校長の部屋

2020年10月の記事一覧

112 前期が終わります(10/30)

 今日は前期の終了式。残念ながら、まだ直接子供たちの顔を見て話す機会は訪れません。今日の話を紹介します。家庭でも話題にしていただけると嬉しいです。ちょっと長くなります。 

 読書週間中に児童から届いた読書郵便の一つに「忘れても好きだよ おばあちゃん」という題名の本がありました。アルツハイマーのおばあちゃんと主人公のお話です。主人公の女の子は、おばあちゃんの病気をよく理解して、おばあちゃんを優しく支えているのです。

 気づかないだけで、アルツハイマー以外にも困っている人はたくさんいます。当たり前と思っていることでも、実はそうでないことを、「耳」を例にお話しします。

 耳の役割は?と尋ねられたら、ほとんどの人が「聞くこと」と答えるでしょう。「体のバランスをとる」という働きを答える人がいるかもしれません。その場でぐるぐる回ると、フラフラして倒れそうになります。真っすぐ走ることができることも耳の働きによるものです。

 私は、虫の声は聞こえません。音を聞き取る部分に障害があるからです。みんなには聞こえても私には聞こえない音をいくつか挙げます。例えば、蝉の声、ホイッスル、鉄琴やトライアングル、ハンドベル、電子音など。話し声も同じです。テレビでは字幕がないと内容の半分もわかりません。教室で皆さんの発表やつぶやきも、マスクをして口の動きが見えないので伝わっていないことが多くあります。

 この「聞こえが悪い」というのは、決しておじいさんやおばあさんだけの問題ではありません。世界では、3億6千万人もの耳に障害をもつ人がいて、そのうち10人に1人が子供だと言われています。皆さんの中にも、「聞こえにくい」とか「何度も聞き返してしまう」という人がいるかもしれません。人によっては「右は聞こえるけど、左の耳は聞こえない」という場合だってあります。でも、恥ずかしいことではありません。むしろ、相手に知ってもらった方が理解してもらえると思います。

  

 耳に困り感を抱える人がいた場合、それを助けてあげられるのは周りの人の気持ちと行動です。「はっきり、ゆっくり話す」「聞こえる方の耳から話す」「紙に書いて見せる」など、できることがあるのです。そうしたことで、聞こえなかったことが「わかる」につながることが増えていきます。

 耳の障害以外にも、目や手足、言葉などで困っていて理解してほしいと思っている人はたくさんいます。また、自分の心をうまくコントロールできないために、ほかの人から見ると変な行動をとっているように見えてしまう場合だってあります。

 皆さんが当たり前に聞こえる、見える、行動できると思っていることの中にも、ちょっとだけ心配りやお手伝いを必要とする人がいるということを覚えておいてください。

 

111 空の模様を楽しむ(10/29)

 すさまじき 雲の走りや 秋の空(正岡子規)

 旗雲と 飛行機雲と 秋の空(山口青邨)

 秋の雲 はてなき瑠璃の 天に満てり(山口誓子)

 不揃ひが 心安らぐ 秋の雲(林雄次郎)

  

 「秋の空」や「秋の雲」を季語とする俳句がとてもたくさんあります。私たちの心を動かす美しさや繊細さ、多様な変化があるからかもしれません。「うろこ雲」「いわし雲」「さば雲」「ひつじ雲」なども秋の季語です。天気のよい日は、草むらに横になってそんな雲々を眺めていたい気がします。

 空を見上げることが少なくなったのはいつからでしょう?青空のない日には、妻が買った雲の写真集を眺めてみます。月も美しい季節です。満月に向かう姿が今晩は拝めそうです。

110 貴方は本当にライムなの?(10/28)

 先日、道の駅でライムの苗を安く手に入れました。レモンのような黄色の実が4つ生っています。家で育てる柑橘類は、これで5鉢目です。レモン3種とキンカン、そしてライム。キンカンは義母が食べた実の種を植えたもの。約10年の年月を経て、今年初めて実をつけました。

 さて、購入したライムがあまりにもレモンに似ているので、疑り深い妻は「1個収穫して、香りと味で確かめよう」と言います。その日はジントニックにライムを添えて…。「黄色くなっているからかよくわからないなぁ。来年、まだ緑のうちに摘んでみよう」ということで、ライムかレモンかは来年まで持ち越し、保留となりました。「絶対ライムだよ」と言いきれる味覚を持ち合わせていない私はダンマリ!

