がれていくことってなんでしょう?意識してみると、胸の奥が熱くなるかもしれません。

73 校長室が明るくなりました!(9/3)

 昨日は午後2時頃から1時間近く、断続的に強い雨が降りました。4年生以下は、雨が収まる時刻を見定めて下校させましたが、お迎えに来てくださった保護者の皆様、ありがとうございました。

 この雨が降り出す20分ほど前から、窓ふきワイパーを片手にホースでガラス窓に水をかけていました。校長室や職員室のガラス窓が、土埃で汚れているのがずっと気になっていたからです。窓からは気持ちのよいくらい汚れがどんどん流れ落ち、反対に背中や頭からは気持ち悪いくらい汗がだらだらと流れ落ちます。さらに、両手が塞がっているにもかかわらずやぶ蚊が腕や頭に止まる始末。

   

 でもきれいで明るくなった窓ガラス越しに、降り出した大粒の雨筋が見えるようになりました。

 あっ、今パソコン画面の前をやぶ蚊が横切りました。パシッ!あれ、左手親指を蚊に刺されている!

72 一気に回答します(9/2)

 PTA広報の質問にお答えしますコーナー。今回でラストですが、そのほかにいただいた質問の回答は、今後発行が予定されている広報誌に掲載されますのでよろしくお願いします。

 さて、今回は3つ一気に回答いたします。

 ① たくさんいる児童の顔と名前をどのように覚えているか

 印象的な出来事があればすぐに覚えます。また、体操服を着てる時が一番良いのですが、話すときに名札や上履き、プリントに書かれた氏名などを手掛かりにしてインプット。でも最近は、忘れてしまうこと、思い出せないことが多くなってしまいました。ヤバい。

 ② 先生以外になりたかった職業はあるか

 小学生の頃、車好きの私がなりたかったのは、一日中ハンドルを握れるタクシーやダンプの運転手。中学生では、「モノづくり」に携わる職人って格好いいと思っていた覚えもあります。これといった特技もありませんでしたから、「これっ!」というものを見つけられずにいたような気がします。

 ③ 子どもが小学生のころ、どのような父親だったか

 初任からずっと少年サッカーに携わっていたので、幼い娘は「お父さんはどこへ行ったの?」と尋ねられると、「学校!」「学校で何しているの?」「サッカー」と答えるほど家を空けることが多くありました。でも、休みの日はよくあちこちの公園に出かけました。低学年までは夜の歯磨きの仕上げをしていましたし、お風呂は交流できる良き遊び場。下の息子とは、交換ノートで、勉強&いたずら描き交流(小4~小6までの3年間で取り組んだ12冊のノートをつい最近発見!!)を続けました。家にいる時間は大事にしたつもりです。ただ、怒ってミカンが飛んだ場面は、娘のトラウマらしいです。

 自分の子供は、いつまでたっても宝物です。学校においては680名の児童が宝物だと思っています。今しか見られない姿に喜びを見出してこそ親なんだと思います。「子供は3歳までに親に恩返しをしている」と言われるそうです。見返りを期待せず、そのままの姿を受け止めていければいいなぁと思っています。

 

71 しゃ~ぼんだ~ま~飛んだ~♪(9/1)

 随分前に「しゃぼんだま」という題の詩が新聞に掲載されていました。

 「あれ? / 飛ばないね / 電波が悪いのかな」

 幼児のつぶやきですが、現代的です。講評にも「しゃぼん玉もWi-Fiで飛ばす時代なのでしょうか」とあります。

 駅への道すがら、たくさんのしゃぼん玉が左から右へ漂うように流れていく光景を目にしました。遊んでいる子を探しましたがどこにもいません。道行く人は同じように目で追っています。ただ、私 も含めて頬がみな緩んでいることがわかります。しゃぼん玉には、怒りや不安を鎮め、人を幸せな気持ちにさせる効果があるような気がします。しゃぼん玉セラピーなどというものを考えている人もいるようです。

   

 むか~し、石鹸を泡立てた手でしゃぼん玉を作って飛ばしたことを思い出します。先日、娘から送られてきた動画には、キッチンで洗い物中に、薬缶の注ぎ口から息を吹き、蓋をかぶせる部分に付いた洗剤を大きく膨らまそうとする様子が映っていました。そして「あっ、割れちゃった!」という消えそうな声も添えられて…。

 私は今でもしゃぼん玉が好きです。夏休み中に、保育クラブの児童が遊んでいるのを羨ましく眺めていたのは、何を隠そう、この私です。