 酒で思い出しましたが、テレビ放映されている『あてなよる』という番組を録画して観ています。創作料理とそれに合う様々なお酒を料理研究家とソムリエとが紹介していきます。先日は「レモンサワー」がテーマでした。例えば、早摘みレモンの皮を摺り下ろして入れるなど、発想が柔軟でお酒も料理もおいしそう!夕食を食べながら画面の料理や酒を「おいしそう」と言うのも憚られますが、妻もそんな顔をしているので、まっいいか。

  

 以前紹介した図書室前付近のミカンは黄色く色づいています。でも、「木熟」までガマンガマン。その脇のユズも元気です。まるで獲物を狙うかのように日々観察中。

109 盛りのついた猫の声?(10/27)

 ウクレレ教室に正式に通い始めました。先日は、「乾杯」(長渕 剛)をコードで弾くレッスン。コード進行がスムーズにいきません。家に帰ってからも復習と次回進むと思われる箇所の予習に精を出しています。音色がかわいくて、少しだけ楽しさを感じながら、こんなに熱を入れて練習をきちんとすることっていつ以来だろうと思ってしまいます。そのせいで、左手の人差し指、中指、薬指の先っぽには弦ダコができています。

 この「乾杯」を毎晩のように演奏しながら気持ちよく歌っています。「弾き語りはしないでよ!」と言っていた妻も大目にみてくれているようです。それとも歌に聞き惚れている?ありえません(キッパリ!)。だって、日曜日に階段を上ってきて、練習部屋を覗いた妻が発した言葉は次のとおりでしたから。

「何の声?」

「なぁんだ、盛りのついた猫かと思った」・・・ひどい心配・うーん

 

108 あ~る~こう、歩こう~♪(10/26)

 3人1チームで1か月に歩いた歩数を競うイベントの大詰めを迎えています。教職員を対象にした千葉県のイベントですが、本校から申し込んだのは「チーム美女」と「チームハチ」の2チーム。しかしながら「チームハチ」は落選!やる気満々だった私は「え~っ」という声とともに落胆。でも、賞品はもらえないものの記録だけは受け付けてくれるらしいとわかり、校舎内でせこく歩数を稼いでいます。

 10月1日から末日までの1か月間、「チーム美女」に負けないようにそれぞれが歩いたり走ったり。ただ、大きな目的は「健康の維持・増進」ですから勝ち負けは二の次…?いやいや、やる以上は勝ちたい!まるで大きな子供です。

 えっ、それぞれのチーム構成員?それは、ヒ・ミ・ツ! 

107 安物買いの銭失い(10/23)

 肩こりとは何十年という長~い付き合いです。塗り薬や貼り薬などいろいろ試しました。スーッとして楽になったかなと思っても、時間が経つと元どおり。時には、腕が上がらないときがあったり頭痛に悩まされたり。

 私が小学生だった頃は祖母や母の肩もみをよくしたものです。「この肩をもいでしまいたいくらい」と言っていた気持ちが、大人になってわかりました。私の場合、子供が小さかった頃は、肩甲骨周辺に両足で乗ってもらって「肩踏み」を頼みました。誕生日プレゼントに、手作りの「肩もみ券」や「肩踏み券」をもらったなぁと懐かしさもこみ上げます。

  

 2年前にネックレス状の医療機器に出会い、肩こりが緩和されたというか肩こりをほとんど感じなくなったのです。昔、肩踏みをしていた息子が肩こりするというので貸し出しました。効果があるのか返ってきません。仕方なくプレゼントしたことにして、ネットオークションで同じものを安く購入!これが、どうもまがい物。効きません!「安物買いの銭失い」とは、まさにこのことです。お気を付けください!

 勇気を振り絞って告白した後、妻にたしなめられたのは言うまでもありません。

106 トーストの食べ方?!(10/22)

 朝食は、ごはん派ですか?パン派ですか?我が家は基本「ごはん」。腹持ちがよいからです。たまにトーストが出る場合もあります。ジャムなどを乗せていたりピザトーストだったり。

  

 問題はその食べ方です。私の場合、トーストの上のジャムやトッピングが落ちないようにトーストを半分に折ってしまう癖があります。長方形になるような折り方よりも、三角形にしてしまいます。その方が角を口に入れやすく、こぼれ落ちることも少ないからなのですが、「またやってる」「やめてよ、その食べ方!」と妻に言われます。昭和のおじさん丸出しだというのです。ほかの人と出かけた際に、トーストが出されて食べる様を心配しています。「大丈夫、ほかの人の前ではやらないよ」と言いながら、長年染みついた行為は無意識に出てしまうのでドキドキものです。

 父や祖母は、トーストを牛乳に浸したり、目玉焼きの黄身に付けたりしていたっけ。そうそう、煮魚などの甘い汁が器に残ると、そこにご飯を入れておいしそうに食べる姿も思い出した!

105 ある~日、森の中~クマさんに~♪(10/21)

 6年前から日記をつけています。「3年日記」というもので、以前にもここに書いたかもしれません。去年の今頃、2年前の何月何日は何があったのか一目瞭然。思い返してクスクス笑ってしまうこともあります。時々イラストも交えておくと、絵が目印となって記憶を蘇らせてくれるのです。

 去年の10月某日の欄には、ゴキブリの絵と「ギャー」という文字がありました。キッチンに小さなゴキブリ遭遇記念日です。排水溝から侵入したのか、妻の声にびっくりした日記の文字は大きく歪んでいます。

 突然目の前にゴキブリが現れた時の驚きは想像に難くありませんが、会社出勤して扉を開けたらクマとご対面なんて心臓が止まる思いがしたでしょう。石川県加賀市の商業施設での出来事です。富山では子熊が庭の柿の木に登ってもぐもぐやっている映像も今朝ニュースで見ました。このようにクマの出没を伝えるニュースが今年は多いような気がします。冬眠前に栄養を蓄えようと人里を訪れるそうですが、自然や気候の変動が森に与える影響が多大なのかもしれません。とても心配です。

 そういえば、最近は道路をヘビが歩いている姿を全く見かけなくなりました。ここ市川市は、クマやヘビよりも不審者注意といったところでしょうか?

104 心洗われるCM(10/20)

 8月下旬から、無印良品は『気持ちいいのはなぜだろう』をキャッチコピーとして全世界で発信しているそうです。時々足を運ぶ店舗のレジの後ろには巨大なパネルが飾られており、静けさ中に強烈なメッセージが感じられます。

 「掃除」をテーマとして取り上げ、文化や文明を超えたごく普通の営みの中に潜むくらしの本質、あるいは大切なもの・姿勢を伝えていることがわかります。

 例えば、奈良・長谷寺。350年以上にわたり毎日続けられてきた、朝5時から始まる礼堂の床拭き。

 毎年8月7日に白装束に身を包んだ僧侶や信者たちによって行われる、東大寺・大仏の「お身拭い」。

 

 新年を迎える前に、村人が一斉に川に集まって、毎日使ってきた絨毯を洗うイランの大掃除。

 中国の天津で行われた清掃員による高層ビルの一斉窓拭き。

 竹ぼうきをいくつも配した巨大掃除マシンできれいにされる中国の山東省の並木道。

 巨大船を高圧清浄機で掃除するドックの様子。

 すべてに心が洗われるような荘厳さを感じます。Withコロナの今だからなのか、ごくあたり前のくらしがとてもいとおしく感じられるから不思議です。何気ない毎日の営みを、改めて立ち止まって見る心のゆとりを大事にしたいと思います。書籍が出たようなので手元に置こうかなぁ。 

103 市川小の宝物は何ですか?(10/19)

 14号門を入って左に進んだところにミカンとユズの木が並んでいます。そのミカンが色づいてきました。食べ頃になるのが待ち遠しい食いしん坊です。ヤマモモの木になった実を摘んで食べたのはどこの学校だったろう?ザクロがあったのは…?市川小の敷地内にも記念植樹がいくつも見られます。

  

 さて、先日、本校同窓会長と民生委員のお二人が来校され、「150周年行事」について話をしました。

 市川小の開校は1874(明治7)年6月ですから、2023(令和5)年度が150年目に当たります。八幡小や行徳小と一緒に歴史を刻んでいますが、この2校は3月開校なので、市川小の前年度に周年行事が行われるようです。この150年という区切りは、50年、100年と同じように大きな節目です。今後、児童の思いや考えも取り入れながら計画していきたいと考えています。2023年度といえば3年後です。つまり、現3年生が6年生になったときです。ただし、時期に関してはさらに意見を伺いながら検討する必要がありますが…。

 これに向けて、学校の中に眠っている「市川小ならではの宝物」を探してみます。何十年も日の目を見ることのなかった逸品が発見できるかもしれません。青い目の人形(広報いちかわ参照)も捨てられるはずがないのですが…。

 1995.8.15広報.pdf (過去の広報いちかわ)